念佛宗三寶山無量壽寺
念佛宗 三寶山 無量壽寺(念仏宗 三宝山 無量寿寺、ねんぶつしゅう さんぽうざん むりょうじゅじ)は、仏教系浄土門の単立宗教法人である。
Contents
概要
総本山「佛教之王堂」[1][2][3]の所在地は、兵庫県加東市上三草1136番地[4]。また、発祥之地「京・別格本山」[5]の所在地は、京都市西京区嵐山山ノ下町22-17。1979年12月19日、京都府知事より宗教法人「無量壽會」として認証された。さらに1992年10月12日、宗教法人「念佛宗三寶山無量壽寺」と教団名の改称を京都府知事より認証(宗教法人法の改正により現在は文化庁の所轄)。同時に宗派として開宗した[6]。インドのカルカッタに本部を置く国際的仏教団体「インド大菩提会」(1891年設立)のメンバーであり、アジア各地の仏教指導者が一堂に会する「全世界佛教サミット」の運営およびスポンサーとして協力をしている[7][8]。
世界各国の仏像が、各国の仏教最高指導者及び皇室等から奉納されている。さらに、各国の法王や皇室の御遺骨の一部がお祀りされている。
カンボジア王国 ノロドム・シハモニ国王陛下が、父王の御遺骨が祀られる念仏宗(念佛宗)無量寿寺「佛教之王堂」にお詣りする等、世界各国の要人等と交流がある。
2017年2月4日には、総本山佛教之王堂にて、タイ王国 故ラーマ9世 プミポン・アドゥンヤデート国王陛下の百箇日追悼大法要が営まれた。さらに、2017年2月4日から10日にかけて、同じく総本山佛教之王堂にて、日タイ修好130周年記念写真展 ~プミポン国王陛下を偲んで~ が開催され、7日間で約16万人の方々が来場した。
本尊
阿弥陀三尊である阿弥陀如来、観音菩薩、勢至菩薩を本尊とする[9]。
経典
基本は、『一切経』である。
依処として『仏説無量壽経』、『仏説観無量寿経』、『仏説阿弥陀経』の「浄土三部経」、ついで『仏説父母恩重経』を特に重視している[9]。
教義
教義
一、釈尊の教え(仏教)、即ち『仏教経典(一切経)』を基とし、『念仏』を依処とする。
二、仏教は智慧の宗教である。
三、人としての道である『四恩』を大切にし、私たちは生かされていることを自覚する。
- 釈尊の説かれた四恩とは、
- 三宝を敬い、「和」を基とし、誰に対しても「信義」「礼節」を重んじ、人の範となること。[9]
念佛宗 三寶山 無量壽寺 十か条
- 第一条 三宝(仏・法・僧)に帰依すべし
- 第二条 弥陀の第十八願「至心・信楽・欲生我国」に依るべし
- 第三条 女人往生(第三十五願)を心得るべし
- 第四条 五逆罪を犯すべからず
- 第五条 正法誹謗すべからず
- 第六条 精進すべし
- 第七条 報恩謝得(布施の心)を心得るべし
- 第八条 衆生済度すべし
- 第九条 御役拝受者は頭を垂れ御仏の使命を全うすべし
- 第十条 命終まで「信心」を持つべし[10]
教団
機構
総本山「佛教之王堂」[1]と全国9教区(「北海道」、「関東」、「東海」、「北陸」、「京都」、「奈良」、「関西」、「中国・四国」、「九州」)。日本全国に33の別院及び施設がある(2009年現在)[4]。
運営
- 宗教法人の定款である「規則」及び「宗憲」に、法主は、教団の理事長職を兼務せず、又、法主及び教団の理事長の職は、世襲制ではないと定められている。
- (念佛宗宗憲前文、無量壽寺規則第6条、第9条)
2.一切の営利事業は行わない
- 本来の宗教活動を基とし、一切の営利事業は行わない。
- (無量壽寺規則第3条)
3.一人一人の責任
- 教団は信徒一人一人のものであり、教団の財産全てに至るまで、信徒一人一人の責任の下に運営され、委ねられていることが明記されている。
- (無量壽寺規則第24条、第33条)[11]
総本山「佛教之王堂」
佛教之王堂
第四回全世界佛教サミット[12](2005年開催)において、仏教徒の心の依処たる「佛教之王堂」[1]を日本に建立することが決議され、創建された[13]。
経蔵には、仏教の根本である『経典』が、世界33か国・1地域の法王・仏教指導者から奉納され、収蔵されている[14]。また、釈迦堂には、世界33か国・1地域の仏教指導者及び仏教国の国王から奉納された『仏像』を安置している[15]。
総本山にして「佛教之王堂」[3]、2008年(平成20年)11月1日 落慶[2]。尚、「佛教之王堂」名は宗教法人 念佛宗三寶山無量壽寺を権利者として商標登録されている。登録番号第5182053号、登録日2008年11月21日。
念佛宗無量壽寺総本山・落慶祝 新聞記事 企業広告
2008年(平成20年)8月13日付の全国紙朝刊(読売新聞、毎日新聞、産経新聞)に念佛宗 無量壽寺 総本山 落慶祝が、工事を請け負った株式会社大林組と大成建設株式会社等の企業広告として4面を費やし掲載された[16]。広告記事によると落慶は平成20年7月17日。総敷地面積45万坪。工期7年間を要し、延べ350万人の力を結集したとある。場所は兵庫県加東市、源義経ゆかりの地、三草山。
- 本堂:高さ51.5m 桁行67.9m 梁間58.2m 上段は建築史上類例のない六手先総詰組様式、下段は四手先総詰組様式の二層造
- 本堂宮殿:高さ19m、純金箔二重貼り六手先総詰組、阿弥陀三尊佛像、彫金は伽藍全体で32万点以上、彫刻は伽藍全体で1万点以上の木彫群、宮殿上に配す幅22.6mの双龍彫刻、宮殿両脇に全高11mの大彫刻、鳳凰・松竹梅等を刻んで表裏合わせて四基。総面積1468.7m2に及ぶ金箔襖に描かれた鳳凰、三阪雅彦制作
- 山門:高さ35.6m 桁行34.5m 梁間13.8m 上段は六手先総詰組様式、下段は四手先総詰組様式、両脇には世界最大級の仁王像が配される
- 釈迦堂・観音堂:高さ31.3m 桁行39.2m 梁間33m
- 北鐘楼・南鐘楼:高さ16.6m 桁行7.9m 梁間7.9m 鋳湯量50 t 超世界最大級
- 五重塔:高さ32.7m 初重の柱間5.45m 大韓民国重要無形文化財・李萬奉及び直弟子洪昌源による韓国古来の伝統的丹青技法の極彩色
- 本堂前石灯籠:高さ12m 幅7.4m ギネスブック公式認定、石匠・蒋智明制作
- 本堂鬼瓦:高さ9m 幅8.8m ギネスブック公式認定、鬼師・梶川亮治制作
- その他建造物として地蔵堂、経蔵、聖徳太子殿、僧堂(久世庵)、講堂(2千名収容の説法道場)、真如橋、久世飛龍閣、寺務所等がある。
- 日本庭園には、樹齢500年を筆頭とする1千本を越える京都北山台杉が立ち並び、樹齢800年とも推定される幹周二尋半の槙銘木「天上」他100本を越える槙の銘木の庭園、その他ツツジ20万本、桜7千本、小熊笹120万株、紅葉3千本等が青石や銘石と共に配される。敷地内に設けられた五百体羅漢公園には等身大の羅漢(仏弟子)の石像が点在する。
また、教団側からは理事長 西川俊男が「棟梁のお言葉によれば『将来、国宝・重文たり得る』伝統建築文化の精華たる総本山を建立していただきましたのも、偏に、荒廃した世に精神文明の夜明けを告げるものになればと願っての故であります。この上とも、観光寺院ではなく、現世利益を廃し、釈尊が遺された真の仏教の実践に努めてまいりたいと存じます。」と施主の挨拶を述べている[17]。
行事、活動等
お参り
毎月のお参り
六大祭事
四大特別御回向
仏教の日
- 全世界5億1千万人の仏教徒のために平成 26 年 12 月 9 日- 11 日 念佛宗総本山「佛教之王堂」カンボジア王国ノロドム・シアヌーク国王陛下 国際佛教記念ホールにて開催された第六回佛教サミットで、世界41ケ国の仏教の最高指導者が終結し全員一致で採択された仏教の祖であるお釈迦様の生誕日を記念して作られた日。
- (念佛宗三寶山無量壽寺「佛教之王堂」における参詣実績)
第一回仏教の日(2015年4月8日) 参列者数 約12万人
第二回仏教の日(2016年4月8日) 参列者数 約13万人
第三回仏教の日(2017年4月8日) 参列者数 約13万6千人
- 全世界41カ国では当日、それぞれ「仏教の日」のお祝いが開催される。
日本では、念佛宗総本山佛教之王堂で開催される。当日は、灌仏式(かんぶつしき)・灌頂式(かんじょうしき)・数百名の稚児行列が開催され、毎年日本全国から十数万人が訪れ、大変な賑わいとなっている。
「PRESIDENT」、「サライ」、「文藝春秋」などの月刊誌、及び、日刊「毎日小学生新聞」、全国各新聞などで「仏教の日」の広告が掲載され案内されている。
奉仕・積徳
教団発行の月刊誌によると、奉仕とは、得がたい念佛宗無量壽寺の縁に遇ったことにより、心の底から感謝の念があふれ出し、「私のようなものでも何かさせていただきたい」という全く下心のない謙虚な心から教団のために尽くすことであり、結果として、『我』を取り除くことが出来ると主張する。
また、「させて頂く」という純粋な奉仕の心は、自らを顧みずに他を救う『菩薩の心』『佛の心』に通じているとし、奉仕を行うことで、善根功徳を積み、浄土へと近づくことになると説明。功徳は子々孫々まで及ぶと記述している[19]。
社会福祉運動
- ’86、’89、’91にかけて「全国盲人写真展」(社団法人 日本文化協会主催)に協力[11]。
- 1995年(平成7年)2月 阪神淡路大震災義援金として1億5千万円を「真如の里」建立予定地である岐阜県の梶原知事に寄託[11]。
聖地復興事業
1994年(平成6年)よりブッダガヤにおいて、「無量壽学園」と名付けられた小・中学校を建設[11]。
サルナートの壁画修復
初転法輪の地で1994年(平成6年)より3か年計画にてムラガンダ・クティ・ビハーラ寺院の建物及び壁画の修復を行う[11]。
脚注
- ↑ 1.0 1.1 1.2 念佛宗 公式 ホームページ>総伽藍建立「総本山 念佛宗 無量壽寺」
- ↑ 2.0 2.1 念佛宗 公式 ホームページ>総伽藍建立「佛教之王堂 落慶」
- ↑ 3.0 3.1 念佛宗 公式ホームページ>総伽藍建立>総門「石碑」
- ↑ 4.0 4.1 念佛宗 公式ホームページ>念佛宗の概要「念佛宗について」
- ↑ 月刊無量壽358号(平成21年4月)17-18頁
- ↑ 月刊無量壽162号
- ↑ 京都新聞1998年(平成10年)4月1日(水曜日)30頁
- ↑ 産廃疑惑/ダライ・ラマを招待した謎の新興宗教の「評判」(週刊朝日、1998年4月17日)
- ↑ 9.0 9.1 9.2 「念佛宗のみちしるべ」(念佛宗 宗務局、平成17年5月)
- ↑ 念佛宗 勤行集(平成19年発行)
- ↑ 11.0 11.1 11.2 11.3 11.4 「念佛宗の概要」(平成8年版)
- ↑ 念佛宗 公式ホームページ>行事報告「佛教サミット」
- ↑ 月刊無量壽368号(平成22年2月)3頁
- ↑ 念佛宗 公式 ホームページ>総伽藍建立>伽藍建築「経蔵」
- ↑ 念佛宗 公式 ホームページ>総伽藍建立>伽藍建築「釈迦堂」
- ↑ 念佛宗 公式 ホームページ>お知らせ「総本山 新聞記事掲載」
- ↑ 念佛宗 公式ホームページ>総本山>落慶「御挨拶」
- ↑ 月刊無量壽巻末
- ↑ 月刊無量壽第348号