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徴兵制度

徴兵制度(ちょうへいせいど)

国家が一定の年齢層から国民を選抜し,一定期間の兵役を課する制度。類似した義務兵役制度は,17~18世紀,民族国家の形成に伴ってヨーロッパ諸国でみられたが,近代的な徴兵制度は,フランス革命において革命政府が施行した 1798年9月の徴兵令が最初である。この徴兵令は 20~25歳の全フランス国民の男子に登録を義務づけるもので,14年以上にわたってナポレオン1世に 261万人の兵士を供給した。1807~13年にプロシアが徴兵制を発展させ,金銭や代人などによる免除を認めず一般国民に兵役を強制する一般兵役義務制を確立し,これを範としてほかのヨーロッパ諸国にも 19世紀に徴兵制度が広まった。日本では明治維新後,和歌山藩土佐藩の兵制改革で徴兵制がとられ,明治政府が明治3(1870)年に徴兵規則を定めた。同 5年に徴兵の詔書および太政官告諭が発せられ,翌 1873年に徴兵令が公布され,満 20歳以上の全男子が兵籍に編入されることとなった。当初は徴兵免除や代人の制などがあったが漸次改定され,1927年兵役法の制定によって国民皆兵の体制がつくられ,1945年の第2次世界大戦終結まで存続した。諸外国ではスイスイスラエルロシアエジプトタイシンガポールベトナム大韓民国朝鮮民主主義人民共和国などが今日でも徴兵制度を実施している。イスラエルなどでは,男子だけでなく女子も徴兵の対象としている。他方,イギリスは 1960年に徴兵制を,アメリカ合衆国は 1973年に選抜徴兵制を廃止し,志願兵制度を採用している。さらに 1990年代以降,冷戦の終結と兵器システムのハイテク化に伴ってヨーロッパの軍隊は専門化,職業化が進み,フランスドイツなどが徴兵制度を廃止もしくは停止した。



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