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ハマナス


ハマナス(浜茄子、浜梨、玫瑰、学名:Rosa rugosa)は、バラ科バラ属の落葉低木。夏に赤い花(まれに白花)を咲かせる。根は染料などに、花はお茶などに、果実はローズヒップとして食用になる。晩夏季語

皇太子徳仁親王妃雅子お印である[1]

特徴

東アジア温帯から冷帯にかけて分布する[2]。日本では北海道に多く、南は茨城県鳥取県まで分布する。主に海岸の砂地に自生する。

1-1.5mに成長する低木。5-8月に開花し、8-10月に結実する。

茎は枝分かれして立ち上がり、奇数羽状複葉で小葉は5から9枚、茎には細かい棘がある[2]

現在では浜に自生する野生のものは少なくなり、園芸用に品種改良されたものが育てられている。

果実は、親指ほどの大きさで赤く、弱い甘みと酸味がある。芳香は乏しい。ビタミンCが豊富に含まれることから、健康茶などの健康食品として市販される。のど飴など菓子に配合されることも多いが、どういう理由によるものかその場合、緑色の色付けがされることが多い。中国茶には、花のつぼみを乾燥させてお茶として飲む玫瑰茶もある。

果実

名の由来

「ハマナス」の名は、浜(海岸の砂地)に生え、果実がナシに似た形をしていることから「ハマナシ」という名が付けられ、それが訛ったものである。ナス(茄子)に由来するものではない。アイヌ語では果実をマウ(maw)、木の部分をマウニ(mawni)と呼ぶ。

品種について

バラの一種であり、多くの品種が存在する。北米では観賞用に栽培される他、ニューイングランド地方沿岸に帰化している。イザヨイと呼ばれる園芸品種は八重化(雄蕊、雌蕊ともに花弁化)したものである。

ノイバラとの自然交雑種コハマナスがある。

このほかシロバナハマナスヤエハマナスシロバナヤエハマナスなどの品種がある。

バラ品種改良に使用された原種の一つで、ハマナスを交配の親に使用した品種群を「ルゴザ系」と謂う。

薬効

漢方では花蕾は「玫瑰花(まいかいか・メイグイファ)」と呼ばれ、イライラを鎮めたり気の流れや血の流れを良くする作用があると言われる。ストレスによる腹痛や下痢、月経不順に良く使われ、通常はお茶として飲まれる。アイヌの間では腎臓の薬として知られ、むくみの解消に根や実を煎じたものを飲んでいた[3]

また、ビタミンCの豊富さから、美容面での効果も期待される。

ハマナス油

ハマナスの花を石油エーテルで抽出し、アルコール処理して得られる精油フェネチルアルコールゲラニオールシトロネロールリナロールベンジルアルコールシトラールなどを含み、芳香を持つ[4]。ハマナス油はダマスクローズオイルの代用品として化粧品などに用いられるが、ハマナス自体から感じる芳香は、葉から生じるセスキテルペンアルコールも寄与する[5]

名所

日本においては、ハマナスは北海道襟裳岬東北地方の海岸部、天橋立などが名所として知られる。

鳥取県鳥取市[6]西伯郡大山町[7])には「ハマナス自生南限地帯」がある。

都道府県の花に指定

市町村の花に指定

脚注

  1. 皇太子同妃両殿下宮内庁、2016年3月11日閲覧。
  2. 2.0 2.1 引用エラー: 無効な <ref> タグです。 「Bruun2005」という名前の引用句に対するテキストが指定されていません
  3. 『アイヌと自然シリーズ■第4集 アイヌと植物<薬用編>』 財団法人アイヌ民族博物館、2004年。
  4. 鳥居鎮夫 『アロマテラピーの科学 普及版』 朝倉書店、2011年。ISBN 978-4-254-30109-0。
  5. 新規なセスキテルペンアルコール及びそれを主成分とする香料 特開平6-184182(j-tokkyo)
  6. ハマナス自生南限地帯 - 鳥取市 (PDF)”. 鳥取市役所. . 2018閲覧.
  7. 全国観るなび 鳥取県大山町 ハマナス自生南限地帯”. 日本観光振興協会. . 2018閲覧.