U字溝
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U字溝(ユーじこう)とは、連結式の排水溝のことである。断面がU字型であることから命名されている。コンクリート製のものは鉄筋コンクリートU形と呼ばれている[1]。主に連結して道路や土地の用・排水路に用いられる。形状はJIS規格により定められており、工場で大量生産をすることができる。大きさは用途や水量に応じて対応できるよう、さまざまな大きさがある。状況に応じてコンクリート製やアルミニウム製(グレーチング)、木製の蓋が掛けられる。
Contents
製造
U字溝やそのふたの製法は、鋼製の型枠に鉄筋を挿入した後にコンクリートを投入し、バイブレーターを用いて締め固めを行い製造する[2]。
U字溝のメリット
- 側溝及び周辺の管理が低減された。
- 現場打ちコンクリート側溝と比べて大規模なコストダウンが図られた。
- 素掘り側溝と比べて浸透による損失が少ないことから、効率的な用排水が可能となった。
- 日本住血吸虫や蚊の発生抑止など、直接的な病虫害対策に効果があった。
- 計画的な勾配が確保できることから、淀みによる臭気などが抑えられ、衛生面の向上に繋がった。
U字溝のデメリット
- 短時間のうちに雨水を効率よく集められることから、内水面の氾濫や洪水が起きやすくなった。
- 小動物が落ちた場合には脱出が不可能になるなど、行動範囲を制約したり、水質の悪化を招くなど、地域の環境・生態系に悪影響を与える。特に、繁殖に際して陸と水域を長距離移動するカエル、サンショウウオなどの両生類、オサムシなどの飛翔能力を欠く大型地表性昆虫、(側溝の深さによっては)小型の哺乳類などの、地域個体群のかなりの部分が捕殺され、無視できない影響を与えていると考えられている。このような環境への配慮の研究もなされ[3]、実際に対応した製品も作られている[4][5]。
- 人が側溝に落ちた場合、コンクリート製であるため、怪我をする危険性が高い。
- 見た目が無機質・殺風景であり、景観を損ねる。
脚注
参考文献
- 建設省建設経済局労働資材対策室(監修) 建設資材研究会(編集) 『建設資材ハンドブック』 経済調査会、1996-08-20。