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プロ野球トップ&リレー中継

プロ野球トップ&リレー中継(ぷろやきゅう・とっぷ・あんど・りれーちゅうけい)は、地上波BS放送CS放送、あるいは関東関西の一部キーステーション局と独立放送局の複数のチャンネルを使用してプロ野球試合をできるだけ長く放送する仕組みのことをいう。

概要

この企画は日本テレビが、1970年代後半ごろからスタートしたもので、日テレのナイター(ナイトゲーム)全国中継(1970年代は19:30~20:54、80年代に入り19:00スタートに)の前後に、関東地方の独立UHF放送テレビ神奈川千葉テレビ放送群馬テレビに向けて読売ジャイアンツ(巨人)の後楽園球場での主催ホームゲームを放送した(なお、同じ首都圏の独立U局であるテレビ埼玉は開局初年度の1979年に西武戦がない際にネットされたのみだった。これは同局が前述3局よりも後発であることや、同局が西武ライオンズと親密であるが故、開局直前に起こった江川事件における西武・巨人両球団の親会社間における確執も関係したと思われる)[1]。また、これとは別に静岡第一テレビ(SDT)と広島テレビ(HTV)で日テレからの裏送りとして「プレイボールナイター」[2]が巨人戦主催試合18時開始になった1980年代初めごろ行われていた(広島テレビは対広島東洋カープ戦のみネット。他に広島主催試合を巨人戦以外も含めて自社制作。広島主催の対巨人戦をHTVからSDTと関東圏独立局にネットした年度もあり)。

その後1985年ごろから朝日放送→朝日放送テレビ(ABC)も同局が地上波独占で放送する水曜日日曜日阪神タイガース主催ホームゲームでサンテレビジョンと技術提携しサンテレビとKBS京都向けに中継放送を開始するようになり、現在も継続中である(KBS京都は水曜日は朝日放送テレビでの中継終了後の後リレーのみ、日曜日のナイトゲームは完全中継。また一部放送されない試合あり。いずれも巨人戦は除く)。

1990年代に入るとキーステーション局が出資したCS放送が相次いで開局し、各局は特定のチームとホームゲームの完全中継を実施するようになるが、地上波全国放送の巨人戦に関しては当初日本テレビケーブルニュース(ncn、現・日テレNEWS24)東京ドームホームゲームをトップ&リレー中継する程度しかなかった。その後CSのチャンネル数が増えたことから地上波とCSのトップ&リレーナイターが増加し、スカパー!ケーブルテレビと契約すれば巨人戦の試合を地上波と合わせて全て視聴することができるようになった。

また90年代の初めにはフジテレビジョンテレビ神奈川の提携でフジテレビが放送する横浜ベイスターズVS巨人戦の横浜スタジアムのゲームに限りそれを行った。これは当時フジテレビのナイターが19:30スタートだったことによる。

なお、夜のフラッシュニュースの放送枠で野球中継を継続する放送局も存在するが、このような中継はリレーナイターなど特別な名称は付かない。

現在行われているトップ&リレー中継

地上波

  • 日本テレビ中京テレビ巨人中日戦・東京ドームの主催ゲーム。トップ中継のみ 制作:日テレ)本放送が始まる前(ナイター時だと、全国ニュース後の平日18:16 - 18:58頃)に放送。実況アナウンサーは本放送と異なることが多い。川又米利が中京テレビ専属解説者だった時期は解説者は川又が行うことが多く、中日寄りの実況・解説で行われている。
  • 朝日放送テレビ(ABC)・サンテレビジョン京都放送(KBS京都)(阪神戦・甲子園球場水曜日日曜日の主催ゲーム) KBSの水曜ナイターは後リレーのみ(但し、編成の都合で放送しない場合がある)。日曜ナイターやテレビ朝日サッカー日本代表の試合の中継が組まれたときは全面的にサンテレビ・KBS京都での完全中継となる。また2007年まで水曜日にテレビ朝日制作の巨人戦の差し替えで阪神ホームゲームを中継する場合はトップ中継は実施するが後リレーは行わなかった。いずれも制作著作は朝日放送テレビである。
    • なお、テレビ朝日で水曜日に特番が組まれ朝日放送で全面差し替えを行う場合(18時24分~21時48分まで中継を行う場合)はトップ中継のみとなる。また、2007年からは日曜日の日中のデーゲームは編成の都合がない限り朝日放送で完全中継が行われるため、トップ・リレー中継とも行われないことが多い。
    • 2006年度以降はセ・パ交流戦(交流戦)の埼玉西武ライオンズ福岡ソフトバンクホークス北海道日本ハムファイターズ主催の阪神戦を一部トップ中継している。2008年から阪神対巨人戦やテレビ朝日制作の巨人戦の差し替え中継(一部を除く)もトップ&リレーの対象に加えられた。(2007年までは非開催だったが、テレビ朝日系の中継の30分延長オプションが原則的に廃止になったため。対巨人戦のうちBS朝日にて完全中継を行う試合ではトップ&リレー対象とならない)
  • テレビ新広島(TSS)(平日の広島主催試合、ビジターゲームにてTSSが自社制作を行う試合、並びに対中日戦ビジターゲームを東海テレビからネット受けする試合)19:00から野球中継を行う日はTSSみんなのテレビ第3部を『みんなのテレビナイター』に全編差し替え。東海テレビから対中日戦ビジターゲームをネット受けする場合はこの枠のみ自社制作(東海テレビから映像提供を受けてTSSのスタジオからオフチューブで実況)を行う珍しい体制を取る。詳細はみんなのテレビ (テレビ新広島)#みんなのテレビナイターを参照。ただし、対中日戦が三重テレビでの放送となる日や、東海テレビが「東海テレビナイター祭り」を実施する日(2017年は8月8・9日が該当)には、19時台以降もTSSの自社実況での放送となる。

BS放送

  • BS朝日(巨人アウェー(ビジター)ゲーム=対ヤクルト、広島戦および交流試合〔完全中継を実施した対オリックスを除く〕=ANN系列全国放送開催試合)2005年シーズンのみ実施。2006年以降は全試合で試合開始から終了まで中継。2011年シーズンは地上波で全国放送される阪神対巨人戦のみトップ&リレー中継を開催(ナイトゲームのみ)。2012年シーズンでは行われなかったが、2013年以降、地上波全国中継または関東ローカル中継がある場合に断続的に実施している。
  • BS日テレ(2011年以降、地上波で放送される予定の巨人主管試合のナイトゲームの一部試合について、トップ&リレー中継を開催。2012年は加えてクライマックスシリーズファイナルステージでもNHK BS1が中継した第2戦を除いてトップ&リレー中継を開催した(第1戦と第3戦はトップ&リレー中継。第4戦以降は地上波における時間無制限の延長オプション設定により試合終了まで放送するためトップ中継のみ)
  • BS-TBS(巨人アウェーゲーム=対横浜DeNA、中日、広島、阪神戦=のJNN系列全国放送・TBSテレビ〈関東ローカル〉開催試合)

CS放送

現在CS放送でトップ&リレー中継を行なっているのは上記の2チャンネルのみである。地上波での全国中継がない場合は完全生中継となる(デーゲームの場合は地上波での全国中継・ローカル中継に関係なく完全生中継となる)。2011年は両チャンネルともそれぞれ1試合のみの実施となった。2012年はスカイ・Aでは日曜日の地上波デーゲーム中継のときは地上波放送終了後の後リレー方式で放送される。
  • 日テレジータス(巨人アウェーゲーム=対・阪神、広島戦=NNS系列全国放送開催試合。2009年からは地上波中継の有り無しにかかわらず完全生中継を行う。)
※巨人ホームゲームは、試合開始から終了までの完全中継。
  • フジテレビONE神宮でのヤクルトvs巨人戦のうち、地上波放送がANN系列、TXN系列で行われる試合。FNS系列で行われる試合は地上波中継の有り無しにかかわらず完全生中継を行う。2009年以降は地上波中継担当の放送局に関係なく全試合が完全生中継となった。)
※広島vs巨人戦(マツダスタジアム)の場合、2004年シーズンまで、トップ&リレーナイターの放送は広島県内のケーブルテレビ局のコミュニティーチャンネルに限られ、CS各局では見ることができなかった。ところが、2005年シーズンからはCS放送「TBSニュースバード」、「日テレジータス」、「フジテレビONE」およびBS放送の「BS朝日」で広島vs巨人戦のトップ&リレーナイターの放送が始まったことで、全国で地上波の放送(JNN系列はBS-TBSでの完全中継も含む)とあわせて見られるようになっただけでなく、セ・パ両リーグの全試合を地上波・BS・CSの各放送メディアによって全てカバーしたことになる。

過去の異例なリレー中継

  • 1970年(昭和45年)頃、中京広域圏を放送エリアとする名古屋テレビ(NBN)と中京テレビ(CTV)は共にクロスネット状態にあったため、両局とも時間帯によって日本テレビ(NTV)系NETテレビ(現・テレビ朝日)系の番組を編成していた(詳細はこちらを参照)。特に日曜日ゴールデンタイムにおいてはNTV系の番組が19時台にCTV、20時台にNBNにネットされており、NTVが日曜19:00~21:24にナイター中継を組んだ場合19:00~20:00がCTV、20:00~21:24がNBNで放送されるという奇妙な放送形態となっていた。これは様々な意味で視聴者への混乱を招いたが、1973年4月1日にネットワークがNTV-CTV(同時にNET-NBN)に一元化されたことにより終幕した。
  • 山形県でも上述と類似したケースがあった。山形放送(YBC)は開局以来NTV系だったが、1980年(昭和55年)4月1日にテレビ朝日系(ANN)にも加盟しクロスネット局となったため、日曜日のプライムタイムがほぼテレ朝系の番組で編成されることになり、その煽りで同時間帯のNTV系の番組は当時フジテレビ系だった山形テレビ(YTS)がネットする結果となった。当時NTV系の日曜ナイターは18:30からの『独占!!スポーツ情報』内で事前中継を行っていたが、同番組はYBCにネットされており、その関係で山形県内では事前中継がYBC、本中継がYTSという、こちらも歪な放送形態を組んでいた。しかし、1993年(平成5年)4月1日にYTSがフジ系を脱退しテレ朝系にネットチェンジしたため(YBCはNTV系にフルネット転換)、このねじれ現象的なリレーナイターも1992年シーズンを以って幕を下ろした(NTV系のナイター中継YBCのみの放送となった。)。
  • 1977年(昭和52年)9月2日金曜日)には長崎県でも上述2例と同様のリレーナイターが放送された。当時、民放が2局しかなかった長崎県内ではNTV金曜20時枠の石原裕次郎主演ドラマ太陽にほえろ!』を本来ならTBS系に属している長崎放送(NBC)がネット受けしていたが(これは『太陽 - 』の前番組である日本プロレス中継のネット受けの名残)、巨人王貞治(後の福岡ソフトバンク監督→現同球団会長)が通算本塁打世界新記録(756号)に王手をかけていたため、NTVは同日の『太陽 - 』を休止し後楽園球場から巨人対ヤクルト戦を急遽生中継することになり(当初の予定は深夜の『11PM』枠内での録画中継だった)、この関係でNBCでも同試合が同時ネットされた。しかし新記録はなかなか出ないまま同枠内での中継が終了、NTVはニューススポットを挟んで本来の21時枠の番組を変更しナイター中継を延長したが、長崎県内では同枠はもうひとつの民放であるテレビ長崎(KTN、当時はNTV系・フジ系クロスネット局)にネットされていたため(ちなみにNBCは21時から宇津井健水谷豊主演のドラマ『赤い激流』〔赤いシリーズ第5作目、TBS制作〕をネット)、同県内において巨人対ヤクルト戦は結果的にNBC→KTNのリレーで放送された。なお、王の世界新記録(相手投手:ヤクルト・鈴木康二朗)は翌日のナイター中継の開始前に出ている。現在(1991年以降)はNTV系のナイター中継長崎国際テレビ(NIB)で放送。
  • 1979年6月2日の巨人対阪神は江川卓の先発初登板の試合であったが、当時はトップナイターを実施していなかったため、その代替もと全国配信を兼ねて18:30から放送されていた「NNNジャストニュース」で、その立ち上がりの箇所をニアライブ(放送映像にも「中継録画」と表示)で放送が行われた。
  • ラジオでも、1989年文化放送前年10月31日に開局したFM NACK5の間でリレー中継を行っていた。当時、文化放送ライオンズナイター(月~金)は基本的に試合途中であっても21:30で放送を打ち切っていたため、その後を西武ライオンズ(当時)のお膝元であり、土・日の西武戦中継を行っているNACK5にバトンを渡して文化放送と同じ実況アナウンサーで試合終了までの西武戦リレー中継を実施していた。しかし文化放送が翌年最大延長制(21:50)を設けた(ちなみにこの年から通常の放送枠が21:40までとなった)ため、この年1年限りで廃止となった(その後、ライオンズナイターは1991年(平成3年)に最大延長を22:00まで拡大、1992年から時間無制限完全中継を開始し、現在に至る)。
  • フジテレビONEの以前のリレーナイターは独特で、『プロ野球リレーナイター』と題し、21:20 - 22:55の枠で一つのスポーツ番組のように放送していた。地上波中継終了前に、他のCS番組でも使用するスタジオからMC(中田秀作小林達彦山田透らが務めた)がゲストを紹介し、24分頃から試合終了まで実況アナ・解説者による中継。その後、残り時間はテーマに沿ったトークを繰り広げたり、取材したVTRを流したり、募集したFAXを紹介したりした。スタジオの後部には、フジテレビCSの他番組同様、番組名が掲げられていた。フジテレビCSが完全中継するようになると、この番組は終了した。

脚注

  1. 制作局として日本テレビと独立局各局がクレジットされたが、特別番組などの関係で放送から外れた局はクレジットから外していた。
  2. 「プレイボールナイター」の番組タイトルは静岡第一テレビが考案したもの。広島テレビは静岡第一テレビがこの番組を開始した数年後から同様にネット受けを行っていた。なお余談であるが、制作局である日本テレビ自身も年に1回だが「日本テレビ開局記念シリーズ」(8月中旬か下旬に行われた日テレ冠主催の3連戦)に限り、同名タイトルで番組を制作し、東京と静岡の2局ネット(対広島戦が該当した場合は広島テレビも加わり3局ネット)で放送したことがある。
    なお、以上のトップ&リレー中継は、開始当初のスコアカウンターの字幕はSDTは自社で出していた。関東独立局では代表としてテレビ神奈川が送り出していたが、テレビ神奈川が大洋戦などを優先して放送しない場合は千葉テレビが送り出していた。

関連項目