言語島
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言語島(げんごとう)または言語の島(げんごのしま)とは、長い間周辺部との交流が隔絶されたり、別言語を話す集団が大量移住してきたりしたために、周囲とは異なる特徴を持つ言語が分布している状態のことである。
「孤立した言語」は、系統的に近い言語が(遠方も含めて)存在しないことを指し、言語島とは別の概念である。
日本語における言語島の例
- 周囲からの隔絶によるもの - 山岳による例が多い。
- 大量移住によるもの
海外における言語島の例
- 大量移住もしくは周囲の同化によるもの
- ルーマニア国内におけるハンガリー語 - トリアノン条約でハンガリー領からルーマニア領に変わったのちもハンガリー語話者が留まり続けたため。
- ユダヤ諸語
- ソルブ語 - ドイツ語話者に包囲されたため。
- アルゲーロ - カタルーニャ移民が発展させた町であるため、サルデーニャにありながらカタルーニャ語の一種が使用される。
- バスク語 - ロマンス語話者に包囲されたため。
- ブラーフーイー語 - インド・ヨーロッパ語族話者に包囲されたため。ドラビダ語族には同様に言語島となったものがいくつかある(下図参照)。
- ケベック・フランス語 - 17世紀頃フランス領時代にフランス各地から多くの移民が入植したため。
- マラガシ語 - 紀元前5世紀、ボルネオ南東部から移住してきたため。
- 周囲からの隔絶によるもの
- Romania harta etnica 2011.PNG
ルーマニアの言語事情。紫色がルーマニア語使用地域、緑色がハンガリー語使用地域。
- Germany sorbian region.png
ドイツのソルブ語使用地域(ピンク色)
- Dravidische Sprachen.png
ドラビダ語族の使用地域(赤色)。地図左上がブラーフーイー語。