名古屋市営地下鉄

提供: miniwiki
2018/8/6/ (月) 06:31時点におけるAdmin (トーク | 投稿記録)による版 (1版 をインポートしました)
移動先:案内検索
名古屋市営地下鉄
基本情報
日本の旗 日本
所在地 愛知県名古屋市日進市
種類 地下鉄
開業 1957年11月15日
運営者 名古屋市交通局
公式サイト 名古屋市交通局公式ウェブサイト
詳細情報
総延長距離 93.3 km
路線数 6路線
駅数 87駅
軌間 1,435 mm(東山線・名城線・名港線)
1,067 mm(鶴舞線・桜通線・上飯田線)
電化方式 直流 600 V 第三軌条方式(東山線・名城線・名港線)
直流 1,500 V 架空電車線方式(鶴舞線・桜通線・上飯田線)
最高速度 65 km/h(東山線・名城線・名港線)
75 km/h(鶴舞線・桜通線・上飯田線)
路線図
テンプレートを表示

名古屋市営地下鉄(なごやしえいちかてつ)は、名古屋市交通局が運営する地下鉄である。現在は6路線で営業中で守山区を除く名古屋市15区と日進市に路線を持ち[注釈 1]営業キロ数は93.3km、駅数は87駅(以上2011年3月27日現在)、車両数は788両(2013年4月現在)を数える。一日あたりの乗車人員は約129万人(2016年度現在)。なお、名古屋市の例規上の正式名は、名古屋市高速度鉄道である。

路線

営業路線

全6路線中3路線が標準軌で、一方の3路線が狭軌である。また、狭軌路線のうち桜通線以外の2路線は、下記の通り名古屋鉄道(名鉄)と相互直通運転を行っている。

名古屋市営地下鉄の駅や車内に掲示されている路線図には、名古屋市営地下鉄の路線以外にも、直通先の名鉄線ゆとりーとラインあおなみ線リニモも掲載されている。

[注釈 2] 記号 路線番号 路線名 区間 キロ程 駅数 色名(DIC,マンセル)[注釈 2]
H 1号線 東山線 高畑駅(H-01) - 藤が丘駅(H-22) 20.6 km 22駅
(165,5Y 8/12)
M 2号線 名城線
(環状線)
金山駅(M-01) - 栄駅(M-05) - 大曽根駅(M-12)
(4号線とともに相互直通運転)
26.4 km 28駅
(105,0.4P 5.3/11.9)
4号線 大曽根駅(M-12) - 八事駅(M-20) - 金山駅(M-01)
(2号線とともに相互直通運転)
E 2号線 名港線 金山駅(E-01) - 名古屋港駅(E-07) 6.0 km 7駅 紫 + 白
※名城線と同じ紫を使用
T 3号線 鶴舞線 上小田井駅(T-01) - 赤池駅(T-20) 20.4 km 20駅
(138,10B 5/10)
S 6号線 桜通線 中村区役所駅(S-01) - 徳重駅(S-21) 19.1 km 21駅
(199,5R 4.5/14)
K 上飯田線 上飯田駅(K-01) - 平安通駅(K-02) 0.8 km 2駅
(702,6.6RP 6.4/11.1)
ファイル:Linemap of Nagoya Municipal Subway H1-28.svg
名古屋市営地下鉄 広域路線図
  • 路線番号は、1972年の都市交通審議会昭和47年答申第14号において1号線から9号線まで存在していたが、同答申が1992年運輸政策審議会平成4年答申第12号で見直された際、すでに地下鉄として開業または着工済みの路線以外は路線番号を引き継がなかったため、5号線は欠番である。
  • 2号線と4号線から形成される名城線は環状になっており、1つの路線として相互直通運転が行われている。また、環状線という性質上、「上り・下り」や、一般的に使用されている「内回り・外回り」という呼称ではなく、「左回り・右回り」という独自の呼称が使用されている。
  • 名城線と名港線を直通運転する列車がある。また、直通の有無にかかわらず名城線・名港線の全車両の側面には「名城線・名港線」と表示されている。
  • 鶴舞線は、上小田井駅より犬山線犬山駅まで、赤池駅より豊田線を経て三河線豊田市駅まで相互直通運転を行っている。
  • 上飯田線は、上飯田駅より小牧線犬山駅まで相互直通運転を行っている。上飯田線は第三セクター会社上飯田連絡線株式会社が第三種鉄道事業者として施設を保有しており、交通局が第二種鉄道事業者として施設を同社から借り受け運営している。ただし、列車の運行は同線に乗り入れる小牧線を運営する名鉄に委託している。
  • 色の選別は、桜通線開業以降、案内時に伝えやすいよう、似た色や複雑な色を避け、鶴舞線の「青」や桜通線の「赤」と単純な色名で表現できる色が選別されており、今後新規路線が開業する際のための予備用に緑や橙も用意されている。

計画上の路線

1992年(平成4年)の運輸政策審議会答申第12号で示されて以降、新たな整備計画は出されておらず、現在、新規路線の具体的な整備計画はない[PR 1]

なお、名古屋市所有の車両が木曽三川を渡ることはない。岐阜県三重県方面は名古屋駅などで乗り換える必要がある。

運行形態

営業列車による運行時間は、午前5時30分から翌日午前0時30分までの19時間である。これは、夜間に施設の保守時間を確保するためである。このため、名城線をのぞき基本的に区間運転を行わない名古屋市営地下鉄でも、初電・終電は途中駅発着の列車がある[注釈 3]

2014年の7月以降、東山線で金曜日と祝日前日(年末年始やお盆をのぞく)に限り終電を45分間延長した。「補助金カットを防ぎたい」という局長と、「サービスを向上させたい」という河村たかし名古屋市長の意向で、2013年12月20日と27日に試行実施を行い、2014年7月4日以降、上下各2本[注釈 4]の臨時列車を運行している。

なお、曜日ダイヤ区分のうち、東山線は原則として夏休み冬休み12月29日 - 1月3日をのぞく)・春休み期間中の平日は「学校休校期ダイヤ」を設定する。また年末年始の12月29日 - 1月3日は土休日ダイヤで運行するが、東山線については12月31日から1月3日は土休日ダイヤではなく、専用特別ダイヤ(12月31日が「大晦日ダイヤ」、正月3が日は「正月ダイヤ」)を適用する。1975年以降、毎年12月31日深夜から1月1日までの間、上飯田線以外の全路線で終夜運転を行っている。沿線に熱田神宮がある名城線は初詣客で混雑するため、正月3が日は大曽根 - 八事 - 新瑞橋 - 金山の区間も一部時間帯で5分間隔で運行していたが、2012年以降は通常ダイヤでの運行となっている。

沿線にイベントがある時は、臨時列車が運行されることがある。ナゴヤドームのイベントや名古屋港の花火大会の関連で、名城線・名港線で運行されることがほとんどである。

歴史

建設の経緯

名古屋市による市営地下鉄の建設計画は、人口が100万人を突破した1936年(昭和11年)に発表されたものが最初である。この計画によれば、以下の7路線約52kmを2期に渡って建設する予定であった。この計画は、地下線での計画を基本にしながら、田端 - 市役所や桜山 - 柴田などでは高架線での建設も予定されていた。

一期
  • 中村 - 覚王山
    • 現在の中村公園駅付近 - 覚王山駅付近
  • 田端 - 市役所 - 内田橋
    • 現在の黒川駅付近 - 伝馬町駅付近
二期
  • 桜山 - 篠原町 - 押切
    • 現在の桜山駅付近 - あおなみ線 荒子駅東部? - 浅間町駅付近
  • 覚王山 - 新池
    • 現在の覚王山駅付近 - 東山公園駅付近
  • 本山橋 - 八事
    • 現在の本山駅付近 - 八事駅付近
  • 押切 - 田端 - 大幸町
    • 現在の浅間町駅付近 - 黒川駅付近 - 砂田橋駅付近
  • 桜山 - 笠寺 - 鳴尾 - 柴田
    • 現在の桜山駅付近 - 名鉄 本笠寺駅付近 - 名鉄 本星崎駅南部 - 名鉄 柴田駅付近

その後、1937年(昭和12年)に名古屋駅が笹島から現在の位置に移転すると、1938年(昭和13年)6月、その跡地に関西急行電鉄の名古屋乗り入れにあたって地下に関急名古屋駅(現:近鉄名古屋駅)が建設され、名古屋で初の地下線による鉄道が開業した。

日中戦争の長期化により、名古屋市の財政が悪化する一方で、軍需産業都市としての発展もあり、1939年(昭和14年)に臨時名古屋市並近郊交通調査会が発足し、地下鉄計画を再検討した結果、以下の基本4路線約29kmが発表された。この基本計画のほかに将来計画として大規模な地下鉄整備計画も発表されており、実際にボーリング調査の準備まで行われたものの、第二次世界大戦開戦の影響により、具体的な着工までは至らなかった。

  • 名古屋駅 - 覚王山
    • 現在の東山線の中央部に相当。
  • 市役所 - 熱田
    • 現在の名城線の西部に相当。
  • 名古屋駅 - 高辻
    • 大部分が現在の鶴舞線の一部に相当。
  • 大曽根駅 - 熱田
    • 現在の名城線(4号線)とは全く別の路線。

戦後になるとまず、1946年(昭和21年)1月、高速鉄道網検討用基礎案として以下の4路線約43Kmが立案された。これは、戦災復興のため将来人口を200万人と想定した都市計画として立案されたため、鉄道着工よりも鉄道用地を先行確保するのが主目的の計画であった。この計画では、平田橋、上飯田、守山、八事などで既存の鉄道との相互乗り入れが重視されていたため、現在の地下鉄路線とはかなり違う経路を通っているものが多い。

  • 八田 - 栄町 - 覚王山 - 守山
  • 平田橋 - 栄町 - 八事
  • 上飯田 - 栄町 - 八事
  • 覚王山 - 総合運動公園

9月には名古屋市高速度鉄道協議会が設置され、これには名古屋市のほか、運輸省内務省戦災復興院名鉄近鉄も参加し、1947年(昭和22年)10月に以下の6路線約55kmの路線網を定めた。

ファイル:Yanagibashi Station plan (1952).JPG
柳橋駅想像図。この時の計画では名古屋駅乗り入れとの兼ね合いや経費削減のため、市中央部でも一部区間が高架式で建設される予定だった。

1950年(昭和25年)1月19日には建設省告示第9号でこれらのうち約48.4kmが名古屋復興都市計画高速度鉄道路線網として都市計画決定された[1]。この都市計画決定は、日本国有鉄道(国鉄)名古屋駅0番ホームを借り受け、そこに地下鉄を乗り入れ、栄生まで延長して名鉄名古屋本線と相互直通運転をする計画のほか、名古屋市、名鉄、近鉄の三者の協定により、新川橋、八田、大曽根、水分橋でも相互直通運転をすることが予定されていた。

  • 覚王山線(1号線):(八田 - )名古屋駅 - 栄町 - 田代 - 石川町
    • 八田 - 田代間は現在の東山線の一部にほぼ相当するが、1950年1月の都市計画決定では八田 - 名古屋駅間が保留となった。名古屋駅で名鉄線との直通運転[2]が予定されたほか、保留区間の八田からは近鉄線(近鉄八田駅)との乗り入れも想定されていた[3]。田代 - 石川町間は現在の名城線本山 - 八事間のやや西側に相当する。
  • 城北線(2号線):新川 - 市役所裏
    • 新川(新川橋駅)で名鉄と接続し、枇杷島駅および犬山線を立体交差して市北部に進入し、名古屋城北側を回って市役所裏で熱田線と大曽根線に接続する路線[4]
  • 熱田線(2号線):市役所裏 - 栄町 - 金山 - 石川町
    • 市役所裏(土居下駅付近)から南下して栄町で覚王山線と立体交差し、金山付近と熱田付近で2度国鉄・名鉄と立体交差して石川町に至る路線[5]。市役所裏 - 金山間および金山 - 熱田間の手前までは現在の名城線南西部とほぼ一致するが、熱田 - 石川町間は現在の名城線と市電路線(八熊東線東郊線藤成線)の中間付近を通る。
  • 東山線(3号線):田代 - 東山
    • 現在の東山線の一部に相当。将来構想では高針を経由して挙母(現:豊田市)に至る予定だった[6]
  • 大曽根線(4号線):市役所裏 - 大曽根 - 水分橋
    • 市役所裏 - 大曽根間は名鉄瀬戸線と同一ルートを沿って大曽根で瀬戸線と接続し、北上して水分橋付近で名鉄小牧線と接続する路線[6]
  • 中根線(5号線):石川町 - 名市大薬学部前
  • 築港線(6号線):金山 - 名古屋港
    • 現在の名港線より西側、名古屋港線沿いに名古屋港に至る路線。将来構想では名古屋港西岸方面へ延長する予定だった[6]

その後、建設資金分担や国鉄ホームの使用を巡る問題などにより、上記計画は頓挫した。名古屋市は独自に相互直通を前提とせずに地下鉄を建設することになり、第三軌条方式を採用し、すでに免許を取っていた名古屋 - 田代間及び市役所裏 - 金山間の早期開業を図った。1954年(昭和29年)8月には名古屋 - 栄町間について着工し[1]1961年(昭和31年)には名古屋市電下之一色線での試作車による運行テストを開始した。

1957年(昭和32年)11月15日、名古屋市営の最初の地下鉄として、名古屋 - 栄町(現:栄)間2.4kmが開業した[8]。当初の料金は名古屋 - 栄町間で大人15円・小児8円の均一制。名古屋市内の1世帯に1枚ずつ試乗券が配布された。

年表

開業日の営業開始時刻は、日付に*印を付したものは14時、**印を付したものは12時、無印は始発からである[9]

  • 1957年昭和32年)11月15日* - 1号線(現:東山線)名古屋 - 栄町間が開業[8]
  • 1960年(昭和35年)6月15日 - 1号線栄町 - 池下間が開業[8]
  • 1963年(昭和38年)4月1日 - 1号線池下 - 東山公園間が開業[8]
  • 1965年(昭和40年)10月15日* - 2号線(現:名城線)栄町 - 市役所間が開業[8]
  • 1966年(昭和41年)6月1日 - 駅名変更(栄町→栄、伏見町→伏見)。
  • 1967年(昭和42年)3月30日* - 1号線東山公園 - 星ヶ丘間、2号線栄 - 金山間が開業[8]
  • 1969年(昭和44年)
    • 4月1日** - 1号線星ヶ丘 - 藤ヶ丘間・名古屋 - 中村公園が開業[8]
    • 5月1日 - 1号線の愛称を東山線、2号線の愛称を名城線として使用開始。
      • これ以前は1号線を「東西線」、2号線を「南北線」と呼称する場合もあった(名古屋市の広報紙・中日新聞など)。
  • 1970年(昭和45年)12月10日 - 東山線上社駅新設[8]
  • 1971年(昭和46年)
    • 3月29日** - 名城線金山 - 名古屋港間が開業[8](現:名港線)。
    • 12月20日** - 名城線市役所 - 大曽根間が開業[8](当時の名城線全通)。
  • 1974年(昭和49年)3月30日** - 4号線金山 - 新瑞橋間が開業[8]
  • 1975年(昭和50年)12月31日 - 大晦日から元旦の終夜運転開始。
  • 1977年(昭和52年)3月18日** - 鶴舞線伏見 - 八事間が開業[8]
  • 1978年(昭和53年)10月1日 - 鶴舞線八事 - 赤池間が開業[8]
  • 1979年(昭和54年)7月29日 - 鶴舞線と名鉄豊田線の相互乗り入れ開始[8]
  • 1981年(昭和56年)11月27日 - 鶴舞線浄心 - 伏見間が開業[8]
  • 1982年(昭和57年)9月21日 - 東山線中村公園 - 高畑間が開業(東山線全通)[8]
  • 1984年(昭和59年)9月6日 - 鶴舞線庄内緑地公園 - 浄心間が開業[8]
  • 1989年平成元年)9月10日 - 桜通線中村区役所 - 今池間が開業[10]。名城線久屋大通駅新設。
  • 1993年(平成5年)8月12日 - 鶴舞線上小田井 - 庄内緑地公園間が開業(鶴舞線全通)。名鉄犬山線と相互乗り入れ開始。
  • 1994年(平成6年)3月30日 - 桜通線今池 - 野並間が開業。
  • 2000年(平成12年)1月19日 - 4号線大曽根 - 砂田橋間が開業。
  • 2003年(平成15年)
    • 3月27日 - 上飯田線平安通 - 上飯田間が開業。名鉄小牧線と相互乗り入れ開始。
    • 12月13日 - 4号線砂田橋 - 名古屋大学間が開業。
  • 2004年(平成16年)10月6日 - 名城線名古屋大学 - 新瑞橋間が開業(名城線全通)。4号線の愛称を名城線に変更、名城線環状運転開始。
    • 名城線金山 - 名古屋港間の愛称を名港線に変更。駅名変更(藤ヶ丘→藤が丘、瑞穂運動場→瑞穂運動場西)。
  • 2011年(平成23年)2月11日 - ICカード乗車券manacaを導入[PR 2]
  • 2011年(平成23年)3月27日 - 桜通線野並 - 徳重間が開業[11][PR 3]
  • 2012年(平成24年)4月21日 - manacaがTOICAと相互利用開始。
  • 2013年(平成25年)3月23日 - IC乗車カード全国相互利用開始で、KitacaPASMOSuicaICOCAPiTaPanimocaはやかけんSUGOCAが利用可能になる。
  • 2014年(平成26年)7月4日 - 東山線にて、金曜日及び祝休日前日の最終列車延長運転開始。
  • 2015年(平成27年)4月1日 - 東山線の女性専用車の時刻を終日に変更。

料金

ファイル:SubwayTicketMachines.JPG
様々な種類の券売機 - 東別院駅

交通局では運賃を「料金」と呼んでおり、記事内でもそれに従っている。

下表は大人片道普通料金。小児は半額(10未満切り捨て。2014年9月1日現在)[PR 4]

区数 営業キロ 料金(円)
1区 - 3km 200
2区 - 7km 240
3区 - 11km 270
4区 - 15km 300
5区 15kmを超えるもの 330

福祉手帳や証明書を所持する身体障害者知的障害者精神障害者[PR 5]・養護児童・戦傷病者被爆者および特別支援学校の生徒は割引料金[PR 6]

普通料金は経由駅にかかわらず最短距離の料金を適用する(東京・大阪・神戸・福岡のような改札外乗り換えの駅はない)。定期券は指定経路で計算され、指定区間外では途中下車できない。

当局では入場券往復乗車券回数乗車券は発売されていない。また、プレミアム(特典額)つきの磁気ストアードフェアプリペイドカードユリカ」(後述)が発売されていたが、2011年2月11日にIC乗車カードmanacaが導入されたことで、前日の同年2月10日に発売を終了した。

名古屋鉄道の犬山・小牧・豊田の各線に上小田井・上飯田・赤池の各駅連絡で乗車する場合、連絡駅を挟んだ併算により特に割高となる一部の近隣区間においては別に定める乗継割引料金(大人20円引・小児10円引)が適用される[PR 7]

他に名称が類似する駅がある駅の場合、以下のように乗車券上の駅名表記が、かな書き表記や文字の大きさの変更など、一見して発行駅が判別できるよう工夫されている。

  • 名古屋駅のなごや(名古屋港駅・名古屋大学駅との区別。名古屋市営バスの方向幕は反対に、名古屋駅は漢字表記、名古屋港は「なごや港」と表記している。なお、名古屋大学は漢字表記である)
  • 鶴里駅つる里(鶴舞駅との区別)
  • 中村公園駅なかむら公園(中村日赤駅・中村区役所駅との区別)
  • 本郷駅ほんごう(本陣駅・本山駅との区別)
  • 藤が丘駅が丘(星ヶ丘駅との区別、「藤」の字が大きい)
  • 星ヶ丘駅の星ヶ(藤が丘駅との区別、「丘」の字が大きい)

企画乗車券

  • バス・地下鉄全線一日乗車券(大人850円・小児430円)
  • 地下鉄全線一日乗車券(大人740円・小児370円)
  • ドニチエコきっぷ(大人600円・小児300円) - 土・日・祝日(お盆や年末年始などの休日ダイヤ運行日を含む)と毎月8日の一日のみ有効のバス・地下鉄一日乗車券。地下鉄駅改札窓口・駅長室、市バス営業所・車内、交通局サービスセンター定期券売り場、一部の乗車券委託販売所で発売。尚、当日券のみ、黄色い(manaca対応)券売機でも発売。

乗車カード

乗車カードとして、従来の回数券や連続割引サービスを含めた乗車券として、トランパス対応で、同局の地下鉄・バス路線や名古屋鉄道などの提携他社において使用できるプリペイドカード式乗車券を「ユリカ」という名称で発売していた。

ユリカが1998年に導入される前には、1988年4月1日から自動券売機・自動精算機できっぷの購入や運賃精算ができる(自動改札機に直接投入はできない)プリペイドカード「リリーカード」が発売されていたが、2003年3月27日に利用停止、2006年3月31日で交換終了となり、現在は無効となっている。また、同じ頃から、自動改札機に直接投入できる回数券カードが発売されていた。回数券カードには地下鉄・バス乗継回数カードも存在した。これは地下鉄(1区 - 5区)券10枚と市バス200円券10枚が1枚のカードにセットされたものである。現在はユリカに乗継割引機能があるため、いずれも発売を終了した。

2011年2月11日より非接触型ICカード「manaca(マナカ)」が導入された。これに伴い、ユリカ(バス・地下鉄共通ユリカ、バス昼間割引専用ユリカ、地下鉄昼間割引専用ユリカ)及び大人3800円で地下鉄1区間を22回利用できる「地下鉄1区特別きっぷ」の発売は前日の同年2月10日で終了した。利用についても2012年2月29日をもって終了した。

車両

車両規格は、東山線・名城線・名港線車両が標準軌(1435mm軌間)・第三軌条集電式直流600V)の15.5m級3扉車となっているのに対し、鶴舞線・桜通線・上飯田線が狭軌(1067mm軌間)・架線集電式(直流1500V)の20m級4扉車と大きな差がある。非冷房車については車齢25年を目安に冷房車へと置き換え、2000年に100%冷房化を達成した。それ以降に予定された初期冷房車の置き換えについてはこれよりも緩やかに進める模様であったが、東山線の5000形については同様に、最終増備から25年後に当たる2015年に営業運転を終了するよう計画が前倒しされ、同年8月30日をもって営業運転を終了した。

車両横に貼ってあるラインカラー標示は従来、ラインカラーの横線を縦に5本、長方形に並べたもので、その下に英語表記付きで路線名が入っていた。名城線・名港線用の車両は名城線のみ書かれていた。7000形以降の増備車からはラインカラーに塗られた地下鉄のシンボルマーク(右側に英語表記付きの路線名が入る)に変更されている。在来車は名城線・名港線用車両以外変更はなかったが、2015年夏頃から順次貼り替えが進んでいる。

編成は上飯田線用の7000形が4両、桜通線用の6000形と6050形が5両、その他の4路線が6両であり、座席は7000形のみセミクロスシート、その他はオールロングシートとなっている。

製造会社は日本車輌製造日立製作所の2社であるが、2007年度から導入された東山線N1000形や2012年度以降に導入された鶴舞線N3000形、2010年度導入済みの桜通線6050形はいわゆる「日車式ブロック工法」を採用するなど、ここ数年は日本車輌での製造が主流になりつつあった。一方で、日立製作所はアルミニウム合金車体の車両「A-train」工法に特化して、ステンレス車体の車両の製作を行わなくなってきているものの、2011年10月に落成されたN3000形第1編成は、日立製作所にて「A-train」工法で製造された。

都営地下鉄などと同様、車両の形式は「系」ではなく「形」と表記し、読みも「がた」である。また、車両内に鏡を設置しているのも特徴である[12]

2007年に導入されたN1000形から、既存車両の老朽置き換え用車両の型式には「N」が付くようになった。NはNewやNagoyaの頭文字から取られている。

現有車両

過去の車両

車両基地・工場

名古屋市において、守山区以外の各区内に駅がある[注釈 5]。路線ごとに駅務区を設置(名城線は駅務区を南北でそれぞれ1つずつ設置、名港線は名城線南部駅務区管轄下、上飯田線は全駅が名城線南部駅務区管轄または名鉄管轄であるため駅務区が設置されていない)、さらに駅務区の下に管区を1つないし2つ設け、各管区ごとに複数の駅を管理している。駅務区には駅務区長、管区には管区駅長がそれぞれを統括する役職として配置されている。なお、各駅に配置されている駅長は利用者にその駅の責任者であることをわかりやすく伝えるための対外的な呼称であり、役職上は助役である。

車両基地や折り返し設備のある駅の一部は、駅務区ではなく乗務員部署である運転区が管轄し、乗務員が駅業務を兼務している。

全駅でバリアフリーのための整備を行っている。韓国大邱都市鉄道公社での放火による火災によって反対路線に停車した列車に延焼したことを受けて、対向式ホーム中央の柱間にガラス及び鉄製の防火壁の取り付けが順次行われている。

自動券売機で発売される磁気券は、券紙を回数券発行に使用しないため、裏面が茶色の低保磁券を採用している。

各駅の発車案内にはLEDのものが使われている。上飯田線は開通当初からLEDとなっているが、それ以外の5路線は行灯方式を使っていた。2000年に名城線(現名港線部分も含む)から置き換えが始まり、その後東山線・桜通線の順に置き換えられ、2012年の鶴舞線を最後に置き換えが完了した。

各路線の全駅に駅番号が割り振られている。駅番号は、2004年に名城線が全通したのを機に割り振られた。名城線・名港線以外では、各路線の北ないし西を01番(起点)として付けている。名城線・名港線は分岐点となる金山駅を01番としており、名城線では栄、大曽根方面に向かって右回りの順に付けられている。

駅ホームに設置されている駅名標のデザインは、設置時期により異なっている。相違点は以下のとおり。なお、同じ駅に複数種類の駅名標が使われている場合もある。

  • 黒地に白抜き文字のもの。駅ナンバリング併記済み。一部ラインカラーが入っているものもあり。1989年の世界デザイン博開催に合わせて導入された。このタイプは、2013年度中に全駅で、ラインカラーと、駅番号が駅名の左側にはいったものに更新。
  • 白地に黒文字で壁のラインカラーと一体化したもの。漢字表記と平仮名表記を交互に設置。桜通線・名城線(ナゴヤドーム前矢田駅 - 瑞穂運動場東駅)・上飯田線といった平成以降に開業した比較的新しい路線で見られる。またピクトグラムは、2005年の愛知万博開催時に合わせてユニバーサルデザインに準拠したものを導入した。
  • 2017年のサインシステムの改訂により、同年夏の栄駅を皮切りに新タイプの駅名標と路線図およびサインシステムに更新されている。このため、今後は上記2タイプの駅名標類は順次この新タイプに取り換えられる計画である。
  • これらの他、鶴舞線の相対式ホームでは黒地に白抜き文字で赤い矢印で進行方向を表したものも使われており、2008年10月までは白地に黒文字で漢字駅名の下に全部大文字でローマ字を入れたもの(名古屋市営地下鉄の駅名標としては最も古いタイプ。隣の駅は平仮名表記)も使われていた。

乗換駅での乗り換え案内表示にあるラインカラーは、車両の路線表示と同じく、ラインカラーの横線5本から、ラインカラーの地下鉄のマークに変更されているところもある。

経費削減のために、駅構内照明器具の省エネ化を進めており、2013年度まではラピッドスタート式蛍光灯からHfインバーター式蛍光灯への置き換えを、2014年度からは久屋大通駅を皮切りにラピッドスタート方式蛍光灯からLED照明への置き換えを進めている。また、駅名標や業務案内板などの内照式看板(広告用を除く)の非内照式への改造が進められている。

当交通局独自の規則として、エスカレーター上での歩行を禁止し、手すりに掴まって2列で立ち止まって乗り、急いでいる人は階段を使うよう呼び掛けている。

地上連絡エレベーターは独立した出入口として機能している場合でも番号は付与しておらず、既存の出入口をエレベーター専用出入口に改修した駅では出入口番号に欠番が発生している場合もある。

交通局の外郭団体、名古屋交通開発機構が売店として「Do!」という独自名称のコンビニ形態の店舗をかつては展開していた(実際の店舗運営はサークルケイ・システムサービスに委託)。しかし、順次「サークルKミニ」に改称しており、「Do!」を名乗る売店は無くなっている。なお、既存チェーン店が出店する場合も店舗名の一部にDo!を冠する場合があったため、この形で名残を残している店舗が一部存在する。また、ファミリーマート(伏見駅、今池駅)、セブン-イレブン(野並駅、徳重駅)などのコンビニも出店している。どの売店でもmanacaは使用可能。店舗は改札外に設置されることが多いが、乗り換え駅では改札内コンコースやホームに設置されている場合もある。

2011年3月27日の桜通線延伸開業時より、利用者の少ない桜通線の3駅(鳴子北駅、相生山駅、神沢駅)と名港線の4駅(日比野駅、六番町駅、港区役所駅、築地口駅)の駅業務を日本通運名古屋支店に委託している[PR 8]。委託により年間8400万円の経費が削減されている[13]。当初の委託期間は2016年3月末までであったが、2015年に委託契約を更新し、2026年3月末までとなっている。

2015年の更新契約の結果、東山線の5駅(八田駅、中村公園駅、中村日赤駅、本陣駅、亀島駅)の駅業務に関しても2016年4月1日より縁エキスパートに委託している。委託期間は2023年3月末まで。

2018年4月より、一部の駅では改札口への係員配置を廃止し、インターホンにより駅長室から駆けつける形に変更している。

駅・車内の案内放送・メロディ

2007年3月19日より、上小田井駅、上飯田駅、上飯田線平安通駅を除く全駅で接近チャイムに代わって列車到着時のアナウンス前にメロディサインが導入された。これに先立って試験的に2005年より名城線・名港線において東日本旅客鉄道(JR東日本)で採用されている発車メロディ(櫻井音楽工房製)を接近メロディとして導入した。

列車が駅を発車する前のドア閉めの際、上飯田線では直通する名鉄小牧線と同様のもの(2000系から導入された名鉄の一般的な)車載の乗降促進メロディが、それ以外の路線では車載の乗降促進ブザー[注釈 6](3000形のみ車載の乗降促進ブザー音が異なる[注釈 7]が、名鉄100・200系も似た音が鳴る)が鳴る。

上飯田線を除く地下鉄全線の日本語の車内アナウンスは1989年から透千保が担当し、地下鉄のほか、直通先の名鉄犬山線と豊田線の車内アナウンスも担当する。地下鉄の英語アナウンスはコリアン・パーサが担当している。2008年現在、アナウンスのみ流れるが、1991年まではアナウンスの前に4打音、1992年から2000年までは1打音のチャイムが鳴っていた。また、鶴舞線直通先の名鉄豊田・犬山線内でのみ2打音のチャイムが鳴っている(N3000形とN3000形以外の鶴舞線車両で自動放送装置が更新された車両は2打音チャイムの音階が異なる)。地下鉄線内では「次は○○」なのに対し、名鉄線内に入ると「次は○○です」とアナウンスする。「お出口は左(右)側です」の案内や英語での復唱も名鉄では行わない。乗換駅や始発駅、主要駅を発車した時は、「本日は市営地下鉄××線をご利用いただきましてありがとうございます。この電車は○○方面、◇◇行き(名城線○回り)です。次は△△…」というアナウンスになる。

車内放送において駅名アナウンスは通常2回流れるが、東山線の地上区間では1回しか流れない[注釈 8]。広告放送は、「●●方面は、次でお降りください」とアナウンスしている。なお、英語放送は、他の事業者は基本的に駅発車直後のみ日本語に続いて「The next station is ●●」などとアナウンスしているが、名古屋市営地下鉄では駅到着直前に行う(日本語に続いて「This is ●●」)。また、東山線では、2005年に開催された愛知万博を契機に、名古屋駅発車時(藤が丘行)と到着時(高畑行)および藤が丘駅到着時と停車時に、日本語、英語、朝鮮語、簡体中国語、ポルトガル語(ブラジルポルトガル語)の順に計5か国語による車内放送が行われていたが、2017年12月にポルトガル語が繁体中国語に変更された。

地下鉄駅ホームの行先案内アナウンスは、全線で女声が石原玲、男声が坪井宏憲[注釈 9]が担当している。

駅での案内放送の順番は、接近メロディ⇒「(◆番ホームに〈鶴舞線全駅、島式ホームのみ[注釈 10]〉)○○方面、◇◇行き(名城線○回り)がまいります。黄色い線までおさがりください(東山線と桜通線は「ホーム柵から離れてお待ちください」で、上飯田線は「ご注意ください。」で、2013年2月25日までは「白線の内側でお待ちください」)(平日の東山線は、「女性専用ステッカーのある車両は、女性専用となっております。」が追加され、平日朝の鶴舞線で、名鉄犬山線直通上小田井から急行となる場合は、「この電車は上小田井から急行になります。」が追加される)[注釈 11]」⇒列車が到着⇒「この電車は◇◇行き(名城線○回り)です(△△線は乗り換えです)[注釈 12]」⇒「扉にご注意下さい[注釈 13][注釈 14]「駆け込み乗車は危険ですからおやめください[注釈 15]」⇒乗降促進ブザー⇒扉が閉まる⇒発車、となる。ただし、名城線の栄駅と久屋大通駅、東山線の藤が丘駅は接近放送が「黄色い線までおさがりください(東山線の藤が丘駅は「ホーム柵から離れてお待ちください」で、2013年2月25日までは「白線の内側でお待ちください」)。○○方面、◇◇行き(名城線○回り)がまいります。」と駅間の距離の関係を考えた放送となる(藤が丘駅は入線の都合上)。また、早朝と深夜(終夜運転を含む)は名港線が金山 - 名古屋港間の折り返し運転となり、左回りの接近放送の最後に「名古屋港方面は、金山でお乗り換えください。」という放送が入り、名港線の金山行きの接近放送の最後に「大曽根方面は、金山でお乗り換えください。」という放送が入る。

使用している接近メロディのタイトルは下表の通り。いずれも名古屋市立大学大学院教授・水野みか子の作曲によるものである[PR 10]

路線名 方面 タイトル
東山線 藤が丘方面 ドリーム
高畑方面 イエローライン
名城線 左回り ランディング
右回り サークル・ポイント
名港線 名古屋港方面 ハッピータイム
金山方面
鶴舞線 赤池方面 サンライト
上小田井方面 ファンタジー
桜通線 徳重方面 オーバル
中村区役所方面 チェリー

水野は他に予備の2曲も作曲している。なお、上飯田線は従来通り接近チャイムを使用しており、接近メロディは導入していない。

接近メロディを導入する前は2打音のチャイムが鳴り、アナウンスが流れていた。また、1989年頃まではアナウンスのみで、2007年5月までは鶴舞線赤池方面の男声アナウンスのみ他の名古屋市営地下鉄路線と異なる声優だった。

2018年3月26日から、市役所駅神宮西駅伝馬町駅東山公園駅星ヶ丘駅で「名古屋ことばによる駅構内放送」を実施している。目的として「名古屋を訪れた観光客の皆様に、おもてなしの気持ちを伝えるとともに、駅構内に和やかな雰囲気をつくり出す」ためとしており、各駅付近の観光施設への出口を、フリーアナウンサーの蟹江篤子名古屋弁で案内している。ただし、朝夕のラッシュ時を避けた昼間時間帯のみの放送となっている[PR 11]

乗務員

車掌

駅に近づいたら側面監視を行い、停止後停止位置を確認して車掌スイッチに鍵を挿入し扉を開ける。開扉後は乗務員扉を開け車外に出て、発車時刻になったら出発反応標識(出発指示合図のある駅は出発指示合図ブザーを含める)を確認して「出発進行」と一声、発車予告ホンを吹鳴し扉を閉める。その際車掌スイッチの下部に手を置き、駆け込み乗車等危険防止の開扉の体制をとり、閉扉後車側灯の消灯を確認し「消灯よし」と一声後車掌スイッチから鍵を抜き、運転士に出発合図「ー」を送る。電車が動き出したら乗務員扉を閉めて側面監視を行い、ホームの先端まで進んだら後方を確認する。

駅到着時及び発車時の側面監視の際は、他の鉄道会社のように非常ブレーキスイッチ及び車掌弁を掴まず、ブザーに手を添えて行うことになっており、万一接触等の事態が起きた場合はブザーを乱打し運転士に非常ブレーキを要求して急停止させることになっている。(名市交ではブザー乱打は急停止合図と定められている)

運転士

運転士が駅接近時にブレーキをかける目安として、「B」と書かれている標識が設けられ、その標識を確認した運転士は「B標確認」または「制動」と一声する。

駅ホームの手前がカーブしていて見通しが悪かったりする駅には「笛」という標識が設置しており、これを見た運転士は警笛を鳴らすことになっている。

東山線及び桜通線のようにワンマン運転を実施してる路線の場合は、扉扱いも運転士の役目になる。一連の動作としては、駅到着後停止位置及びホームゲート表示灯の◾️が点滅してることを確認したら「停止よし、ゲートよし」と一声したのち扉を開け「点灯」と一声する。発車時は車内信号(出発指示合図がある駅は出発指示合図灯の点灯を確認)を確認し、「信号(進行〇〇)」と一声後発車予告ホンを吹鳴しモニターを見ながら扉を閉める。閉扉後はモニターを見て車側灯の消灯と知らせ灯の点灯及びホームゲート表示灯の◾️の点滅を確認し「消灯よし、ゲートよし」と一声して、出発成立灯の点灯を確認して「出発」と一声しながらATO出発ボタンを投下して電車を発車させる。(手動運転の場合は、出発成立灯は点灯しないので、車側灯、知らせ灯、ホームゲート表示灯のみ確認したらマスコンを引いて発車させる。)

経営状況

2016年度は、一日平均の利用者数が約129万人(2010年度は116万人)収入は945億円、支出は784億円、収支は161億円の黒字でその結果、累積欠損金は2,482億円、実質資金不足額は2,298億円となった(2016年度決算[PR 12])。

経常収支は、1994年(平成6年)度に最大445億円の赤字を記録し、累積欠損金は、2004年(平成16年)度には4500億円に迫るところにまで至っていた[PR 13]。 その後、中期経営健全化計画(計画期間:2002年度から2005年度)、経営改革計画(計画期間:2006年度から2010年度)、市営交通事業経営健全化計画(計画期間:2009年度から2016年度)と順次計画を策定し、2010年5月には名古屋市交通事業経営健全化委員会を設置して、市バス事業とともに経営の改善に努め、上記のような決算状況に至っている。名古屋市交通局では、累積欠損金について、2039年度において解消されるとの評価をしている[PR 14]

路線別収支状況

2007年度決算による[PR 15]

単位は百万円。▲印は損失・欠損を示す。

路線 経常収入 経常支出 営業損益 経常損益 累積欠損金
(または剰余金)
東山線 29,185 17,225 12,744 11,960 138,494
名城線+名港線 21,874 19,806 1,384 ▲2,817 ▲132,760
鶴舞線 19,164 16,213 5,237 2,951 ▲87,820
桜通線 12,002 24,912 ▲3,586 ▲12,910 ▲233,466
上飯田線 409 1,214 ▲949 ▲805 ▲4,820

以上のように、経常損益においては、東山線、鶴舞線が黒字で、他は赤字である。

シンボルマーク

地下鉄車両などに掲出されているシンボルマークは、画家の杉本健吉がデザインしたもので、名古屋市の市章である「○」の中に「八」を基に、トンネルの中を通る線路に見えるようアレンジした図案である。なお、開業当初は「○」部分が破線になっていた。

上小田井駅と上飯田駅をのぞく駅の出入口にある駅名サインは現在以下の3種類が存在する。写真は各駅の記事を参照。

a.昔から使われている白地に青文字のもの。縦書きが多いが、横書きのものもある(鶴舞駅・千種駅など)。最初から駅名には英語表記(全部大文字)もされている。出入口番号は併記されておらず、別にプレートを掲示して表示する。現在はかなり少なくなったが、一部の駅ではまだ使われている。
b.黒地に白抜き文字。桜通線開業時より広まった。ほとんどが横書きだが、縦書きのものもわずかに存在する(本陣駅など)。この型のものより駅を表す「Sta.」の英語と出入口番号が追加された。赤池駅ではこのタイプが使われており、名鉄の文字も加わっている。
c.青地に白抜き文字。名城線が名古屋大学まで開通した頃より各線に拡大。この種類のみ地下鉄のマークは小さいものになっており、一般的な電車のピクトグラムが追加されている。

広告

2000年頃から、新たな広告媒体の事業化を目指す目的で「新交通広告表示システム」の計画が開始された。翌2001年に桜通線名古屋駅で実証実験を行った後、2004年12月より東山線の栄駅と伏見駅のホームにて液晶モニタを使ったサービスを開始している。内容は、テレビコマーシャル、オリジナルのアニメーション広告、ニュースなどで、公営の地下鉄駅としては珍しく音声も流している。さらに2006年12月からは名城線久屋大通駅ホームにプロジェクターを使ったシステムが導入されたのを皮切りに、翌2007年4月には同線の栄・本山・金山・上前津の各駅にも設置された。また、同年6月からは東山線名古屋駅、翌年3月から同線伏見駅ホーム軌道内にて液晶モニターを使ったサービスも開始している。

2006年5月頃に名古屋市交通局が地下鉄車両内に掲示したマナー啓発広告に使用した画像に関し、PHS事業者のウィルコムより抗議を受けて謝罪をした[PR 16][PR 17]

携帯電話・モバイル

2004年9月頃から、名古屋市営地下鉄では2GHz帯を使用する方式をのぞいて携帯電話各社についてプラットホームでは圏外になるような対策が行われた(改札口付近では利用可。また、PHSについては設置事業者においても元より改札口付近のみ圏内)。名古屋市交通局は、総務省の「電波の医用機器等への影響に関する調査結果」(2002年7月2日)に基づく処置であるとしている。

なお、2012年現在では1.7GHz帯を利用するイーモバイルに関しても利用することができる。ほぼ全線各駅に無線LANアクセスポイントを設置。NTTドコモNTT西日本のサービスが利用できる。

2012年3月27日より、NTTドコモ・auソフトバンク・イーモバイルの4社は、名古屋 - 今池間の東山線車内で携帯電話のサービスを開始し、2012年10月31日より東山線全線、名城線は市役所 - 金山 - 新瑞橋、桜通線は中村区役所 - 御器所までサービスを広げた。その後、順次各路線に拡大する方針である[14]

脚注

注釈

  1. 路線ではないが、藤が丘工場の一部は長久手市にかかる。
  2. 2.0 2.1 DIC色番号とマンセル値は、名古屋市:名古屋の景観づくり(市政情報)に掲載の「名古屋市歩行者系サインマニュアル[第2次改訂版]」p.67 カラーチャート による。また、そのDIC色番号をDICの「COLORGUIDE」アプリで検索した際に表示されるsRGB値(HTML値)を掲示色のRGB値として採用した。
  3. 開業時は5時30分から23時30分までの運行であった。1968年4月から0時00分まで、1978年8月より0時30分まで延長されている。ただし鶴舞線は1977年の開業時から2003年3月まで0時00分までの運行であった。 - 『開業30周年 地下鉄資料集』名古屋市交通局、1987年 、p162-169(年表)
  4. 本来の最終である名古屋駅0時07分発星ヶ丘行と、同じく0時20発岩塚行は、それぞれ藤が丘行、高畑行に変更される。この便の後に2本の増便が行われている。
  5. 2011年3月26日までは緑区にも駅がなかったが、桜通線が徳重駅まで開業して、緑区内に初めて駅ができた。また、守山区では、いわゆる「地下鉄」というものはないが、名古屋圏高速鉄道に関する1992年の運輸政策審議会答申における志段味線が名古屋ガイドウェイバス(ゆとりーとライン)として整備されたほか、名鉄瀬戸線の栄町乗り入れなどが1972年の都市交通審議会答申において9号線に位置付けられて整備された。
  6. 交通局ウェブサイト上では発車予告ホンと称している[PR 9]
  7. 鶴舞線の開業当時は乗降促進ブザーはまだ無く、ブザー導入までの間、3000形では車載されていたベルを発車前に鳴らしていた。新造当初からブザーが車載されていた他の車輛と違い、3000形のブザーは後付けされたものである。
  8. 坪井宏憲ブログ - 名古屋タレントナビ、2013年6月9日付 ※メディアジャパンが運営する在名タレントのポータルサイト。同サイトには、方面表記については記載なし。

出典

  1. 1.0 1.1 建設省十五年小史, 建設広報協議会, (1963年10月1日) 
  2. 名古屋市交通局(編) 『市営三十年史』 名古屋市交通局、1952年。後編p.103
  3. 名古屋市交通局(編) 『市営三十年史』 名古屋市交通局、1952年。後編pp.97-98
  4. 名古屋市交通局(編) 『市営三十年史』 名古屋市交通局、1952年。後p.98
  5. 名古屋市交通局(編) 『市営三十年史』 名古屋市交通局、1952年。後pp.98-99
  6. 6.0 6.1 6.2 6.3 名古屋市交通局(編) 『市営三十年史』 名古屋市交通局、1952年。後p.99
  7. 名古屋市交通局(編) 『市営三十年史』 名古屋市交通局、1952年。後編p.97
  8. 8.00 8.01 8.02 8.03 8.04 8.05 8.06 8.07 8.08 8.09 8.10 8.11 8.12 8.13 8.14 8.15 8.16 新修名古屋市史 第7巻, 名古屋市, (1998年3月31日) 
  9. 中日新聞社
  10. “地下鉄桜通線きょう20周年 記念グッズも販売”. 中日新聞 (中日新聞社). (2009年9月10日) 
  11. “地下鉄桜通線が延伸 野並-徳重間、記念グッズに行列”. 中日新聞 (中日新聞社). (2011年3月28日) 
  12. なぜ電車内に鏡? 実は合理的なその効果 - のりものニュース
  13. 「民間委託どこまで 駅の業務、ごみ収集… 経費削減で成果/仕事の質下がる」 中日新聞、2013年4月6日付朝刊、*10版 36ページ(社会面)
  14. キャリア4社、名古屋市営地下鉄の駅間トンネルをエリア化 - +D Mobile(2012年1月12日付)

広報資料・プレスリリースなど一次資料

  1. 質問9:【地下鉄建設】市営地下鉄の新たな整備計画には、どのようなものがありますか。(よくあるご質問) - 名古屋市交通局
  2. http://web.archive.org/web/20101217234300/http://www.kotsu.city.nagoya.jp/info/2007/006523.html ICカード「マナカ(manaca)」のサービス開始日について] - 名古屋市交通局、2010年11月11日付(2010年12月17日時点のアーカイブ
  3. 桜通線野並・徳重間の開業について - 名古屋市交通局、2010年10月25日付(2010年11月1日時点のアーカイブ
  4. 地下鉄料金(対キロ区間制) - 名古屋市交通局(2014年9月2日閲覧)
  5. 2016年4月より適用対象に追加された。精神障害者への割引料金の適用について - 名古屋市交通局
  6. 割引制度(身体障害者など)について - 名古屋市交通局
  7. 名鉄連絡特定割引 - 名古屋市交通局
  8. 経営健全化計画に対する取り組み状況 (PDF) (資料3) P.18 - 名古屋市交通局(2013年2月17日閲覧)
  9. 地下鉄への乗車にあたって - 名古屋市交通局、2018年5月30日閲覧
  10. 列車接近メロディー - 名古屋市交通局
  11. 名古屋ことばによる駅構内放送 - 名古屋市交通局 2018年3月26日
  12. 平成28年度の決算の決算見込 - 名古屋市交通局
  13. 計画の総括(名古屋市交通事業経営委員会 第2回資料) (PDF) P.8、P.9- 名古屋市交通局(平成17年度)
  14. 地下鉄4号線大曽根・新瑞橋間整備事業事後評価(平成20年度) (PDF) - 名古屋市交通局
  15. 名古屋市交通事業経営健全化検討委員会第3回資料 p.32 - 名古屋市交通局
  16. 名古屋市交通局広告への抗議について - ウィルコム、2006年5月9日付
  17. 名古屋市交通局からの回答について - ウィルコム、2006年5月11日付

関連項目

外部リンク

テンプレート:日本の地下鉄 テンプレート:トランパス