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− | '''ブルネイ・ダルサラーム国'''(ブルネイ・ダルサラームこく)、通称'''ブルネイ'''は、[[東南アジア]]の[[イスラム世界|イスラム教国]]で、[[イギリス連邦]]加盟国である。[[ボルネオ島]](カリマンタン島)北部に位置し、北側が[[南シナ海]]に面するほかは陸地では[[マレーシア]]に取り囲まれている。[[首都]]は[[バンダルスリブガワン]]。[[元首]]は[[ハサナル・ボルキア]]国王([[スルターン]])。 | + | '''ブルネイ・ダルサラーム国'''(ブルネイ・ダルサラームこく)、通称'''ブルネイ''' |
− | | + | [[ファイル:Brunei location map Topographic.png|thumb|left|ブルネイの標高図]] |
− | [[石油]]や[[天然ガス]]などの資源を多く埋蔵しており、[[東南アジア諸国連合|ASEAN]]の一員になっている。[[環太平洋戦略的経済連携協定]]の原加盟国でもある。
| + | [[ファイル:Bx-map-ja.png|thumb|left|ブルネイの地図]] |
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− | == 国名 ==
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− | 正式名称は、[[マレー語]]の[[アラビア文字]]([[ジャウィ文字]])表記では、'''{{Lang|ar|نڬارا بروني دارالسلام}}'''、[[ラテン文字]]表記では、''Negara Brunei Darussalam''。「ヌガラ・ブルネイ・ダルッサラーム」と読む(日本における呼称「ネガラ・ブルネイ・ダルサラーム」は[[ローマ字]]読みの転訛に由来したものであるが、{{独自研究範囲|ジャウィ文字表記とラテン文字表記を照らし合わせる限りにおいては誤りであると言える|date=2018年7月}}<ref>マレー語において/e/および/ə/の発音はローマ字表記ではともにeと書かれ区別されないが、ジャウィ文字表記の場合は前者をي、後者を無表記として明確に区別している(詳細は「[[ジャウィ文字]]」を参照)。この場合はジャウィ文字表記においてeに該当する部分が無表記になっているため、/ə/と発音するのが適切である。</ref>)。
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− | 公式の英語表記は、''the Nation of Brunei, the Abode of Peace''、または ''Brunei Darussalam''。略称は ''Brunei'' {{IPA-en|bruːˈnaɪ, bruːˈneɪ|}} (ブルーナイ、ブルーネイ)。
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− | 日本語表記は、'''ブルネイ・ダルサラーム国'''。通称、'''ブルネイ'''。[[国名の漢字表記一覧|中国語における表記]]は「'''文萊'''」、「'''{{lang|zh|汶}}萊'''」であり、「'''{{lang|zh|汶}}'''」と略される。
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− | Negara は、マレー語で「国」を意味する語。Darussalam は、アラビア語の dar(u) (家、土地)と (a)s-salam (平和)で、「平和な土地」の意味。Brunei は、諸説あり。マレー語の buni (亜麻)や buah nyiur (ココナッツ)から転じた等。
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− | == 歴史 ==
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− | {{main|ブルネイの歴史}}
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− | * 1660年代、王室で起こった内紛を鎮圧。援助した[[スールー王国]]へ[[サバ州]]の大部分を割譲。
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− | * 1775年から[[イギリス東インド会社]]がブルネイのスルタンと貿易交渉。
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− | * [[南京条約]]の1842年、[[ジェームズ・ブルック]]によるプランギン・ウソップの乱鎮圧をスルタンが評価、[[サラワク王国|サラワク]]を割譲。3年後、[[トマス・コクラン]]がサバ北端を根城にもつ海賊を掃討。ブルネイの財政基盤である奴隷狩りがイギリスの奴隷貿易廃止方針と利害衝突。1846年にスルタンが親英勢力の排除を命令。
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− | * [[1888年]]、[[サラワク王国]]と[[北ボルネオ会社|北ボルネオ]]が[[イギリス]]の保護領となる。1906年に補足条約締結、イギリスが駐在官を設置。国教に関わらない限り駐在官の意見を全て飲まなければならないと定めた<ref>ブルネイに対するイギリスの高等弁務官は[[海峡植民地]]の総督が兼任しており、駐在官はその監督下におかれた。なお、このころから近代法が導入されてゆき、不備は英国の司法制度に補充された。</ref>。開発が進められ、初め[[プランテーション]]を軸としていたものが1929年から[[セリア油田]]にシフトした。
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− | * [[1941年]]、[[太平洋戦争]]の勃発に伴う[[日本軍]]の侵攻により[[1945年]]まで日本の統治下となる。サラワクとブルネイの国境線が無視される形で行政区域が定まる。日本はスルタンを現地勢力として支援した。
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− | * [[1947年]]:[[香港上海銀行]]の開いた支店が国内初の銀行となる。1985年に[[取り付け騒ぎ]]。
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− | * [[1956年]]:ナショナリズムと早期独立を掲げるブルネイ人民党が結成される。
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− | * [[1959年]]:条約改定、イギリスの自治領となる。駐在官制度廃止、高等弁務官が常駐。
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− | * [[1962年]]:ブルネイ人民党内の急進派による{{仮リンク|ブルネイ動乱|en|Brunei Revolt}}
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− | * [[1963年]]:石油法および石油関連所得税法を制定。
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− | * [[1967年]]:[[シンガポール]]との間に通貨等価交換条約を締結。
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− | * [[1971年]]:条約改定、完全自治達成。
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− | * [[1975年]]:[[ロイヤル・ダッチ・シェル]]の国内部門で株式の過半数を取得。
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− | * [[1984年]]:イギリスより[[独立]]し、[[国際連合|国連]]などに加盟。きっかけは[[#経済|クラウン・エージェンツのスキャンダル]]。
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− | == 政治 ==
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− | <!-- ''詳細は[[ブルネイの政治]]を参照'' -->
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− | [[ファイル:Istana-nurul-iman.jpg|thumb|260px|首都[[バンダルスリブガワン]]に所在する王宮、[[イスタナ・ヌルル・イマン]]。]]
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− | '''[[スルターン]]'''の称号を有する[[国王]]が国家[[元首]]([[立憲君主制]])だが、[[ブルネイの国王|国王]]の権限が強化されており、[[絶対君主制]]の一種である。[[首相]]は国王が兼任し、[[閣僚]]は国王によって指名される。内閣は国王が議長となり、行政執行上の問題を処理する。このほか、宗教的問題に関する諮問機関である宗教会議、憲法改正などに関する諮問機関である枢密院、王位継承に関する諮問機関である継承会議があり、国王に助言をする。1962年、ブルネイ動乱に際して[[非常事態宣言]]を発令し、その後2年ごとに更新され現在も宣言は継続中である<ref>{{Cite web |url=http://kyotoreview.org/issue-13/brunei-darussalam-royal-absolutism-and-the-modern-state/|title=Brunei Darussalam: Royal Absolutism and the Modern State|accessdate=2014-05-26|author=Naimah S Talib|publisher=京都大学東南アジア研究所|language=English}}</ref>。
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− | {{see also|ブルネイの国王}}
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− | [[立法府|立法機関]]は、[[一院制]]の[[立法評議会 (ブルネイ)|立法評議会]](Majlis Mesyuarat Negara)。議員の選出は、[[1970年]]に選挙制から国王任命制となった。この立法議会は[[1984年]]以来活動が停止されていたが、ブルネイ政府は再開を表明。[[2004年]]9月に再開されて、議会の構成に関する憲法改正が行われ、公選議員が含まれることとなった。
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− | {{see also|立法評議会 (ブルネイ)}}
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− | 現在、ブルネイでは定期的な[[国政選挙]]が無いものの、国内には3つの政党が存在している。
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− | {{see also|ブルネイの政党}}
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− | [[死刑制度]]は存在しているが、[[1957年]]以降、執行が行われていないため事実上廃止の状態となっている。
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− | == 軍事 ==
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− | {{main|ブルネイ王国軍}}
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− | ブルネイの国防費はおよそ290百万ドル(対GDP比4.5%、数値は[[2004年]]度のもの)で、国の規模に比べるとかなり多い。ブルネイ軍の装備の大部分は[[イギリス]]、[[フランス]]、[[アメリカ合衆国]]製のものが占めている。陸海空の中では陸軍の兵力が最大であり、[[ブルネイ国家警察]]は陸軍の一組織である。ブルネイ軍は[[志願兵]]制を採用しており、[[マレー人]]のみが軍人に就く事ができる。
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− | 陸軍の歩兵が用いる標準的なライフルは[[M16自動小銃|M16]]である。
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− | 空軍の任務は陸軍の支援という側面が強く、装備は[[ヘリコプター]]が中心となっており、[[UH-1]]や[[UH-60]]ブラックホークで構成されている。ヘリ以外の航空機は[[CN-235]]輸送機とおよそ5機の練習機に限られる。[[BAe]]社の[[ホーク (航空機)|ホーク]]を数機購入し、戦闘能力を向上させる計画があるが、未だ実現には至っていない。
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− | 海軍は小規模で、主に沿岸の警備と沖合の油田の防衛を任務とする。現在、大規模な装備の近代化を実施中。
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− | この他、[[グルカ兵]]と1個[[ヘリコプター]]隊からなる、在ブルネイ[[イギリス陸軍]]が、1,000名規模で駐屯している。
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− | == 国際関係 ==
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− | {{main|ブルネイの国際関係}}
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− | == 地方行政区分 ==
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− | {{main|ブルネイの行政区画}}
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− | [[ファイル:Brunei districts english.png|thumb|ブルネイの地方区分]]
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− | ブルネイは4つの地区に区分される。
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− | === 都市 ===
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− | {{main|ブルネイの都市の一覧}}
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− | * [[バンダルスリブガワン]] ブルネイの[[首都]]。人口14万人(2010年)。
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− | * [[クアラブライト]] - 第二の都市
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− | * [[スリア]] - 第三の都市
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− | * [[ラビ (ブルネイ)|ラビ]]
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− | * [[ルムト]]
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− | * [[ムアラ]]
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− | * [[スカン]]
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− | == 地理 ==
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− | [[ファイル:Brunei location map Topographic.png|thumb|ブルネイの標高図]] | |
− | [[ファイル:Bx-map-ja.png|thumb|ブルネイの地図]] | |
− | {{main|ブルネイの地理}}
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− | 国土は、[[マレーシア]]領となっている[[リンバン川]]流域によって、二分される。全土が[[熱帯雨林気候]]下にある。東側、[[テンプロン川]]流域は、海岸付近を除き、ほとんどが未開発の[[密林]]で、広大な自然公園となっている。国民の大半は、西側の3つの地区に住んでいる。[[面積]]は[[日本]]の[[三重県]]とほぼ同じくらい。
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− | ブルネイの標高最低点は0m、[[最高峰]]は[[パゴン山]](1850m)である。
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− | == 経済 ==
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− | <!-- ''詳細は[[ブルネイの経済]]を参照'' -->
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− | [[国際通貨基金|IMF]]の統計によると、[[2010年]]のブルネイの[[GDP]]は119億[[アメリカ合衆国ドル|ドル]]であり<ref>[http://www.imf.org/external/data.htm IMF]</ref>、[[日本]]の[[鳥取県]]の50%程度の経済規模である<ref>[http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/toukei.html#kenmin 国民経済計算] {{webarchive|url=https://web.archive.org/web/20100210185302/http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/toukei.html |date=2010年2月10日 }}</ref>。2015年の一人当たり[[国民総所得]](GNI)は37,320米ドルであり、日本を上回り[[アジア]]では[[シンガポール]]に次ぐ高所得国となっている<ref>[https://www.teikokushoin.co.jp/statistics/world/index67.html 「1人あたりのGNI 〔2015年〕」]帝国書院</ref><ref>[http://www.morningstar.co.jp/msnews/news?rncNo=1739053 「<新興国eye>世銀所得別国別分類、カンボジアを「低所得国」から「低・中所得国」に格上げ」]モーニングスター2016/07/15</ref>。
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− | ブルネイの[[中央銀行]]は[[ブルネイ通貨金融庁]]である<ref>在ブルネイ日本大使館"[http://www.bn.emb-japan.go.jp/ja/brunei-business/keizaigaiyou.html 経済概要]"(2013年6月19日閲覧。)</ref>。これができるまで中央銀行は無かった。その間は歳出入を民間銀行へ預金していた。1984年に独立するまで、預金の運用は[[イングランド銀行#近代|クラウン・エージェンツ]]が行っていた。財務長官もイギリス人であった。1967年末のポンド切り下げに直撃され、政府資産は目減りした。1976年にスルタンを議長とする投資諮問委員会が設立されたが、その構成員には財務長官に二人のクラウン・エージェンツと、[[ジョン・モルガン#J・P・モルガン・アンド・カンパニー|モルガン・グレンフェル]]、ジェームス・ケーペル(現[[HSBC]])から一人ずつ派遣された顧問が含まれた。1982年にはクラウン・エージェンツのスキャンダルに関する法廷審判報告が出され、ずさんな経営が公となった。翌年から[[投資顧問会社]]はモルガン・[[シティバンク]]・[[大和証券]]・[[野村証券]]の四社となった。
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− | [[朝鮮民主主義人民共和国]]と並んで独自の[[証券取引所]]を持たないアジアの2か国のうちの一つである<ref>[https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2015-12-08/NYZKSO6K50XY01 ミャンマー初の取引所始動、来年売買開始-大和の初接触から22年]ブルームバーグ 2015年12月9日</ref>。
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− | [[石油]]、[[天然ガス]]の輸出により、非常に経済は潤っている。石油天然ガス部門が[[国内総生産|GDP]]のほぼ半分、輸出のほぼ全てを占めており、それらに依存した経済構造となっている。また、貿易依存度も高い。食料品はそのほとんどを輸入している。物価は他のアジア諸国と比べて高い。
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− | [[2013年]]の一人当たりの名目GDPは約44,586ドルと日本を上回る。所得税がないため、購買力では名目の数字よりさらに水準が高いと言える。(2013年の一人当たりの購買力平価GDPは約81,742ドル)
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− | 将来の石油資源枯渇に備え、豊富な資金を背景に国外へと積極的に投資しており、[[イスラム銀行]]などの[[金融機関|金融業]]や[[観光業]]の育成が図られている。
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− | また石油・天然ガスによる収入を元に、政府が社会福祉を充実させており、個人に対する所得税・住民税は課されていない。
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− | == 交通 ==
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− | {{main|ブルネイの交通}}
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− | == 国民 ==
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− | <!-- ''詳細は[[ブルネイの国民]]を参照'' -->
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− | === 人種・民族 ===
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− | マレー系 65.7%、中国系 10.3%、先住系諸民族 3.4%、その他 20.6%(2011年)<ref name="ciafact2011">{{cite web|url=https://www.cia.gov/library/publications/the-world-factbook/geos/bx.html|title=CIA world fact book - Brunei |accessdate=20160711}}</ref>。
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− | === 言語 ===
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− | 同国の憲法では、[[マレー語]]は[[公用語]]と定められているが、[[国語]]とは呼ばれない。マレー語を表記する文字として、[[ラテン文字]]と[[ジャウィ文字]]がいずれも公の場で用いられる。[[英語]]も広く通用する。[[中国語]]の方言も、中国系住民の間で用いられる。
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− | 実際に日常ブルネイで話されるのは Bahasa Melayu (標準マレー語)ではなく '''ブルネイ語''' Bahasa Brunei つまり'''ブルネイ・マレー語''' Brunei Malay だが、標準マレー語と語彙の90%が一致し(つまり10%程度の違いはある)、ブルネイ語話者は一般に標準マレー語を話すこともできる<ref name="worldmap">{{Cite web
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− | |year=2008
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− | |url=http://www.worldmap.org/maps/other/profiles/malaysia/MY.pdf
| |
− | |title=MALAYSIA Basic Facts
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− | |format=PDF
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− | |work=WorldMap
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− | |pages=3
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− | |publisher=worldmap.org
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− | |language=英語
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− | |accessdate=2009-04-28
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− | }}</ref>。このほか、ブルネイ語の一種とみなされるケダヤン(クダヤン、カダヤン)語 Kedayan (Kadayan) の話者の相当数がブルネイ国内にいる。ケダヤン語と標準マレー語の語彙の一致率は73 - 80%とされる<ref name="worldmap" />。ブルネイ語とケダヤン語などの方言は語彙の94 - 95%が一致し、ISO言語コードではこれらを同一言語として扱い、同じ kxd を割り当てている<ref name="sil">{{Cite web
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− | |author=Gordon, Raymond G., Jr.
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− | |year=2005
| |
− | |url=http://www.ethnologue.com/show_language.asp?code=kxd
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− | |title=Ethnologue report for language code:kxd
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− | |work=Ethnologue: Languages of the World, Fifteenth edition
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− | |publisher=SIL International
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− | |language=英語
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− | |accessdate=2009-04-28
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− | }}</ref>。ブルネイ語話者はケダヤン語を「別の言語」と意識するが、言語文化的アイデンティティーの問題であり、言語学的問題ではない。方言差は民族の違いを反映したものでなく地域差による。ブルネイ語とケダヤン語などの方言を区別しない場合、全体としての標準マレー語との語彙一致率は80 - 82%である<ref name="sil" />。
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− | === 宗教 ===
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− | [[ファイル:Sultan Omar Ali Saifuddin Mosque 02.jpg|thumb|300px|首都[[バンダルスリブガワン]]に所在する[[スルターン・オマール・アリ・サイフディーン・モスク]]。]]
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− | [[イスラム教]]が[[国教]]である。しかし、[[クリスマス]]が国民の休日になっている(イエスはイスラム教でも預言者の1人)。また、週の休日は[[金曜日]]と[[日曜日]]である。
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− | イスラム教 78.8%、[[仏教]] 7.8%、[[キリスト教]] 8.7%、先住系諸民族固有の信仰とその他4.7%<ref name="ciafact2011" />。
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− | {{seealso|ブルネイのイスラム教}}
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− | == 文化 ==
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− | === 食文化 ===
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− | {{Main|ブルネイ料理}}
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− | ブルネイの食は周辺国であるマレーシア・シンガポール・インドネシアの強い影響を受けている。ほかにも中国・インド・日本の影響もある。ブルネイ独自の[[食文化]]には[[サゴヤシ]]を使った[[アンブヤット]]がある。
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− | === 祝祭日 ===
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− | {| class="wikitable"
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− | |+ 祝祭日
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− | !日付!!日本語表記!!現地語表記
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− | |-
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− | |[[1月1日]]
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− | |[[元日]]
| |
− | |New Year's Day
| |
− | |-
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− | |[[2月14日]]
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− | |中国暦正月([[旧正月]])
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− | |Chinese New Year
| |
− | |-
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− | |[[2月23日]]
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− | |建国記念日
| |
− | |National Day of Brunei Darussalam
| |
− | |-
| |
− | |[[2月26日]]
| |
− | |[[預言者生誕祭|ムハンマド降誕祭]]
| |
− | |Birthday of Prophet Mohammad
| |
− | |-
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− | |[[5月31日]]
| |
− | |ブルネイ王国軍記念日
| |
− | |Anniversary of Royal Brunei Armed Forces
| |
− | |-
| |
− | |[[7月10日]]
| |
− | |ムハンマド昇天祭
| |
− | |Israk Meraj
| |
− | |-
| |
− | |[[7月15日]]
| |
− | |国王誕生日
| |
− | |Birthday of His Majesty the Sultan of Brunei Darussalam
| |
− | |-
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− | |[[8月11日]]
| |
− | |[[断食月]]の初日
| |
− | |First Day of Ramadan
| |
− | |-
| |
− | |[[8月27日]]
| |
− | |[[コーラン]]啓示の祝日
| |
− | |Revelation of Holy-Quran
| |
− | |-
| |
− | |[[9月10日]] - [[9月13日]]
| |
− | |[[イド・アル=フィトル|断食明け大祭]]
| |
− | |Hari Raya Aidilfitri
| |
− | |-
| |
− | |[[11月16日]]
| |
− | |[[イード・アル=アドハー|犠牲祭]]
| |
− | |Hari Raya Aidil Adha
| |
− | |-
| |
− | |[[12月7日]]
| |
− | |イスラム暦[[新年]]
| |
− | |Islamic New Year
| |
− | |-
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− | |[[12月25日]]
| |
− | |[[クリスマス]]
| |
− | |Christmas Day
| |
− | |}
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− | 日付は[[2010年]]のもの<ref>日本アセアンセンター(2010)『[http://www.asean.or.jp/ja/asean/know/country/brunei/tourism/calendar 祝祭日カレンダー]』(2010年5月14日閲覧)</ref>。[[イスラム暦]]で規定されているものも多く、年によってずれる。なお、[[振替休日]]は[[祝日]]が[[金曜日]]か[[土曜日]]と重なった場合に設定される。
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− | == 脚注 ==
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− | {{脚注ヘルプ}}
| |
− | {{Reflist}}
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− | | |
− | == 参考文献 ==
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− | * (財)自治体国際化協会(編)『ASEAN諸国の地方行政』{{PDFlink|[http://www.clair.or.jp/j/forum/series/pdf/j13.pdf PDF版]}}、2004年
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| | | |
| + | [[東南アジア]]の立憲君主国。[[ボルネオ島]]北部西岸に[[マレーシア]]の[[サラワク州]]に囲まれて位置し,国土の大部分が丘陵地,沼沢地からなる。赤道に近く,[[熱帯季節風気候]]である。気温は 1年を通じ 23~32℃程度,年降水量は沿岸部で約 2900mm,内陸部では 3800mmに達し,10月~1月に多い。住民のほぼ 3分の2は[[マレー人]]で,ほかに中国人や,[[イバン族]]その他の先住少数民族が住む。主要言語は[[マレー語]]であるが,中国語,英語も広く通用する。[[イスラム教]]が国教に定められており,イスラム教徒が約 80%を占める。1521年に航海者フェルディナンド・[[マゼラン]]が訪れたときのブルネイは,ボルネオ全土のほか[[スル諸島]]をも支配するスルタン国の中心地として繁栄していた。1888年イギリス保護領。1929年西部沿岸の[[セリア]]で石油の生産が始まってから急速に発展。1959年外交,軍事を除く自治権を得,1984年1月1日独立。イネとゴムが主作物であるが,米は自給できない。石油と天然ガスが輸出のほぼすべてを占め,1人あたり国民所得はアジアでも有数だが,市況の影響を受けやすいため,農漁業,観光,金融などの部門への産業の多角化が進められている。[[東南アジア諸国連合]] ASEAN加盟国。 |
| + | |
| == 外部リンク == | | == 外部リンク == |
| * 政府 | | * 政府 |
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60行目: |
| * 観光 | | * 観光 |
| ** [http://www.tourismbrunei.com/ ブルネイ政府観光局] {{en icon}} | | ** [http://www.tourismbrunei.com/ ブルネイ政府観光局] {{en icon}} |
− | * その他
| |
− | ** [http://www.jetro.go.jp/world/asia/data/brunei201202.pdf/ ジェトロ - ブルネイ・ダルサラーム(概況)]
| |
− | ** [http://www.asean.or.jp/ja/asean/know/country/brunei/ 日本アセアンセンター - ブルネイ]
| |
− | ** {{Wikiatlas|Brunei}} {{en icon}}
| |
| | | |
| {{アジア}} | | {{アジア}} |
| {{ASEAN}} | | {{ASEAN}} |
− | {{TPP}}
| |
| {{イギリス連邦}} | | {{イギリス連邦}} |
− | {{Normdaten}} | + | {{テンプレート:20180815sk}} |
| | | |
| {{デフォルトソート:ふるねい}} | | {{デフォルトソート:ふるねい}} |