将棋類の一覧
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将棋類の一覧(しょうぎるいのいちらん)は、将棋に類する盤上遊戯の一覧である。
Contents
伝統的な日本将棋
古将棋
江戸時代までに考案され、現在はほとんど指されることがなくなった将棋を総称して「古将棋」と呼ぶ。
- 原将棋(8×8マス、あるいは 9×9マス)
- 平安将棋(8×8マス、9×8マス、あるいは 9×9マス)
- 平安大将棋(13×13マス)
- 小将棋(9×9マス。本将棋に醉象を加えた将棋)
- 中将棋(12×12マス)
- 大将棋(15×15マス)
- 天竺大将棋(16×16マス)
- 大大将棋(17×17マス)
- 摩訶大大将棋(19×19マス)
- 泰将棋(25×25マス)
- 大局将棋(36×36=1296マス) - 最大の将棋
- 和将棋(11×11マス) - 江戸時代に発案
- 禽将棋(7×7マス) - 江戸時代に発案
- 広将棋(19路×19路) - 碁盤と碁石を使う将棋。荻生徂徠が考案したとされる。
- 白溝戯 -江戸時代に堀麦水が発案。
古将棋が紹介されている書籍
沖縄将棋(象棋=チュンジー)
中国の象棋(シャンチー)を源流として、15世紀までに琉球諸島へ伝わった。木の枝を輪切りにした「タマ」と呼ばれる円形の駒(直径5cm・厚さ2cm程度)7種類16個と、40-50cm四方の折り畳み式盤を使い対戦する。相手のタマを取っても持ち駒にできない、先手はブーサー(沖縄式じゃんけん)で決めるといった独特のルールがある。3人以上で戦う「クーフェー」という派生ゲームもある。太平洋戦争後は徐々に廃れ、21世紀には競技人口が高齢者を中心に数十人に減っていた。入門書『はじめての象棋』(編集工房東洋企画)が2011年刊行されるなど、近年は教室の開設、関連資料の収集・保存による再興の動きが出ている[1]。
現代の将棋とその変形
将棋(本将棋)と同じ盤・駒を用い、ルールが異なるゲームについては変則将棋参照。
- 将棋(本将棋)(9×9マス)
- どうぶつしょうぎ(3×4マス)- 考案者は北尾まどか女流初段。幻冬舎エデュケーションで製品化。[4]。
- ごろごろどうぶつしょうぎ(5×6マス)- 北尾まどか女流初段監修。日本将棋連盟で、将棋の入門として広く遊ばれていた5656将棋がベースとされている。幻冬舎エデュケーションで製品化。[5]。
- おおきな森のどうぶつしょうぎ(9×9マス)- 将棋の駒をどうぶつしょうぎ風にしたもの。ルールは本将棋と同じ。幻冬舎エデュケーションで製品化。
- J-Chess(9×9マス)- 将棋の駒をチェス風にしたもの。ルールは本将棋と同じ。
- きょうりゅう将棋(9×9マス) - 元女流アマ名人の石内奈々絵が考案し、福井県の中山商事が製品化。福井の名物である恐竜をモチーフに、子どもに親しみやすいデザインにした。ルールは本将棋と同じ。
- アンパンマンはじめてしょうぎ(3×5マス)- 北尾まどか女流初段共同開発。どうぶつしょうぎよりも駒の数が少ない。入門将棋の位置づけだが、将棋と同じ動きをする駒はない。セガトイズで製品化。
- 5五将棋(5×5マス) - ミニ・ショウギとも言われる。「ウルトラマンしょうぎ」、「仮面ライダーしょうぎ」などのキャラクターものとして宝島社から製品化されている。高橋和女流三段監修の「ドラえもん はじめての将棋」でもミニミニ将棋として製品化。
- 五分摩訶将棋(4×5マス) - マイクロ・ショウギとも言われる。駒の配置は5五将棋に似ているが、駒の成り方が通常と異なる。
- 摩訶小小将棋(4×5マス) - 大山康晴が考案と言われる「五分摩訶将棋」と似ているが、駒の成り方が中象棋以上の大型将棋(金将が成ると飛車など)に準ずる[6]。
- 京都将棋(5×5マス) - 一手ごとに駒を裏返す斬新なルールで知られる。幻冬舎エデュケーションで製品化。
- ジャドケンス将棋(6×6マス) - 六々将棋とも言われる。盤の大きな5五将棋のようなもの。ポール・ジャドケンスが考案したとされるが、5五将棋を参考にした可能性が高い。
- 鯨将棋(6×6マス) - アメリカで考案された。駒に鯨類の名前がつけられている。
- 槍将棋(7×9マス) - アメリカで考案された。駒は本将棋と同じだが、動き方が異なる。
- 大砲将棋(9×9マス) - アメリカで考案された。大砲を模した駒がある。
- 川中島将棋(9×10マス)- 明治時代中ごろに考案された将棋[7]。シャンチーを日本流にアレンジしたもの。
- 征清将棋(117マス)- 明治27年の日清戦争時に発案された[8]。
- 鬼将棋(11×11マス) - 『陀羅鬼CG』という対戦型カードゲームを将棋風ボードゲームにしたもの。
- 関が原合戦将棋(9×9マス)- 関ケ原町歴史民俗資料館[9]で販売するもの[10]。基本的なルールは本将棋と同じだが、駒が成るときに違いがある。
- 国際三人将棋(六角形のマスで、一辺が7マス(計127マス)) - 谷ヶ崎治助により、1933年(一説には1931年)に発表されたゲーム。一辺7マスのHEX(六角形)盤を用い、3人で行う[11]。
- 四人将棋(9×9マス) - 島根県平田市(現・出雲市)の太田満保市長(当時)が発案。
- 3三将棋(3×3マス):南雲夏彦が1980年に考案した3x3マスの盤を使う将棋[12]。
- 9マス将棋(3×3マス)[13]:南雲による考案の3三将棋を、青野照市(当時:日本将棋連盟 理事)が商品化し[14]、幻冬舎から2016年8月に発売[15]。
将棋の道具を使う異種の遊戯
- ゼロサム系
- 飛び将棋 - 歩だけを用いて、相手の陣地に攻め込んでいくゲーム。高橋和女流三段のデザインで、「ぴょんぴょん将棋」(3×9マス)としてポプラ社から発売。
- はさみ将棋 - 歩だけを用いて、相手の駒をはさんでとっていくゲーム。高橋和女流三段のデザインで、 「スイスイはさみ将棋」(6×9マス)としてポプラ社から発売。高橋和女流三段監修の「ドラえもん はじめての将棋」でも製品化。
- 新将棋(8×5マス) - オセロのように交互に駒を置いて、置いた駒の利きにある駒をすべて敵味方逆転させ、玉将を2枚とも持った側が勝ちとなる。1枚どうしのときは味方の駒の枚数で勝敗を決める。第4回アスキーエンタテインメントソフトウェアコンテスト・パーソナルコンピュータ作品賞[16]。
- すごろく系
- ごいた - 奥能登に伝わる伝統遊技。北尾まどか女流二段のデザインで、将棋ごいたとしてカードゲーム化された。
- おはじき将棋 - 将棋の駒を指ではじいて、相手の駒を倒すゲーム。
- 積木系
また、明治時代に刊行された『世界遊戯法大全』にもすでにいくつかの遊戯が見られる[18]。
遊び方
- 詰将棋 - 将棋のルールを用いたパズル。対戦ゲームではない。
- ペア将棋
- 目隠し将棋(脳内将棋)
- 郵便将棋
- 人間将棋 - 山形県天童市の祭。
- 盲人将棋 - 視覚障害者が指せるように盤と駒を工夫した将棋。
- 太閤将棋 - 将棋の下手な太閤秀吉でも勝てるように工夫した駒の落とし方。
- 歩なし将棋 - 歩を使わない将棋。すぐに大駒が動かせる、二歩禁止のルールがない、など初心者にわかりやすい。大山康晴が初心者に将棋を教えるときに用いていたと言われている。高橋和女流三段監修の「ドラえもん はじめての将棋」で製品化。
その他の将棋
- 軍人将棋 - お互いに駒の種類の情報を隠して戦うゲーム。駒の衝突時には「より強い種類の駒」が勝つので、どちらの駒が強いか第三者が確認するのが特徴である。
- 哲学飛将碁 - チェッカーに似たゲーム。
- じゃんけんしょうぎ(6×6マス)- 学研の「頭のよくなるゲームシリーズ」のひとつ。駒の形や動きは将棋と大きく異なる。
- ろっかくしょうぎ(6角形19マス)- 梅田龍一によって考案され、学研の「頭の良くなるゲームシリーズ」として発売されたボードゲーム。駒の方向を変化できる点と、六角形の盤上で行う点が将棋と大きく異なる。
- サッカーしょうぎ(8×5マス)- 水沢 三太&二三八によって考案され、学研の「頭のよくなるゲームシリーズ」として発売されたボードゲーム。駒の形や動きは将棋と大きく異なる。
- どうぶつサッカー(3×5マス)- しんどうこうすけが考案したボードゲーム。どうぶつしょうぎの藤田麻衣子がイラストデザインなので、見た目がどうぶつしょうぎに似ている。
- 宇宙将棋(9×9マスを9枚) - 垂直に重ねた9枚の将棋盤から構成される三次元将棋類。駒は垂直方向にも移動できる。
- ナヴィア ドラップ(7×7マス) - バンダイが開発した、フィギュアゲーム。
- 二四棋 - 戦国時代をモチーフにしたボードゲーム。
- ポケモンバトルチェス(7×6マス)- ポケモンのキャラクター商品。それぞれの駒に数字で表されるパワーがあって、バトル要素がとりいれられている。3×4、5×5の初心者向けボードもある。
日本以外の将棋類
- チャトランガ(古代インド)
- シャトランジ
- チェス
- シャンチー(象棋 (Xiangqi) 、中国)
- チャンギ(장기(將棋)、朝鮮半島)
- マークルック(タイ王国)
- シャタル(モンゴル)
- セヌテレジ(エチオピア)
- シットゥイン(ミャンマー)
- チャトル(マレーシア・インドネシア)
- マックフク(ラオス)
架空の将棋類
- "Jetan"(ジェッタン):チェスに似たゲーム。『火星のチェス人間』("The Chessmen of Mars" (1922年))に登場(エドガー・ライス・バローズの火星シリーズ第5巻。ルールも掲載)。
- ジップ・カァーン:吉岡平の小説『宇宙一の無責任男』シリーズに登場するゲーム。
- ヒュペリオン : 篠原健太の漫画「SKETDANCE」に登場するボードゲーム。プレイ人数は二人だが十字形の盤を使用する。駒は「アブラシモビッチ(魔王)」、「ドドンドンドドン(重戦士)」など、奇抜なものが多い。駒の初期配置は特に決まっておらず、自分の陣地内ならば自由に配置できる。
- 軍儀(グンギ):冨樫義博の漫画『HUNTER×HUNTER』に登場するゲーム。9マス×9マスの盤上に「帥」「将」「馬」「槍」「兵」などの駒を配して対戦する。駒に駒を重ねる事ができ、三次元的な概念があるとされているが、詳しいルールは明らかになっていない。
- バルチャス:『牙狼《GARO》』に登場するゲーム。駒を取る際に思念を込めてイメージファイトを行い、勝った方が駒を取れる。
- マケドニア将棋(8×8マス) - 漫画ヒストリエの劇中に登場。同7巻の限定版には盤駒およびルールブックが付属。
- プロスフェアー:内藤泰弘の漫画『血界戦線』に登場するゲーム。試合中に盤の数を増やす「戦域拡大」、全ての駒の属性を変化させる「宣誓」などのルールがあるうえに、ゲームの経過によって駒が進化していく。
- 会社将棋:秋本治の漫画こちら葛飾区亀有公園前派出所163巻「中将棋の巻」に登場。両津勘吉が制作。「社長」を王将とし、「美人秘書」、「キャバ嬢」、「愛人」、成ると「内部告発」として敵に寝返る「イエスマン」などの駒がある。他に発展型として「中小企業将棋」、「大会社将棋」や、駒に茨木政彦や鳥嶋和彦などの週刊少年ジャンプ編集部の面々の名を持つ将棋が登場する。
脚注
- ↑ “仲村顕/沖縄将棋再興への一手◇にぎやかに指す伝統の「チュンジー」、教室開き次代へ◇”. 『日本経済新聞』朝刊文化面. (2017年4月5日)
- ↑ 「沖縄の児童遊戯から見た中国文化との関連性について」徳植勉 (1999年)
- ↑ トランプの「戦争」と同じ「トリック・テイキング」ルール(数字が大きいほうが強い。2はAより強く、3はジョーカーより上)
- ↑ 『どうぶつしょうぎ』プロ棋士が考案。
- ↑ 『どうぶつしょうぎ』&『ごろごろどうぶつしょうぎ』教室開催!
- ↑ 「近代将棋」1980年4月号(越智信義)
- ↑ 梅林勲・岡野伸共著改訂版 『世界の将棋・古代から現代まで』(将棋天国社)
- ↑ 友柳子編(1894)『征清将棋 : 百戦百勝』晩香楼 (国会図書館近代デジタルライブラリー)
- ↑ 関ケ原古戦場:歴史民俗資料館:関ケ原町 観光ホームページ(2008年12月21日閲覧)
- ↑ 関が原合戦将棋紹介
- ↑ 梅林勲『世界の将棋・古代から現代まで』(将棋天国社、1997年)255ページ、および国際三人将棋(カピタンリバイバル 40)(2008年12月30日閲覧)。発表年を『世界の将棋』では1931年、「カピタンリバイバル」では1933年としている。
- ↑ 現代将棋研究会機関誌『カピタン』(加藤徹・編集)の20号に、南雲氏自身が原稿を投稿し発表している。
- ↑ 「9マス将棋の本」青野照市(幻冬舎 2017/6/29発売)
- ↑ 基本となる初期配置は上記「3三将棋」と同一。(左下に先手の玉、対角線となる右上に後手の王、持駒はともに銀と歩が一枚)
- ↑ ねとらぼ「まさに最初からクライマックス プロ棋士考案の「9マス将棋」、スタッフと対局してみた」(2016年06月10日)
- ↑ 第4回Aコン 受賞作品紹介(2008年12月21日閲覧)。
- ↑ 昔遊び・折り紙・伝統芸術 > 積み将棋(2016年9月4日閲覧)
- ↑ 『世界遊戯法大全』、明40、松浦、第二篇相対遊戯 第一章室内遊戯 第三節将棋の駒遊び