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アメリカ合衆国のスポーツ

アメリカ合衆国のスポーツでは、主にアメリカ国内のスポーツ事情について記述する。競技そのものに関する詳細な記

事情

アメリカにおけるスポーツは、各競技団体によって運営されているプロスポーツや大学などのカレッジスポーツを中心に行われている。代表的なスポーツはアメリカンフットボール野球バスケットボールサッカーアイスホッケーである。いずれもアメリカ国内では人気の高い競技である。プロスポーツリーグのNFL(アメリカンフットボール)・MLB(野球)・NBA(バスケットボール)・NHL(アイスホッケー)は、俗に「北米4大プロスポーツリーグ」と称されている。とりわけアメリカンフットボールは他のメジャー競技を寄せ付けない圧倒的人気を得ている。近年ではサッカーがアイスホッケーを抜いて4番人気に浮上しており[1]、アイスホッケーに取って代わり、サッカーを「4大スポーツ」の一つにするという意見が主流になりつつある[2]。また、アメリカンフットボール、野球、バスケットボールを「3大スポーツ」として称することも多い。カレッジスポーツでは、アメリカンフットボールとバスケットボールの人気が際立っており、特にアメリカンフットボールの大学リーグであるカレッジフットボールは、MLBやNBAと同等、若しくはそれらを凌ぐ人気を誇る。近年はサッカーが若年層を中心に人気を高めていることが顕著であり、特にFIFAワールドカップは全米視聴者数でワールドシリーズNBAファイナルを上回ることもあるなど勢いをつけている。

アメリカにおける学生スポーツの大きな特徴として、ほとんどの選手が高校時代までは2つから3つの競技を掛け持ちすることが挙げられ、1つの競技に専念するのはプロ入り後、もしくは大学進学後からである。これはアメリカの部活動の形態が日本の形態とは少々異なっているためで、早くから1つの競技に専念するのが当たり前の日本とは対照的である。なお、高校で優秀な成績を収めた選手はドラフトでプロスポーツチームなどに指名されて「プロスポーツ選手」としての道を歩むか、または国内の充実した奨学金制度を利用しながら、「スポーツ奨学生」として大学へ進学する。複数の競技で優秀な成績を残して、それぞれの競技のドラフトで重複指名される選手も珍しくない。

人気スポーツの世論調査

アメリカのワシントン・ポスト2017年9月、最新の人気スポーツの世論調査結果を公表した[1]。「最も観戦するのが好きなスポーツ」では1位はアメリカンフットボール(37%)であった。2位はバスケットボール(11%)、3位に野球(10%)、4位にサッカー(8%)が続いた。また、大手世論調査会社のギャラップ2017年12月に調査をした結果によると、「最も観戦するのが好きなスポーツ」は同様にアメリカンフットボール(37%)が首位であり、2位にバスケットボール(11%)、3位に野球(9%)、4位にサッカー(7%)が続いた[3]

ギャラップの世論調査[3]
順位 最も好きなスポーツ %
1 アメリカンフットボール 37
2 バスケットボール 11
3 野球 9
4 サッカー 7
5 アイスホッケー 4
6 モータースポーツ 2
6 テニス 2
8 ゴルフ 1
8 バレーボール 1
8 ボクシング 1
8 体操 1
8 モトクロス 1
8 フィギュアスケート 1
8 ロデオ 1

特徴

オリンピック

オリンピックは、さまざまな意味で昔から重要なスポーツ大会である。アメリカも第二次世界大戦終結後からソ連崩壊前までに繰り広げられていた旧共産国圏(ソビエト連邦など)との五輪でのメダル争奪戦は互いにドーピングに手を染めるほどに熾烈さを極めた。2017年時点での夏季オリンピックにおけるアメリカの通算メダル獲得数は2522であり、圧倒的に世界第1位である。一方、2018年時点でのアメリカの冬季オリンピックの通算メダル獲得数は305であり、ノルウェーに次ぐ世界第2位である。アメリカにおけるオリンピックの開催回数は夏季オリンピックが4回、冬季オリンピックも4回であり、どちらも開催国として世界最多である。

オリンピックはテレビ番組として非常に視聴率の高いコンテンツであり、2012年のロンドンオリンピックはNFLと共にスポーツ番組の上位を独占した[4]。特に開会式のテレビ中継は視聴者数が4000万人を超えており、スーパーボウルなどNFL中継を除いた場合、あらゆる番組の中で年間最高であった[5]。アメリカはテレビ放映権でも他国よりも群を抜いた額の放映権料を支払っている。2012年のロンドンオリンピックでは、3大ネットワークの一つであるNBCIOCに11億8000万ドルを支払ったとされる[6]。アメリカの経済誌フォーブスによると、夏季オリンピックはスーパーボウルに次いで二番目にブランド価値を持つスポーツイベントであり、冬季オリンピックは第6位である[7]

ただ、アメリカはオリンピック選手に対して政府補助金を支給しておらず、そのため一部の有名選手以外はオリンピック委員会からの手当や、自ら従事する職業からの報酬、僅かなスポンサーからの支援に頼っている。また、メダル獲得時にはオリンピック委員会から報奨金を贈られるが、これは課税対象となっている。また、メダルそのものも課税対象である[8]

運営

リーグ
1チーム平均の資産価値
NFL 19億6531万ドル
MLB 11億9950万ドル
NBA 11億617万ドル
NHL 5億507万ドル
出典: フォーブス(2015年)[9][10][11][12]

球団の主な収入として、試合の入場料収入・テレビやラジオなどの放映権料収入・ロゴ入りユニフォームやグッズなどのロイヤリティー収入・球場の看板のスポンサー料や駐車場、イベント収入などの雑収入の4つに分けられ、この中で想像以上に大きなものが、テレビやラジオなどの放映権料収入である。

たとえば、MLBにおける試合中継の場合、アメリカ3大ネットワークやスポーツ専門チャンネルといった全国放送の試合中継とケーブルテレビといったローカル放送の試合中継の2つに大きく分けられる。このうち、全国放送の試合中継はMLB機構全体の収入になり、傘下の全球団へ均等に分配されるが、ローカル放送局の収入はその球団独自の収入になるので、ニューヨーク・ヤンキースボストン・レッドソックスの様なMLB屈指の人気球団とその他の球団の間には大きな収入格差が生まれている。また、2000年代に入ってからは「ヤンキース・エンターティメント・スポーツ」 (YES) などといった球団独自のケーブルテレビ局が財政に余裕のある球団間で次々と設立されて球団間の収入格差はますます拡大しているが、この事はMLB以外のメジャープロスポーツリーグでも当てはまる。そこで、チーム間の格差を出来る限りなくすための処置として、各メジャープロスポーツリーグの機構はドラフト制度やサラリーキャップなどに代表される徹底したリーグの戦力均衡策を行っている。

ところで、アメリカのプロスポーツ界ではエクスパンションによる新規参入やチーム売買、チームの本拠地移転、同じ競技のチーム同士による合併などといった事が日本よりも盛んである。これは、各球団の財政的な事情の他に、プロスポーツリーグ自体の誕生や消滅が珍しくない事と、アメリカ国内では企業家が国内外のプロスポーツチーム、特に4大メジャープロスポーツのリーグに在籍するチームを一つでも所有する事が企業家として一種の成功した証となるが、それらのリーグに一からチームを作り上げて新規参入する事はエクスパッションや膨大なチーム設立経費などといった様々な参入障壁があるので、少しでも参入障壁を減らすために企業家の間ではすでにリーグに在籍しているチーム自体を双方で売買する手法が最も多く使われていることが影響している。オーナーの中には、一人で異なる4大メジャープロスポーツリーグのチームを一チームずつ所有する企業家も少なからずいる。ただし、幾らお金を持っていてもそのリーグのオーナー会議で承認されなければそのチームのオーナーにはなれない。また、エクスパンションに関しては、制限を課す事で新規参入ができる枠やチーム自体に高額な付加価値が付き、リーグを運営する機構などの売却する側は莫大な金銭の収入を手にする事ができる。

その一方で、アメリカ国内の都市間でもプロスポーツチームを所有する事が都市としての一種のステータスであり、地元自治体が公金でチームへの援助をする事やスタジアムの建設を肩代わりする事、税制面で優遇する事は普通である。ただ、その一方で税制の新たな創設や税金の値上げなどといった新たな住民負担が発生するために地元住民の反対運動が巻き起こる事もあり、地元自治体とチーム間の交渉が不調に終わってしまう事も多いので、結果的に本拠地移転などを余儀なくされる事も少なくない。

海外展開

1990年代後半以降、アメリカ国内にある各種スポーツ団体、特に北米4大プロスポーツやその傘下にあるチームを中心に様々な形でのアジアヨーロッパへの進出が活発に行われている。

なお、日本ではNHKや各民間放送局、有料放送のスカパー!WOWOWを中心に試合中継や関連番組が放送されているが、その中で最も成功したアメリカ国内のスポーツ団体はMLBである。

待遇

アメリカ国内の芸能界や実業界と同様に、プロスポーツ界でもいわゆる「アメリカンドリーム」という言葉が当てはまる。これは、メジャープロスポーツの有名選手にまでなると、チームから支払われる年俸の他に個人単位で数社の企業とスポンサー契約を結ぶ事が多いために1年間の収入が数千万ドルにまで達するからである。また、選手とチーム間のオプション契約や年俸額の交渉を行う代理人の存在も大きい。ただ、チームに対しては選手の高額な年俸や待遇を要求する事が当然であり、代理人の存在は決して良いことばかりではない。

アメリカのプロスポーツ界は引退後の年金制度が日本と比較してもかなり充実しているので、選手は現役時代にあまり良い成績を残していなくても、基本的に引退後の生活にはあまり困る事はなく[13]、選手によっては一般社会に戻って大学へ進学することもある。また、選手は現役時代から慈善活動を行う事が当然なので、一般の人々からは現役引退をした後でも尊敬されている。

一方、活躍する選手は地元の英雄という扱いをされるため、不祥事が庇われることもあり、例えばフロリダ大学の有名アメフト選手がレイプで告訴された時、警察の捜査が杜撰に行われ、選手に対する甘さがあったと指摘される事件もある[14]

労働争議

アメリカ国内の一般社会と同様に、スポーツ界でも選手達は競技団体ごとに所属球団を超えて選手会(労働団体)を組織している。主に選手の待遇改善や制度の是非を主張するが、経営者側などとの交渉が決裂した場合は一般社会と同様にストライキを決行する事がある。しかし、経営者側などもそれらへの対抗処置として試合会場をロックアウトする事があるが[15]、こういった争議にはスポンサーやファンが離れるといった弊害も少なからず存在する。

ドーピング問題

現在、アメリカのスポーツ界で最も深刻なのがプロやアマ選手のドーピング問題である。たとえば、2007年12月14日MLBコミッショナーであるバド・セリグから選手のドーピングに関する調査責任者の就任任命を受け調査を進めていた、ジョージ・J・ミッチェル元上院議員による調査報告書が発表され、その中でロジャー・クレメンスバリー・ボンズゲイリー・シェフィールドミゲル・テハダエリック・ガニエといった有名選手の疑惑が取り上げられた。ただ、ドーピング問題に関してはファンも含めてアメリカ国内では寛容的な考え方のため、なかなか表沙汰にならない事が多い。ステロイド剤などの禁止薬物は主に隣国のメキシコから「栄養補助食品」という名目でアメリカ国内に輸入する方法が一般的である[16]

競技

アメリカンフットボール

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アメリカンフットボール。

ラグビーから派生したアメリカンフットボールは、アメリカ国内や周辺諸国では単にフットボールと呼称し、現在アメリカ国内で最も人気のあるスポーツである[1]。近年の世論調査によると、野球に取って代わり、アメリカンフットボールこそがアメリカの“国技”、“国民的娯楽”であるという意見が主流を占めるまでに至った[17][18]。フットボール選手はアメリカ社会の象徴的存在とされる(詳細は「ジョック」の項目を参照)。

現在、アメリカン・フットボール・カンファレンス (AFC) ナショナル・フットボール・カンファレンス (NFC) の2つのカンファレンスからなるNFL(ナショナル・フットボール・リーグ)は、アメリカ国内にあるMLBやNBAなどといった他のプロスポーツリーグを遥かにしのぐ熱狂的な盛り上がりを見せる。経済規模はプロスポーツリーグとして世界最大であり、2014年シーズンの収益は120億ドルである[19]。その高い人気の割りに試合数が少ないことからテレビ放映権には非常に高額な値段がついている。サラリーキャップ制や完全ウェーバー制によるドラフトをいち早く実現させ、戦力均衡を可能な限り追求していることが、人気拡大の最大の要因となった[20]

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カレッジフットボールのミシガン・スタジアムは200試合連続10万人以上の観客動員を記録した。

NFLはAFC、NFCともに16チームずつが参加し、レギュラーシーズンは9月から翌年1月まで行われ、各チームが16試合を戦う。レギュラーシーズンの試合の視聴率は非常に高く、多くの試合がワールドシリーズNBAファイナルの視聴率を上回る。各カンファレンスの上位6チームが1月に行われるプレーオフに進出し、リーグ優勝決定戦のスーパーボウルまで一発勝負のトーナメント方式で争う。スーパーボウルはアメリカ最大のスポーツイベントであり、1991年以降は毎年40%以上の驚異的な高視聴率を記録している。アメリカの歴代テレビ番組の視聴者数トップ10のほとんどをスーパーボウルが独占しており、CM料金もアメリカのテレビ番組で最も高いことで知られている。また、オールスターゲームであるプロボウルは、近年スーパーボウルの前週に行われ、1980年以降ほぼ毎年ハワイのアロハ・スタジアムで開催されている。

アマチュアレベルでも非常に盛んであり、男子の高校生と大学生の競技人口が最も多いスポーツである[21][22]。また、大学リーグであるカレッジフットボールの人気も非常に高い水準である。ギャラップが2012年12月に行った世論調査によると、カレッジフットボールのファンと回答した者の割合は49%であり、48%のプロ野球、33%のプロバスケットボール、22%のプロアイスホッケーなどを上回った[23]。カレッジフットボールでは各大学が奨学金を用意して全国の高校から有名選手をスカウトする。また、各大学はプロ顔負けの収容人数を有するスタジアムを保有しており[24]、プロさながらの雰囲気の中行われる。1月のBCSナショナル・チャンピオンシップ・ゲームは全米一決定戦として行われており、全米視聴率はワールドシリーズやNBAファイナルをも超えている。別に屋内で行われるアリーナフットボールも盛んである。

野球

野球は日本韓国台湾といった東アジア諸国やキューバドミニカ共和国といったカリブ海諸国などでもなじみ深い球技である。1970年代に一番人気スポーツの座をアメリカンフットボールに譲った形になったものの[25]、今日でもバスケットボールと共に高い人気を得ている競技である。また、野球は歴史的にアメリカの“国民的娯楽” (National Pastime/American Pastime) と称されてきた[26]

現在、アメリカ国内の野球リーグには主にナショナル・リーグアメリカン・リーグからなるメジャーリーグベースボール (MLB) とそれらの傘下にあるマイナーリーグ、更には約8つに分かれている独立リーグの2種類の野球リーグが存在する。MLBは4月のシーズン開幕からアメリカン・リーグ、ナショナル・リーグともに15球団の両リーグ合計30球団でレギュラーシーズンが争われ、10月に行われるポストシーズンのワールドシリーズは各リーグの優勝球団同士が激突し、7回戦制で先に4勝先取で優勝が決められる。

なお、アメリカンフットボールやバスケットボールと違ってカレッジスポーツとしては大衆的な人気を得ていないが、アメリカ国内に200球団以上は存在すると言われているマイナーリーグの球団が各地域の野球ファンの受け皿となっている。ちなみに、MLBは年間で7,500万人以上の観客を動員する。試合数の違いなどはあるものの、これは世界中のありとあらゆるプロスポーツの中でも最大の観客動員数である。ちなみに、2007年度のMLB(162試合)における年間観客動員数は史上最多となる7,950万3,175人[27]で、マイナーリーグと合計した試合の観客動員数は約1億人を超える[28]。 近年ではアメリカ野球界の急激な国際化によって、ヒスパニック系の移民をルーツに持つ選手やカリブ海諸国出身の選手が多くなりつつある。また、日本人選手についても1964年村上雅則サンフランシスコ・ジャイアンツに所属して日本人初となるメジャーリーガーとなったが、後に続く者はなかなか出なかった。しかし、1995年野茂英雄が31年ぶりに渡米してある一定の成功を収めると、その後もイチロー松井秀喜松坂大輔などといったNPB球団所属の人気プロ野球選手を中心に現在でも日本人選手のメジャーリーグ挑戦が続いている。MLB機構もこういった現状を踏まえた上で独自の「グローバル戦略」を策定し、2006年3月にはMLB機構主催で野球の国別代表チームによる国際大会であるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の第1回大会をアメリカで開催した。

バスケットボール

バスケットボールはアメリカ国内で、カナダ人のジェームズ・ネイスミスによって考案された。

アメリカ国内では、1946年に男子プロバスケットボールリーグBAAが創設されて3年後にNBLと合併し、現在のイースタン・カンファレンスウェスタン・カンファレンスからなるNBA(ナショナル・バスケットボール・アソシエーション)が誕生した。その後、1967年にはNBAに対抗する形でABAが設立され地位を脅かしたが、1976年にABAは消滅しNBAは現在も世界最高峰のリーグとして君臨し続けている。

なお、アメリカ国内ではNBA、NCAAバスケットボールは人気で、NBAは4月下旬からプレーオフに入り、優勝決定戦であるNBAファイナルは6月に行われる。NCAAは全米一を決めるトーナメント戦もあり、「3月の狂乱」とも呼ばれている。また、1992年にはNBA選手が参加した「ドリームチーム」がバルセロナオリンピックを席巻し、1997年には女子リーグWNBAが設立された。

元々はアフリカ系アメリカ人や富裕層が好むとされていた。マイケル・ジョーダンシカゴ・ブルズ)の全盛期はNBAブームで、MLBを凌ぐ人気を得た時期もあった。だがジョーダンの引退後は人気が伸び悩み、一時はNBAファイナルの視聴率もジョーダン全盛期の1/3程度にまで落ち込んだ。人気低迷の主な原因としては、全米規模のスター選手の不在が挙げられていた。しかし、近年ではレブロン・ジェームズに代表される若手のスター選手が続々と現れており、NBA人気も回復傾向にある。2010年のNBAファイナル第7戦は、ジョーダン引退以降では最高の視聴率を記録した。ちなみに、国内外の若年層の間では1990年代に世界的な形で広まったヒップホップ文化の影響で、NBA各球団のレプリカユニフォームやチームロゴなどをあしらった帽子やTシャツはストリートファッションの一部として広く認知されている。

アイスホッケー

イースタン・カンファレンスウェスタン・カンファレンスからなるNHL(ナショナル・ホッケー・リーグ)は、先行して存在したカナダ・ナショナル・ホッケー協会 (NHA) における幾度とない論争の末、1917年にカナダで設立され、その後は幾度となく繰り返された引き抜き合戦やエクスパッション(球団拡張)を経て、現在の形に至る。

アメリカへの進出後は、アメリカ国内でも一時期はアイスホッケー人気が高まったが、1992年から2005年までの間に労使間対立によるストライキが数回ほど発生した事(2004 - 2005シーズンに至っては、初めて全試合が中止)による人気低下もあり、NHLをNFLやMLB、NBAと一緒に人気競技団体のひとつとして数える事に対してはアメリカ国内で賛否がある。 また、NHLの選手に占めるアメリカ人の割合は2割程度と低く、NHLのチームの大多数はカナダ人と欧州出身選手で占められている。ミネソタ州やミシガン州、マサチューセッツ州などの中西部や東部では人気スポーツである一方、南部や西部ではそれほど盛んではない。NHLのリーグ優勝決定戦であるスタンレー・カップ・ファイナルの全米視聴率も低い水準に留まっており、2012年では最高3%台に甘んじた[4]

サッカー

アメリカ国内では、ヨーロッパでサッカーを意味する「フットボール」という本来の呼称は「アメリカンフットボール」を指すため、日本と同様に「サッカー」の呼称が用いられている。

元々、アメリカ国内にサッカーが伝わってきたのはアメリカの東海岸(ニューイングランド地方)にサッカーの原型だったものが伝わったのが最初である。その後、1863年にイギリスロンドンで統一ルールが作られて今の「サッカー」ができあがると、いち早くアメリカ国内にも伝わり、大学生を中心に広まった。ところが、1874年にボストンハーバード大学カナダモントリオールにあるマギル大学との2試合を1年目に行なっただけで2年目からはラグビーへと競技が変わり、そのラグビーに次々と独自の手を加えていきながら競技を行なった。それがきっかけとなって、アメリカ国内にある他の大学でもその独自に手を加えたラグビーが次第に広まり、大学生の間では徐々にサッカーの試合が行われなくなった。

アメリカ国内における最初のサッカーブームは1920年代であった。1890年代には国内で最初のプロ化への試みが行われ、1922年に始まったASLはヨーロッパからの移民急増と共に隆盛を極めた。ただ、その後はアメリカ国内の愛国心の高まりで次第に「アメリカ的なもの」が好まれるようになり、外来文化のサッカーは1940年代以降には衰退の一途をたどる事となる。

ところが、1966年にFIFAワールドカップで史上初めての衛星中継が行われ、それがアメリカ国内で話題となり、それまで衰退の一途をたどっていたサッカーに再びアメリカ国民の注目が集まる事となる。そして、翌年の1967年に北米サッカーリーグ(NASL)が発足され、1970年代に人気のピークを迎えたがそもそもサッカー文化の基盤がほとんどなかったため1984年限りで消滅した。その後は、長らくセミプロ時代が続く事となる[29]

1994年、自国で1994 FIFAワールドカップを開催し、大会史上最多となる約360万人の観客動員数を記録するなど大変な盛上がりをみせた。アメリカ代表も優勝候補のコロンビアに勝利しベスト16へ進出するなど健闘した。1996年には久々のプロリーグとなるメジャーリーグサッカー(MLS)が発足した。10クラブでスタートし、2018年現在では23クラブが所属しており、2020年までに計26クラブとなることを予定している。2013年シーズンの観客動員数は600万人を超えており、1試合当たりの平均観客動員数は1万8594人である[30]。ただ北米4大プロスポーツリーグレベルの人気は依然獲得しておらず、リーグ優勝決定戦のMLSカップの全米視聴率も0%台が続いている。近年では2007年にデビッド・ベッカムレアル・マドリードからMLSのロサンゼルス・ギャラクシーへ移籍するなど大物選手も参戦している。

アメリカサッカーの特徴として女子サッカーが非常に盛んなことが挙げられる。アメリカ女子代表は世界の強豪国の一つであり、FIFA女子ランキングでは2008年以降ほぼ首位を維持している。FIFA女子ワールドカップの優勝回数は史上最多の3回であり、オリンピックでは史上最多4回の優勝を誇る。男子アメリカ代表FIFAランキングでは常に上位に位置しており、1994年以降はワールドカップでベスト16以上を4度経験するなど好成績を収めている。

世界からは長らく「サッカー不毛の地」と揶揄されてきたが、2017年ワシントン・ポストの世論調査によると[1]、アメリカンフットボール、バスケットボール、野球に次いで全米で4番目に人気のあるスポーツであり、アイスホッケーなどを上回っている。とりわけ若年層での人気が高く、18歳から29歳の間ではアメリカンフットボールに次いで2番目に人気のあるスポーツである[1]。また、2012年ESPNの世論調査によると、12歳から24歳までの若年層の間では、サッカーはアメリカンフットボールのNFLに次いで2番目に人気のあるスポーツであるとの結果が出た[31]FIFAワールドカップの人気も同様に高くなっており、アメリカ戦を中心に高いテレビ視聴率を記録している。2014年ブラジル大会のアメリカ対ポルトガルの試合は全米TV視聴者数において2470万人を記録し、アメリカのサッカー番組史上最多視聴者数となった[32]。さらに決勝戦のドイツ対アルゼンチンの試合では2650万人を記録し、アメリカ対ポルトガルの記録を塗り替えた[33]。これらの試合は同年のNBAファイナルの平均視聴率である1550万人や2013年のワールドシリーズの平均視聴者数である1490万人を大幅に上回っている[32]

競技人口は非常に多く、アメリカで盛んに行われている。FIFAの統計によると、アメリカのサッカー競技人口は約2450万人である[34]。これは中国に次いで世界で2番目に多い数字であり、サッカー王国のブラジルドイツなどを大きく上回っている。

2026年にはカナダ、メキシコとともに2026 FIFAワールドカップの共同開催国となる。

バレーボール

バレーボールはアメリカでウィリアム・G・モーガンによって考案された。なお、バレーボールのアメリカ代表は男女共に強豪チームのひとつである。

格闘技

昔から、アメリカでは興行としてボクシングプロレスを中心に多岐にわたる格闘技イベントが盛んに行われてきた。また、有名なプロレス団体のWWEに至っては1999年からナスダック(現在はニューヨーク証券取引所)に株式を上場している。なお、アメリカでは総合格闘技UFCなどを中心に盛んである。 高校での男子アマチュアレスリングが盛んである。また、女子の競技者も増えている。

モータースポーツ

アメリカでは、モータースポーツというと主にインディ500NASCARの事を指す。

オープンホイール(フォーミュラカー)によるシリーズは、現在はインディ500を含むインディカー・シリーズを頂点とし、下部カテゴリーとしてインディ・ライツなどが存在する。なおインディカーは一時日本にも進出し、インディジャパン300としてツインリンクもてぎで開催されていたが2011年を最後に撤退した。

NASCARはスプリントカップシリーズを頂点とし、ネイションワイド・シリーズキャンピング・ワールド・トラック・シリーズを含めた通称「3大カップ戦」、さらにその下位に当たる地域ごとのカテゴリーなど非常に多くのレースを抱えており、それ単体で若手ドライバー育成からトップカテゴリーまでのピラミッド構造を持っている。

それ以外にもNHRAが運営するドラッグレースや、パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムに代表されるヒルクライムレース、二輪ではAMAスーパークロスなどのモトクロス競技など、アメリカ独自の人気カテゴリーが多数存在しており、ヨーロッパ・日本とはまた別の独特の世界観を構築している。

ただヨーロッパとの交流がないわけではなく、F1アメリカグランプリや、MotoGPなどの開催が行われているほか(F1は2007年を最後に一旦開催が途絶えていたが、2012年より復活)、ル・マン24時間レースとの交流を主軸としたアメリカン・ル・マン・シリーズなどのシリーズ戦も存在する。また最近は日本からドリフト走行人気が主に西海岸を中心に波及しており、D1グランプリのシリーズ戦が開催されたり、独自のシリーズとしてフォーミュラ・ドリフトが開催されたりしている。

ゴルフ

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タイガー・ウッズ。

アメリカ国内では、富裕層を中心に盛んに行われているスポーツである。また、アメリカ国内を舞台にマスターズ・トーナメント全米女子プロゴルフ選手権などといった世界的にメジャーな大会が数多く行われている。なお、世界的にも有名なゴルフ選手であるアフリカ系アメリカ人のタイガー・ウッズはメジャータイトルで12勝を挙げており、ウッズの年収はツアー大会で獲得する賞金総額とスポーツメーカーなどのライセンス契約による収入なども含めると、全米のプロスポーツ選手の中でも桁違いの金額である。

チアリーダー

アメリカ国内では、4大メジャースポーツリーグのハーフタイムや大学の部活動を中心にして盛んに行われている。

自転車競技

アメリカでは、後述する6日間レースのルーツとなる賞金つきの個人タイムトライアルレース・1000マイルレースがイギリスから伝わったことがきっかけとなり、19世紀末期にトラックレースが人気を博し、その影響もあって、1893年に第1回世界選手権自転車競技大会シカゴで開催された他、1899年には、ニューヨークマディソン・スクエア・ガーデンにおいて、2人がペアを組んで覇を競う、6日間レースを誕生させた。なお、2人がペアを組んで覇を競うレースはマディソンフランスではアメリカンチームレースと呼ばれている)として後に独立した形式でも行われるようになり、2000年シドニーオリンピックからオリンピック種目としても正式採用された。しかし、6日間レースは1929年世界恐慌が端緒となって、1930年代あたりから急速に人気が低落し、6日間レース発祥国でありながら、アメリカ国内における同レースの開催は、1960年代初頭には全て姿を消してしまった。これが影響して長らく、当国では自転車競技に対する関心は高まらなかった。

当国で自転車競技熱が再燃しだしたのは、1970年代前半にBMX、同後半にマウンテンバイク(MTB)が当国発祥で誕生したことに深く起因している。双方とも、『遊び心』がきっかけとなって後に競技化されたものであるが、その人気はまたたく間に全米、そして全世界へと広がり、1996年にはMTBが、2008年にはBMXがそれぞれオリンピック種目となるに至った。

一方、長らく盛んには行なわれてこなかったロードレースだったが、1980年代前半にフランス人のシリル・ギマールベルナール・イノーによって才能を見出され、欧州国籍以外の選手として初めて1986年ツール・ド・フランスを制覇したグレッグ・レモンや、1980年レークプラシッドオリンピックのスピードスケートで五種目全冠制覇を達成したエリック・ハイデンの転身などもあって脚光を浴びるようになった。そして、ランス・アームストロングを克服したスポーツ選手として脚光を浴びたが2012年、アームストロングは合衆国アンチドーピング機関(USADA)より数多のドーピング違反事例を摘発されて『永久追放』処分を受けたため、1999年から2005年までのツール・ド・フランス総合優勝記録が抹消された。


サーフィン

アメリカ国内では、ハワイ州などの沿岸部を中心に行われている。

アームレスリング

アームレスリングは、専用の競技台で世界共通の厳格なルールのもと行われる腕相撲に似た競技のことで、「卓上の格闘技」とも呼ばれる。また、アームレスリングの選手は「アームレスラー」と呼ばれる。アメリカ、ロシアを中心に大規模な大会が開かれ、入賞者に賞金や豪華な賞品がスポンサーより与えられる大会もある。毎年各国で世界大会も開催され、世界中の『腕自慢』が集まり、迫力のある熱戦を繰り広げている。

上述にもある通り、アメリカ国内では各地で盛んに行われている。

競馬

アメリカ国内でも競馬は非常に盛んで、中でもサラブレッドの生産頭数は世界一である。また、ケンタッキーダービーなどは世界でも有名なダービーのひとつである。

ラグビー

ラグビープレイヤーの人数はワールドラグビーのデータによると1位のイングランド(208万人)に次いでアメリカは2位の149万人となっている。米国ラグビー協会が地道に学校へボールやルールブックを配るといった普及活動を行い、多くの子供にラグビーを経験させたことが一番の理由 [35]

その他

関連項目

脚注

  1. 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 Q: What is your favorite sport to watch? Washington Post 2017年9月7日閲覧。
  2. Has soccer passed hockey in America? Colin Cowherd says yes Greg Wyshynski Puck DaddyJune 14, 20162017年9月18日閲覧。
  3. 3.0 3.1 Football Still Americans' Favorite Sport to Watch Gallup.com 2018年1月16日閲覧。
  4. 4.0 4.1 The 50 Most-Watched Sporting Events of 2012 2013年2月22日閲覧。
  5. Top 10 TV Programs of 2012 – Single Telecast nielsen.com 2013年2月22日閲覧。
  6. ロンドン五輪の広告売上高、米NBCは過去最高の10億ドル ロイター。2013年2月22日閲覧。
  7. Forbes Fab 40: The Most Valuable Brands In Sports Forbes.com. 2013年2月22日閲覧。
  8. “五輪メダル獲得で新たな納税義務、米選手の厳しい現実”. CNN. (2016年8月13日). http://www.cnn.co.jp/showbiz/35087411.html . 2016-8-14閲覧. 
  9. Forbes: The Business of Football(2015年12月現在)
  10. Forbes: The Business of Baseball (2015年12月現在)
  11. Forbes: The Business of Basketball(2015年12月現在)
  12. Forbes: The Business of Hockey (2015年12月現在)
  13. 「アメリカのスポーツ選手ってなんであんなに高給取りなの?」 R25
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