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{{顕生代}}
 
'''白亜紀'''(はくあき、白堊紀、{{lang|en|Cretaceous period}})とは、[[地球]]の[[地質時代]]の一つで、約1億4500万年前から6600万年前<ref>年代は、国際層序委員会 (ICS) [http://www.stratigraphy.org/ICSchart/ChronostratChart2013-01.jpg International Chronostratigraphic Chart v2013/01]による。</ref>を指す。この時代は、[[ジュラ紀]]に続く時代であり[[中生代]]の終わりの時代でもある。次の時代は、[[新生代]][[古第三紀]]の[[暁新世]]である。
 
  
「[[白堊]]」の「堊(アク; アと読むのは慣習)」の字は粘土質な土、すなわち[[石灰岩]]を意味し、石灰岩の[[地層]]から設定された地質年代のため'''白堊紀'''の名がついた<ref>『宇宙137億年の謎が2時間でわかる本 (KAWADE夢文庫) 文庫』112頁</ref>。また「白亜」の「亜」は、「堊」の[[同音の漢字による書きかえ]]である。
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'''白亜紀'''(はくあき、白堊紀、{{lang|en|Cretaceous period}})
  
== 概要 ==
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[[地質時代]]の年代区分の一つで,[[中生代]]の最後の[[紀]]。約 1億4500万年前から約 6600万年前までの期間。イギリスとフランスの間の[[ドーバー海峡]]地域のチョーク([[白亜]])を含む[[地層]]という意味で,1822年 J.B.J.オマリウス・ダロアが命名した。[[アンモナイト]]やベレムナイト([[矢石類]]),[[サンカクガイ]][[イノセラムス]]などの特徴的な[[貝類]]が繁栄した。また陸上では巨大な[[恐竜]]類が栄えた。植物は白亜紀の前半には[[ソテツ類]]などの[[裸子植物]]が多いが,後半に入って[[被子植物]]が出現する。日本にも白亜紀の地層はかなり広く分布し,太平洋側には[[海成層]]が,日本海側には[[湖成層]]が堆積した。
温暖な気候と高海水準とで特徴付けられる時代である。他の地質時代と同様に、開始と終了との[[地層]]には際立った特徴があるものの、正確な年代については、数百万年程度の誤差が見受けられる。白亜紀の終わりを示す[[K-Pg境界]]においては、[[イリジウム]]が大量に含まれた粘土層が世界中に見つかっている。これは、6,568万年前に[[ユカタン半島]]及び[[メキシコ湾]]にある巨大な[[チクシュルーブ・クレーター]]を作った[[隕石]]の衝突によってその破片が地上に降り積もったものと考えられている。この隕石の落下が引き起こした[[気候変動]]が、白亜紀末の[[大量絶滅]]に関係しているという[[学説]]は、現在では地質学者、古生物学者等の間で広く支持されている。
 
  
次の12の時代に分けられている。 うち、アルビアンまでを前期、セノマニアン以降を後期とする。
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{{テンプレート:20180815sk}}
 
 
{| class="wikitable"
 
|+ style="font-weight:bold;" | 白亜紀と周辺の地質時代
 
|-
 
! colspan="5" | [[地質時代|周辺の時代]]
 
|-
 
| rowspan="5" | [[新生代]]
 
| colspan="4" | [[第四紀]]
 
|-
 
| colspan="4" | [[新第三紀]]
 
|-
 
| rowspan="3" | [[古第三紀]]
 
| colspan="3" | [[漸新世]]
 
|-
 
| colspan="3" | [[始新世]]
 
|-
 
| colspan="3" | [[暁新世]]
 
|-
 
| rowspan="14" | [[中生代]]
 
! rowspan="12" colspan="2" | 白亜紀
 
| [[マーストリヒチアン]] || 7210万年 - 6600万年前
 
|-
 
| [[カンパニアン]] || 8360万年 - 7210万年前
 
|-
 
| [[サントニアン]] || 8630万年 - 8360万年前
 
|-
 
| [[コニアシアン]] || 8980万年 - 8630万年前
 
|-
 
| [[チューロニアン]] || 9390万年 - 8980万年前
 
|-
 
| [[セノマニアン]] || 1億50万年 - 9390万年前
 
|-
 
| [[アルビアン]] || 1億1300万年 - 1億50万年前
 
|-
 
| {{仮リンク|アプチアン|en|Aptian|}} || 1億2500万年 - 1億1300万年前
 
|-
 
| [[バレミアン]] || 1億2940万年 - 1億2500万年前
 
|-
 
| [[オーテリビアン]] || 1億3290万年 - 1億2940万年前
 
|-
 
| [[バランギニアン]] || 1億3980万年 - 1億3290万年前
 
|-
 
| [[ベリアシアン]] || 1億4500万年 - 1億3980万年前
 
|-
 
| colspan="4" | [[ジュラ紀]]
 
|-
 
| colspan="4" | [[三畳紀]]
 
|-
 
| colspan="5" | [[古生代]]
 
|}
 
 
 
== 気候と生物 ==
 
=== 気候 ===
 
ジュラ紀から白亜紀の境目に大きな絶滅などはなく、長期にわたり温暖で湿潤な[[気候]]が続いた。前期白亜紀において、一時的な寒冷化が見られるものの、同時期の表層海水温に関する研究では、低緯度地域で32 ℃、中緯度地域で26 ℃と現在より高い海水温で安定していたことがわかっている<ref>Littler, K. et al.(2011)</ref>。末期には[[気候帯]]が現われ、[[植物相]]にも変化が見られた。
 
 
 
=== 植物 ===
 
[[植物]]は、主流であった原始的な[[裸子植物]]や[[シダ]]などが減少し、[[被子植物]]が主流となって[[進化]]、繁栄を遂げた。[[スギ]]などの[[針葉樹]]は[[現代]]と同じ形まで進化し、[[イチジク]]、[[スズカケノキ]]、[[モクレン]]などが現在とほぼ同じ形となった。
 
 
 
=== 地上動物 ===
 
超大陸[[パンゲア]]の分裂が一層進んだが、これによって地理的な隔離が起きたため、陸上の生物の多様性を更に高めることとなった。地上の動物は、[[恐竜]]や[[ワニ]]などの[[爬虫類]]が支配的地位を占め、ジュラ紀に続いて全盛期であった。地上、海洋及び空を含め多種多様な進化を遂げている。白亜紀前期まではジュラ紀に栄えた恐竜の系統も依然健在であったが、白亜紀後期においては、その多くは姿を消した(広義の[[アロサウルス類]]、広義の[[ディプロドクス類]]、[[ステゴサウルス類]]など)。代わってジュラ紀にはあまり目立たなかった系統の恐竜が新たな進化を遂げ、放散することになる。白亜紀後期の恐竜及び翼竜の代表的な[[種 (分類学)|種]]は、[[ティラノサウルス]]、[[トリケラトプス]]、[[プテラノドン]]などが知られる。しかし白亜紀末期に他の多くの生物と共に恐竜は衰退し、最終的に現生鳥類を除いて絶滅する(後述)。また、[[翼竜]]類においては特に[[翼指竜亜目]]が白亜紀前期に多様化のピークを迎えていたが(翼竜の中でも[[嘴口竜亜目]]は前期を最後に姿を消した)、白亜紀後期には[[鳥類]]の発展と対照的に中・小型の翼竜類が衰え、プテラノドンや[[ケツァルコアトルス]]など大型種だけが残る状況となっていた。[[有鱗目 (爬虫類)|有鱗目]] において[[ヘビ]]類が地中性又は水中性の[[トカゲ]]類から進化したのも、白亜紀であるとされる。
 
 
 
[[哺乳類]]は、この時代に形態を大きく進化させ、[[胎生]]を持つようになり、また、[[有袋類]]及び[[有胎盤類]]への分化を遂げた。中には恐竜の[[幼体]]を襲っていた種もある。ただし、それらの形態は、小さな形の種にとどまっていたものが多い。有胎盤類は、白亜紀後期には既に多くの系統へと分岐していたようである。
 
 
 
前時代に恐竜から分岐した鳥類では、この時代に[[真鳥類]]が出現している。しかし、大勢を占めたのは、{{仮リンク|古鳥類|en|Archaeornithes}}であり、陸上性では[[孔子鳥]]、[[エナンティオルニス類]]などが繁栄した。なお、[[海鳥]]では、真鳥類の[[ヘスペロルニス]]、[[イクチオルニス]]などが栄えた。しかし、白亜紀に全盛を迎えたこれらの鳥類の集団は、白亜紀末期にほとんどが絶滅した。この時期に現生鳥類の直系の祖先も出現している。多くの目は、白亜紀後期には分化していたようだ。
 
 
 
=== 海洋動物 ===
 
海洋では1億2000万年前に現在の[[オントンジャワ海台]]を形成した大規模な海底火山噴火が南[[太平洋]]で発生した(その2000〜4000万年後には更に二次的な噴火が起きた)。これに前後して[[海洋無酸素事変]]も発生している。白亜紀後期序盤に[[魚竜]]、海生ワニ類、大型のプリオサウルス類([[首長竜]]の一群)が絶滅したのは、この影響ともされる。代わって[[モササウルス]]類、[[エラスモサウルス]]類をはじめとする首長竜などが繁栄した。[[軟骨魚類]]では現在見られる型の[[エイ]]及び[[サメ]]、[[硬骨魚類]]では[[ニシン]]類が現れ、[[軟体動物]]では狭義の[[アンモナイト]]などが進化を遂げた。
 
 
 
ジュラ紀中期に誕生した浮遊性[[有孔虫]]、及び[[ココリス]]などのナンノプランクトンは、この時期に生息域を大きく拡大させ、その遺骸は白亜紀の名称の元となった石灰岩層を形成した。
 
 
 
== K-Pg境界の大量絶滅 ==
 
{{Main|K-Pg境界}}
 
地上・空・海で繁栄していた爬虫類であったが、白亜紀の末には急減した。大量絶滅の影響を受けたためである。
 
 
 
白亜紀末には、地球史の上で5回目の、規模としては古生代[[ペルム紀]]末期の大絶滅([[P-T境界]])に次ぐ大規模な絶滅が起きた(K-Pg境界)。この大量絶滅では、陸上生物の約50%、海洋生物の約75%<ref>Thierstein, H.R. (1982)</ref><ref>Sheehan, P.M.,Fastovsky, D. E. (1992)</ref>、生物全体で約70%が絶滅した<ref>パウエル (2001)</ref>と考えられている。哺乳類・爬虫類・鳥類の多くが絶滅し、特に恐竜は(現生種につながる真鳥類を除いて)全てが絶滅した。また、海洋においても、[[カメ]]、[[カンプソサウルス]]([[チャンプソサウルス]])類以外の全ての海棲爬虫類、全てのアンモナイト類が絶滅している。しかし、アメリカで、この大量絶滅から70万年後とされる地層から[[アラモサウルス]]の化石が発見され、議論を呼んでいる。この発見は、カナダのアルバータ大学などの研究により確認され、論文がアメリカ地質学協会の専門誌に掲載された<ref>2011年1月30日付朝日新聞朝刊36面</ref>。
 
 
 
現在では絶滅の直接の原因は隕石([[小惑星]])の衝突によるものであるという説が広く知られており、[[2010年]][[3月5日]]には12ヶ国の研究機関による研究チームが同説が絶滅の直接の原因であると結論づけた<ref>{{Cite journal|
 
|author = Peter Schulte
 
|coauthors = Laia Alegret, Ignacio Arenillas, Jose A. Arz, Penny J. Barton, Paul R. Bown, Timothy J. Bralower, Gail L. Christeson, Philippe Claeys, Charles S. Cockell, Gareth S. Collins, Alexander Deutsch, Tamara J. Goldin, Kazuhisa Goto, Jose M. Grajales-Nishimura, Richard A. F. Grieve, Sean P. S. Gulick, Kirk R. Johnson, Wolfgang Kiessling, Christian Koeberl, David A. Kring, Kenneth G. MacLeod, Takafumi Matsui, Jay Melosh, Alessandro Montanari, Joanna V. Morgan, Clive R. Neal, Douglas J. Nichols, Richard D. Norris, Elisabetta Pierazzo, Greg Ravizza, Mario Rebolledo-Vieyra, Wolf Uwe Reimold, Eric Robin, Tobias Salge, Robert P. Speijer, Arthur R. Sweet, Jaime Urrutia-Fucugauchi, Vivi Vajda, Michael T. Whalen, Pi S. Willumsen
 
|year = 2010
 
|title = The Chicxulub Asteroid Impact and Mass Extinction at the Cretaceous-Paleogene Boundary
 
|journal = Science
 
|volume = 327
 
|page = 1214
 
|doi = 10.1126/science.1177265}}</ref>。ただし、それ以外の説も依然として存在する<ref>{{Cite book|和書|author = 後藤和久|year = 2011|title = 決着! 恐竜絶滅論争|publisher = 岩波書店|series = 岩波科学ライブラリー
 
|isbn = 978-4-00-029586-4 C0344 }}</ref>。
 
 
 
== 地質 ==
 
白亜紀の終わりにかけて、[[パンゲア大陸]]は完全に分裂し、配置は異なるものの現在ある大陸と同じ構成になった。[[ローラシア大陸]]は[[北アメリカ]]と[[ヨーロッパ]]とに分かれて[[大西洋]]が広がり、[[ゴンドワナ大陸]]は[[南極大陸]]、[[オーストラリア大陸]]、[[アフリカ大陸]]、[[南アメリカ大陸]]に分割された。[[インド]]及び[[マダガスカル]]は,まだアフリカと陸続きであったが末期には分裂し島大陸となっていた。[[北アメリカ大陸]]に食い込むようにして形成されていた浅い海は[[石炭]]層に挟まれて陸地となり、海の[[堆積物]]を多く残した。この他で重要な白亜紀の地層の露出は、[[中国]]とヨーロッパとで見られる。また、インドの[[デカントラップ]]にある大量の[[溶岩]]の地層は、白亜紀から暁新世にかけて形成されたものであることがわかっている。
 
 
 
== 脚注 ==
 
{{Reflist}}
 
 
 
== 参考文献 ==
 
* {{Cite journal|last=Thierstein|first=H.R.|year=1982|title=Terminal Cretaceous plankton extinctions: A critical assessment.|journal=Geol. Soc. Am. Special Paper|volume=190|pages=385-399}}
 
* {{Cite journal|last=Sheehan|first=P.M.|coauthors=Fastovsky,D.E.|year=1992|title=Major extinctions of land-dwelling vertebrates at the Cretaceous-Tertiary boundary, eastern Montana.|journal=Geology|volume=20|pages=556-560}}
 
* {{Cite book|和書|author=ジェームズ・ローレンス・パウエル|translator=寺嶋英志・瀬戸口烈司|title=白亜紀に夜がくる-恐竜の絶滅と現代地質学|year=2001|publisher=青土社|id=ISBN 4791759079}}
 
* {{Cite journal|last=Littler|first=Kate|coauthors=Robinson, Stuart A., Bown, Paul R., Nederbragt, Alexandra J., Pancost, Richard D.|year=2011|title=High sea-surface temperatures during the Early Cretaceous Epoch|journal=nature geoscience|volume=4|issue=3|pages=169-172|doi=10.1038/NGEO1081}}
 
 
 
== 関連項目 ==
 
{{Commonscat|Cretaceous}}
 
* [[地質時代]] - [[顕生代]] - [[中生代]]
 
 
 
== 外部リンク ==
 
* {{Cite web |url=http://www.geosociety.jp/name/content0062.html |title=地質系統・年代の日本語記述ガイドライン 2014年1月改訂版 |publisher=日本地質学会 |accessdate=2014-03-19}}
 
* {{Cite web |url=http://www.geosociety.jp/uploads/fckeditor//name/ChronostratChart2014_1.pdf |title=INTERNATIONAL CHRONOSTRATIGRAPHIC CHART (国際年代層序表) |format=PDF |publisher=日本地質学会 |accessdate=2014-03-19}}
 
* {{Cite web
 
|author = 仲田崇志
 
|date = 2009-10-29
 
|url = http://www2.tba.t-com.ne.jp/nakada/takashi/strat-chart/strat-chart.html
 
|title = 地質年代表
 
|work = きまぐれ生物学
 
|publisher =
 
|accessdate = 2011-02-14
 
}}
 
 
 
{{地質時代}}
 
  
 
{{DEFAULTSORT:はくあき}}
 
{{DEFAULTSORT:はくあき}}
 
[[Category:地質時代]]
 
[[Category:地質時代]]
 
[[Category:白亜紀|*]]
 
[[Category:白亜紀|*]]

2019/4/27/ (土) 16:50時点における最新版

白亜紀(はくあき、白堊紀、Cretaceous period

地質時代の年代区分の一つで,中生代の最後の。約 1億4500万年前から約 6600万年前までの期間。イギリスとフランスの間のドーバー海峡地域のチョーク(白亜)を含む地層という意味で,1822年 J.B.J.オマリウス・ダロアが命名した。アンモナイトやベレムナイト(矢石類),サンカクガイイノセラムスなどの特徴的な貝類が繁栄した。また陸上では巨大な恐竜類が栄えた。植物は白亜紀の前半にはソテツ類などの裸子植物が多いが,後半に入って被子植物が出現する。日本にも白亜紀の地層はかなり広く分布し,太平洋側には海成層が,日本海側には湖成層が堆積した。



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