ブッダ (漫画)
ブッダ | |
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ジャンル | 歴史、仏教 |
漫画 | |
作者 | 手塚治虫 |
出版社 | 潮出版社 |
掲載誌 | コミックトム |
レーベル | 希望コミックス |
発表期間 | 1972年 - 1983年 |
巻数 | 全14巻 |
映画:手塚治虫のブッダ -赤い砂漠よ!美しく- | |
監督 | 森下孝三 |
制作 | 東映アニメーション |
封切日 | 2011年5月28日 |
上映時間 | 111分 |
シッダールタ チャプラ チャプラの母 スッドーダナ王 |
吉岡秀隆 堺雅人 吉永小百合 観世清和 |
テンプレート - ノート |
『ブッダ』(BUDDHA)は、手塚治虫による日本の漫画作品。潮出版社の少年漫画雑誌『希望の友』(後に『少年ワールド』→『コミックトム』と改題)にて、1972年から1983年まで連載された。
一般に“釈迦”・“仏”・“ゴータマ・ブッダ”等と呼ばれる仏教の開祖で、釈迦族の王子ガウタマ・シッダールタ(本作ではゴータマ・シッダルタと表記)の僧としての生涯を描いた仏教のストーリー。実在した人物と手塚治虫の創作した人物が入り乱れ、独自の世界観で貫かれている。元は手塚の漫画『火の鳥』の一編として、「火の鳥 東洋編」の名前で潮出版社から企画されたものであった[1]。そのため、『火の鳥』からの共通する登場人物が数人いる。
2010年12月時点で単行本の発行部数が2000万部を超える売上となっている[2][3][4][5][6][7]。
アメリカ合衆国でも高い評価を受けており、2004年および2005年のアイズナー賞最優秀国際作品部門を受賞した。
2010年7月に『手塚治虫のブッダ』の題名で全3部作としてアニメ映画化されることが発表され[8]、2011年5月28日に第1部が公開、2014年2月8日に第2部が公開された。
あらすじ
舞台は今から2500年前のインド。人々はカーストと呼ばれる4段階の身分(バラモン(僧侶)、クシャトリヤ(武士)、ヴァイシャ(平民)、スードラ(奴隷)、更にスードラ以下とされカーストにすら含まれないバリア(賤民)[9][注 1])のもと暮らしていた。カピラヴァストウ(カピラ城)の王子ゴータマ・シッダルタはクシャトリヤの身分として、何不自由のない生活を送っていた。やがては結婚し、息子誕生と共に王位に就くことになる。しかし、幼い頃よりシッダルタは、「なぜ人は死ぬのか」「同じ人間なのになぜ身分があるのか」などの疑問を常に抱えていた。そして、息子が生まれた日、シッダルタは遂に僧としての道を歩み始めた。数々の苦難を乗り越えた末に、悟りを開いた彼はブッダとなる。シッダルタことブッダは生涯をかけ、人々を諭し、共に悩み苦しみながら進んでいく。
舞台(国家)
釈迦(ゴータマ・ブッダ)の存命時、十六大国と呼ばれるように、インド亜大陸・インド文化圏には多数の国家が存在したが、本作で主に舞台となっているのはカピラヴァストウ(シャカ国)・コーサラ国・マガダ国の3カ国である。他の国や地域(アンガ国、ヴァッジ国、マツーラ、マッラ国)については名称が多少述べられるか、一時のエピソードで短期登場した程度に留まっており、それ以外の国家は作中ではあまり触れられていない。
カピラヴァストウ
ブッダ(シッダルタ)の祖国で、彼自身も属するシャカ族の国家。劇場アニメではシャカ国と呼称。ヒマラヤのふもと付近に位置する小国。君主はブッダの実父であるスッドーダナ王。政治的には隣国のコーサラ国からの侵略を頻繁に受けており、王もシャカ族の民もコーサラに怯えている。バンダカが王であった時期、コーサラ国とは戦争をしており、その際は攻め滅ぼされることはなかったものの、シッダルタ出家の数年後にコーサラ国王パセーナディを欺いた(王妃として送った女性がシャカ族ではなく低カーストの隷女だった)ことが発覚し滅ぼされ、正式に属国となっている。国家の滅亡後スッドーダナは戦犯として投獄され、シャカ族は奴隷の身分に落とされた。
数年後、カピラヴァストウ領を支配していたコーサラ国の王子ビドーダバがブッダの説得に応じ帰依したことで開放され、国家としてのカピラヴァストウは短い期間復活した。だが間もなくコーサラ国による長年の占領と過酷な支配に恨みが爆発したシャカ族がコーサラに報復戦争を挑んだことにより返り討ちに遭い、完全に滅亡した。また、シャカ族もスッドーダナなど王族をはじめとした、コーサラ国に逃れてきたごく一部の非戦派やブッダの弟子を残して部族としては滅亡した。
ブッダの弟子ではアナンダ、ダイバダッタなどがシャカ族の出身である。
コーサラ国
マガダ国と並ぶ大国。首都はサーバッティ。物語開始当初の君主の詳細は不明だが、チャプラの格闘大会優勝時に国王夫妻が一コマだけ小さく描かれている。シッダルタの少年期以降は前王の遠縁に当たるパセーナディが、物語終盤はその息子ビドーダバが国王となっている。物語開始からシッダルタ誕生までの期間事実上の主役であったチャプラやタッタの活躍は、コーサラ国が主な舞台となっていた。当初ブッダと敵対していたコーサラ国王子のビドーダバは後にブッダに帰依し、国王となった後は仏教を保護している。また、マガダ国の竹林精舎と並ぶブッダの寺院祇園精舎がビドーダバの息子ジェータや長者のスダッタによって築かれ、ブッダにとっては晩年の重要な拠点となった。
ブッダの弟子ではデーパがコーサラ国の出身である。
マガダ国
コーサラ国と勢力を二分する大国。首都はラージギル(初登場時はラージャガハと表記)。シッダルタの出家後、ブッダになるまでの主な舞台となっている。当初の王はセーニャ・ビンビサーラ、物語後半で息子のアジャセ。マガダを訪問した際にビンビサーラ王がシッダルタに興味を持ち、無二の親友となる。また、ビンビサーラからシッダルタは初めてブッダと呼ばれている(ただし、正式にブッダとなるのはしばらく後)。シッダルタが沐浴を行っているネーランジャラー河、苦行を行ったウルヴェーラの森、悟りを開いたピッパラの樹などはマガダ国にある。
また悟りを開いたシッダルタがブッダとしてマガダに戻ってきた際、ビンビサーラ王はブッダの寺院竹林精舎を寄進している。
登場人物
教団
- ブッダ
- 本名:ゴータマ・シッダルタ(正確にはガウタマ・シッダールタ、またはゴータマ・シッダッタ)。劇場アニメとミュージカル版ではシッダールタ。コーサラ国の属国、カピラヴァストウのシャカ族の王子としてクシャトリヤの最高位(王族)の身分に生まれる。幼い頃から体が弱く、同じ人間に“身分”があることを気にかけていた。「人はなぜ生きて死ぬのか」という疑問を持ち、息子が生まれた日に僧(サモン)としての道を歩むようになる。悟りを開いてからも悩み苦しむ弱い一求道者としての姿が強く描かれる。
- なお、この作品は『ブッダ』というタイトルだが、本人は第一部第7章以降の登場となる。
- 悟りを開いた後は、特殊な能力を開花させ、積極的には使わないが、ウルヴェーラ・カッサパに試された時は、念じることで薪を割ってみせた(その際、地の文で『PKを持っている』と表記された)。
- ブラフマン
- 老人の姿をしており、ブッダに僧となり悟りを開くことへの教えを説いた神。また、悟りを開いたシッダルタの額に「聖なる印」(白毫)をつけ、「ブッダ」を名乗るよう命じた。悟った後もブッダの師として導いていくような描写がなされている。
- タッタ
- 架空の人物。
- 自称ブッダの一番弟子。出家はしていない。バリア(カースト以下の身分・不可触賎民)出身。学がなく粗暴だが、義理人情に厚い。シッダルタ王子に外の世界を教えた。幼い頃に家族や自分より年上で兄貴分の親友であるチャプラと第二の母のような存在であったチャプラの母までも殺され、コーサラ国を憎んでいる。シッダルタ登場前はほぼ主人公級の活躍を見せる。幼少時は特殊な力をもち、精神を動物に乗り移らせることができたが、成長するにつれて自分を自然と一体のものとみなすことができなくなり力を失う。盗賊団の首領となっていたが、出家したシッダルタと再会して団を解散。その後、ダイバダッタの仲介でマガダ国に仕官し、暴れ象を退治してアジャセ王子を救う功績を挙げることでマガダ国の軍人となった。ブッダとの約束を守りきれず、シャカ族の復讐戦に参加しコーサラ軍と戦い死亡。
- デーパ
- 架空の人物。
- ブッダの弟子。コーサラ国のクシャトリヤ出身のサモン。シッダルタの先輩僧として初期より行動を共にする。苦行に迷いがないことを証明するために左目を焼き、失っている。シッダルタが苦行をやめようとしたり、タッタら不可触民と交流・治療をすることなどの意見の相違から一方的に敵対する。苦行林での修行者同士の内乱の際にシッダルタが味方に付かず無干渉・中立を貫いたことが直接の原因で一時完全に関係が断絶する。その後サールナートでブッダとなったシッダルタと再会、敵対状態は変わらなかったが、コーサラ国とマガダ国の戦争に巻き込まれ死にかけた際に、ブッダに命を救われたことがきっかけで弟子となる。弟子入り以降は以前の高慢な性格や態度は完全に影を潜め、ブッダの最も古い友人・理解者として最後まで支え続けた。また、ことあるごとに「ブッダへ恩返しをしたい」と発言していた。ブッダの死の直前には「とうとう何も出来なかった」と泣きながら後悔しているものの、殺されかけ瀕死状態のブッダの命を取り留めようと治療に努めたり、ダイバダッタの反乱をいち早く伝えるなど、実際には要所要所で大きく貢献している。
- 最終話でブッダが最後の旅に出る際は同行せず、残された竹林精舎の弟子たちの指導を任された(ただし、同話内後半では同行し、ブッダ入滅に立ち会っている姿が描かれている)。
- 以前はナラダッタの弟子だった。
- 五比丘
- ブッダの弟子達。元はマガダ国ウルベーラの苦行林にて修業中の行者達で、王子時代にシッダルタの聡明ぶりを認め、同行を促したことがある[注 2]。作中ではシッダルタを試そうとした際に催眠術を駆使している。コーンダンニャ、バッディヤ、バッパ、マハーナーマ、ジャーヌッソーニの五人組[注 3]。出家したシッダルタと苦行林で再会して歓迎するも、やがてシッダルタが苦行林に失望して立ち去ったことで関係が途絶する。その後、サールナートでブッダとなったシッダルタの教えを受け、弟子となった。シッダルタと苦行林で再会する前に一人が苦行中の心臓麻痺で早世しており、サールナートにおいてはデーパを加えた五人でブッダの最初の弟子となったため、デーパが事実上の五比丘のメンバーとなっている。
- アナンダ
- ブッダの弟子。ダイバダッタの異父弟。元は名を馳せた大泥棒の殺人鬼。その実態はマーラー(悪魔)の洗礼を受けた子。その為に改心前は不思議な能力があった。幼少時に両親と死別し兄ダイバダッタとも生き別れる中、マーラーに見出されて悪事を重ねるも、ブッダに会って改心した。出家後、過去の行いの報いとして、受けた迫害に耐え切る[注 4]。後にはブッダの世話役となる。ブッダが最も頼った人物。
- シャカ族だがカピラヴァストウ滅亡時幼すぎて記憶がないためか、シャカ族である自認をしていないかのようなエピソードが多い。異父兄のダイバダッタについても赤子の時に共に暮らしていたものの、再会以降最後まで兄とは知らなかった。
- ダイバダッタ
- ブッダの弟子。元カピラヴァストウ国王であるバンダカの息子。またアナンダの異父兄にあたる。容貌が美しい。幼少期に野掛けをしていた際に遭難し、飲み水を奪い合って級友達を殺したためカピラヴァストウから追放される。この頃、畜生道に落とされたナラダッタと出会ったことがある。その後マガダ国に流れ着きアジャセ王子に仕える。上昇志向が強く、目的の為には手段を選ばない人物。ブッダに出会って出家した後は教団の後継者を自負していたが、「後継者はサーリプッタとモッガラーナだ」とブッダ自ら宣言したのを境に、ブッダを憎むようになる。アジャセを後ろ盾にブッダに反旗を翻し、教団の乗っ取りとブッダの殺害を企てるがことごとく失敗、最後は毒の爪で殺害を企てるが、不注意から負った傷口から毒が入り阿鼻叫喚の苦しみの中で絶命する。死に際、ブッダに対して「あんたになりたくてなれなかった。だから憎かった」と吐露した。
- 幼少時は実母・継父(アナンダの実父)・異父弟アナンダと共に暮らしており、既に物心もついている年齢であったが、再会したアナンダを異父弟だとは気が付かなかった。
- ウルヴェーラ・カッサパ
- ブッダの弟子。元は火を使う事火外道で、1000人の弟子を持つ仙人だったが、ブッダの教えで改心。ナディー・カッサパとガヤー・カッサパの弟2人も共に出家。カッサパ兄弟の弟子入りにより仏教団は一気に1000人を超す大教団になる。作中での彼の主催する拝火教は超自然的・宗教的なものではなく科学のようなものとして説明され、ブッダに帰依する前は弟らと共に科学至上主義者として描かれた(ただし、悪魔の洗礼を受けたアナンダの念力を受け止めて平然としているなど、只ならぬ能力も会得している)。
- ヤタラ
- 架空の人物。
- ブッダの弟子。アンガ国出身のスードラ(奴隷)の身分で、幼い頃に両親を殺される。父から貰った薬を飲んだ結果、体が巨大化し、怪物として人々に恐れられた。ルリ王子によってコーサラ国の衛兵となるが、生母を冷遇したルリ王子を非難し対立。ルリ王子の生母は薄倖のまま死去し、失意の中で出会ったシッダルタに「なぜ人間は不平等なのか、なぜ幸福な人間と不幸な人間がいるのか」と問い、回答を受けて生きる意味を見出す。この出来事をきっかけにシッダルタは悟りを開き、ブッダとなった[注 2]。後にビンビサーラ王の家来となり、ブッダに再会し、出家する。恐ろしげな顔を隠すため衛兵時代は仮面を被っていたが、ミュージカル版では仮面を被っていない。
- リータ
- 架空の人物。
- ブッダの弟子。口がきけなかった奴隷の少女。盗賊時代のアナンダと出会い、恋仲となる。後にブッダのおかげで口がきけるようになり、出家する。出家後もアナンダとの強い絆は変わらなかったが、マーラの使わしたコブラからブッダを庇って噛まれ、死去した。
- サーリプッタ
- ブッダの弟子。アナンダに導かれて、サンジャヤ聖者の教団からブッダの下に移る。他人には見えない精霊(精霊化したアッサジの霊など)が視える。教団の跡継ぎになる予定だったがブッダより前に事故で死亡した。
- モッガラーナ
- ブッダの弟子。サーリプッタほか同門250人共々ブッダに帰依する。予知能力を持つ。サーリプッタと共に教団の跡継ぎになる予定だったがブッダより前に病死。
マガダ国(登場人物)
- ビンビサーラ
- マガダ国国王。漢訳仏典では頻婆沙羅(びんばしゃら)王。ブッダの在家信徒。ブッダとは同い年で、ブッダの良き協力者。友人であるブッダには「陛下」と敬称で呼ばれる事を嫌い、本名の「セーニャ」と呼び捨てさせている。また、ブッダと会話する際は一人称を「予」ではなく「僕」に改める(数年を経て「私」に変化)。ブッダが悟りを開いた後は帰依し、在家のまま弟子となる。その際に、竹林精舎を寄進した。王子アジャセが成長すれば父を殺すだろうというアッサジの予言に苦しむ[注 5]。
- 最終的に予言は成就してしまうが、予言を恐れるあまりに息子を遠ざけてしまった自分の非を悔いており、アジャセの行く末をブッダに託して、息を引き取った。
- 本作でシッダルタをブッダと呼んだ最初の人物だが、その時点ではシッダルタ自身は悟りは開いておらず、ブッダと自称してもいない。
- アジャセ
- マガダ国王子(後に国王)。サンスクリット語ではアジャータシャトル。漢訳仏典では阿闍世王。
- 父ビンビサーラを深く敬愛する王子であったが、アッサジの予言を機に父から遠ざけられるようになったことで僧侶の存在を快く思っておらず、ブッダを父を惑わす元凶として矢を射って殺そうとしたため父王の怒りを買い幽閉される。そして恋心を抱いた奴隷少女のユーデリカを処刑されたこと[注 2]をきっかけに父を憎むようになり、ダイバダッタと組んで父に毒をもって王位を奪い、衰弱死に追いやって結果的に予言を成就させることになった。しかしその罪の苦しみゆえに生死を彷徨う病に倒れ、ブッダに救われたことにより、彼に帰依するようになる。
- イダイケ
- マガダ国王妃でアジャセの母。夫と息子の対立の間で苦しむ。
- ハラゲーイ
- 架空の人物。マガダ国の宰相。
- ジーワカ
- マガダ国の重臣で高名な医師。
- アララ仙人
- 出家したシッダルタが解脱を求めて最初に師事した聖者。シッダルタはすぐに仙人の境地に達してしまったため数百人の弟子を丸ごと任せ後継者にしようとするが、真の悟りの境地に達していないとしたブッダはこれを固辞して去ってしまう。
- ウッダカ仙人
- アララ仙人の後にシッダルタが師事した聖者。最初は敵意剥き出しでシッダルタに接するが、やはりすぐに自らの境地に達したブッダの資質を認めると「新たな指導者が現れた」と弟子に宣言。後継者に据えようとするも固辞された。
コーサラ国(登場人物)
- パセーナディ
- コーサラ国王。原典ではバーセナディ、プラセーナジットとも。漢訳仏典では波斯匿(はしのく)王と表記。後継者のいなかった前王の遠縁だったため、この地位についた。元プロレスラーで横暴な性格[注 2]。「傍系出身の成り上がりで気品に欠ける」と見做されていた自身の権威を高めようと属国であるシャカ族に妃の提供を求めたが、自尊心の強いシャカ族がクシャトリアではなくスードラ(奴隷)の女を妃として納めたことを恨み、シャカ族を滅ぼそうとする[注 2]。しかし、それを果たす前にビドーダバに幽閉された上に位を簒奪された。最期はブッダに諭されたビドーダバによって幽閉を解かれ、ビンビサーラを頼ってマガダ国に逃亡するも、既にビンビサーラも王位を簒奪されており、斃死した。仏典上では、ブッダに帰依している在家の仏弟子である。
- ビドーダバ
- コーサラ国王子(後に国王)。ヴィドゥーダバとも。漢訳仏典では破瑠璃王、流瑠王などと表記される。額にはめ込まれた瑠璃球になぞらえて、「ルリ王子」とも呼ばれる。クシャトリヤの身分だが、母はスードラ(奴隷)という事をカピラヴァストゥで知らされ屈辱を受ける(ただし、ミュージカル版では母がスードラであることを知る原因が若干異なる)。その後、己を貶した者を両親の目の前で全員殺害し、さらに母を幽閉する。出自に苦しむ自分を救ってくれたブッダに帰依するが[注 2]、父王の命令と自身の立場ゆえに不可抗力ながらもシャカ族を滅ぼしてしまう[注 6]。その後は、シャカ族の生き残りを責任をもって守ることをブッダに誓った。
- ジェータ
- ビドーダバの息子[注 7]。
- スダッタ長者を馬鹿にしていたが、財産を捨ててまでブッダのために尽くそうとする彼の心意気に打たれて土地を譲り、ブッダの寺院祇園精舎とした。漢訳仏典では祇多、祇陀等と表記。
- スダッタ
- コーサラ国の長者。金に全く不自由していない大富豪であったが、何か心に満ち足りない気持を常に抱えており、貧者への施しなどで名を残そうとしていたもののそれでも足りず、何か歴史に残るような一大事業を成し遂げたいと考えていた。マガダ国へ旅行中にブッダと出会い、受けた教えに感銘を受け、ブッダの教えを広めることこそがその事業だと結論し尽力する。ジェータ王子の持つ荘園をブッダに寄進したいと申し出るも「土地すべてに金貨を敷き詰めよ」という条件を出され、全財産を並べても全く足りず一文無しの貧者となる。だが貧者となっても生涯かけて金貨を敷き詰めようとする姿勢と、富豪時代よりも幸福そうな姿に心を打たれたジェータから土地を譲り受け、祇園精舎を建立した。
- チャプラ
- 架空の人物。
- 幼い頃のブッダが登場するまでは彼をメインに話が進められていた。スードラの身分で、タッタとは義兄弟の契りを結ぶ。投石と剣の腕に優れ、ブダイ将軍を助けた事で養子に迎えられて立身する。やがてコーサラ国の勇士にまでなるが、後に隠していた身分が発覚。自身は勇士の称号剥奪と国外追放の判決が下されたが、死刑判決を受けた母と死ぬことを望み、母とともに串刺し状態で崖から突き落とされ処刑された。
- ブダイ
- 架空の人物。
- コーサラ国の将軍。ワニに襲われたところをチャプラに助けられ、チャプラを養子として迎えるが、彼がスードラ出身だということが発覚し失脚する。チャプラ亡き後の消息は不明。原作では裁判で「チャプラの身分を知っていたのか」と問われた際に「知っていたが、黙っていた」とチャプラをかばっているが、劇場版アニメでは「知らなかった」と偽証した。
- マリッカ
- 架空の人物。
- コーサラ国大臣の娘。チャプラと恋に落ちる。スードラであることを知っても彼と添い遂げようとし、父に助けを懇願したが最終的に諦めた。
カピラヴァストウ(登場人物)
- スッドーダナ
- カピラヴァストウ国王。シュッドーダナ、スッドダーナとも。漢訳仏典では浄飯(じょうぼん)王。ブッダの父。コーサラ国の脅威に怯えている。シッダルタの出家後、一時的に遠縁であるバンダカに位を譲ったが、バンダカの戦死後に復位した[注 2]。その後自身の在位中に国は滅亡した。
- マーヤ
- スッドーダナの妃で、ブッダの母。劇場アニメではマーヤー。漢訳仏典では摩耶夫人(まやぶにん)と表記。出産の為に里帰りをする途中でブッダを産む。里帰りの必要がなくなったため引き返しカピラヴァストウへ戻るもその途中で病に倒れ、カピラヴァストウへ到着し夫である王に子を託すと使命を遂げたかのように死去した。
- パジャーパティ
- ブッダの生母マーヤの妹で、スッドーダナ王の後妻でありブッダの継母。パーリ語ではマハー・パジャパティ、サンスクリット語ではマハー・プラジャーパティー。漢訳仏典では摩訶波闍波提(まか・はじゃはだい)と表記。血縁上ではブッダの叔母にあたる。死去した実母マーヤの代わりにブッダを育て上げ、作中でブッダ本人が「お母様」「母上」と呼ぶのは彼女のことである。本作では王族のままで出家の描写がされないまま完結しているが、仏典では仏弟子となり出家している。仏教史上初の女性出家者といわれている。
- ヤショダラ
- シッダルタの妃。ブッダの生母マーヤ、養母パジャーパティと同じコーリヤ(拘利)族出身。劇場アニメではヤショーダラ。サンスクリット語やパーリ語による原典ではヤソーダラー。漢訳仏典では耶輸陀羅(ヤショダラ)と表記。スッドーダナの妹であるアミター妃の子で[注 2]、シャカ族に嫁ぎシッダルタと結婚、ラーフラを生む。本作では王族のまま出家の描写が見当たらないが、仏典ではマハーパジャパティと共に出家。史上初の女性出家者達の一人である。
- ラーフラ
- 出家前のシッダルタとヤショダラ妃との間に生まれた息子。漢訳仏典では羅睺羅(らごら)と表記。本作ではシッダルタが出家した日の未明に誕生[注 8]。ブッダに再会した後、ブッダに帰依。本作では出家を願い出るも断られ在家弟子に留まっていたが、母国滅亡後ブッダ一行に加わる。ブッダが最後の旅に出る際は同行を願ったが、留まるように諭された。仏典では出家している。仏典では出家後もブッダの実子であるが故に他の弟子らより特別扱いを受けたり、高慢な性格があったと記録されている(後にこれを改めたという)。
- バンダカ
- 架空の人物。
- カピラヴァストウ王家の遠縁に当たる武人でダイバダッタの実父。弓の名手。傲慢かつ短気な性格で、最初はコーサラ国でチャプラと技比べを行い、その後スッドーダナ王に招かれてシッダルタの教育係になる。
- シッダルタ出家後はスッドーダナ王を半ば脅迫する形で王位を簒奪しヤショーダラを己の妻にしようと試みるが拒絶され、半ばやけで丸々と太った貴族の娘(ダイバダッタとアナンダの母親)を抱く。その後コーサラ国との戦いで功を上げ、高らかに自らが国王であることを宣言するが、直後にコーサラ兵の投槍が命中し落命する。死去後に息子のダイバダッタが生まれている。
- ベーランダ
- 架空の人物。シャカ族の騎士。親兄弟をコーサラ国軍に殺害された復讐のため反乱の仲間を結集する。 タッタの暴走に呼応して蜂起するが、鎮圧され戦死。
その他
- アシタ
- 当時のインドで最高峰のバラモン(僧侶)。漢訳仏典では阿私陀仙人。シッダルタがブッダ(覚者)、あるいは世界の王となることを予言する。
- ナラダッタ
- 架空の人物。
- バラモンでアシタの弟子。尊い人を探すために旅に出るが、コーサラを訪れたバンダカと決闘して重傷を負ったチャプラの命を助けるために、罪のない動物たちの命を奪ったとして、アシタにより畜生道に落とされる。以後40年を経て、ブッダと巡り会い、その天命を果たした直後、アシタの導きであの世へ旅立つ。
- ミゲーラ
- 架空の人物。
- スードラで元は盗賊の女頭目。かつては好意を寄せたシッダルタの恋人だったが、そのために捕らえられ、目を焼かれて盲目にされた。後にタッタの妻となり、子供3人をもうける。苦行林時代のシッダルタと再会した際には重症を患っていたが彼の治療を受け、ダイバダッタに毒を飲まされて口がきけなくなってしまった際にもブッダに救われ完治した。最後の旅に向かうブッダを子達と共に見送ったのが今生の別れとなった。
- アッサジ
- シッダルタの修行時代の仲間。漢訳仏典では阿説示と表記。熱病で生死の境をさまよった際に予知能力を持つようになり、ビンビサーラ王、自分の命日を予言。最期は、自分の体を狼に食べさせた。死後、精霊となってアナンダを守護し、サーリプッタとモッガラーナに引き会わせる。
- アッサジの本作上の設定は仏典とはかなり異なり、手塚自身も「作者の創造によるキャラクター」としている[10]。仏典上のアッサジはブッダの弟子で五比丘の一人であり、アナンダを介したのではなく存命中のアッサジ自身が生身で直接この二人をブッダに引き合わせている。
- スジャータ
- 苦行中のシッダルタに乳粥を施し、苦行の無意味さを理解し悟りを開くきっかけを与えた少女。シッダルタを愛する様になるが、僧(サモン)の彼は彼女の思いに答える事ができず、思いはかなわなかった。悲しみのあまり飛び出した園で毒蛇に噛まれ死ぬが、そんな彼女にシッダルタは命を助けるという何物にも代えがたい功徳をもって彼女の思いに応えた。このシッダルタを愛するようになったエピソードは手塚の創作である(仏典では彼女は既婚者で、男子に恵まれた婦人だったとされる)。また、本作では乳粥の施しを受けた後も数年間シッダルタは苦行の日々を送るが、仏典上はこれをきっかけに数日後悟りを開いて成道している。
- アヒンサー
- 別名アングリマーラ(指の首飾り人、漢訳仏典では央〈鴦〉掘摩羅などと表記)と呼ばれる殺人鬼。99人の人を殺して小指を切り取り、「100人目として世界一の坊主を殺す」ことを宿願としてブッダを付け狙うが、穴に落ちて死ぬ。死の直前に、ブッダに帰依する。
- ただし仏典では改心して仏弟子となっており、帰依した直後に死去した訳ではない。前述の通り、帰依後の彼の苦悩や迫害は本作ではアナンダが受けている。なお、アングリマーラの本名は仏典に於いてもアヒンサとされているが、本作においては更に創作要素も加わっており、ブッダがアヒンサー(非暴力)を定めたきっかけを彼にちなんだという作品上の設定に繋げられている。元来、彼の本名アヒンサ(Ahinnsa)と非暴力という意味のアヒンサー(ahiṃsā)は発音が似ているだけで関係はない。
- ユーデリカ
- 架空の人物。
- ブッダへの反抗心からブッダの命を狙ったアジャセ王子が、父によって幽閉された際、彼に仕えることになった奴隷の少女。西方の国(パルティア、クシャーナの名があがっているため、現在のイラン、アフガニスタンの周辺地域であることが示唆されている)出身で、金髪で碧眼。元は奴隷ではなく戦争捕虜から奴隷にされた出自である。ユーデリカに強く惹かれるようになったアジャセは身分を捨て、駆け落ちすることを決意するも、それが発覚したためユーデリカはその責を科せられ処刑されてしまう。アジャセはこの事件により父に強い憎悪を抱くことになった[注 2]。
- マーラ
- いわゆる悪魔。キリスト教で言うサタン、漢訳仏典では魔王・波旬(はじゅん、パーピーヤス)。普段は妖艶な蛇女の姿で現れる。昔、神との戦いに敗れて以来復讐の機会を伺い続ける。アナンダに悪魔の洗礼を授け、死なない体を与え殺戮の道へと踏み込ませる。様々な形であるいは姿で人間界に神が遣わしたブッダを付け狙う。
- ヴィサーカー
- シッダルタとデーパ、アッサジが立ち寄った街の長者の娘。婚約者としてマガダ国の騎士スカンダがいたが愛のない婚約に嫌気がさし、シッダルタに結婚を迫るが断られる。のちに薬物中毒が悪化したところをブッダに救われ旅に同行する。
スター・システム
手塚作品の例に漏れず、他の作品の登場人物と同じ容貌の人物が珍しくない。
- アッサジ
- 『三つ目がとおる』の写楽保介(額にバンソウコウを貼った状態)
- ウルヴェーラ・カッサパ
- 『火の鳥』の猿田博士
- ナディー・カッサパ
- 手塚常連キャラクターのフランケンシュタイン
- 若い頃のビンビサーラ王
- 手塚常連キャラクターのロック・ホーム
- スードラの烙印/スーカラマッタヴァ(ブッダの死因となったキノコ)
- ヒョウタンツギ
- ダイバダッタ
- 『火の鳥』乱世篇の源義経
- タッタ
- 『火の鳥』乱世篇の弁太
- パンパス刑事(悪人時代のアナンダを追いかける刑事)
- 手塚常連キャラクターのヒゲオヤジ
他、若干の架空の人物達。
単行本
- 希望コミックス『ブッダ』 潮出版社、全14巻
- 手塚治虫漫画全集『ブッダ』 講談社、全14巻
- 愛蔵版『ブッダ』 潮出版社、全8巻
- 潮ライブラリー『ブッダ』 潮出版社、全8巻
- 潮ビジュアル文庫『ブッダ』 潮出版社、全12巻
- 手塚治虫文庫全集『ブッダ』 講談社、全7巻
- 希望コミックス カジュアルワイド『ブッダ』 潮出版社、全6巻
アニメ映画
東映アニメーション制作により、全3部構成で順次劇場アニメ映画化される予定。
第1部
手塚治虫のブッダ -赤い砂漠よ!美しく- | |
---|---|
BUDDHA | |
監督 | 森下孝三 |
脚本 | 吉田玲子 |
製作 |
岡田裕介 ウィリアム・アイアトン 木下直哉 高橋浩 福原英行 塚本勲 松谷孝征 |
出演者 | 吉岡秀隆 |
音楽 | 大島ミチル |
主題歌 | X JAPAN「Scarlet Love Song」 |
製作会社 | 「手塚治虫のブッダ」製作委員会 |
配給 |
東映 ワーナー・ブラザース映画 |
公開 | 2011年5月28日 |
上映時間 | 111分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
興行収入 | 7億円[11] |
次作 | BUDDHA2 手塚治虫のブッダ -終わりなき旅- |
第1作『手塚治虫のブッダ -赤い砂漠よ!美しく-』(てづかおさむのブッダ あかいさばくよ!うつくしく)は、2011年5月28日に公開された。監督は森下孝三(『聖闘士星矢』シリーズ)。フランス・アヌシー国際アニメーション映画祭パノラマ部門出品作品。
キャッチコピーは「二千五百年前、インド。地上のあらゆる生き物から、誕生を祝福された男がいた──。」
丸の内TOEI1他東映系の全国279スクリーンで公開され、2011年5月28、29日の初日2日間で興収1億3,792万1,400円、動員12万5,194人になり映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第3位となった[12]。
ストーリーは原作の第1部全12章および第2部全9章まで進む。
キャスト
- ナレーション / チャプラの母 - 吉永小百合
- チャプラ - 堺雅人
- スッドーダナ王 - 観世清和
- シッダールタ - 吉岡秀隆
- シッダールタ幼少期 - 折笠愛
- チャプラ幼少期 - 竹内順子
- ブダイ将軍 - 玄田哲章
- パンダカ - 藤原啓治
- タッタ - 大谷育江
- ナラダッタ - 櫻井孝宏
- ミゲーラ - 水樹奈々
- マリッカ姫 - 黒谷友香
- ジョーテカ - 観世三郎太
- マーヤー妃 - 日野由利加
- タッタの姉 - 朴璐美
- パジャー・パティ妃 - 大原さやか
- ヤショーダラ姫 - 能登麻美子
- 伝令 - 大和田悠太
- 刑吏1 - 駿河太郎
- 刑吏2 - 笠兼三
- 島田敏
- 小宮和枝
- 塚田正昭
- 二又一成
- 茶風林
- 菅生隆之
- 中博史
- 赤ん坊のシッダールタ - こおろぎさとみ
- 宮寺智子
- 長嶝高士
- 木村雅史
- チャプラを脅す男 - 新垣樽助
- チャンナ - 小野大輔
- チャプラの友人 - 前野智昭
- 永野愛
- 沖佳苗
- アシタ - 永井一郎
スタッフ
- 原作 - 手塚治虫
- 製作 - 岡田裕介、ウィリアム・アイアトン、木下直哉、高橋浩、福原英行、塚本勲、松谷孝征
- 企画 - 松下健吉、久松猛朗、香月純一、武部由実子、日達長夫、腰山貴文、清水義裕、大橋善光
- プロデューサー - 冨永理生子、木戸睦 櫻田博之[13]
- 監督 - 森下孝三
- 脚本 - 吉田玲子
- 演出 - 古賀豪
- 音楽 - 大島ミチル
- 音楽プロデューサー - 津島玄一
- 尺八演奏 - 藤原道山
- 歴史アドバイザー - ひろさちや
- キャラクターデザイン・総作画監督 - 真庭秀明
- 美術監督 - 行信三
- イメージアート - 岡野玲子
- 助成 - 文化芸術振興費補助金
- 制作 - 東映アニメーション
- 制作協力 - 手塚プロダクション
- 共同配給 - 東映 / ワーナー・ブラザース映画
- 製作 - 「手塚治虫のブッダ」製作委員会(東映、木下グループ、ワーナー・ブラザース映画、東映アニメーション、東映ビデオ、加賀電子、手塚プロダクション、読売新聞社)
主題歌
第2部
劇場版第2弾『BUDDHA2 手塚治虫のブッダ -終わりなき旅-』(ブッダ2 てづかおさむのブッダ おわりなきたび)が2014年2月8日に公開。監督は小村敏明に変わる。第38回日本アカデミー賞 優秀アニメーション作品賞を受賞した[14]。
キャスト(第2部)
- マーヤー天 - 吉永小百合
- タッタ - 松山ケンイチ
- ルリ王子 - 真木よう子
- スッドーダナ王 - 観世清和
- シッダールタ - 吉岡秀隆
- ビンビサーラ王 - 大和田伸也
- ブラフマン - 中西哲夫(笑い飯)
- パセーナディ王 - 田口浩正
- ミゲーラ - 水樹奈々
- アッサジ - 沢城みゆき
- デーパ - 藤原啓治
- ヤタラ - 大友龍三郎
- ルリ王子の母 - 島本須美
- 駿河太郎
- 笠兼三
- 大和田悠太
- 銀河万丈
- ブブ大臣 - 楠見尚己
- 田中一成
- 浜田賢二
- 大畑伸太郎
- 奈良徹
- 佐藤拓也
- 北島美香
- 神田みか
- パジャーパティ妃 - 東條加那子
- 金本涼輔
- 菊本平
- こおろぎさとみ
- 大川透
- ヤショーダラ妃 - かかずゆみ
- 川田紳司
- 斉藤貴美子
- 菊池こころ
- 佐藤晴男
- 大林洋平
- 白川周作
- 西野陽子
- 木島隆一
- 森下由樹子
スタッフ(第2部)
- 原作 - 手塚治虫
- 脚本 - 吉田玲子
- 監督 - 小村敏明
- 音楽 - 大島ミチル
- 制作 - 東映アニメーション
- 制作協力 - 手塚プロダクション
- 配給 - 東映
- 製作 - 「手塚治虫のブッダ2」製作委員会(木下グループ、東映、東映アニメーション、東映ビデオ、ティー ワイ リミテッド)
主題歌(第2部)
ソフト化
BDとDVDでリリース。発売元は東映ビデオ、販売元は東映。
第1部(ソフト化)
2011年12月9日発売。
- 手塚治虫のブッダ -赤い砂漠よ!美しく-(1枚組)
- 映像特典
- 完成披露試写会
- アフレコ風景&インタビュー
- 森下孝三監督スペシャルインタビュー
- 特報・劇場予告編・TVスポット集
- 初回限定特典
- 手塚治虫原画「ブッダ」ポストカード(3枚組)
- 映像特典
第2部(ソフト化)
2014年8月8日発売。
- BUDDHA2 手塚治虫のブッダ -終わりなき旅-(1枚組)
- 映像特典
- 完成披露試写
- キャストインタビュー 吉岡秀隆
- キャストインタビュー 真木よう子
- キャストインタビュー 観世清河寿
- キャストインタビュー 大和田伸也
- チベット仏教最高指導者 ダライ・ラマ法王14世 ブッダ2公開によせて
- 全日本仏教青年会ブッダ2によせて -東大寺仏教興隆花まつり千僧法要にて-
- 特報・劇場予告編・TVスポット集
- 映像特典
ミュージカル
劇団『わらび座』により『火の鳥 鳳凰編』、『アトム』に続きミュージカル化[15]。2013年5月7-12日に東京公演、5月17ー19日に大阪公演、6月15日-8月15日わらび劇場公演、その後全国ツアーも開始する。
- スタッフ
脚注
注釈
- ↑ バリアは劇中表記で、不可触民を指す語句「Pariah」は通常「パリア」と読む。
- ↑ 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 2.5 2.6 2.7 2.8 手塚の創作であり実際の仏典とは大いに異なる。
- ↑ 仏典でジャーヌッソーニは五比丘に含まれていない。逆に五比丘の一人のアッサジは後述の別人物として登場している。
- ↑ これはアングリマーラのエピソードをアナンダに付加したもの。ただし、アングリマーラ自身はまた別にアヒンサーとして登場する。
- ↑ 仏典では予言したのはアッサジではなく単に占い師となっている。
- ↑ 仏典ではブッダに帰依せず、ブッダが「7日後に彼とその兵は滅亡する」との予言どおり、予言の7日後に川遊びをしていて暴風雨の増水によって溺死し城も炎上したとされる。
- ↑ 仏典ではビドーダバの息子ではなくパセーナディの息子であり、ビドーダバの兄に当たる。
- ↑ 仏典では出家後に生まれたとされる。
出典
- ↑ 株式会社金の星社「手塚治虫物語―アニメの夢1960~1989 」2009年、P.156
- ↑ X JAPAN新作は「手塚治虫のブッダ」主題歌 YOSHIKIが書き下ろし:映画ニュース - 映画.com(ウェブ魚拓)
- ↑ X JAPAN、手塚治虫『ブッダ』の映画版主題歌にバラードを書き下ろし ニュース-ORICON STYLE(ウェブ魚拓)
- ↑ X JAPAN :アニメ「ブッダ」主題歌 手塚治虫の傑作にYOSHIKIのバラード - MANTANWEB(まんたんウェブ)(ウェブ魚拓)
- ↑ 「手塚治虫のブッダ-」声優に吉永小百合 - 芸能 - SANSPO.COM(ウェブ魚拓)
- ↑ 『手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく』主題歌がYOSHIKI作詞作曲のバラードに決定! (ウェブ魚拓)
- ↑ X JAPAN 新曲が手塚治虫「ブッダ」主題歌に!X JAPAN news / 音楽情報サイト:hotexpress (ウェブ魚拓)
- ↑ “吉永小百合、手塚治虫の傑作「ブッダ」初の映画化で声優”. 映画.com(ウェブ魚拓によるキャッシュ) (2010年7月7日). . 2013閲覧.
- ↑ “タッタ”. TezukaOsamu.net. . 2015閲覧.
- ↑ 『ブッダ』第12巻(潮ビジュアル文庫)あとがきにかえて P.255。
- ↑ 「キネマ旬報」2012年2月下旬決算特別号 206頁
- ↑ 『パイレーツ・オブ・カリビアン』がV2で独走態勢に!『プリンセストヨトミ』『ブッダ』も初登場で好発進!!【シネマトゥデイ 2011年5月31日
- ↑ “手塚治虫のブッダ -赤い砂漠よ!美しく-”. アニメーションスタッフデータベース. . 2013閲覧.
- ↑ 第38回日本アカデミー賞最優秀賞発表!、日本アカデミー賞公式サイト、2015年1月16日閲覧。
- ↑ 手塚治虫の漫画『ブッダ』がミュージカル化おたくま経済新聞 2013年1月30日
外部リンク
- 手塚治虫公式サイト内作品ページ
- 映画「手塚治虫のブッダ-赤い砂漠よ!美しく-」オフィシャルサイト ※ これはリンク先が消えたと思われる。
- BUDDHA2 「BUDDHA2 手塚治虫のブッダ-終わりなき旅- 公式サイト」 ※ これはリンク先が消えたかと思われる。
- 手塚治虫マガジン倶楽部 - 手塚プロダクション公式サイト
- 手塚治虫のブッダ -赤い砂漠よ!美しく- - allcinema
- 手塚治虫のブッダ -赤い砂漠よ!美しく- - KINENOTE
- 映画『BUDDHA2 手塚治虫のブッダ-終わりなき旅-』カンヌ国際映画祭用特別映像