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ニカイアしんじょう
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{{出典の明記|date=2013年9月}}
Nicene Creed
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'''ニカイア信条'''(ニカイアしんじょう)とは、[[キリスト教]]の[[信条]]の一つ。'''ニカイア信経'''(ニカイアしんきょう)または'''原ニケア信条'''(げん二ケアしんじょう)とも。[[アリウス派]]を排斥した[[第1ニカイア公会議]]([[325年]])において採択された。したがってニカイア信条は、公式の会議によって採択された最初の信条でもある。なお'''原ニケア信条'''とは、[[ニカイア・コンスタンティノポリス信条]]にニケア信条の名を用いる教派での呼称である。
  
(1) 第1回[[ニカイア公会議]] (325) において採択された信条。エルサレム教会の洗礼式の信条を土台に,[[アリウス派]]に対して正統信仰を擁護する目的でつくられ,一部議員の躊躇を押切ってホモウシオス (同一実体の) という聖書にはみられない神学用語を挿入して父と子の絶対的同一性を強調。さらにアリウス主義に対する4つのアナテマ (断罪文) が付加された。
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ニカイア信条の中で父と子は「同質」(ギリシャ語:ホモウーシオス)であるという表現が使われたが、この語の使用は[[聖書]]にない言葉がはじめて教義の中にとりいれられたという意味で画期的な出来事であった。参加者の間ではこの「同質」と「相似」(ギリシャ語:ホモイウーシオス)のどちらを使うかということをめぐって激しい議論が戦わされた。結果として「同質」という言葉を好まない司教たちが多かったことがアリウス派論争が長引く要因となってしまった。
  
(2)[[ニカイア=コンスタンチノポリス信条]]の略称としても用いられる。
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この後、[[第1コンスタンティノポリス公会議]]([[381年]])において、ニカイア信条は拡充され、[[聖霊]]・教会・[[復活 (キリスト教)|死者たちの復活]]についての教義の詳細が文章化された。これが[[ニカイア・コンスタンティノポリス信条]]である。
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=== ギリシャ語 ===
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我らは、見えるものと見えざるものすべての創造者にして、
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すべての主権を持ち給う御父なる、唯一の神を信ず。
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我らは、唯一の主イエス・キリストを信ず。
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主は、御父より生れたまいし神の独り子にして、御父の本質より生れ、(神からの神<ref>かっこにいれた部分はギリシア語原文に対応しない部分である。この部分はラテン語訳で付加されたもので、西方教会では広くこの形が使われる。</ref>)、光からの光、
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まことの神からのまことの神、造られずして生れ、御父と本質を同一にして、
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天地万物は総べて彼によりて創造されたり。
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主は、我ら人類の為、また我らの救いの為に下り、しかして肉体を受け人となり、
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また我らは聖霊を信ず。
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== 脚注 ==
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== 外部リンク ==
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* [http://www014.upp.so-net.ne.jp/dominion/credo/nicaea_j.html ドミニオン通信:原二ケア信条](日本語版)
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* [http://www.kaichokyo.jp/statemants/325.htm 原ニカイア信条]([[関川泰寛]]訳)
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* [http://www.kaichokyo.jp/statemants/325old.htm 原ニカヤ信条](東京基督教研究所訳)
  
 
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[[Category:キリスト教信仰宣言、信経、信条、信仰告白]]
 
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2018/8/10/ (金) 17:27時点における版

ニカイア信条(ニカイアしんじょう)とは、キリスト教信条の一つ。ニカイア信経(ニカイアしんきょう)または原ニケア信条(げん二ケアしんじょう)とも。アリウス派を排斥した第1ニカイア公会議(325年)において採択された。したがってニカイア信条は、公式の会議によって採択された最初の信条でもある。なお原ニケア信条とは、ニカイア・コンスタンティノポリス信条にニケア信条の名を用いる教派での呼称である。

ニカイア信条の中で父と子は「同質」(ギリシャ語:ホモウーシオス)であるという表現が使われたが、この語の使用は聖書にない言葉がはじめて教義の中にとりいれられたという意味で画期的な出来事であった。参加者の間ではこの「同質」と「相似」(ギリシャ語:ホモイウーシオス)のどちらを使うかということをめぐって激しい議論が戦わされた。結果として「同質」という言葉を好まない司教たちが多かったことがアリウス派論争が長引く要因となってしまった。

この後、第1コンスタンティノポリス公会議381年)において、ニカイア信条は拡充され、聖霊・教会・死者たちの復活についての教義の詳細が文章化された。これがニカイア・コンスタンティノポリス信条である。

原典

ギリシャ語

Πιστεύομεν εις ΄ενα Θεον Πατερα παντοκράτορα, πάντων ορατων τε και αοράτων ποιητήν.

Πιστεύομεν εισ ΄ενα κύριον `Ιησουν Χριστον, τον υ΄ιον του θεου, γεννηζέντα εκ του πατρος μονογενη, τουτέστιν εκ της ουσίας του πατρός, θεον εκ θεου αληθινου, γεννηθέντα, ου ποιηθέντα, ΄ομοούσιον τωι πατρί δι οϋ τα πάντα εγένετο, τα τε εν τωι ουρανωι και τα επι της γης τον δι ΄ημας τους ανθρώπους και δα την ΄ημετέραν σωτηρίαν κατελθόντα και σαρκωθέντα και ενανθρωπήσαντα, παθόντα, και αναστάντα τηι τριτηι ΄ημέραι, και ανελθοντα εις τους οθρανούς, και ερχόμενον κριναι ζωντασ και νεκρούς.

Και εις το ΄Αγιον Πνευμα.

Τους δε λέγοντας, ΄οτι ΄ην ποτε ΄ότε οθκ ΄ην, και πριν γεννηθηναι ουκ ΄ην, και ΄οτι εξ ΄ετερας ΄υποστάσεως η ουσιας φάσκοντας ειναι, [η κτιστόν,] τρεπτον η αλλοιωτον τον υ΄ιον του θεου, [τούτους] αναθεματίζει ΄η καθολικη [και αποστολικη] εκκλησία.

日本語

<poem> 我らは、見えるものと見えざるものすべての創造者にして、 すべての主権を持ち給う御父なる、唯一の神を信ず。

我らは、唯一の主イエス・キリストを信ず。 主は、御父より生れたまいし神の独り子にして、御父の本質より生れ、(神からの神[1])、光からの光、 まことの神からのまことの神、造られずして生れ、御父と本質を同一にして、 天地万物は総べて彼によりて創造されたり。 主は、我ら人類の為、また我らの救いの為に下り、しかして肉体を受け人となり、 苦しみを受け、三日目に甦り、天に昇り、生ける者と死ぬる者とを審く為に来り給う。

また我らは聖霊を信ず。

主の存在したまわざりし時あり、生れざりし前には存在したまわず、 また存在し得ぬものより生れ、 神の子は、異なる本質或は異なる実体より成るもの、造られしもの、 変わり得るもの、変え得るもの、と宣べる者らを、 公同なる使徒的教会は、呪うべし。 </poem>

脚注

  1. かっこにいれた部分はギリシア語原文に対応しない部分である。この部分はラテン語訳で付加されたもので、西方教会では広くこの形が使われる。

外部リンク