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| − | {{脚注の不足|date=2018年5月}}
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| | | 特記事項 = | | | 特記事項 = |
| | }} | | }} |
| − | '''保科 正之'''（ほしな まさゆき）は、[[江戸時代]]初期の[[大名]]。[[会津松平家]]初代。[[信濃国|信濃]][[高遠藩]]主、[[出羽国|出羽]][[山形藩]]主を経て、[[陸奥国|陸奥]][[会津藩]]初代藩主。[[江戸幕府]]初代[[征夷大将軍|将軍]][[徳川家康]]の孫にあたる。第3代将軍・[[徳川家光]]の異母弟で、家光と第4代将軍・[[徳川家綱|家綱]]を輔佐し、[[幕閣]]に重きをなした。将軍の「ご落胤」でもある。 | + | '''保科 正之'''（ほしな まさゆき） |
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| − | == 生涯 ==
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| − | === 生い立ち ===
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| − | [[慶長]]16年（1611年）5月7日、第2代将軍[[徳川秀忠]]の四男（[[庶子]]）として生まれる。[[幼名]]は'''幸松'''。母は静（志津、後の[[浄光院 (保科正之生母)|浄光院]]）で、秀忠の乳母[[大姥局]]の侍女で[[後北条氏|北条氏]]旧臣・{{読み仮名|神尾栄嘉|かんお さかよし}}の娘（『[[以貴小伝]]』『[[会津家世実記]]』）、もしくは[[武蔵国]]板橋郷竹村の大工の娘（『[[柳営婦女伝系]]』）である。秀忠は慶長15年（[[1610年]]）2月から3月、慶長17年（[[1612年]]）3月から4月には[[駿府]]へ赴いているほか江戸近郊で[[鷹狩]]を行っており、静の妊娠はこの間のことであると考えられている。「会津松平家譜」では江戸神田白銀の竹村次俊宅にて出生したとある。
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| − | | |
| − | [[近世]]武家社会においては、正室の体面・[[大奥]]の秩序維持のため[[侍妾]]は正室の許可が必要で、下級[[女中]]の場合にはしかるべき家の養女として出自を整える手続きが必要であったと考えられている<ref>[[福田千鶴]]『江の生涯』中公新書、2010年。</ref>。また、庶子の出産は同様の事情で江戸城内で行なわれないことが通例であり、幸松の出産は[[武田信玄]]の次女である[[見性院 (穴山梅雪正室)|見性院]]に預け、そこで生まれた幸松は見性院に養育された。見性院は[[武田氏|武田家]]御一門衆で[[甲斐国]]河内領主・[[穴山信君]]の正室であったが、天正10年（[[1582年]]）6月の[[本能寺の変]]に際して信君が横死し、さらに天正15年（[[1587年]]）に実子で穴山氏当主となった[[穴山勝千代|勝千代]]が死去する。徳川家康は武田家臣・秋山氏の娘で家康の側室となった於都摩の方（[[下山殿]]）を生母とする五男・万千代（[[武田信吉]]）に穴山武田氏の名跡を継がせると、見性院は万千代の養育にあたった。信吉は[[常陸国]][[水戸藩|水戸]]の領主となるが、慶長8年（[[1603年]]）に病死し、これにより穴山武田氏は断絶する。その後、見性院は家康・秀忠に庇護されて[[武蔵国]][[足立郡]]大間木村に500石を拝領し、江戸城[[田安門]]内の[[比丘尼]]邸に居住していた。見性院は妹の[[信松尼]]とともに武蔵国[[八王子市|八王子]]で幸松丸の養育にあたる。
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| − | 正之の出生は秀忠側近の[[老中]][[土井利勝]]や[[井上正就]]他、数名のみしか知らぬことであったという。また、「会津松平家譜」では武田氏に預けられたのは慶長18年（[[1613年]]頃）としている。また、正之が生まれた場所は静の姉婿に当たる神田白銀町の竹村助兵衛方であったともいわれる<ref name="高遠藩19">長谷川『シリーズ藩物語 高遠藩』 P19</ref>。
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| − | [[元和 (日本)|元和]]3年（[[1617年]]）、見性院の縁で旧[[武田氏]]家臣の[[信濃国|信濃]][[高遠藩]]主[[保科正光]]が預かり、正光の子として養育される。ただしこの時、正之は正光の養子にすでに左源太という男子がいることをお供の女性が茶飲み話していたのを聞いて、母にむかって「肥州（正光）には左源太という子がいるからいかぬ」と駄々をこねて母を困らせ、母の説得でようやく高遠入りしたという<ref name="高遠藩19"/><ref>『[[千登瀬の松]]』</ref>。正之は[[高遠城]]三の丸に新居を建設されて母とともに生活し、正光の家臣が守役となり、正光も在城の際には日に5、6度はご機嫌伺いをしたという<ref name="高遠藩19"/>。正光は自らの後継者として正之を指名し、養子の左源太にも生活に不自由しないよう加増や金子を与えること、自らの存命中に秀忠と正之を父子対面させたいことを約した遺言を遺している<ref name="高遠藩18">長谷川『シリーズ藩物語 高遠藩』 P18</ref>。
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| − | なお、長兄の家光が正之という弟の存在を知ったのは、家光が身分を隠して[[目黒]]に5人ほどの供を連れて成就院という寺で休憩していた時、そこの僧侶から「肥後守殿は今の将軍家の弟君である」と聞かされて知ったとされ、後で成就院は家光より寺領を寄進された<ref name="高遠藩22">長谷川『シリーズ藩物語 高遠藩』 P22</ref><ref>『[[徳川実紀]]』</ref>。後に[[新井白石]]は正之を重用した家光の行為を「善政の一齣」であると記している<ref>『[[藩翰譜]]』</ref>。
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| − | また次兄[[徳川忠長]]と対面しており、忠長からは大変気に入られて、祖父・[[徳川家康]]の遺品を忠長より与えられたとしている<ref>『[[会津松平家譜]]』</ref>。
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| − | 寛永8年（[[1631年]]）、正光の跡を継ぎ高遠藩3万石の藩主となり<ref name="高遠藩20">長谷川『シリーズ藩物語 高遠藩』 P20</ref><ref group="注釈">正光は先に実弟の[[保科正貞|正貞]]を養子にしていたが、正貞を廃嫡・義絶して正之を嫡子とした。</ref>、[[正四位|正四位下]][[近衛府|左近衛中将]]兼[[肥後国|肥後守]]に叙任。以後、会津中将と通称される。
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| − | === 会津藩主 ===
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| − | [[画像:Hoshina Masayuki grave.JPG|200px|thumb|保科正之の墓（2002年4月撮影）]]
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| − | 秀忠の死後、第3代将軍家光はこの謹直で有能な異母弟をことのほか可愛がった。
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| − | 寛永13年（[[1636年]]）には[[出羽国|出羽]][[山形藩]]20万石を拝領した。[[村山郡]]白岩領主[[酒井忠重]]に対して領民が江戸で出訴し忠重は改易となる。白岩領は山形藩に預けられたが年貢米が庄内藩に送られていることを知った領民が正之に出訴した（[[白岩一揆]]）。正之は関係者を捕縛し処刑する。寛永20年（[[1643年]]）、[[陸奥国|陸奥]][[会津藩]]23万石と大身の大名に引き立てられる<ref group="注釈">この際、正之の嘆願で正貞も大名（[[上総国|上総]][[飯野藩]]）に取り立てられて[[保科氏]]を存続させた。</ref>。以後、正之の子孫の[[会津松平家]]が幕末まで会津藩主を務めた。
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| − | [[慶安]]4年（[[1651年]]）、家光は死に臨んで枕頭に正之を呼び寄せ、「肥後よ宗家を頼みおく」と言い残した。これに感銘した正之は[[寛文]]8年（[[1668年]]）に『会津家訓十五箇条』を定めた。第一条に「会津藩たるは将軍家を守護すべき存在であり、藩主が裏切るようなことがあれば家臣は従ってはならない」と記し、以降、藩主・藩士は共にこれを忠実に守った。幕末の藩主・[[松平容保]]はこの遺訓を守り、[[佐幕|佐幕派]]の中心的存在として最後まで[[薩長|薩長軍]]と戦った。
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| − | 寛文9年（[[1669年]]）、嫡男の[[保科正経|正経]]に家督を譲り、隠居した。
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| − | 寛文12年（1672年）12月18日、[[江戸]]三田の[[江戸藩邸|藩邸]]で死去した。[[享年]]63（満61歳没）。生前より[[吉川惟足]]を師に[[卜部氏|卜部家]][[神道]]を学び、寛文6年（1666年）には[[神仏習合]]を排斥して領内の寺社を整理しており、神式で葬られた。[[霊社号]]は土津<small>（はにつ）</small>霊神。
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| − | | |
| − | 生前に神として祀られる[[生祠]]建立の計画があったが、実行される前に没した。墓所は[[福島県]][[耶麻郡]][[猪苗代町]]見祢山にある。以後、第2代・正経を除き会津藩主は神式で祀られている。[[延宝]]3年（[[1675年]]）、墓所に隣接して[[土津神社]]が建立され祭神として祀られた。
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| − | 正之は幕府より[[松平氏|松平姓]]を名乗ることを勧められたが、養育してくれた保科家への恩義を忘れず、生涯保科姓を通した。第3代・[[松平正容|正容]]になってようやく松平姓と[[三つ葉葵|葵の紋]]が使用され、[[親藩]]に列した。
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| − | === 経歴 ===
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| − | ※日付＝旧暦
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| − | * [[1613年]]（[[慶長]] 18年）3月2日、見性院のもとで養育開始。
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| − | * [[1617年]]（[[元和 (日本)|元和]]3年）11月14日、信濃国高遠藩主保科正光のもとに移り、養育開始。
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| − | * [[1629年]]（[[寛永]] 6年）9月、兄駿河府中城主徳川忠長と初対面。
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| − | * [[1631年]]（寛永8年）11月12日、高遠藩主として襲封。11月27日、諱を正之と名乗る。11月28日、従五位下肥後守に叙任。
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| − | * [[1632年]]（寛永9年）12月28日、従四位下に昇叙し、肥後守は兼任留任。
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| − | * [[1634年]]（寛永11年）7月16日、兄将軍徳川家光に供奉して上洛し、侍従に任官。肥後守は兼任留任。
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| − | * [[1636年]]（寛永13年）7月21日、出羽国山形20万石として移封。
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| − | * [[1643年]]（寛永20年）7月4日、陸奥国会津若松23万石として移封。その他、会津南山5.5万石の幕領を預かる。
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| − | * [[1645年]]（[[正保]] 2年）4月21日、左近衛権少将に転任。肥後守は兼任留任。7月14日、従四位上に昇叙し、左近衛権少将及び肥後守は留任。
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| − | * [[1651年]]（[[慶安]] 4年）4月20日、家光最期に際し、後継将軍家綱の補佐を厳命される。
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| − | * [[1653年]]（[[承応]] 2年）10月13日、従三位左近衛権中将に昇叙転任。但し、従三位昇叙は固辞。以後、会津中将の称を生じる。12月13日、正四位下に昇叙し、左近衛権中将及び肥後守は留任。
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| − | * [[1668年]]（[[寛文]] 8年）4月11日、会津家訓十五箇条を制定。
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| − | * [[1672年]]（寛文12年）12月18日、卒去。
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| − | * [[1864年]]（[[元治]]元年）3月4日、下記のような宣命により、従三位の贈位（子孫松平容保が参議任官を固辞し、代わりに先祖正之に従三位贈位を朝廷に願い許される）
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| − | '''故保科正之贈従三位宣命''' （土津霊神社文書）<br />
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| − | 天皇<sup>我</sup>詔<sup>良萬止、</sup>故正四位下行左近衞權中將源朝臣正之<sup>爾</sup>詔<sup>倍止</sup>聞食<sup>止</sup>宣<sup>布、</sup>往昔将家<sup>乃</sup>輔翼<sup>止成利氐、</sup>不懈<sup>須</sup>不愆<sup>須、</sup>國家<sup>乃</sup>善政<sup>乎</sup>遂<sup>計</sup>行<sup>比、</sup>其身<sup>者</sup>遠<sup>久</sup>罷<sup>利</sup>去<sup>利奴禮止、</sup>其名<sup>者</sup>今<sup>爾</sup>彌高<sup>志、</sup>如此餘勲<sup>乎</sup>續<sup>岐</sup>繼<sup>計爾</sup>因<sup>氐、</sup>苗裔<sup>乃</sup>世<sup>爾</sup>及<sup>比、</sup>守護<sup>乃</sup>職掌<sup>乎毛</sup>至忠<sup>爾</sup>至誠<sup>爾</sup>奉仕<sup>禮留</sup>状<sup>乃</sup>雄雄<sup>志岐乎</sup>慈給<sup>比、</sup>今既<sup>爾</sup>容保<sup>爾</sup>參議<sup>乃</sup>冠<sup>乎</sup>授給<sup>牟止</sup>所念行<sup>爾、</sup>曩祖<sup>賀</sup>遺<sup>志爾</sup>基<sup>計留乎</sup>以<sup>氐、</sup>譲<sup>利</sup>申<sup>岐、</sup>古典<sup>爾毛</sup>云<sup>留</sup>本根不揺<sup>登岐者、</sup>枝葉<sup>茂</sup>栄<sup>登者</sup>汝<sup>乃</sup>事<sup>爾</sup>有<sup>倍岐奈利、</sup>故是以昔日<sup>志毛</sup>榮級<sup>乎</sup>上給<sup>比志爾、</sup>固<sup>久</sup>不受<sup>志乎</sup>歎給<sup>比</sup>惜給<sup>比氐、</sup>今更<sup>爾</sup>從三位<sup>乃</sup>位<sup>爾</sup>贈給<sup>布、</sup>天皇<sup>我</sup>勅命<sup>乎</sup>遠聞食<sup>止</sup>宣<br />
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| − | 元治元年三月四日<br />
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| − | （訓読文） {{読み仮名|天皇|すめら}}が{{読み仮名|詔|おほみこと}}らまと、故正四位下行左近衛権中将源朝臣正之に{{読み仮名|詔|の}}りたまへと{{読み仮名|勅命|おほみこと}}を{{読み仮名|聞食|きこしめ}}さへと{{読み仮名|宣|の}}りたまふ、{{読み仮名|往昔|いにしへ}}将家（徳川将軍家）の輔翼と成りて{{読み仮名|懈|おこた}}らず、{{読み仮名|愆|たが}}はず{{読み仮名|国家|くにいへ}}の{{読み仮名|善政|よきまつりごと}}を遂げ行ひ、其の身は遠く{{読み仮名|罷|まか}}り去りぬれど、其の名は今に{{読み仮名|弥高|いやだか}}し、{{読み仮名|此|かくの}}如く余す{{読み仮名|勲|いさをし}}を{{読み仮名|続|つ}}ぎ{{読み仮名|継|つ}}げるに{{読み仮名|因|よ}}りて、{{読み仮名|苗裔|べうえい}}の世に及び、守護の{{読み仮名|職掌|つとめ}}をも{{読み仮名|至忠|しちゅう}}に{{読み仮名|至誠|しせい}}に仕へ{{読み仮名|奉|まつ}}れる{{読み仮名|状|さま}}の{{読み仮名|雄雄|をを}}しきを慈しみ給ひて、今既に容保に参議の{{読み仮名|冠|かがふり}}を授け給はむと{{読み仮名|所念行|おもほしめす}}に、{{読み仮名|曩祖|なうそ}}が{{読み仮名|遺|のこ}}しに{{読み仮名|基|もとづ}}けるを{{読み仮名|以|も}}て譲り{{読み仮名|申|まを}}しき、古き{{読み仮名|典|ふみ}}にも{{読み仮名|云|い}}はれる{{読み仮名|本根|もとつね}}揺るがざるときは、{{読み仮名|枝葉|えだのは}}も栄ゆとは、{{読み仮名|汝|いまし}}の事に有るべきなり、{{読み仮名|故|かれ}}{{読み仮名|是|ここ}}{{読み仮名|以|も}}て、昔日しも栄級を{{読み仮名|上|あ}}げ給ひしに、固く受けざりしを歎き給ひ惜しみ給ひて、今更に従三位の位を贈り給ふ、{{読み仮名|天皇|すめら}}が{{読み仮名|勅命|おほみこと}}を{{読み仮名|遠|はるか}}に{{読み仮名|聞食|きこしめ}}さへと{{読み仮名|宣|の}}る、元治元年（1864年）3月4日<br />
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| − | ※参考文献 「東京大学史料編纂所データベース」、「会津藩家世実紀」吉川弘文館、「内閣文庫藏 諸侯年表」東京堂出版
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| − | == 政策 ==
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| − | === 幕政 ===
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| − | 家光の死後、遺命により甥の4代将軍[[徳川家綱|家綱]]の輔佐役（[[大政参与]]）として幕閣の重きをなし、[[文治政治]]を推し進めた。[[末期養子]]の禁を緩和し、各藩の絶家を減らした。会津藩で既に実施していた先君への[[殉死]]の禁止を幕府の制度とした。[[大名証人制度]]の廃止を政策として打ち出した。[[玉川上水]]を開削し江戸市民の飲用水の安定供給に貢献した。
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| − | [[明暦]]3年（1657年）の[[明暦の大火]]後、焼け出された庶民を救済した。一方、今後の大規模火災対策として主要道の道幅を6間（10.9m）から9間（16.4m）に拡幅した。また、火除け空き地として[[上野]]に[[広小路]]を設置し、[[両国橋]]を新設、[[芝 (東京都港区)|芝]]と[[浅草]]に新堀を開削、[[神田川 (東京都)|神田川]]の拡張などに取り組み、江戸の防災性を向上させた。また、焼け落ちた[[江戸城]][[天守]]の再建に際し、天守台は御影石により[[加賀藩]]主の[[前田綱紀]]（正之娘婿）によって高さを6間に縮小して速やかに再築されたが、天守構造物については正之は「[[織田信長]]が[[岐阜城]]に築いたのが始まりであって、城の守りには必要ではない」として天守は実用的な意味があまりなく単に遠くを見るだけのものであり、無駄な出費は避けるべきと主張した。幕府の金は前述の都市整備に宛がわれ、そのため江戸城天守は再建されず、以後、[[新井白石]]らにより再建が計画され図面や模型の作成も行われたこともあるが、江戸城天守台が天守を戴くことはなかった<ref group="注釈">後述される、幕府の財政破綻を早々に察知し、金の浪費を抑えた結果、ともされる。</ref>。
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| − | この時代の幕閣（[[酒井忠勝 (若狭国小浜藩主)|酒井忠勝]]、[[松平信綱]]、[[阿部忠秋]]など）たちも、正之の建言を受けて、幕政において400万両超の蓄財を背景にして福祉政策・災害救済対策・都市整備などに注力した。正之の死後には貨幣の改鋳などの経済政策の欠落があり、幕府は財政難へと陥っていった。第5代将軍となった[[徳川綱吉|綱吉]]により[[荻原重秀]]の登用など財政の再建策が講じられた。
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| − | === 藩政 ===
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| − | 藩政にも力を注いだ。会津に入った寛永20年の12月、留物令によって、漆・鉛・蝋・熊皮・巣鷹・女・駒・紙の八品目の藩外持ち出しを手形の有無で制限し、一方では許可なくしては伐採できない樹木として漆木を第一にあげる<ref>『会津事始』「七木八草四壁竹本御定法事」</ref> など、産業の育成と振興に勤めた。正保4年（[[1647年]]）、諸宿駅を定める。明暦元年（[[1655年]]）に飢饉時の貧農・窮民の救済のため社倉制を創設し、一方で産子殺しを禁止した。万治3年（[[1660年]]）には、[[郷頭]]のそれまで行われていた百姓に対する恣意的な扱いを禁じた。寛文元年には相場米買上制を始め、寛文年間には升と秤の統一を行った。藩士に対しては寛文元年、殉死を禁じた。また[[朱子学]]を藩学として奨励。好学尚武の藩風を作り上げた。また90歳以上の老人には、身分を問わず、終生一人扶持（1日あたり玄米5合）を支給し、日本の[[年金]]制度の始まりとされる。
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| − | | |
| − | 稽古堂も設け藩士の子弟教育に尽力、後の[[日新館]]となった。
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| − | 同時代の[[水戸藩]]主[[徳川光圀]]、[[岡山藩]]主[[池田光政]]と並び江戸初期の三名君と賞されている。
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| − | === 正之と朱子学・神道 ===
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| − | 正之は熱烈な[[朱子学]]の徒であり、それに基づく政治を行った。身分制度の固定化を確立し、幕藩体制の維持強化に努めた。[[山崎闇斎]]に強く影響を受け、[[神儒一致]]を唱えた。正之は[[吉田神道|卜部神道]]第55代の伝統者である<ref>『図説 福島県史』</ref>。
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| − | | |
| − | また、朱子学の徒であったが為に正之は他の学問を弾圧した。岡山藩主・池田光政は[[陽明学|陽明学者]]である[[熊沢蕃山]]を招聘していたが藩政への積極的な参画を避けた。[[加賀藩]]主・[[前田綱紀]]が朱子学以外の書物も収集していたことに苦言を呈していた。また、[[儒学者]]の[[山鹿素行]]は朱子学を批判したために[[赤穂藩]]に配流された。
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| − | == 家族 ==
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| − | * 実父：[[徳川秀忠]]
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| − | * 実母：於静（「志津」とも。神尾栄嘉の娘。[[浄光院 (保科正之生母)|浄光院]]）
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| − | * 養父：[[保科正光]]
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| − | * 正室：[[内藤政長]]の娘・菊姫（1619年 - 1637年）
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| − | ** 長男：[[保科幸松 (江戸時代前期)|幸松]]（1634年 - 1638年） - 夭折
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| − | * 継室：[[藤木弘之]]の娘・[[聖光院|於万]]（1620年 - 1691年） - かつては正之の異母姉・[[徳川和子|東福門院]]に仕えていた
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| − | ** 次男：[[保科正頼]]（1640年 - 1657年）
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| − | ** 長女：媛姫（1641年 - 1658年） - [[上杉綱勝]]正室
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| − | ** 次女：中姫（1643年 - 1649年） - 夭折
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| − | ** 三男：[[保科将監|将監]]（1645年） - 夭折
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| − | ** 四男：[[保科正経]]（1646年 - 1681年）
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| − | ** 五女：[[石姫]]（1648年 - 1667年） - [[稲葉正往]]正室
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| − | ** 六女：風姫（1649年 - 1651年） - 夭折
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| − | ** 七女：亀姫（1650年 - 1651年） - 夭折
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| − | ** 五男：[[保科正純]]（1652年 - 1671年）
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| − | * 側室：牛田氏（1623年 - 1651年）
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| − | ** 三女：菊姫（1645年 - 1647年） - 夭折
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| − | ** 四女：摩須（1648年 - 1666年） - [[前田綱紀]]正室
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| − | *沢井氏
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| − | **八女：金姫（1658年 - 1659年） - 夭折
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| − | * 側室：沖氏（1645年 - 1720年）
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| − | **六男：[[松平正容]]（1669年 - 1731年）
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| − | **九女：算姫（1673年） - 正之の死後に誕生、夭折
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| − | | |
| − | 長女・媛姫は上杉家に嫁した後、実母・於万の方による四女・摩須毒殺未遂事件で誤って毒を飲んで急死した。於万の方は、側室の産んだ摩須が自分の産んだ媛姫の嫁ぎ先より大藩の前田家に嫁ぐのが許せず、暗殺を謀ったらしい。事件後、媛姫は上杉家菩提所である[[林泉寺 (米沢市)|林泉寺]]に葬られた。正之は於万の方を遠ざけ、後の上杉家の綱勝急死の際の末期養子に関して援助している。
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| − | | |
| − | この事件のために、会津家家訓の第4条には、婦女子についても記載されている。摩須は無事に前田家に嫁した（しかし18歳で子を死産し、自身も早世した）。
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| − | | |
| − | 以上の松姫（摩須は前田家へ嫁いだ後、初代[[前田利家|利家]]の妻・[[芳春院|お松の方]]に遠慮して字を替えた）毒殺未遂および媛姫誤認死亡は、お万の方が首謀者という説が現在定説になっている。その出所は会津藩の正史『[[会津藩家世実紀]]』で本文中に「松姫の婚礼で実家へ里帰りしていた媛姫の具合が悪くなり婚礼の2日後に亡くなった」とある。その後に本文への小文字補填として、「毒が入った松姫の御膳がお付きの者の機転で取り替えられたため、媛姫がその毒入り膳を食べて死んだと伝わっている」とある。事実を述べた本文に対して、100年以上の後の編纂時にこういった噂があるといって付け加えた文が元になっている。正史の事実ではなく、後に加えられた言い伝えなのである。実際、『会津藩家世実紀』ではその後、媛姫は急病死とされ、保科家・上杉家とも一切捜査も処分もされた形跡がない。また、お万の方はその後も正之の正妻として同じ屋敷に住み、上杉、前田、稲葉家と後々まで親しく交際を続けている。正之の死後、聖光院となってからも2代藩主・正経の生母として絶大な影響力を保った。
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| − | | |
| − | 明治以降、旧大名家へのタブーがなくなると、江戸研究家の[[三田村鳶魚]]がこういったエピソードを取り上げて発刊し、それが次第に知られて小説の元ネタになり広く知られるようになった。ただし、鳶魚は良し悪しいくつかある中、悪いエピソードのみ取り上げ、聖人といわれる保科正之が何でお万の方を寵愛したのかわからない、とお万の方を独断的に悪女と決めつけている。現在のお万の方悪女説はこういった影響をかなり受けていると思われる。
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| − | == 登場作品 ==
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| − | * 小説
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| − | ** [[中村彰彦]]『保科肥後守お耳帖』『保科肥後守お袖帖』
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| − | * テレビドラマ
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| − | ** 『[[江戸を斬る 梓右近隠密帳]]』（[[TBSテレビ|TBS]]、[[1973年]]、演：[[竹脇無我]]） -主人公梓右近（双子）の兄と設定
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| − | ** 『[[徳川三国志 (テレビドラマ)|徳川三国志]]』（[[テレビ朝日|NETテレビ]]、[[1975年]]、演：[[仲谷昇]]）
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| − | ** 『[[柳生一族の陰謀#連続ドラマ|柳生一族の陰謀]]』（[[関西テレビ放送|関西テレビ]]、[[1978年]]、演：[[中村又五郎 (3代目)|中村光輝]]）
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| − | ** 『[[服部半蔵 影の軍団]]』（関西テレビ、[[1980年]]、演：[[山村聰]]）
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| − | ** 『[[葵 徳川三代]]』（[[NHK大河ドラマ]]、[[2000年]]、演：[[浜田学]]（幼年期：[[佐藤慶季]]、少年期：[[松本伸夫]]））
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| − | == 脚注 ==
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| − | === 注釈 ===
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| − | {{脚注ヘルプ}}
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| − | <references group="注釈"/>
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| − | === 引用元 ===
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| − | {{脚注ヘルプ}}
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| − | <references/>
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| − | == 伝記文献 ==
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| − | * 相田泰三 『保科正之公傳』 保科正之公三百年祭奉賛会、1972年
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| − | * 宮崎十三八編 『保科正之のすべて』 [[新人物往来社]]、1992年 ISBN 978-4-404-01974-5
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| − | * [[中村彰彦]] 『保科正之 ─徳川将軍家を支えた会津藩主』 [[中公新書]] 1995年 ISBN 978-4-121-01227-2、[[中公文庫]]、2006年 ISBN 978-4-122-04685-6
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| − | * 中村彰彦 『保科正之言行録』 中公新書、1997年 ISBN 978-4-121-01344-6、中公文庫、2008年 ISBN 978-4-122-05028-0
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| − | * 中村彰彦 『慈悲の名君 保科正之』 [[角川学芸出版]][角川選書]、2010年 ISBN 978-4-047-03458-7
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| − | * 中村彰彦 『保科正之 民を救った天下の副将軍』 [[洋泉社]]歴史新書、2012年 ISBN 978-4-8003-0034-8
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| − | == 参考文献 ==
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| − | *「会津松平家譜」（[[昭和]]13年（[[1938年]]）、[[飯沼関弥]]）
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| − | * [[長谷川正次]]『シリーズ藩物語 高遠藩』（[[現代書館]]、2005年11月） ISBN 476847103X
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| − | * 藩家世実紀刊本編纂委員会『会津藩家世実紀』全15巻 [[吉川弘文館]] 1975年 - 1978年
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| − | == 関連項目 ==
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| − | * [[落胤]]
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| − | * [[高遠そば]]
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| − | {{会津松平家||1631年 - 1669年|[[会津松平家|会津松平（保科）家]]}}
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| − | {{高遠藩主|保科氏|2代|1631年 - 1636年}}
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| − | {{山形藩主|保科氏||1636年 - 1643年}}
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| − | {{会津藩主|保科氏|初代|1643年 - 1669年}}
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| − | {{江戸幕府大老}}
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| − | {{Normdaten}}
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| | + | 江戸時代初期の大名。幼名は幸松丸。江戸幕府 2代将軍[[徳川秀忠]]の四男。3代将軍[[徳川家光]]の異母弟。信濃高遠藩主保科正光の継嗣となり，のち会津藩主。4代将軍[[徳川家綱]]の補佐として，幕政に参与した。[[山崎闇斎]]の朱子学，[[吉川惟足]]の理学神道を信奉。著書『輔養編』『二程教録』『会津家訓』。（[[会津藩]]，[[保科氏]]） |
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| | [[Category:保科氏|まさゆき]] | | [[Category:保科氏|まさゆき]] |