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東海道本線

JR logo JRgroup.svg 東海道本線
所在地 東京都神奈川県静岡県愛知県岐阜県滋賀県京都府大阪府兵庫県
起点 東京駅
終点 神戸駅
路線記号 JT東京 - 大船間の列車線
JS西大井 - 武蔵小杉 - 大船間
JO東京 - 武蔵小杉 - 大船間
JK(東京 - 横浜間の電車線)
JY(東京 - 品川間の電車線)
CA(熱海 - 米原間)
A(米原 - 神戸間)
B(山科 - 京都間)
G(大阪 - 尼崎間)
開業 1872年10月14日
所有者 東日本旅客鉄道(JR東日本)
(東京 - 熱海間)
東海旅客鉄道(JR東海)
(熱海 - 米原間)
西日本旅客鉄道(JR西日本)
(米原 - 神戸間)
日本貨物鉄道(JR貨物)
(山王信号場-名古屋港間、吹田貨物ターミナル-大阪貨物ターミナル間)
運営者 第1種鉄道事業者としてJR東日本・JR東海・JR西日本・JR貨物、
第2種鉄道事業者としてJR貨物
路線距離 589.5 km(東京-神戸間)
17.8 km(品川-新川崎-鶴見間)
20.0 km(浜松町-東京貨物ターミナル-浜川崎間)
2.3 km(鶴見-八丁畷間)
8.5 km(鶴見-東高島-桜木町間)[脚注 1]
16.0 km(鶴見-横浜羽沢-東戸塚間)
5.0 km(大垣-美濃赤坂間)
13.8 km(大垣-〈新垂井〉-関ケ原間)
10.7 km(南荒尾信号場-垂井-関ケ原間)[脚注 2]
12.2 km(吹田貨物ターミナル-宮原操車場-尼崎間)
10.0 km(吹田貨物ターミナル-梅田信号場-福島間)[脚注 3]
6.2 km(山王信号場-名古屋港間)
8.7 km(吹田貨物ターミナル-大阪貨物ターミナル間)
最高速度 130 km/h
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東海道本線(とうかいどうほんせん)は、東京都千代田区東京駅から兵庫県神戸市中央区神戸駅までを結ぶJR鉄道路線である。このほかに品川駅から西大井駅武蔵小杉駅新川崎駅新鶴見信号場を経由して鶴見駅に至る支線(通称品鶴線、旅客案内上は横須賀線湘南新宿ラインを構成する一部分として案内される)、大垣駅から美濃赤坂駅に至る支線(通称美濃赤坂線)、および多数の貨物支線を持つ。明治時代に初めて日本に鉄道が敷設されて以来、日本の鉄道交通・物流の大動脈を担い続けている。

東京駅から熱海駅までは東日本旅客鉄道(JR東日本)、熱海駅から米原駅までは東海旅客鉄道(JR東海)、米原駅から神戸駅間までは西日本旅客鉄道(JR西日本)の管轄となっている。支線については一部の貨物支線が日本貨物鉄道(JR貨物)の管轄であるほかは、接続する本線と同じ会社による管轄となっている(「路線データ」節を参照)。

なお、広義では東海道・山陽新幹線の東京駅から新神戸駅までの区間も東海道本線に含める場合がある(後述)が、本項目では在来線としての東海道本線全般の概要や沿革などについて記す。新幹線については「東海道新幹線」「山陽新幹線」を、また在来線の地域ごとの詳細については以下の記事も参照。

概要

東海道本線は、東京から横浜静岡浜松名古屋大阪などの、太平洋ベルトといわれる本州太平洋側の各都市を経て神戸までを結ぶ全長589.5 km(支線を除く)の路線である。

当路線のうち新橋駅(後の汐留貨物駅、現存せず) - 横浜駅(現在の桜木町駅)間は日本最初の鉄道として1872年明治5年)に開業した。その後関西で大阪駅 - 神戸駅間が開業し、数回にわたる路線延伸を経て1889年(明治22年)に新橋駅 - 神戸駅間の全線が開業して首都圏京阪神とが鉄道で結ばれた。その後、東京駅の開業や山間部でのルート変更などを経て、現在の東海道本線が出来上がっている。長らく日本国有鉄道(国鉄)が運営する一本の路線であったが、1987年昭和62年)の国鉄分割民営化によってJR東日本・JR東海・JR西日本の3社に管轄が分かれ、この旅客3社が第一種鉄道事業者として線路の保有と旅客列車の運行を行い、JR貨物が第二種鉄道事業者として旅客3社の線路を使用して貨物列車を運行するという体制となった。

全線開業以降は日本を代表する動脈となり、東京と京阪神などを結ぶ優等列車が多数運行されていたが、1964年(昭和39年)に輸送力増強を目的とした東海道新幹線が開通すると、遠距離の旅客輸送は同新幹線に譲り、並行する東海道本線の旅客輸送は地域輸送中心の体制に移行した。一方で、貨物輸送に関しては現在まで大動脈としての位置づけを保っており、多数の貨物列車がJR貨物によって運行されている[1]。気候は関ヶ原付近をのぞくと通年温暖で、改良により勾配も抑えられている。

路線の名称は、かつて江戸と京都を結んでいた東海道に沿う経路で建設されたことに因んでいる。ただし、熱田駅 - 草津駅間は、当初中山道経由で路線が計画された経緯から、中山道および美濃路に沿っている。これは中世の東海道の経路である[2]。現代では東海道本線と並行する主要道路として、東名新東名名神新名神などの高速道路および国道1号がいずれも東京圏名古屋圏大阪圏三大都市圏を結んでいるものの、一部区間では経路が大幅に異なる。

国鉄時代の『日本国有鉄道線路名称』では、本路線を指す名称として「東海道本線」が使われており、「東海道線」の名称は東海道本線およびその支線だけでなく、山手線横須賀線御殿場線身延線飯田線武豊線福知山線などを支線として含む総称として使われていた。しかし、国鉄が分割民営化された際に策定された「日本国有鉄道の事業等の引継ぎ並びに権利及び義務の承継等に関する基本計画」[3] においては、本路線の(御殿場線などを含まない)名称が「東海道線」と定められている。以降、両方の名称が並立して使用されている。例えば国土交通省発行の文書や、同省監修『鉄道要覧』では「東海道線」の名称が使われ、JRの線路名称公告では「東海道本線」の名称が使われている。ただし、国土交通省やJR各社のウェブサイトにおいても両方の名称が混用されている。

東京近郊では、旅客案内上の「東海道線」は小田原・熱海方面への中距離電車や特急列車を指し、東京駅 - 大船駅間で並行して走る近距離電車(かつての国電)に対しては山手線・京浜東北線・横須賀線などといった系統名称を使用することで区別している[脚注 4]。また、JR西日本は民営化後、自社の管轄区間に「琵琶湖線」「JR京都線」「JR神戸線」の路線愛称を設定した[脚注 5]。終点である神戸駅からはほとんどの列車が山陽本線と直通運転していることから「東海道・山陽本線」とまとめて呼ばれることがある。

2015年の上野東京ライン開業で起点の東京駅から東北本線宇都宮線区間・高崎線常磐線と直通運転を開始したため、東海道本線はこれまで電車線のみが繋がっていた東北本線とも本格的に繋がった。結果として起点・終点で本州の大動脈の東北本線、山陽本線と直通運転が行われるようになった。

なお、東海道新幹線(管轄はJR東海)は東海道本線の線増として建設されたため、その観点で同新幹線および山陽新幹線新大阪駅 - 新神戸駅間(JR西日本)を東海道本線に含めた場合、東海道本線は支線をのぞいて全区間複々線の路線となる。1982年東北新幹線開業以前は、新幹線は完全な線増扱いであったが、JR線路名称公告では東海道新幹線および山陽新幹線新大阪駅 - 新神戸駅間を東海道本線の名無しの支線として扱っている。一方、基本事業計画や『鉄道要覧』では別の路線として扱われている。

注記

  1. JR貨物の第2種鉄道事業のキロ程は入江信号場-旧・新興間2.7 kmを含む11.2 km
  2. 営業キロの合計に含めていない。この区間の営業キロは、新垂井経由の下り線、垂井経由の上り線、垂井線とも同じで、『鉄道要覧』等では、いずれか1線を除いた2線分(JR東海の営業キロでは大垣-南荒尾信号場間 3.1 kmを重複計上し、JR貨物の第2種鉄道事業営業キロでは重複計上せず)で営業キロの合計を算出している。
  3. 旅客鉄道会社はこの区間を営業キロ合計に含めていないが、JR貨物が第2種鉄道事業の営業キロを設定している(あるいはしていた)。
  4. 正式には山手線は品川駅 - 新宿駅 - 田端駅間、横須賀線は大船駅 - 久里浜駅間の路線であり、京浜東北線は大宮駅 - 東京駅 - 横浜駅間の電車線の通称。東京駅 - 品川駅 - 横浜駅間の山手線・京浜東北線の線路および東京駅 - 大船駅間の横須賀線の線路はすべて東海道本線に含まれている。
  5. 「琵琶湖線」は北陸本線米原駅 - 長浜駅間を含めた長浜駅 - 京都駅間、「JR京都線」は京都駅 - 大阪駅間、「JR神戸線」は山陽本線神戸駅 - 姫路駅間を含めた大阪駅 - 姫路駅間の愛称として使用されている。

  1. RP2004-9 46-49頁「JR貨物 東海道線の貨物輸送動向」
  2. 榎原雅治著「中世の東海道をゆく」(中公新書 2008年4月)
  3. 『官報』昭和61年12月20日号(第17956号)

参考文献

  • 中村建治 『東海道線誕生-鉄道の父・井上勝の生涯』 イカロス出版、2009年4月。ISBN 978-4-86320-175-0。
  • 『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR 01 東海道本線』 朝日新聞出版、2009年。(朝日2009と記す)
  • 「<特集>東海道線」、『鉄道ピクトリアル』第440号、電気車研究会、1984年12月。(RP1984-12と記す)
  • 「【特集】大都市圏JR線区の快速運転」、『鉄道ピクトリアル』第736号、電気車研究会、2003年9月。(RP2003-9と記す)
  • 「【特集】東海道本線今昔」、『鉄道ピクトリアル』第751号、電気車研究会、2004年9月。(RP2004-9と記す)
  • 「【特集】東海道本線全線電化50年」、『鉄道ピクトリアル』第736号、電気車研究会、2006年3月。(RP2006-3と記す)
  • 「【特集】東海道本線 (I)」、『鉄道ピクトリアル』第872号、電気車研究会、2013年2月。(RP2013-2と記す)
  • 「【特集】東海道本線 (II)」、『鉄道ピクトリアル』第873号、電気車研究会、2013年3月。(RP2013-3と記す)
  • 「特集・東海道線全線電化30年」、『鉄道ファン』第306号、交友社、1986年10月。(RF1986-10と記す)
  • 「全通100年を迎えた東海道本線」、『鉄道ジャーナル』第271号、鉄道ジャーナル社、1989年5月。(RJ1989-5と記す)