さいたま国際マラソン
さいたま国際マラソン | |
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開催時期 | 12月 |
開催地 | 日本・埼玉県さいたま市・越谷市 |
コース | ロードコース |
距離 | マラソン |
主要スポンサー | りそなグループ |
創立 | 2015年 |
公式サイト | saitama-international-marathon.jp |
さいたま国際マラソン(さいたまこくさいマラソン、英語名:Saitama International Marathon)は、埼玉県さいたま市・越谷市を会場として開催されているマラソン大会である。国際陸上競技連盟のシルバーラベルロードレースに指定されている。
Contents
概要
フルマラソンは「日本代表チャレンジャーの部」と「一般フルマラソンの部」の2部門。「日本代表チャレンジャーの部」は女子専門のエリートレースとして行われ、翌年に開催される夏季五輪、夏季アジア大会、世界陸上選手権の代表選考会女子の部第2戦として位置付けられている。また、本大会と大阪国際女子マラソン、名古屋ウィメンズマラソンの3大会で3年おきに持ち回りで女子マラソンの日本選手権を兼ねて行われる[1]。また、2017年の第3回大会と2018年の第4回大会は、女子の部が2020年東京五輪のマラソン日本代表候補を決める「マラソングランドチャンピオンシップ」(通称:MGC)シリーズの対象レースに指定された[2]。
一般部門は男女参加可能で、第1回大会(2015年)では「一般(サブ4)の部」として制限時間が4時間に制限されていたが、第2回大会より6時間に拡大され「一般フルマラソンの部」に改称された[3]。他に8km部門や、小中学生、親子、車いすなどを対象としたファンランも行われる。
2018年の第4回大会は開催時期を12月第2日曜に変更される予定[4]。
開催の経緯
この大会は、さいたま市で開催されていたハーフマラソン主体の「さいたまシティマラソン」と、日本陸上競技連盟主催の国際大会代表選考レースとして横浜市で開催されていた「横浜国際女子マラソン」を統合した後継大会として開催されることになった[5]。
さいたまシティマラソンは、さいたま市の母体となった三市が主催していた「与野大かやマラソン」(旧与野市・1979年開始)、「大宮市民マラソン」(旧大宮市・1990年開始)、「浦和ハーフマラソン」(旧浦和市・1995年開始)を三市合併に伴って統合し2002年より毎年2月に開催してきたが、フルマラソン化を2011年より検討開始し2016年度までの実現を目指していた[6]。
一方で横浜国際女子マラソンは、世界初の国際陸上競技連盟公認女子限定マラソン大会「東京国際女子マラソン」の系譜を受け継ぐ大会として2009年より毎年11月に開催されていたが、2014年限りで終了したため後継大会の開催が求められていた[6]。
2015年4月15日にさいたま国際マラソンの開催が発表され[7]、大会サポーターに埼玉県庁に勤務する世界選手権男子マラソン日本代表経験者の川内優輝が就任[6]。2015年11月15日に第1回大会が開催された[7]。
フルマラソンにはロシアのタチアナ・ペトロワ・アルヒポワも出場する予定だったが、ロシア陸上競技連盟が組織的なドーピング問題で国際陸上競技連盟から暫定的な資格停止処分を受けたことを受け、日本陸上競技連盟に参加資格の停止を通告され欠場した[8][9][10][11][12][13]。
なお、さいたま市に編入された岩槻市(現在のさいたま市岩槻区)は合併前に「いわつき人形(ひな)の里マラソン」(1991年~2003年)を開催していたほか、埼玉県も県の設置120周年を祝う「埼玉120年」記念事業の一環として、上尾運動公園を発着点とする市民フルマラソン大会「彩の国さいたまマラソン」(1992年~2001年)を開催していた。どちらも本大会が誕生する経緯とは無関係である。
フルマラソン参加資格
- 日本代表チャレンジャーの部
- 招待競技者
- 日本陸上競技連盟、主催者が招待する女性競技者
- 一般競技者
- 日本陸上競技連盟登録者
- 大会当日満19歳以上で規定の記録を出している女性競技者
- 日本陸上競技連盟、主催者が推薦する女性競技者
- 招待競技者
- 一般フルマラソンの部
コース
第1回
- フルマラソン:さいたまスーパーアリーナ(スタート) → 西大通り → 新都心(南)交差点 → 埼玉県道159号さいたま北袋線(赤山東通り) → 下落合交差点 → 国道17号(中山道) → 北浦和駅入口交差点 → 国道463号浦和所沢バイパス(埼大通り) → 与野中央通り → 埼玉県道57号さいたま鴻巣線バイパス(埼玉りそな銀行前・新浦和橋通過) → 国道463号越谷浦和バイパス → 中尾陸橋下交差点 → 埼玉県道1号さいたま川口線(第二産業道路) → 山崎交差点手前(折り返し) → 埼玉県道1号さいたま川口線(第二産業道路) → 中尾陸橋下交差点 → 国道463号越谷浦和バイパス → 浦和美園駅西口(南)交差点 → さいたま市道(通称なし) → 埼玉スタジアム2002(折り返し) → さいたま市道(通称なし) → 国道463号越谷浦和バイパス → 神明町(北)交差点手前(折り返し) → 国道463号越谷浦和バイパス → 駒場運動公園交差点 → 埼玉県道35号川口上尾線(産業道路) → 本太中学校前交差点 → 元町通り → 北浦和駅東口交差点 → 埼玉県道164号鴻巣桶川さいたま線(旧中山道) → 吉敷町交差点 → 埼玉県道214号新方須賀さいたま線 → 上落合交差点 → 国道17号与野大宮道路(中山道) → 八幡通り交差点 → 八幡通り → さいたまスーパーアリーナ前(ゴール)[16]
- 3km、1.5km、親子ファンラン:さいたま新都心内周回[18]
第2回
第1回大会とは一部ルートが変更された。主な変更点は、さいたまスーパーアリーナから駒場運動公園交差点の区間の往路復路が入れ替わった点と、山崎折り返しの廃止に伴って、埼玉スタジアムの折り返しと神明町の折り返しが延長され、さいたま新都心周辺のルートも長くなっている点である。また、第1回大会では開催日に同時開催されていた親子ランと1.5kmは、開催前日のファンランにて実施される事になった。
- フルマラソン:さいたまスーパーアリーナ(スタート) → 八幡通り → 与野中央通り → 埼玉県道214号新方須賀さいたま線 → 吉敷町交差点 → 旧中山道 → 北浦和駅東口交差点 → 元町通り → 本太中学校前交差点 → 産業道路 → 駒場運動公園交差点 → 国道463号越谷浦和バイパス → さいたま市道(通称なし) → さいたま市道(通称なし、順天堂大学病院建設地南側) → さいたま市道(通称なし) → 埼玉スタジアム2002北口(折り返し) → さいたま市道(通称なし) → さいたま市道(通称なし、順天堂大学病院建設地南側) → 尾ケ崎新田(折り返し) → さいたま市道(通称なし) → 国道463号越谷浦和バイパス → 神明町(北)交差点(折り返し) → 国道463号越谷浦和バイパス → 埼玉県道57号さいたま鴻巣線バイパス(新浦和橋・埼玉りそな銀行前通過)→ 与野中央通り → 浦和所沢バイパス(埼大通り) → 北浦和駅入口交差点 → 国道17号(中山道) → 八幡通り交差点 → 八幡通り → さいたまスーパーアリーナ前(ゴール)
- コースの内訳は緑区約18km、浦和区約7.5km、岩槻区約6.5km、中央区約6km、越谷市約2.5km、大宮区約1.5kmとなっている。
- 8km:さいたまスーパーアリーナ(スタート) → 八幡通り → 与野中央通り → 埼玉県道214号新方須賀さいたま線 → 吉敷町交差点 → 旧中山道 → 北浦和駅東口交差点 → 元町通り → 本太中学校前交差点 → 産業道路 → 駒場運動公園(ゴール)
- 車いす、親子ラン、1.5km、リレーマラソン:駒場運動公園内特設コース
第3回
フルマラソンコースのうち、尾ケ崎新田にあった折り返し地点を大門に変更。
運営
- 主催 - 公益財団法人日本陸上競技連盟、埼玉県、さいたま市、読売新聞社、日本テレビ放送網
- 後援 - スポーツ庁、埼玉県教育委員会、さいたま市教育委員会、越谷市、越谷市教育委員会、埼玉県体育協会、さいたま市体育協会、報知新聞社、テレビ埼玉、FM NACK5、文化放送、JR東日本大宮支社、東武鉄道、埼玉新都市交通、埼玉高速鉄道
- 主管 - 埼玉陸上競技協会
- 特別協賛 - りそなグループ(りそな銀行、埼玉りそな銀行、近畿大阪銀行)
- 協賛 - (オフィシャルセキュリティ)セコム、(オフィシャルカー)本田技研工業、(オフィシャルタイマー)セイコーホールディングス、マイケア
- 協力 - 近畿日本ツーリスト、フォトクリエイト、サイサン、コカ・コーライーストジャパン
歴代優勝者
日本代表チャレンジャーの部
回 | 開催日 | 優勝者 | 国籍・所属 | タイム | 代表選考会等 | 日本人最高位 |
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1 | 2015年11月15日 | アツェデ・バイサ | エチオピア | 2時間25分43秒[19] | リオデジャネイロオリンピック | 吉田香織(2位)[19][20] |
2 | 2016年11月13日 | チェイエチ・ダニエル | ケニア | 2時間23分18秒[21] | ロンドン世界陸上競技選手権 | 那須川瑞穂(5位)[21] |
3 | 2017年11月12日 | チェイエチ・ダニエル(2) | ケニア | 2時間28分39秒[22] (参考記録) |
ジャカルタアジア競技大会 マラソングランドチャンピオンシリーズ2017-2018 |
岩出玲亜(5位)[22] |
※第3回の第1位・第2位の記録は、スタッフの誘導ミスにより規程より短いルートを走ったため、公認記録として認められなかった[23]。
一般の部
- 男子
回 | 開催日 | 優勝者 | 所属 | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 2015年11月15日 | 児玉雄介 | コモディイイダ | 2時間18分50秒[24] |
2 | 2016年11月13日 | 石原洸 | 新電元工業 | 2時間25分34秒[25] |
3 | 2017年11月12日 | 川内優輝 | 埼玉県庁 | 2時間15分53秒[26] |
- 女子
回 | 開催日 | 優勝者 | 所属 | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 2015年11月15日 | 澤畠朋美 | さわはた~ず | 2時間43分26秒 |
2 | 2016年11月13日 | 澤畠朋美(2) | さわはた~ず | 2時間48分11秒[25] |
3 | 2017年11月12日 | 澤畠朋美(3) | さわはた~ず | 2時間41分30秒 |
放送体制
第1回(2015年)
- テレビ中継
- 日本テレビ系全国ネット(テレビ大分・テレビ宮崎を除く28局):「りそなグループスポーツスペシャル 第1回さいたま国際マラソン」として、「日本代表チャレンジャーの部」(「一般(サブ4)の部」のスタートシーン含む)を生中継(9:00 - 11:50)。
- 日テレジータス:「さいたま国際マラソン2015 フルマラソン全員のフィニッシュ見せます」として、「日本代表チャレンジャーの部」の中継録画と「一般(サブ4)の部」の完走者のフィニッシュシーンを11月29日に放送(13:30 - 18:30)。
- テレビ埼玉:「第1回さいたま国際マラソン 一般の部 生中継」として、 「一般(サブ4)の部」をマルチチャンネル(テレ玉2は「第1回さいたま国際マラソン 市民ランナーのゴールシーンを全て見せます!」として、 フィニッシュ地点の定点映像を中継)で生中継(12:00 - 14:00)[27]。
- ラジオ中継
- 文化放送:「文化放送スポーツスペシャル 第1回さいたま国際マラソン実況中継」として、第1部で「日本代表チャレンジャーの部」(9:00 - 12:00)、第2部で「一般(サブ4)の部」(12:00 - 13:00)を生中継。
- FM NACK5:「SUNDAY BIRDS Special〜さいたま国際マラソン〜」として、併催イベント「埼玉うまいもの市場」会場のけやきひろばからの生放送と交通規制エリアの交通情報を放送(8:00 - 12:00[28]、12:55 - 13:55)[18]。
第2回(2016年)
- テレビ中継
- 日本テレビ系全国ネット(テレビ大分・テレビ宮崎を除く28局):「りそなグループスポーツスペシャル 第2回さいたま国際マラソン」として、「日本代表チャレンジャーの部」(「一般フルマラソンの部」のスタートシーン含む)を生中継(9:00 - 11:50)。
- 1号車
- 2号車
- バイク(尾ヶ崎新田折返し)
- 実況:上重聡
- スタート
- 実況:菅谷大介
- 埼玉スタジアム折返し
- 実況:辻岡義堂
- 神明町折返し
- 実況:後藤晴菜
- フィニッシュ
- インタビュアー:中島芽生
- 技術協力
- 札幌テレビ、山口放送
- NiTRO、イメージスタジオ109、ジャパンテレビ、バンセイ、田中電気、さがみエンヂニアリング、朝日航洋、キューアップ、日テレITプロデュース
- フォアキャスト・コミュニケーションズ、アールビーズ、NSD、ウェザーニューズ、キャニットG
- 協力
- 日テレイベンツ
- アガサス、日テレアート、日本テレビ音楽、エイベックス・ミュージック・クリエイティヴ、さいたまスーパーアリーナ
- さいたまメディアウェーヴ、ランド・アクシス・タワー、浦和ロイヤルパインズホテル、埼玉スタジアム2002
- 埼玉陸上競技協会、早稲田大学陸上競技同好会
- 制作協力
- AXON、ファルコ・ビジョン、オフィスて・ら
- 日テレジータス:「第2回さいたま国際マラソン フルマラソン全員のフィニッシュ見せます」として、「日本代表チャレンジャーの部」の中継録画と「一般フルマラソンの部」の完走者のフィニッシュシーンを11月23日に放送(9:00 - 16:00)。
- テレビ埼玉:「第2回さいたま国際マラソン 情報LIVEステーション」として、 「一般フルマラソンの部」をマルチチャンネル(テレ玉2は「第2回さいたま国際マラソン 市民ランナーのゴールシーンを全て見せます!」として、 フィニッシュ地点の定点映像を中継)で生中継(11:45 - 15:45)。
- ラジオ中継
- 文化放送:「文化放送スポーツスペシャル 第2回さいたま国際マラソン実況中継」として、第1部で「日本代表チャレンジャーの部」(9:00 - 12:00)、第2部で「一般フルマラソンの部」(12:00 - 13:00)を生中継。
- FM NACK5:「びーさんぼーいず〜Be SUNDAY BOYS〜 さいたま国際マラソンスペシャル」として、併催イベント「埼玉うまいもの市場」会場のけやきひろばからの生放送と交通規制エリアの交通情報を放送(8:00 - 12:00[29])。
脚注
- ↑ 『日本陸上競技選手権 100回記念 MEMORIAL BOOK』 日本陸上競技連盟、2016年、110頁。
- ↑ マラソン代表の選考方法、MGCレースとは?これまでとの違い
- ↑ 「第2回さいたま国際マラソン」開催決定しました。
- ↑ “第4回大会の開催日について” (プレスリリース), さいたま国際マラソン大会事務局, (2017年12月20日) . 2018閲覧.
- ↑ 横浜国際女子マラソン代替大会、埼玉で開催 来年11月朝日新聞デジタル2014年12月22日20時5分配信
- ↑ 6.0 6.1 6.2 “さいたま国際マラソン、Qちゃん「街と自然が味わえるコース」”. 産経ニュース. (2015年4月16日)
- ↑ 7.0 7.1 “五輪選手育む大会に さいたま国際マラソン”. YOMIURI ONLINE. (2015年4月16日). オリジナルの2015年4月17日時点によるアーカイブ。
- ↑ ロシア資格停止 さいたま国際マラソン欠場へ NHKニュースウェブ2015年11月14日18時46分配信
- ↑ ロシア・ドーピング問題 日本、厳格に対応 さいたま国際マラソン1人出場停止 東京新聞2015年11月15日朝刊
- ↑ ロシア選手に出場停止通告 さいたま国際マラソン47NEWS2015年11月14日14時35分配信
- ↑ ロシア選手に出場停止通告 さいたま国際マラソン 東京新聞2015年11月14日夕刊
- ↑ 日本陸連:ロシア選手にさいたま国際マラソン出場停止通告 毎日新聞2015年11月14日14時48分配信
- ↑ ロシア選手に出場停止通告 さいたま国際マラソン産経ニュース2015年11月14日13時41分配信
- ↑ 14.0 14.1 走者に無情のロープ…4時間制限、完走率低く YOMIURI ONLINE2015年11月17日12時25分配信
- ↑ 15.0 15.1 第1回さいたま国際マラソン大会概要 日本テレビ放送網
- ↑ 交通規制のお知らせ2015.11.15 さいたま国際マラソン
- ↑ 17.0 17.1 さいたま国際マラソン、コース発表 リオ五輪選考で使用朝日新聞デジタル2015年4月15日19時16分配信
- ↑ 18.0 18.1 第1回さいたま国際マラソン さいたま市
- ↑ 19.0 19.1 吉田が2位、渋井は4位/さいたま国際マラソン詳細 日刊スポーツ 2015年11月15日配信
- ↑ ドーピング違反での資格停止から2年 吉田香織が復活2位 さいたま国際マラソン ZAKZAK 2015年11月16日配信
- ↑ 21.0 21.1 那須川瑞穂5位で世界選手権内定届かず ダニエルV - 日刊スポーツ、2016年11月13日配信、同日閲覧
- ↑ 22.0 22.1 “岩出が日本人トップ5位…さいたま国際マラソン”. 読売新聞. (2017年11月12日) . 2017閲覧.
- ↑ “上位2人の記録認めず=誘導ミスで距離不足-さいたま国際マラソン”. 時事通信. (2017年12月11日) . 2017閲覧.
- ↑ “主なレース結果”. コモディイイダ駅伝部. . 2015閲覧.
- ↑ 25.0 25.1 “大会結果”. さいたま国際マラソン. . 2016閲覧.
- ↑ “川内優輝、女子招待選手抜き去りさいたま国際マラソン優勝”. スポーツ報知. (2017年11月12日) . 2017閲覧.
- ↑ 月刊テレ玉かわら版11月号・裏 2015年10月29日
- ↑ 途中内包番組挿入。
- ↑ 途中内包番組挿入。
外部リンク
- テンプレート:読売新聞グループ本社