新名神高速道路
新名神高速道路(しんめいしんこうそくどうろ、SHIN-MEISHIN EXPRESSWAY)
三重県四日市市から滋賀県、京都府、大阪府を経由し兵庫県神戸市北区へ至る高速道路(高速自動車国道)。
略称は新名神高速(しんめいしんこうそく、SHIN-MEISHIN EXPWY)、新名神(しんめいしん)など。
高速道路ナンバリングによる路線番号は、新東名高速道路・伊勢湾岸自動車道ともに「E1A」が割り振られている[1]。
概要
新東名高速・伊勢湾岸道と共に、東名高速道路(東名)・名神高速道路(名神)と機能を相互に補完する役割を担う道路である。東名・名神は、1966年の全線開通以降、複数の都市圏を結ぶ基幹的な高速道路となった。しかし、交通量の増加により交通混雑が頻発しているほか、自動車交通に依存している産業・経済を支える役割の道路が断絶した場合の影響は壊滅的な状況になるものであると予測されたことから、東名・名神とのダブルネットワーク、適切な交通機能の分担により、高い信頼性を確保する道路として計画されたものである[2]。
おおむね名神高速と平行するが、関ヶ原・琵琶湖南岸を通過する中山道沿いから天王山を越えて進む名神高速に対して、新名神は鈴鹿峠越えの東海道(国道1号)沿いを進み、淀川を横断して北摂山系を貫くルートで建設されており、大阪市・京都市といった大都市圏からは離れたルートが選択されている。
新名神の整備により、交通の流れや交通量に変化が出ている。
高速自動車国道法に基づく法定路線名(正式名)は名古屋・神戸間を結ぶ「近畿自動車道名古屋神戸線」といい[3]、近畿自動車道名古屋神戸線のうちの四日市ジャンクション (JCT) - 神戸JCT間に相当する区間を、一般公衆に案内する道路名(営業路線名・通称名)として「新名神高速道路」の名称で一部供用中の高速道路である[注釈 1]。道路名称決定までの仮称は「第二名神高速道路」であったが、2007年4月23日に「快適性や走行性に優れた21世紀の新時代にふさわしい道路となる」ということから新名神高速道路と道路名称が発表された経緯がある[5][6]。
愛称は、第二名神自動車道建設促進協議会によって募集・決定された「畿央まほろばハイウェイ」[7][8]。「しんめちゃん」というマスコットキャラクターが存在する[9]。部分開通を迎えた際、テレビ・ラジオCMやリーフレットなど宣伝広告に用いられたキャッチコピーは、「日本のまん中に、元気な流れ」。
建設に当たっては紫香楽宮に関連する遺跡や鵜殿のヨシ原の付近を通過する箇所があり、前者については工事計画の変更を余儀なくされ、後者については2013年に国土交通大臣に計画の見直しを求めて約7万9000人分の署名簿が提出される[10] などの事象が生じている。
新名神や新東名などの中央分離帯に専用軌道を敷き、東京 - 大阪間に物流専用の高速貨物鉄道を整備する東海道物流新幹線構想がある。
脚注
注釈
出典
- ↑ “高速道路ナンバリング一覧”. 国土交通省. . 2017閲覧.
- ↑ “E1A新名神高速道路とは”. 西日本高速道路. . 2018閲覧.
- ↑ 浅井建爾 2015, p. 169.
- ↑ 浅井建爾 2015, p. 172.
- ↑ “近畿自動車道 名古屋神戸線(仮称:第二名神高速道路)の名称について”. 中日本高速道路株式会社 (2007年4月23日). . 2017閲覧.
- ↑ “近畿自動車道 名古屋神戸線の名称について”. 西日本高速道路株式会社 (2007年4月23日). . 2017閲覧.
- ↑ “「第二名神高速道路」の愛称決定!”. 愛知県 建設部 道路建設課 (2005年9月13日). . 2013閲覧.
- ↑ “心と心をつなぐ ココロード通信 第5巻 第2号 (PDF)”. 滋賀県土木交通部道路課 (2005年12月14日). . 2013閲覧.
- ↑ “しんめちゃんって?”. 西日本高速道路株式会社. 2011年12月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。. 2017閲覧.
- ↑ “鵜殿のヨシ原:「新名神」で消滅も 見直し署名提出へ”. 毎日新聞 (毎日新聞社). (2013年11月16日). オリジナルの2013年11月17日時点によるアーカイブ。 . 2017閲覧.
外部リンク