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歴史学

歴史学(れきしがく)

人間の過去の社会的生活の状態および変遷を研究する学問。歴史学が対象とするものは過去の人間の経験的事象であるから,直接には認識することができない。実在の証拠となる史料を媒介として認識するものであるから,史料の発見,収集,確定が歴史学の中核的な研究方法となる。歴史の記述は古来から行われていたが,近代の科学的歴史学は,史料学と史料批判の錬磨を通じて 19世紀にいたって確立された。史料の内容,性質は多様であり,各種の分類が行われるが,沈黙する遺物と歴史的対象への発言である報告,陳述との2つに大別され,性質の違いによる史料の吟味が研究者に要求される。史料の存在は広範かつ無限であり,偶然性も伴う。これらの史料を通じて過去を認識しようとする歴史学は,その解明のために他の諸科学の援助を必要とする。歴史学の側からはこれを補助科学と呼ぶが,古文書学紋章学印章学などは直接的に補助する学問である。また歴史学内部にも人間生活の側面への照明の当て方により,政治史,法制史,経済史,文化史などの区別が生れる。ところで,史料の収集,吟味が歴史学の中核的方法ではあっても目的ではない。史料を手段として人間社会の変遷を認識する作業,すなわち総合が歴史研究の目的であり,それは叙述によって完成する。この歴史認識の原理として歴史理論は不可欠であり,歴史学は歴史観を離れては存在しえないゆえんである。



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