「脊振山地」の版間の差分
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(相違点なし)
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2018/8/6/ (月) 09:05時点における版
脊振山地 | |
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脊振山地の峰々 脊振山地の峰々 | |
所在地 | 福岡県・佐賀県 |
位置 | |
上位山系 | 筑紫山地 |
最高峰 | 脊振山 (1,055m) |
脊振山地(せふりさんち)は、九州の北部、福岡県と佐賀県の県境にまたがる山地。筑紫山地の一部をなす。脊振山系(せふりさんけい)ともいう。
概要
脊振山地の山域は、福岡県と佐賀県の県境に沿って、西は福岡県糸島市・佐賀県唐津市から、東は福岡県那珂川町・佐賀県鳥栖市にまでわたる。北には福岡平野、南には天山まで続く山がちな地域が広がる。
特徴
山体は主として白亜紀の花崗岩からなり、地下の花崗岩塊が断層活動によって隆起した断層山地である。北側の福岡平野と南側の佐賀平野には、花崗岩の風化によって生成した真砂土と呼ばれる石英砂を多く含んだ土が堆積している。
800m〜1000m程度の低い山が多いが、冬季は対馬海峡を渡った北西季節風がぶつかるため英彦山地や九州山地などとともに九州地方でも有数の多雪地帯であり、冬の福岡平野に曇天、時には雪や雨をもたらす一方で、佐賀平野の内陸性気候の誘因となっている。
また、山が"浅く"少雨時に河川の水量が減少し、北麓では200万人規模の福岡都市圏を支える河川は中小河川のみ、南麓では筑紫平野の農地に大量の農業用水が必要で、それぞれ渇水になりやすい問題を抱えている。そのため、筑後川中流部に筑後大堰を設けて、前者では筑後大堰経由の「福岡導水」や東区の海水淡水化施設から福岡市の水道水の3割強(2011 - 2015年度)を補充する一方[1]、後者では筑後大堰経由の「佐賀導水」で嘉瀬川や城原川へ用水を補給する対策[2]が行われている。
全体的に森林が広がり、豊かな自然を生かした観光業や農業が盛んである。那珂川の筑紫耶馬渓(那珂川町)、白糸の滝(糸島市)、二丈渓谷(糸島市二丈)、玉島川の観音の滝(唐津市七山)、御手洗の滝(鳥栖市)などの自然景勝地が知られている。福岡県側は脊振雷山県立自然公園[3]、佐賀県側は脊振・北山県立自然公園[4]にそれぞれ指定されている。
脊振山、雷山、浮嶽など、古くは一帯が山岳信仰・山岳仏教(修験道)の場となったため、山頂神社や廃寺等が点在する。
基山 - 脊振山 - 金山 - 天山を結ぶルートに九州自然歩道が通っており、散策客も多い。脊振山、金山など開けた尾根からは、北に国定公園に指定されている玄界灘の海岸景観や福岡市街、南に筑紫平野を望む。
北山ダム保養地のサイクリングロード・釣り場、基山の草スキー場、多くのレジャー施設がある。また、西側斜面にはみかん畑が広がる。中央付近に三瀬峠があり、福岡市と佐賀市とを結ぶ要衝となっている。
主な山
脊振山脈の地形陰影図。 ※表示環境によっては文字がずれることがあります。 |
- 基山 - 405m
- 牛頸山 - 448m
- 権現山 - 626m
- 九千部山 - 848m
- 石谷山 - 754m
- 蛤岳 - 863m
- 脊振山 - 1,055m
- 金山 - 967m
- 井原山 - 982m
- 雷山 - 955m
- 羽金山 - 900m
- 獅子舞岳 - 841m
- 女岳 - 748m
- 浮嶽 - 805m
- 十坊山 - 535m
主な峠
- 七曲峠 - 福岡県道・佐賀県道136号入部中原停車場線
- 坂本峠 - 国道385号
- 板屋峠 - 福岡県道・佐賀県道136号入部中原停車場線
- 日向峠 - 福岡県道49号大野城二丈線
- 糸島峠 - 福岡県道56号福岡早良大野城線
- 三瀬峠 - 国道263号
- 向合(観音)峠 - 国道263号
- 長野峠 - 福岡県道・佐賀県道12号前原富士線
出典
- ↑ 「福岡市の水源・浄水場」福岡市水道局、2017年5月12日、2017年8月6日閲覧
- ↑ 「事業の内容[利水対策]」国土交通省 九州地方整備局 筑後川河川事務所、2017年8月6日閲覧
- ↑ 「脊振雷山県立自然公園」、福岡県、2016年4月1日、2017年8月6日閲覧
- ↑ 「脊振・北山県立自然公園」、佐賀県、2010年6月13日、2017年8月6日閲覧
関連項目
- 山地
- 日本の山脈と山地の一覧
- 国際リニアコライダー - 日本国内での候補地の一つだった。