北区 (大阪市)
きたく 北区 | |
---|---|
地方 | 近畿地方 |
都道府県 | 大阪府 |
市 | 大阪市 |
団体コード | 27127-6 |
面積 |
10.34km2 |
総人口 |
131,241人 (推計人口、2018年4月1日) |
人口密度 | 12,693人/km2 |
隣接自治体 隣接行政区 |
大阪市(都島区、福島区、西区、 淀川区、東淀川区、中央区) |
外部リンク | 北区 |
北区(きたく)は、大阪市を構成する24行政区のうちのひとつ。
Contents
概要
区の中心部は全国有数の規模を持つ繁華街「梅田」で、デパートや商業施設、超高層ビル群などが立ち並ぶ他、梅田から中之島に掛けて日本屈指のビジネス街となっている。また企業の本社・関西支社などの拠点や放送局、新聞社などのマスメディアも数多く立地し、多くの鉄道の終着・始発駅が集中する他、中之島には大阪市役所や日本銀行大阪支店もあるなど、重要な施設が集中しているのも北区の特徴である。
1990年代以降は茶屋町・西梅田地区の再開発で高層ビルが相次いで完成し、2000年代は大阪駅周辺が、2010年代は梅田貨物駅になっている北梅田地区(通称"うめきた"、地名は大深町)でも大規模な再開発が行われている。この様に都会的な面がある一方で、大川沿いの区東部には商店街としては長さ日本一である「天神橋筋商店街」があり、長柄・本庄・中崎町など路地には長屋や町屋が密集していたり、都市再生機構の大規模住宅団地 淀川リバーサイドタウン『さざなみプラザ』があるなど下町的な情緒も残っている。
区の代表駅、または大阪市の代表駅で、西日本最大の駅でもあるJR大阪駅及び隣接する各社の梅田駅は、古くから大阪府北摂(豊中・吹田・茨木・高槻など)、兵庫県(神戸市・阪神間・播磨など)、京都府(京都市・長岡京市など)、滋賀県、福井県、石川県、富山県などからの大阪の玄関口としての地位を占め続けている。JR各線や阪急線・阪神線から入ると最初のターミナルのため、兵庫県民・京都府民・滋賀県民(いわゆる兵庫府民、滋賀府民)の利用者が多い。
人口は常住人口約100,000人に対し、昼間人口が約434,000人と格差が激しい。これは都心に位置している為である。ただ、バブル期には地価高騰で減少傾向にあった常住人口も、現在は都心回帰の指向が強くなっている事から増加傾向にあり、2005年7月時点の北区の推計人口は再び10万人の大台に達した。区内の角田町は西日本一の地価である。
地名
隣接している区
歴史
- 旧北区
-
- 1869年(明治2年) - 大坂三郷再編により、北大組が発足。
- 1875年(明治8年) - 大区小区制施行により、北大組が第4大区となる。
- 1879年(明治12年) - 郡区町村編制法施行により、第4大区が北区となる。区役所を樽屋町に設置。
- 1889年(明治22年) - 市制施行により、大阪市の行政区へ移行。
- 1893年(明治26年) - 区役所を若松町に移転。
- 1897年(明治30年) - 大阪市第一次市域拡張により、西成郡下福島村・上福島村・曾根崎村・北野村の全域と野田村・豊崎村・川崎村・東成郡鯰江村・野田村・都島村の一部を編入。
- 1911年(明治44年) - 区役所を曾根崎上1丁目に移転。
- 1925年(大正14年) - 北安治川通・旧下福島村・上福島村・野田村(西成郡)域を此花区、安治川以南を港区として分離。
- 1943年(昭和18年) - 区の境界見直し。一部区域を福島区・大淀区・都島区にそれぞれ分離編入。
- 旧大淀区
- 1989年(平成元年)2月13日 - 北区と大淀区の合区によって誕生。なお、現在の北区と合区前の北区では全国地方公共団体コードが異なっている。
発足時の旧北区は江戸時代からの市街地だった地域で、蔵屋敷が並ぶ中之島、米取引の中心になるなど商家の多い堂島、青物市場が淀川沿いに並び、商業が盛んな一方大阪天満宮や寺町があるなど閑静な文化地区でもあった天満などからなっていた。一方、曾根崎新地・西天満の北側は曾根崎村・北野村で、前者のうちの梅田は水田地帯、後者のうちの茶屋町は菜の花畑を見るための茶屋が立ち並び、更に北の中津など旧大淀区は中津川沿いの近郊農村であった。
明治以降、天満には国の造幣局の建設を皮切りに金属工業が栄え、中之島は蔵屋敷がなくなった後に市役所、学校、中央郵便局などが相次いで立ち並び、東端は公園となった。また梅田には東海道線の鉄道駅・「梅田ステンショ」(大阪駅)が建設され、大阪の表玄関として変貌した。旧大淀区では、中津川のあった場所には洪水対策として淀川の放水路・新淀川が建設され、多くの村が立ち退きにあったが、次第に大阪市街地に取り込まれ住宅地・工業用地になっていった。
昭和初期には中之島・堂島に大阪ビルヂングや大阪朝日新聞・大阪毎日新聞などのオフィスビルが並び、梅田には阪急や阪神など電鉄会社のターミナルには百貨店が併設され、映画館や劇場も立ち並ぶ繁華街が形成された。大阪大空襲でほとんどの地区は焼け野原となり大阪駅前は闇市になったが、戦後数十年をかけて区画整理された結果高層ビル街となった。また、戦後に発展の方向が北大阪に転じたこともあって、大阪市街の北玄関である梅田は巨大化の一途を辿り、オフィス街・繁華街ともに旧東区の船場や旧南区の心斎橋など伝統的な中心地を次第に凌ぐようになった。
人口
2015年の国勢調査によると、北区の総人口は123,667人である。いわゆる「ドーナツ化現象」の影響で長らく人口は右肩下がりであったが、1990年代以降の都心回帰の流れを受けて回復しており、2005年の国勢調査ではおよそ35年ぶりに人口が10万人の大台に達した。その後も区内では都心型の超高層マンションの建設が盛んで居住人口は増え続けている。
北区(に相当する地域)の人口の推移 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||||||||||||
総務省統計局 国勢調査より |
マスメディア
新聞
- 毎日新聞大阪本社(梅田三丁目)
- スポーツニッポン新聞社 大阪本社(梅田三丁目)
- 朝日新聞大阪本社(朝日新聞社本店)(中之島二丁目)
- 日刊スポーツ(日刊スポーツ新聞西日本 本部(本店)・大阪本社)(中之島二丁目)※1
- 読売新聞大阪本社(野崎町)
- スポーツ報知(報知新聞社 大阪本社)(野崎町)※2
- 大阪日日新聞(新日本海新聞社 大阪本社)(中津)※3
- ※1=2009年4月に日刊スポーツの地域発行本社である大阪・名古屋・西部(福岡)本社と組織統合(存続法人は大阪本社)。元々大阪本社は豊中市(広告・販売は福島区)にあったが、2002年に広告・販売部門を北区の旧新朝日ビルに移転。本社の本体業務も2005年に統合・移転された。ただし、2009年1月-2012年12月は新朝日ビルの中之島フェスティバルタワー東棟への建て替えのため暫定的に福島区に移転し、2013年復帰。
- ※2=2008年1月1日に北区本庄西から野崎町の読売大阪ビルに移転。
- ※3=2014年4月に中央区博労町から中津のグットヒルグループ大阪ビルに移転。
テレビ・ラジオ
- ※FM802が運営するFM COCOLOのスタジオも同居。
- 朝日放送の本社が北区大淀南に存在したが、2008年5月18日に本社機能を移転し、同年6月23日に福島区福島の再開発施設「ほたるまち」に完全移転した。
- かつては讀賣テレビ放送の本社も北区東天満に存在した(1988年6月に中央区〈当時は東区〉城見の大阪ビジネスパークに移転)。またエフエム大阪の本社も北区中之島の朝日新聞ビルに存在した(2002年7月に浪速区湊町の湊町リバープレイスに移転)。
交通
鉄道
- ■■ 本線:梅田駅
大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)
バス
上記は一般路線バス。この他、大阪駅・梅田周辺に高速バスや空港リムジンバスも多数発着する。
道路
教育
大学
- 大阪工業大学 (梅田キャンパス)
- 大阪大学 (中之島センター)
- 関西大学 (梅田キャンパス)
- 関西学院大学 (梅田キャンパス)
- 龍谷大学 (大阪梅田キャンパス)
- テンプル大学日本校 (大阪駅前第3ビル)
- LCA大学院大学
高等学校
- 大阪市立扇町総合高等学校 - 松ケ枝町1-38
- 金蘭会高等学校 - 大淀南3-3-7
- 閉校
- 大阪市立扇町高等学校 - 2008年に此花区(大阪市立咲くやこの花中学校・高等学校敷地内)に移転。2010年3月閉校。
中学校
大阪市立
- 生徒数減少に伴う統廃合により閉校
- 大阪市立菅南中学校、大阪市立扇町中学校 - 1995年に統合で天満中学校になる。
小学校
大阪市立
- 児童数減少に伴う統廃合により閉校(いずれも大阪市立)
特別支援学校
- 大阪府立中津支援学校 - 中津2-2-22
名所・旧跡・文化・観光施設
- Osaka city view 02.jpg
西梅田の超高層ビル群
- Umeda Diamond-District,Osaka,Japan 02.jpg
ダイヤモンド地区の超高層ビル群
梅田を中心とした高層ビル群
- Nakanoshima and Umeda in 201504.JPG
中之島と梅田
- Nakanoshima Skyscrapers from SouthEast in 201407.JPG
中之島の超高層ビル群
出身者
学術
文化・芸術・芸能
- SoCo - ラジオパーソナリティ
- 桂文枝 (5代目) - 落語家。天神橋生まれ。
- TAKA - ヒップホップミュージシャン。
- 武智鉄二 - 演劇評論家
- NON STYLE - 漫才コンビ。石田明・井上裕介とも中津出身。
- 長谷川幸延 - 小説家、劇作家
- 林正之助 - 吉本興業元会長
- 林弘高 - 吉本興業元社長
- 村上華岳 - 日本画家
スポーツ
北区ゆかりの有名人
- 川端康成 - 小説家。天満の此花町(現在の天神橋1丁目)で生まれる。三島郡豊川村(現在の茨木市)で育つ。
- 喜多條忠 - 作詞家。菅南中学校(現在は閉校。統合で天満中学校)卒業。
- 田宮二郎 - 俳優。北区生まれ。京都で育つ。
- 竹綱貞男 - 実業家。南区(現・中央区)生まれ。堂島小学校(現在は閉校)に通っていた。
- 宮本輝 - 作家。神戸市生まれ、曽根崎小学校(現在は閉校)に通っていた。
- 森繁久彌 - 俳優。現在の枚方市生まれ。堂島小学校(現在は閉校)に通っていた。
北区を舞台とした作品
- 曽根崎心中 - 近松門左衛門作。
- 蝶々殺人事件 - 横溝正史作。コントラバスケースに入った死体が中之島公会堂に届けられる。
- ぴあの - NHK連続テレビ小説(1994年下半期)。西天満が舞台。
- 芋たこなんきん - NHK連続テレビ小説(2006年下半期)。天満が舞台。
- ごちそうさん - NHK連続テレビ小説(2013年下半期)。天満も舞台のひとつ。