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| last_eruption = 1988年<ref>[http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/323_BeyonesuRocks/323_history.html 気象庁による噴火記録]</ref>
 
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[[ファイル:Myojin-Sho.JPG|thumb|282px|噴煙を上げる明神礁とそれを眺める船員(1952年)]]
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'''明神礁'''(みょうじんしょう)
'''明神礁'''(みょうじんしょう)は、[[伊豆諸島]]南部、[[須美寿島]]の北約50km、[[ベヨネース列岩]]の東約10kmに位置する[[海底火山]]である。
 
  
== 解説 ==
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東京都,伊豆諸島の南部に生じた岩礁。付近は巨大な海底複式火山で,外輪山の西部にあたる岩礁群が[[ベヨネース列岩]]で,その中央火口丘が明神礁である。 1952年[[海底火山]]の大爆発で,海上に高さ約 30m,東西約 100m,南北約 150mの山頂が突出,53年まで間欠的に噴火を続け,当時調査中の『第5海洋丸』は 1952年9月 24日の爆発で遭難し,調査員,乗組員 31名が全員殉職した。 54,60年にも噴火したが,のち治まり島は海中に没した。
海底火山体の本体は'''[[明神海山]]'''と呼ばれ、海底からの比高が約1600m、直径約7×10kmの海底[[カルデラ]]をもつ。明神礁はこのカルデラの外輪山北東部に形成された後カルデラ火山となっている。ベヨネース列岩は西側カルデラ縁上にあるが、カルデラの形成よりも先に形成された先カルデラ火山である。また、カルデラ中央部には'''高根礁'''とよばれる中央火口丘があり、山頂は水深330mにある。
 
  
[[1952年]]([[昭和]]27年)[[9月17日]]午前の[[噴火]]を最初に報告した[[静岡県]][[焼津市]]の[[焼津港]]所属の漁船「第十一明神丸」にちなんで命名された。[[雲仙普賢岳]]などと同じ[[デイサイト]]質の[[溶岩]]を噴出する[[火山]]で、激しい[[爆発]]を起こす性質がある。激しい火山活動をたびたび引き起こし何度か標高200~300mまで達する新島を形成したが、自らの爆発で消滅したり[[波浪]]に[[浸食]]されたりして現在に至るまで安定した新島を形成できていない。しかし[[公海]]上<ref>当時の[[領海]]は3[[海里]]。[[1982年]]の[[国連海洋法条約]]により領海は12海里となり、明神礁・高根礁ともすべて日本の領海内となっているため、新島が再出現した場合には自動的に日本領となる。</ref>で新たに形成された島は第一発見国がその領有を宣言できるため、当時アメリカ、旧ソ連、中国、韓国、フィリピンなどの艦船が頻繁に出没していた。
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71年以降,付近の海が白く濁るなど,活動の兆候が認められている。付近の海域はカツオの好漁場である。
 
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同年[[9月24日]]、噴火を観測中の[[海上保安庁]]の[[測量船]]「[[200トン型海洋観測船#同型船|第五海洋丸]]」が突然消息を断った。捜索の結果、噴火に巻き込まれたことを示す遺留品や船体の断片が見つかり、[[田山利三郎]]測量課長を始めとする31名が遭難、全員殉職したものと認定された(付近の「高根礁」の爆発に巻き込まれた、との説もある。生存者や目撃者が存在しないため、真相は不明)。
 
 
 
その後も付近では海水の変色などがたびたび発生し、近辺海域に海底火山危険区域が設定された(平成11年8月9日に解除)。
 
 
 
その後、[[1989年]]([[平成]]元年)に[[海上保安庁]]の自航式ブイ「マンボウ」による調査が行われ、明神礁が明神礁カルデラのカルデラ縁上に位置する後カルデラ丘であることが確認された。
 
 
 
[[1998年]](平成10年)にも無人測量船「マンボウII」による調査が行われ、この海域の詳細な地形が明らかになっている。現在は目立った海水の変色などは確認されていないが、活発な熱水活動や噴気が確認されている。
 
 
 
== 年表 ==
 
* [[1869年]]:海中噴火
 
* [[1870年]]:海中噴火、新島形成
 
* [[1871年]]:海中噴火
 
* [[1896年]]:新島出現
 
* [[1906年]][[4月14日]]:噴煙が上がる、軽石漂流
 
* [[1915年]]4月~7月:浅瀬を形成、海中噴火
 
* [[1934年]]:海中噴火
 
* [[1946年]]
 
** 2月:島が複数形成される
 
** 12月:島が破壊され波浪礁になる
 
* [[1952年]]
 
** [[9月17日]]:爆発と共に島が形成される
 
** [[9月23日]]:島が再び破壊され消滅する
 
** [[9月24日]]:第五海洋丸が噴火に巻き込まれ沈没、乗組員31名全員死亡
 
** [[10月11日]]:島が形成される
 
* [[1953年]]
 
** [[3月11日]]:大爆発多数・島が消滅する
 
** [[4月5日]]:島が再び形成される
 
** [[9月3日]]:島が海面下に消滅
 
* [[1954年]][[11月4日]]:海中噴火
 
* [[1955年]][[6月25日]]:海中噴火
 
* [[1960年]][[7月21日]]:海中噴火、噴煙確認
 
* [[1970年]]1月~4月:海中噴火、軽石漂流
 
 
 
[[1971年]]、[[1979年]]、[[1980年]]、[[1982年]]、[[1986年]]、[[1987年]]、[[1988年]]、[[2017年]]:海水変色
 
 
 
== 関連作品 ==
 
=== 絵画 ===
 
; [[池田遙邨]]『幻想の明神礁』
 
: 1952年の噴火に影響を受けた池田が同年に描いた。池田は、大海に島が誕生したという事件に夢とロマンを感じ、全くの想像で興奮しながら描いたと述べている<ref>[http://www2.city.kurashiki.okayama.jp/kcam2/collection/yoson_works/06.html 倉敷市立美術館 池田遙邨 作品]</ref>一方、描かれた船には「No.5」と描かれており、第五海洋丸の鎮魂を願って描かれた可能性が指摘されている<ref>[https://www.museum.or.jp/modules/topNews/index.php?page=article&storyid=874 池田遙邨「幻想の明神礁」、船は殉職船?|ニュース|インターネットミュージアム]</ref>。[[倉敷市立美術館]]が所蔵しており、[[2016年]]には、地元中学生の手で立体作品化された<ref>[https://mainichi.jp/articles/20160216/ddl/k33/040/553000c 池田遙邨 作品を立体化 倉敷市内の中学生が共同制作/岡山] 2016年2月16日付『[[毎日新聞]]』岡山版</ref>。
 
 
 
=== 映画 ===
 
; 『[[ゴジラ (1954年の映画)|ゴジラ]]』
 
: 冒頭、貨物船の消息不明が伝えられるシーンで、「明神礁の爆発の時にそっくりだ」というセリフがある。「第五海洋丸」の遭難を指している。
 
; 『[[ガメラ対ギャオス]]』
 
: 冒頭、明神礁の噴火がアナウンスされる。これは[[富士火山帯]]の異変の前触れだったという設定。
 
 
 
=== 漫画・アニメ ===
 
; 『[[六神合体ゴッドマーズ]]』
 
: 主人公の搭乗するロボット・ガイヤーは、普段は明神礁に潜んでいる。
 
 
 
== 出典 ==
 
* 村内必典:[https://www.jstage.jst.go.jp/article/zisin1948/5/4/5_4_157/_article/-char/ja/ 昭和27年9月の明神礁噴火活動について] 地震 第2輯 Vol.5 (1952) No.4 P157-163
 
* [[諏訪彰]]:[http://dx.doi.org/10.5026/jgeography.61.165 明神礁の噴火] 地学雑誌 Vol.61 (1952-1953) No.4 P165
 
* 諏訪彰:[http://dx.doi.org/10.5026/jgeography.62.3_100 明神礁の海底噴火について] 地学雑誌 Vol.62 (1953) No.3 P100-110
 
* 諏訪彰:[http://dx.doi.org/10.5026/jgeography.62.4_185 明神礁噴火活動の休止] 地学雑誌 Vol.62 (1953) No.4 P185
 
* 森本良平、小坂丈予:[http://dx.doi.org/10.5026/jgeography.79.6_301 明神礁最近の活動について] 地学雑誌 Vol.79 (1970) No.6 P301-320
 
 
 
== 脚注 ==
 
{{Reflist}}
 
 
 
== 参考文献 ==
 
* {{Cite book|和書
 
|author = [[加藤祐三]]
 
|title = 軽石 : 海底火山からのメッセージ
 
|year = 2009
 
|publisher = [[八坂書房]]
 
|isbn = 978-4-89694-930-8
 
}}
 
 
 
== 関連項目 ==
 
* [[海底火山]]
 
* [[ベヨネース列岩]]
 
 
 
== 外部リンク ==
 
* [http://www1.kaiho.mlit.go.jp/GIJUTSUKOKUSAI/kaiikiDB/kaiyo14-2.htm 明神礁] 海域火山データベース 海上保安庁海洋情報部
 
* 諏訪彰、竹山一郎:{{PDFlink|[http://www.jma.go.jp/jma/kishou/books/kenshin/vol17_4p067.pdf 1952年明神礁噴火の活動経過]}} 気象庁 驗震時報第17卷 第4号 pp.67-70
 
  
 
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明神礁
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海上に姿を現した時の明神礁(1952年)
最高地点
標高 −50 m [[[:テンプレート:Rnd/b-1]] ft]
プロミネンス {{convert/{{{2}}}|{{{1}}}|0|||||||r=re|d=LoffAoffDbSoff|s=}}
アイソレーション {{convert/{{{2}}}|{{{1}}}|0|||||||r=re|d=LoffAoffDbSoff|s=}}
座標 {{#invoke:Coordinates|coordinsert|テンプレート:Coord2|type:mountain|}} 
地形
明神礁の位置
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明神礁
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州/地方 テンプレート:Enum
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都市 テンプレート:Enum
国境 テンプレート:Enum
細分 テンプレート:Enum
地質
岩石の年代 テンプレート:Enum
山の種類 溶岩ドーム
岩石の種類 テンプレート:Enum
最新の噴火 1988年[1]
Project.svg プロジェクト 山

明神礁(みょうじんしょう)

東京都,伊豆諸島の南部に生じた岩礁。付近は巨大な海底複式火山で,外輪山の西部にあたる岩礁群がベヨネース列岩で,その中央火口丘が明神礁である。 1952年海底火山の大爆発で,海上に高さ約 30m,東西約 100m,南北約 150mの山頂が突出,53年まで間欠的に噴火を続け,当時調査中の『第5海洋丸』は 1952年9月 24日の爆発で遭難し,調査員,乗組員 31名が全員殉職した。 54,60年にも噴火したが,のち治まり島は海中に没した。

71年以降,付近の海が白く濁るなど,活動の兆候が認められている。付近の海域はカツオの好漁場である。




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