ポイツ・ジェガーズ症候群
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ポイツ・ジェガーズ症候群(-しょうこうぐん、英: Peutz–Jeghers syndrome)とは大腸に100個以上のポリープ(ポリポーシス)が発生する常染色体優性遺伝疾患のこと[1][2]。
概要
オランダの医師J.A.Peutz(1921年)とアメリカの医師Harold Jeghers(1949年)が腸管過誤腫ポリープを主体とする常染色体優性遺伝性ポリポーシスを報告した[2]。染色体19番目の短腕にあるセリン・スレオニンキナーゼであるSTK11 ( en:STK11 ) が原因と考えられている[3]。発生頻度は家族性、散発性を合わせて12万人に1人とされる[2]。
病態
胃・腸管に過誤腫性ポリポーシスを生じる[1]。口唇・手足に特異な色素沈着を認める[1]。膵癌、乳癌、子宮癌の合併率が高い。
治療
治療は原則としてポリープと悪性腫瘍の切除である[2]。
脚注
関連疾患
- 家族性大腸腺腫症:胃、十二指腸、大腸にポリポーシスができる常染色体優性遺伝病。
- ガードナー症候群(Gardner's syndrome):大腸腺腫症に頭蓋骨や下顎骨に多発する骨腫、軟部組織(デスモイド等)合併したもの。
- 遺伝性非ポリポーシス大腸癌
- ターコット症候群(Turcot's syndrome):大腸線維腫に神経系腫瘍が合併したもの。
- クロンカイト・カナダ症候群:胃、大腸にポリポーシスが発生し手足に色素沈着、中年発症、非遺伝性疾患。
- カウデン症候群:消化管にポリポーシスが発症し、顔面に小丘疹、四肢に角化性丘疹、口腔粘膜に乳頭腫が見られる疾患。