炭素14
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炭素14(たんそ14、Carbon-14、14C)は、炭素の放射性同位体。
解説
炭素の内の0.00000000012%を占め、原子核は6個の陽子と8個の中性子からなる。炭素の大部分(98.9%)を占める炭素12は6個の陽子と6個の中性子、1.1%を占める炭素13は6個の陽子と7個の中性子からなる。1940年2月27日にMartin KamenとSam Rubenによって発見された。
- [math]\mathrm{~^{14}_{6}C}\rightarrow\mathrm{~^{14}_{7}N}+ e^{-} + \bar{\nu}_e[/math]
生成
炭素14は対流圏上部から成層圏で、窒素原子(N)に熱中性子(n)が吸収されることによって生成される。宇宙線が大気に入射するとさまざまな反応が起こり、その中には中性子を生成するものもある。生成した中性子と窒素原子から以下の反応によって炭素14が生成する。
- [math]n + \mathrm{^{14}_{7}N} \rightarrow \mathrm{^{14}_{6}C} + p[/math]
最も炭素14の生成量が多いのは高緯度地域の高度30,000から50,000フィート(約9,000から約15,000メートル)である。
応用
有機物中に存在する炭素14は放射性炭素年代測定に使われる。存在量の年変動を詳細に捉えることで過去の太陽活動周期を明らかにし、太陽活動に変化と伴う気候変動の関連性を解明する研究が行われている[1]。
脚注
- ↑ 宇宙線起源核種および安定同位体分析による太陽活動・宇宙線・気候変動についての研究東京大学宇宙線研究所 (PDF)
参考文献
関連項目
外部リンク
- 太陽活動と宇宙線、そして気候変動 東京大学宇宙線研究所