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多摩都市モノレール

多摩都市モノレール株式会社
Tokyo Tama Intercity Monorail Co.,Ltd.
種類 株式会社第三セクター
略称 多摩モノレール
本社所在地 日本の旗 日本
190-0015
東京都立川市泉町1078番地92
東経139度24分34.5秒北緯35.71583度 東経139.409583度35.71583; 139.409583
設立 1986年昭和61年)4月8日[1]
業種 陸運業
事業内容 軌道法に基づく一般運輸業 他
外部リンク http://www.tama-monorail.co.jp/
特記事項:東京都都市整備局が所管する東京都監理団体である
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多摩都市モノレール株式会社(たまとしモノレール)は、東京都と沿線鉄道事業者金融機関、沿線自治体などの出資で設立された、多摩都市モノレール線を運営する第三セクター鉄道会社。本社は東京都立川市の運営基地敷地内に所在。略称は多摩モノレール[2]

概要

多摩地域南北方向の公共交通網の充実、業務核都市間相互の連携強化を目的として導入されたモノレールである[3]。東京都が橋脚や軌道桁などのインフラ部分を担当し、多摩都市モノレールが運営基地や変電所、車両など、主として運行に関わる部分を担当している[4]

全構想路線約93kmのうち、上北台 - 多摩センター間(約16km)が2000年1月までに開業した(詳細は「多摩都市モノレール線」を参照)。多摩丘陵外縁部傾斜地に進出した中央大学帝京大学明星大学等への、通学の交通手段ともなっている。

未開業の構想路線のうち、現段階では上北台 - 箱根ヶ崎間、多摩センター - 町田間、多摩センター - 八王子間で用地取得が進められているが、事業化に向けた具体的な調整はこれからである(詳細は「多摩都市モノレール線#延伸計画」を参照)。

経営状態

利用者数は開業以来、順調に伸びており、本業の収益性を示す営業損益は開業6年目の2005年に黒字に転換し、その後も拡大している。しかし、事業規模に比して土地取得費・建設費の利払い費用が膨大であるため、長らく経常損益の黒字化には至っていなかった。初期投資に伴う借入金の返済が経営を圧迫し、債務超過に陥ったことから、2008年に東京都などから経営支援を受け、債務超過は解消された。営業損益は2004年度以降、経常損益・当期純損益も2008年度以降黒字を継続している。

建設工事に遅れが生じたことなどから全面開業が2000年1月にずれ込み、総工費も当初予定の2倍ほどに膨れあがっていた。2000年3月末時点で既に100億円近い累積赤字を抱える状態からのスタートであり、その後の単年度赤字額は37億円、30億円、27億円、19億円、11億円、8億円と順調に改善しているものの、累積赤字額は2006年3月末時点で228億円に達し、約22億円の債務超過となっていた。建設の遅れもさることながら、総工費が1100億円余りだったのに対し、資本金の額が205億円と自己資本比率が2割にも満たないため、借入金が膨大となり利払い負担が大きくなっていた。

2006年9月の東京都議会財政委員会で、多摩都市モノレールが東京都の「負の遺産」の1つとして挙げられた[5]

その後2008年4月に「多摩都市モノレール経営安定化計画」が策定され、それに基づく財務改善策として

  1. 東京都が多摩都市モノレール株式会社に対して210億円の追加出資を行うこと(増資
  2. 東京都が多摩都市モノレール株式会社に現時点で融資している約270億円のうち90億円は返済を求めず、かわりに同額の同社株式を受け取ること(債務の株式化
  3. 沿線5市(立川東大和八王子日野多摩)による、固定資産税減免の継続
  4. 東京都、沿線5市、金融機関による借入金の返済期間の延長
  5. 全株主を対象とする減資

を行い、財務基盤が強化されることになった[6]。上記1.と2.は、車両基地用地取得費用を同社が負担していたが、他自治体の軌道系第三セクターでは自治体が負担していることから、その費用を東京都が改めて支援した形である。同年中に減資が行われ、2008年3月31日時点で205億3900万円あった資本金は2009年3月31日時点で1億円に減った[7]。また、東京都から出資された210億円のうち160億円を借入金の繰り上げ返済に当てたことで、借入金の利払い負担が軽減され、2008年度は路線開業後初めて当期純損益が黒字を記録した[8]

その後の大型商業施設(ららぽーと立川立飛など)の開業をはじめとする沿線開発の進展によって乗車人員が大幅に増加し、2015年度には当期純利益が初めて10億円を超え、11億6千万円を記録した[9]

年度別実績

年度 1日平均乗車人員 営業利益 経常損益 当期純損益 出典
2016年度 141,229人 18億9800万円 17億2900万円 10億7200万円 [10]
2015年度 137,972人 16億 300万円 13億8500万円 11億6000万円 [9]
2014年度 129,820人 10億6600万円 7億5700万円 4億 500万円
2013年度 129,473人 14億1600万円 10億3000万円 8億9200万円
2012年度 125,970人 9億8000万円 5億6900万円 5億4800万円
2011年度 122,663人 11億5600万円 7億0000万円 7億9600万円
2010年度 124,678人 12億7500万円 7億4500万円 8億 100万円 [11]
2009年度 122,597人 8億7400万円 2億7200万円 2億 300万円
2008年度 120,494人 8億6600万円 1億3100万円 1億1700万円
2007年度 115,477人 9億9700万円 ▲1億4300万円 ▲1億6700万円
2006年度 110,762人 7億7500万円 ▲3億7600万円 ▲14億2900万円
2005年度 105,648人 5億7200万円 ▲6億1500万円 ▲7億6000万円 [12]
2004年度 104,269人 1億9600万円 ▲10億8200万円 ▲11億 200万円
2003年度 102,535人 ▲5億3000万円 ▲19億1100万円 ▲19億1600万円
2002年度 97,293人 ▲10億4400万円 ▲26億7800万円 ▲26億8300万円
2001年度 92,695人 ▲12億8500万円 ▲29億7500万円 ▲29億7900万円

株主

2017年3月31日時点での主要株主と出資比率は下表のとおりである。これらの株主によって、発行済み株式の98%超が保有されている[13]

株主 株数 割合
東京都 805,704株 79.87%
西武鉄道 47,520株 4.71%
みずほ銀行 31,680株 3.14%
京王電鉄 26,400株 2.62%
小田急電鉄 15,840株 1.57%
三菱東京UFJ銀行 11,616株 1.15%
東京電力エナジーパートナー 10,560株 1.05%
三井住友銀行 7,392株 0.73%
八王子市 6,612株 0.66%
立川市 6,612株 0.66%
日野市 6,612株 0.66%
東大和市 6,612株 0.66%
多摩市 6,612株 0.66%

歴史

路線

日本跨座式を採用している。この方式は、大阪モノレール線沖縄都市モノレール線などでも採用されている。

駅一覧などは下記の記事を参照のこと。

車両

  • 1000系 - 旅客車両はこの車両で統一されている。製造時期やリニューアルの関係でバリエーションは豊富である。

運転士

運転士の養成(動力車操縦者免許取得)は、動力車操縦者養成所を持つ他鉄道会社に委託している。

各種乗車券

回数券

11枚綴りで10枚分の価格。全駅の券売機で購入できる。100円区間は特別割引適用区間のため、回数券はない。

一日乗車券

全線を一日何回でも乗り降りできる乗車券。大人 870円、小児 440円。全駅の券売機で購入できる。

多摩モノレールセット券

一日乗車券と、沿線施設の入園券・入園券引換券等がセットになった乗車券である。プロ野球観戦セット券以外は全駅の券売機で購入できる[16]

  • ららぽーと立川立飛セット券 - 一日乗車券とららぽーと立川立飛の商品券500円引換券がセット。大人(中学生以上)1,000円
  • 多摩動物公園セット券 - 一日乗車券と多摩動物公園入園整理券がセット。大人(高校生以上)1,000円
  • 国営昭和記念公園セット券 - 一日乗車券と国営昭和記念公園入園券引換券がセット。大人(高校生以上)920円
  • サンリオピューロランドセット券 - 一日乗車券とサンリオピューロランドパスポート引換券がセット。大人3,500円、小中高生2,700円
  • メットライフドームプロ野球観戦セット券 - メットライフドーム観戦チケット引換券とバスの上北台 - メットライフドーム往復乗車券、モノレール一日乗車券がセット。大人(高校生以上)2,500円、中学生1,400円、小学生1,000円 ※公式戦期間中一部駅の窓口でのみ販売。バスは公式戦開催日のみ運行。

ICカード

ICカードは、全駅にて全国相互利用対応ICカード(PASMOSuicaKitacamanacaTOICAPiTaPaICOCAnimocaはやかけんSUGOCA)が利用できる[15]

2017年3月までは交通系ICカード全国相互利用サービスに対応していなかっため、PASMOとSuica以外の相互利用ICカードは利用できなかった。

イベント列車

車両1編成を貸し切って、夏に「ビール列車」、冬に「ワイン列車」と銘打った臨時イベント列車を多摩モノレールの主催で実施している[17]。参加は事前申し込みで、上北台を出発し多摩センターでトイレ休憩の後、再び立川北まで戻るコース。車内中央に置かれた長テーブルに料理が並べられ、参加者は見晴らしの良い高架線を走行するモノレールからの景色を眺めながらビールやワインを味わうというもの。両方とも大変な人気で、受付開始後、早期で完売する。

その他事業

  • 車両をモチーフにするなどした各種商品(タマモノグッズ)をインターネット販売している[18]。2017年12月26日には初の福袋形式での発売も予定している[19]
  • 利用者やファンを増やすため沿線情報誌『TamaMono』(たまもの)を発行[20]しているほか、車両基地でのイベント「多摩モノまつり」を例年開催している[21]

脚注

  1. 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 『平成24年度 鉄道要覧』、p.233。
  2. 公式サイトでもこの略称が使用されている。
  3. 平成18年度事務事業評価票(多摩都市モノレール)、東京都、2017年3月5日閲覧。
  4. 「東京都と弊社の役割分担について」、多摩都市モノレール株式会社、2017年2月26日閲覧。
  5. 平成十八年 東京都議会財政委員会速記録第十一号、東京都議会、2013年6月6日閲覧。
  6. 多摩都市モノレール経営安定化計画~未来を拓く、新たな出発~ (PDF) 、多摩都市モノレール株式会社(2008年4月3日)、2013年6月9日閲覧。
  7. 第23期報告書 平成20年4月1日から平成21年3月31日まで (PDF) 、多摩都市モノレール株式会社、2013年6月9日閲覧。
  8. 第23期(平成20年度)決算概要 (PDF) 、多摩都市モノレール株式会社(2009年6月25日)、2013年6月9日閲覧。
  9. 9.0 9.1 9.2 第30期(平成27年度)決算概要 (PDF) 、多摩都市モノレール株式会社(2016年6月27日)、2017年2月26日閲覧。
  10. 第31期(平成28年度)決算概要 (PDF) 、多摩都市モノレール株式会社(2016年6月26日)、2018年3月1日閲覧。
  11. 第26期(平成23年度)決算概要 (PDF) 、多摩都市モノレール株式会社(2012年6月26日)、2013年6月9日閲覧。
  12. 平成18年財政援助団体等監査報告書、東京都監査事務局、2017年3月5日閲覧。
  13. 第31期報告書 平成28年4月1日から平成29年3月31日まで (PDF) 、多摩都市モノレール株式会社、2018年3月1日閲覧。
  14. “多摩都市モノレール:乗客5億人突破 開業から13年7カ月目、国内最速”. 毎日新聞. (2012年6月28日) 
  15. 15.0 15.1 2017.4.1スタート 交通系ICカード全国相互利用開始 (PDF) - 多摩都市モノレール、2017年3月23日
  16. 「多摩モノレールセット券について」、多摩都市モノレール株式会社、2017年2月26日閲覧。
  17. 「イベント」、多摩都市モノレール株式会社、2017年2月26日閲覧。
  18. タマモノグッズ多摩都市モノレール公式サイト(2017年12月19日閲覧)
  19. 多摩モノレール初のグッズ福袋『読売新聞』朝刊2017年12月17日(都民版)
  20. 「TamaMono」多摩都市モノレール公式サイト(2017年12月19日閲覧)
  21. 多摩モノまつり2017多摩都市モノレール公式サイト(2017年12月19日閲覧)

参考文献

  • 国土交通省鉄道局監修『平成24年度 鉄道要覧』、鉄道図書刊行会、2012年。ISBN 978-4-88548-120-8。

関連項目

外部リンク