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ハンドボール


 ハンドボール
300px
ハンドボールのシュートシーン
統括団体 IHF
特徴
身体接触
選手数 1チーム7人
カテゴリ 屋内競技
オリンピック 1936年
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ハンドボール: handball)は、7人(6人のコートプレーヤーと1人のゴールキーパー)ずつの2組が手を使ってボールをパスし、相手のゴールに投げ入れて勝負を競うチームスポーツである。標準的な試合は30分の2ピリオドからなり、より多くのゴールを決めたチームが勝ちとなる。日本語では送球(そうきゅう)[2]とも呼ばれる。

現代ハンドボールはテンプレート:Convert/×でそれぞれの端の中央にゴールがあるコートでプレーされる。ゴールは守備側のゴールキーパーのみがプレーすることが許される6メートルゾーンで囲まれている。ゴールはこのゾーンの外側から、あるいはゾーンの中に「ジャンプ」している間にボールを投げることによって得点されなければならない。ハンドボールは通常屋内でプレーされるが、屋外ハンドボールチェコ・ハンドボールビーチハンドボールといった屋外の形式も存在する。試合は非常に速く、身体の接触もある。ゴールは頻繁に生まれ、典型的にはそれぞれのチームが20から30ゴールを挙げる。

ハンドボールは19世紀の終わりに北ヨーロッパ(主にスカンジナビアとドイツ)で体系化された。現代のルールは1917年にドイツで発表され、数度の改訂が行われた。最初の国際試合はこれらのルールの下で男子では1925年、女子では1930年に行われた。男子ハンドボールは1936年のベルリンオリンピックで屋外競技として初めて行われ、次に1972年のミュンヘンオリンピックで屋内競技として行われて以降はオリンピック競技として定着している。女子ハンドボールは1976年のモントリオールオリンピックで追加された。

国際ハンドボール連盟は1946年に結成され、2013年現在174の連盟が所属している[3]。ハンドボールはヨーロッパ大陸で最も人気があり、これらの国々が世界男子ハンドボール選手権では1938年以来、2015年準優勝のカタールを除いた全てのメダルを独占しており、世界女子ハンドボール選手権でも2013年にブラジルが優勝するまで大陸ヨーロッパのチームが全て優勝していた。ハンドボールは極東、北アフリカ、ブラジルでも人気がある。本場欧州では、サッカーバスケットボールには及ばないものの、スポーツ人口調査では上位に位置する国もある[4][5][6]

起源と発展

ファイル:Stamps of Germany (DDR) 1972, MiNr 1757.jpg
1972年夏季オリンピックの切手

古代ローマの女性が「expulsim ludere」と呼ばれるハンドボールをプレーしていた証拠が存在する[7]。また、中世フランスグリーンランドイヌイットの間でハンドボールのようなゲームが行われていた記録がある。19世紀までに、デンマークhåndboldチェコ共和国házenáスロバキアhádzanáウクライナgandbolドイツtorballといったハンドボールに類似したスポーツが存在していた。

現在のハンドボールは19世紀の終わりに北ヨーロッパ、主にデンマークドイツノルウェースウェーデンにおいて体系化された。最初に書かれたハンドボールの競技規則(7人制)はデンマークの体操教師、軍人、オリンピックメダリストのホルガー・ニールセンによって1906年に刊行された。現代ルールは(11人制)ドイツのMax Heiser、Karl Schelenz、Erich Konighによって1917年10月29日に出版された。1919年の後、これらのルールはKarl Schelenzによって改良された。これらのルールの下での最初の国際試合は男子では1925年にドイツベルギーとの間で、女子では1930年にドイツオーストリアとの間で行われた。当初は11人制だったが、徐々に7人制の方が主流となり、女子は1962年、男子は1967年の世界選手権から7人制で一本化された。

1926年、国際アマチュア陸上競技連盟の総会は屋外ハンドボールの国際ルールを作成するように委員会を指名した。国際アマチュアハンドボール連盟は1928年に、国際ハンドボール連盟は1946年に結成された。

男子屋外ハンドボールは1936年ベルリンオリンピックで行われた。続く数十年の間に、屋内ハンドボールがスカンジナビアの国々で発展した。ハンドボールは1972年のミュンヘンオリンピックで採用され再び世界の舞台に浮上した。女子ハンドボールは1976年モントリオールオリンピックから正式種目に追加された。東ヨーロッパで人気があったことから、この地域の国々がハンドボールがオリンピックに再び採用された時の強豪国となった。

国際ハンドボール連盟は1938年に男子世界選手権を組織し、第二次世界大戦から1995年までは4年毎(3年毎の場合も)に開催された。1995年にアイスランドで行われた世界選手権からは2年毎に開催されている。女子世界選手権は1957年から開催されている。国際ハンドボール連盟は2009年まで女子と男子のジュニア世界選手権も組織している。2009年7月までに、国際ハンドボール連盟には166の連盟が加盟しており、チームは約79万5千チーム、選手は約1900万人を数える。

日本

日本では1922年7月24日大谷武一が大日本体育学会において11人制を紹介、1938年、日本ハンドボール協会設立、1952年には7人制が初めて行われ、以降、7人制が普及した。

日本代表のオリンピック出場は、男子が1972年、女子が1976年が最初である。以降、男子は1976年、1984年1988年とオリンピック自体をボイコットしたモスクワ大会(1980年)を除いて3大会連続で出場していたが、それ以降は中東勢や韓国に阻まれ出場を逃し続けている。2008年は予選再試合があったが出場できていない。女子は1976年の大会(5位入賞)のみに出場。北京オリンピック2008年)及びロンドンオリンピック2012年)で実施された全競技中、日本代表が男女ともに出場できなかったのは、ハンドボールとバスケットボールだけであったが、リオデジャネイロオリンピック2016年)では、バスケットボール女子代表が本大会出場を果たしたため、男女とも出場を逃したのはハンドボールのみとなった。

ルール

コート

  • コートの大きさは40m×20m[8][9]
  • ゴールの中の大きさは高さ2m×幅3m[9]、ゴールポストの幅は8cm[8]
  • ゴールエリアラインはゴール前方6m[8][9]
  • フリースローラインはゴール前方9m。
  • ペナルティースローラインはゴール前方7m。
  • センターラインから4.5m先に15cmの線が両側に引かれ、自陣側のそことセンターラインの間で選手の交代をする[9]

競技時間

  • 高校生以上は前後半30分、中学生は前後半25分、8-12歳は前後半20分で、休憩時間はいずれも10分[9]
  • 正規の時間で勝敗が決まらない場合、トーナメント大会においては、5分の休憩後に10分間の延長(大会により5分1ピリオド、それでも同点ならもう1回5分1ピリオドの合計10分とするものがある)を行う[9]。それでも勝敗が決まらない場合は7mスローコンテストを行う。
    • 7mスローコンテストとは、フィールドプレーヤーがゴールキーパーから7mの位置でスローイングを行い、まず3人ずつ対戦。3人目終了時に成功者が多いチームの勝ち。同点の場合はサドンデス方式で最後に1点上回るまで繰り返し(その場合でも3人ずつを終えたところで先攻・後攻を決めるコイントスを行う)となり、その勝者に試合時間帯で上げた得点+1点が加算される。
  • 延長戦以外の前後半にあわせて3回ずつそれぞれ60秒のタイムアウトを請求できる。

競技人数

  • 1チームはコートプレーヤー (CP) 6人とゴールキーパー (GK) 1人の計7人以下で構成される[9]。このため、選手の交替の時にベンチに戻るほうがコートの外に出る前に交代要員が中に入ると、8人以上がいることになるため不正行為となる。
  • ゴールキーパーもゴールエリアの外に出てプレーできるが、その際はコートプレーヤーと同じ扱い(例:足は使ってはいけないなど)になる。

交代の方法

  • 選手交代はセンターラインから4.5 mのエリアで行われる。
  • 選手交代は自由にできる[9]。レフェリーに申告する必要はなく、インプレー中に何度でも交代することができる。このため、ディフェンス専門の選手とオフェンス専門の選手に分業しているチームもある。しかし、速攻をかけた時やかけられた時など、交代をすることができない場合は、交代をせずにそのままの選手で続けることがある。
  • 不正交代があったときは、二分間の退場が与えられる[9]

ボールの大きさ

ハンドボールではサッカーなどと違って年齢でコートの広さが変わることはなく、ボールが変わるだけである。ボールの大きさや重さはルールで決まっているため、高校生男子、一般男子は3号球、中学生、高校生女子、一般女子は2号球、小学生以下は1号球を使う。大きさ、重さは以下の通りである。

ボールの大きさ 外周[cm] 重さ[g]
3号球 58~60 425~475
2号球 54~56 325~375
1号球 49.5~50.5 255~280

ボールの移動

  • ボールはパスとドリブルでつなぐ。ボールを持って3歩までステップすることが認められる[9]。空中でボールをつかんだ場合は、地面に着いたときを0歩として数える[9]。両足で着地した場合は、着地後に踏み出した足が1歩目である。
  • バスケットボールにおけるピボットステップ(片方の足を軸にしていればもう片方の足は自由に動かすことができ、歩数の対象にはならない)は存在しない。ボールを持った選手が行った場合はステップを行った数をそのまま歩数として数える。
  • ただし、片方の足にもう片方の足を引き寄せる行為は、歩数に数えない。
  • 3歩でいく場合、右利きは左、右、左(左利きの場合は、右、左、右)で行くのが普通。

得点

  • ボールがゴールラインを完全に通過したときにはじめてゴールとなり、一点が加算される。
  • レフェリーは次のスローオフが行われるまで得点を取り消すことができる。

反則

他の競技に比べると、かなり強い接触まで認められるため審判の技量によっては反則や罰の基準がばらついたり、同じプレイが審判によって変わったりすることがある。

ラインクロス
味方キーパー以外が6 mラインの中(ゴールエリア)に侵入すること[9]
ただし空中でプレーすることは認められる。
ダブルドリブル
ドリブルをいったん終了した後、再度ドリブルをすること[9]。ハンドボールでは、バスケットボールと違いボールが持てるので、下からすくうようにしてボールを「こねる」のは持ったとみなされダブルドリブルになる。
オーバーステップ
ボールを持って4歩以上歩くこと[9](空中でボールをキャッチした場合は、着地足は0歩目となる。両足同時に着地した場合も両方合わせて0歩)。
オーバータイム
ボールを3秒以上保持すること[9]
ホールディング
相手プレーヤーを腕や手で捕まえること[9]
プッシング
相手プレーヤーを押すこと[9]
チャージング
相手プレーヤーに突き当たること[9]
ハッキング
ボールを持っている手などをたたくこと[9]
キックボール
ボールをひざより下で処理すること。
パッシブプレー
パスやドリブルを繰り返し、攻撃する意思がない消極的プレーをすること[9]。審判が片手を挙げパッシブプレーの予告をする。バスケットボールの24秒(30秒)ルールに近いものだが、ハンドボールではパッシブプレーに該当するかどうかは審判の主観に委ねられ、時間は一切関係ない。
トリッピング
故意に足を出し、相手の足を引っかけること。
バックパス
サッカーのバックパスと似たルールで、CPから自陣ゴールエリア内にいる味方GKにパスを出しGKがこれをとると、バックパスになる。GKが自陣ゴールエリアから出ていればCPと同じ扱いなので、バックパスにはならない。

罰則

故意、悪質な反則には以下の罰則が与えられる。

警告(イエローカード
危険な反則や、スポーツマンシップに反する行為と審判が判断した場合に与えられる[9]
退場
退場に相当するプレー、もしくは警告を2回うけると2分間の退場となる[9]。チームはその間、数的不利となる。退場となった選手は2分後に再出場できる。警告がチームで累積3枚を超えると、その選手が初めての警告に相当するプレーであっても退場となる。
失格(レッドカード
3回目の退場で失格となる[9]。失格処分を受けた選手は当該試合は再出場できなくなり、チームは2分間、数的不利となる。2分後に、失格した選手とは別の選手を復帰させることができる。
追放
暴力行為などがあった場合に適用される[9]。追放された選手は当該試合は再出場できず、別の選手を復帰させることもできない[9]。チームは当該試合終了まで数的不利となる。中東の笛がきっかけで、2010年8月のルール改正により、追放はルールからなくなった。

用語

ポイント
相手の反則があった場所。フリースローを行う場所。
ゴールライン
両陣地の端、ゴールの脇に引いてある実線[9]
Aの陣地のゴールラインからボールが出たとき、Bの選手が最後に触ったのならばAのキーパースローで、Aの選手が最後に触った場合はBのコーナースローだが、Aのキーパーが触ったのならばAのキーパースローで始まる。しかし、キーパーが触ってもサイドラインからボールが出た場合は、相手のサイドスローになる。このルールはハンドボールのシュートは止めることはできるかもしれないが、完全に捕球したりゴールエリア内に落とすことは困難なためだと思われる。
ゴールエリアライン
ゴール前方6mのところに引かれる実線。ゴールから6mのところに引いてあるので6mラインもしくは単に6mともいう。(明らかに得点不可能でも)この中で守備側が守った(エリア内防御をした)場合は、攻撃側にペナルティースロー(7mスロー)が与えられる。また、攻撃側がボールを持って中に入ると守備側のゴールスローになる。
ゴールエリア
ゴールエリアライン上とその内側。味方のゴールキーパーだけがこの中でプレーすることができる。他の選手はオフェンス、ディフェンスを問わず、この中でプレーすると反則となる(足を着かずに空中のプレーであれば可)。ゴールキーパーはボールを持っていても、この中であれば制限なく歩くことができ、脚を使って相手のシュートを防ぐことができる(あくまでも止めるだけでありボールを蹴るのは反則)。
7mスロー
明らかに得点可能な時に守備側の反則で得点機会を防がれた時、あるいは守備側がライン内防御を行った時に攻撃側に与えられる[9]。7mスローは、ゴールから7mのところに書いてあるラインより後方1mまでの範囲で、ラインを踏まずに行われるスロー。7mスローを行う選手は、7mラインを踏まず、リリースするまで軸足の接地点をずらしたり、離してはならない。7mスローを行う線はゴールから7mのところに引いてあるので、7mラインともいう。
守備側はフリースローラインから出て、7mスローを行う選手から3m以上離れなければならない。キーパーはシュートコースを減らすため前に出がちになるため、ループシュートも有効である。
スカイプレー
形式的にはバスケットのアリウープにちかく、コートプレーヤーが通常入れない6mライン内(ゴールエリア内)にボールを出し、別のコートプレーヤーが空中でそれをキャッチしてそのままシュートにつなげるプレー。空中でキャッチしたプレーヤーがさらに別のプレーヤーにパスをするなど、2連続、3連続のスカイプレーも存在する。2連続のスカイプレーはダブルスカイともいわれる。
国際的にはドイツの名選手であったベルンハルト・ケンパ (Bernhard Kempa1920年11月19日 - )にちなみ、「ケンパ・トリック (Kempa-Trick)」という。
フリースローライン
ゴール前方9mのところに引かれる点線[9]。ゴールから9mのところに引いてあるので9mラインもしくは単に9mともいう。この線の内側で守備側の反則があった場合は、ポイントに最も近いフリースローラインで行う。
フリースロー
プレーヤーによる反則行為があった場合に、ポイント(ポイントがフリースローラインの中であるときは、ポイントに一番近いフリースローライン上)から行われるスロー。
相手プレーヤーはフリースローを行う選手から、3m以上離れなければならない。ゴールを直接狙うこともできるが、フリースローを行う選手はポイントに最低でも片足を着けなければならない。フリースローを行うとき味方プレーヤーは9mラインの中からでなければならない。
テンポシュピール(クイックスタート、リスタート)
失点後、ボールを素早くセンターラインに持って行き、相手チームが戻る前に攻撃を仕掛けること。
最近のハンドボールはスピーディーになっているのでリスタートは早くやることが多い。しかし、早く始めると休めなかったり調子が狂うこともあるので、ゆっくり始めるチームもある。

ポジション

昔はセンターはフェイントのうまい司令塔、バックプレーヤーはロングシュートを狙う身長の高い選手という組み合わせが主流だったが、近年では3人が流動的にポジションチェンジを行うことによってディフェンスを揺さぶる戦術が主流のため、3人ともにオールラウンドな能力が求められている。 さらに、以前だとポジションはほとんど固定されていたが、最近は目まぐるしくポジションを変え、ときにはフローター(上3枚)であっても、サイドからシュートをすることがあるので、全員がさまざまなシュートを打てる必要がある。

下記コートプレーヤーのポジションにおいて人数の決まりはない。そのため、それぞれのチームの攻撃パターンによってさまざまなスタイルが存在する。特に、センター、ポストなどは流動的であり、「センターを置かない」「ポストが2人(ダブルポスト)」「ポストが1人」など、時にはゲーム中においても変化することもある。また、オフェンスとディフェンスでポジションが違ったり、オフェンスが終わるごとに選手交代したりする場合がある(ハンドボールでは選手交代に審判の許可がいらないことと、交代の回数が無制限であるため)。

センター、ライト、レフトのバックプレーヤーを合わせてフローター、もしくは上3枚と言われることがある。

ゴールキーパー
自チームのゴールエリア内に位置し、全身を使い相手プレーヤーのシュートから自チームのゴールを守る。ゴールエリアの外に出てフィールドプレーヤーとしてプレーすることもできるが、その場合はフィールドプレーヤーと同様、ボールを持って3歩以内しか歩くことができない。また、相手のシュートからの速攻では20m以上の距離に正確に投げる技術が必要とされる。高レベルの試合になると、GKの出来が勝敗に大きく関わってくる。運動能力が最も高い選手がGKになるべきとする指導者も多い。ゴールの守護神。
センターバック
攻撃の要。両45ポジションと共に攻撃の起点を作り、機会があれば自らロング、ミドルのシュートを打つ。司令塔(ゲームメーカー)的な存在である。ダブルポストなど特殊な戦術の場合は省かれるポジションでもある。ディフェンスでは相手のポスト、センターの両方を見ながら、速攻の機会をうかがう戦術眼と広い視野が必要とされる。
フットワークを最も繰り返すポジションであるため、体力、技術、身長ともにバランスよく優れていることが必要とされるが、宮﨑大輔のように小さくてこなす選手もいる。主にセンターと呼ばれる。
レフトバック
右利きであることが多い。ロングシュート、ミドルシュート、ブラインドプレーや個人技が必要とされる。角度のあるフローターの中で司令塔的な存在のセンターよりもシュートに専念しやすく、打ちやすい場所でもあるためチームの中で一番点を取るポジションでもある。
またディフェンスでも相手の45°を止めるため非常に重要な位置とされ、すべてのポジションと関わりをもつため、広い視野が必要とされる。左45°左よんごー、正4と呼ばれる。主にエースポジション。
ライトバック
レフトバックとは左右対称の逆ポジション。基本のプレースタイルはレフトバックと同様だが、左利きの方がプレーしやすく有利である。主に右45°右よんごー、逆4と呼ばれることが多い。
レフトウィング(レフトサイド)
バックプレーヤーのサポート、サイドシュートなどをする。また、フィールド中心に向かって走りこむことにより攻撃に変化を生み出すことができ、さらに、端に位置するポジションのため、攻撃から守備(もしくは守備から攻撃)への変換点に置いていち早く反応をすることができ、速攻などに活躍することの多いポジションでもある。そのため、両サイドには足が速いプレーヤーが多い。
フィールドの端に位置し、ゴール面積がほとんどないため一般的にシュートは入りにくいが、大同特殊鋼末松誠のようにサイドでもプレーヤーによっては点を取れるプレーヤーもいる。シュート時のゴール範囲が利き手によって大きく異なる為、レフトウィングは右利きが理想とされる。主に左サイド、本サイド、正サイドと呼ばれる。
ライトウイング(ライトサイド)
レフトサイドの反対のポジション。自ゴールから見て右側に位置する。左利きが理想とされる。主に右サイド、逆サイドと呼ばれる。
ピヴォットプレーヤー(ポストプレーヤー)
ゴールに背を向け、相手DFライン上で攻撃をサポートしたり、時にディフェンスの壁を破って、自らもシュートを打つ。ポストにパスが通るとキーパーと1対1になるので得点をする確率は高い。攻撃パターンとして、ブロック、ディフェンスの裏のスペースを使うなどがあげられる。また、ディフェンスの時も相手のポストをカバーしたりするためディフェンスの能力が必要とされる。
DFの密集地帯でポジションをキープし、ボールをキャッチしたら相手の激しいDFに負けずにシュートにまで持ち込むことが仕事であるから、パワフルな大型選手が求められる。また、確かな戦術理解度を必要とするポジションでもある。

シュート

ハンドボールは点を取ることが最大の目的であるから、それに直結するシュートテクニックは最も大切な技術である。

ステップシュート

ハンドボールでは基本のシュート。ステップを踏みジャンプをせずに打つ。地面に足を着いてるので重心が崩れにくく、威力のあるシュートが打てる。ジャンプシュートとは違い、唐突なタイミングで打つので、ゴールキーパーの不意をつきやすい。ディフェンスの隙間を狙いやすくブラインドシュートを狙うときにも多用される。
ブラインドシュート
ブラインドシュートは、ディフェンスに重なるようにして相手ゴールキーパーの死角から放つシュートである。キーパーからは急にボールが出てくるように見えるので、キーパーは捕りにくい。

ジャンプシュート

ハンドボールにおいて、ステップシュートと同等に重要で、最も多用されるシュート。ジャンプしてシュートを打つので高い打点でDFの上から打つことができる。空中でシュート姿勢をとらなければいけないため、筋力、バランス感覚が必要。空中に飛んでいる間にキーパーとの駆け引きが存在し、多彩なテクニックが披露される。

シュートを狙う地点によって名称がついている。

ミドルシュート(ロングシュート)
9m付近からジャンプしDFの上から得点を狙う。
サイドシュート
6m付近のゴールに対して角度の少ないところからジャンプして得点を狙う。
ポストシュート
6m付近のゴールに対して角度の大きいところからジャンプして得点を狙う。
プロンジョンシュート
ライトウィング、ライトバック等「左利きが有利」とされる位置から「右利き」の選手がシュートを打つ時に使う事が多い。体を左に傾け、腕を左から右に向けて振り抜くことで角度を稼ぐ。

その他のシュート技術

スピンシュート
シュート時にボールに回転をかけ(野球のジャイロボールのような回転)、バウンド時に軌道を変化させる。
ループシュート
シュート時にボールを浮かせ、キーパーの頭の上を通す。

パス

シュートと同じく、ボールの扱いやすさから多彩なパスが可能である。

オーバーハンドパス
手を上に持ち上げて投げる基本的なパス。投げる瞬間に方向を変えられるので、よく使われる。
ラテラルパス
手首のスナップで投げるハンドボール特有のパス。バックスイングなしで投げられるため、素早い展開が可能となる。ハンドボールの代名詞ともいえるパス。ディフェンスの手を避けるために、胸の高さではなく上からや下から投げるパスもある。
バウンドパス
ボールをバウンドして投げるパス。ボールにスピン回転をかけて投げると使用する幅が増える。ポストパス(後述)にも使われる。
スピンパス
ボールにスピン回転をかけて投げるパス。バウンドパスの一つ。バウンドパスやポストパス(後述)にも使われる。右利きの場合、カーブ(スピン)回転をかけると、投げ手から見て左に曲がり右に跳ねる。シュート(逆スピン)回転をかけるとその逆になる。左利きでは逆になる。
ポストパス
ポスト以外のプレーヤーがポストに出すパス。バウンドパスも有効。
バックパス
体の後ろを通して投げるパス。ディフェンスの目を惑わせるパス。上から投げるパスと下から投げるパスがある。上から投げるのはステップシュートのフォームからそのまま投げるパス。下から投げるのはいかにもバックパスと言うようなパスであり、腕を腰に巻きつけ投げるパスである。

オフェンス陣形

各プレイヤーが流動的にポジションチェンジを繰り返すため、プレー中に形態が入れ替わることも多い。

センタースリー
フローターが3人(センター、左右45°)と左右サイド、ポスト1人で攻める形態。
多彩な攻撃を行え、切り込んでパスを出したフローターやサイドがそのままポストに入りダブルポストになることもある。主流。
ダブルポスト
フローターが2人(左右45°)になりポストが2人になった形態。
フローターの負担が増える代わりに成功率の高いポストシュートを狙いやすい。また、ディフェンスが飛び出しにくくなるメリットもある。ジュニアクラスでは使われることが多い。

センタースリー・ダブルポスト

片方のウィングがポストになり、フローター3人、ポスト2人、ウィング1人の状態でプレーする形態。ヨーロッパでは頻繁に用いられるほか、近年それ以外の地域や日本でも使用されるようになってきた。

ディフェンス・システム

ハンドボールでは主にゾーンディフェンスが主流。

6-0ディフィエンス(一線ディフェンス)
6mライン沿いに6人が並び、攻め込んできたオフェンスに対応したプレイヤーが飛び出す形態。
ポストの動きを自由にさせないという長所があるが、引いて守ることになるためフローターが自由に動きやすくロングシュートを打たれやすい。体格が小さく、ロングシュートを打たれにくいジュニアレベルでは主流となることがある。また、ベタと呼ばれ、キーパーか強く、強固な信頼を寄せている場合はカットインを確実に抑え、ロングシュートを誘う場合もある。
5-1ディフィエンス
6mライン沿いに5人が並び、1人が飛び出した形態。前に飛び出た1人が相手のパスを妨害する役割を持つ。0-6のラインを保って守りやすい陣形。前の1人には豊富なフットワークが求められる。
4-2ディフィエンス
5-1よりも全体的にフットワークがあるチームが使う。パスや相手のゲームを妨害しやすいが、その分6mライン付近やポストが空く。1試合を通して使う戦術というよりは、奇襲のような作戦で使われることが多い。
3-2-1ディフィエンス
3枚のディフェンスラインを作り、6mライン沿いから順に3人、2人、1人と並ぶ形態。
フローターの動きを止めやすいが、豊富な運動量を必要とする。抜かれた際のフォローが難しくなりポストが自由に動きやすいという欠点があるが、利点も多いため日本代表などプロではよく使われる。
3-3ディフェンス
6mライン沿いに3人が並び、残りの3人が高い位置でバックプレーヤーにプレスするディフェンス。効率よく機能すればオフェンスとして抜きにくいので、韓国代表などプロではよく使われる。
オールコートディフェンス(プレスディフェンス)
全員が前に出てプレスをかける陣形。全員に豊富な運動量が求められる。間隔が開くため中に入られるとリスクが高い。
マンツーマンディフェンス
相手のエースなど、得点力の高い選手に対してディフェンスの1人がその選手に対し厳しく密着してマークするディフェンスの方法。
マンツーマンで付かれた選手は、自由な身動きが出来なくなるため、攻撃側は得点力の高い選手に依存していた場合、非常に得点しづらくなる。それがこのディフェンスの主な狙いである。マンツーマンにつくディフェンス側の選手はフットワークやディフェンス能力が高い選手が適任である。
この他にも、2人の選手にマンツーマンマークをつける「ダブルマンツーマンディフェンス」や、相手側のすべての選手に対しマンツーマンディフェンスを仕掛ける「オールコートマンツーマンディフェンス」などがある。プレスディフェンスとは仕掛け方が若干違う。オールコートマンツーマンについては、試合終盤などで用いられることが多い。

審判

ハンドボールの審判は2人1組で、それぞれが同等の権限を持つ。2人はゴールライン側の審判と、センターライン側の審判の役割を交互に行う。1つの反則に対する罰則について両者の判断が異なる場合には、罰則の重いほうを適用する。ハンドボールはボディーコンタクトがある程度認められており、展開も速いため、審判の役割はきわめて重要であり、選手と同様の高い運動能力(持久力)と豊富な経験、迅速的確な判断力が要求される。地域や国といった単位で競技レベルを向上させるには、審判の育成や技術水準の底上げも欠かせない。

日本およびアジア圏における審判のレベルは、国際的なレベルと比較して決して高いとは言えず、高い技術を持つ審判が不足している点は否定できない。そのため、国際大会においても第三者からみて公平と思われる審判の選択・配置がなされているとは言いがたいのが現状である。

中東の笛

日本では2007年北京オリンピックアジア予選での判定がマスコミに報道されて話題となった。

補助用具

粘着剤

ハンドボールではボールを片手で持つことも多いため、利き腕の指にボールを握りやすくするため粘着剤を付与することがある。主な粘着剤は以下の通り。

松やに
中学や高校の試合では使われることが多い。普通の松やにではなく、ハンドボール専用の粘着性のある松やにを使う。主に予選などの屋外で行う場合に用いられることが多い。松やには油で水では落ちにくいため、ハンドボール専用の松やにクリーナー(松やに落とし)を使う。体育館などでは松やにではなく下記の両面テープを使うことが多い。
両面テープ
全国大会や国際大会などの基本室内でやる場合はこれを用いる。これも松やにと同じようにハンドボール専用の両面テープを使う。十分な粘着性があるため、体育館以外でも使われる事もある。
  • 粘着剤は、大会ルールで使用の制限が行われることがある。

派生した競技

ハンドボールを扱った作品

ボールのメーカー

主なメーカーはモルテンミカサである。

日本におけるメディア

株式会社スポーツイベントが月刊誌、スポーツイベント・ハンドボールを発行している。

脚注

  1. 日本ハンドボール協会 歴史
  2. 1926年5月の改正学校体育教授要目においては「手球」であったようだ。1934年の日本陸連の準備委員会においては「送球」の文字が使われている。[1]
  3. Member Federations”. International Handball Federation. . 2015閲覧.
  4. ドイツ (GERMANY)”. 文部科学省 (2011年). . 2015閲覧.(pdf) 図表G-4 競技種目連盟別加入状況(オリンピック種目上位 8種目;2010) で、連盟加入数6位。
  5. デンマーク (DENMARK)”. 文部科学省 (2011年). . 2015閲覧.(pdf) 図表D-2 国内統括団体の登録者(2010)で、登録利用者数4位。
  6. フランス (FRANCE)”. 文部科学省 (2011年). . 2015閲覧.(pdf) 図表F-4-1フランスにおけるスポーツ連盟別の会員数(2008)で、会員数6位。
  7. John Anthony Cuddon, The Macmillan Dictionary of Sports and Games, p.393, Macmillan, 1980, ISBN 0-333-19163-3
  8. 8.0 8.1 8.2 フットサルでも用いられる
  9. 9.00 9.01 9.02 9.03 9.04 9.05 9.06 9.07 9.08 9.09 9.10 9.11 9.12 9.13 9.14 9.15 9.16 9.17 9.18 9.19 9.20 9.21 9.22 9.23 9.24 9.25 9.26 9.27 ハンドボールの主なルール”. 日本ハンドボール協会. . 2013閲覧.

関連項目

外部リンク(公式サイト)


テンプレート:国際ハンドボール

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