大浪池

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大浪池
所在地 鹿児島県霧島市
面積 0.25 km2
周囲長 1.90 km
最大水深 11.6 m
水面の標高 1241 m
成因 火口湖
淡水・汽水 淡水
湖沼型 酸栄養湖
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ファイル:1998-12 Ohnami-ike.JPG
韓国岳からみた大浪池。遠くに桜島

大浪池(おおなみのいけ、おおなみいけ)は、鹿児島県霧島市の北東部、霧島山にある直径630m、周囲約2km、ほぼ円形の火口湖。古くは大波池とも呼ばれていた。

概要

霧島山の火山活動によって約4万年前に形成された火口の跡に水がたまってできた。この火口から噴出した大量の軽石が周辺の地層に残されており、イワオコシ軽石と呼ばれている。池の水深は11.6mで暗青緑色を呈し、透明度が高いため池底まで見通すことができる。水質は強い酸性(pH=5.20)であるが、フナが生息している[1]。池から流出する川はない。池を擁する火山の標高は1412m、水面の標高は1241mであり、常時水を湛える火口湖としては日本で最も高い場所にある。冬期には結氷する。霧島市と宮崎県小林市とを結ぶ県道にあるバス停からの登山道 (片道約40分) と、火口の尾根を巡って池を一周する登山コース (一周約40分) が整備されている。前者は道の全ての部分が石畳で整備されており、後者はミヤマキリシマクマザサの藪多い登山道となっている。稜線の南西地点には大浪池休憩所が、韓国岳との鞍部には韓国岳避難小屋があり、霧島山山中で宿泊できる数少ない場所となっている。神龍が住むという伝説がある。

1959(昭和34)年2月13日に新燃岳が小規模爆発の後、14:50に爆発的噴火が発生。その際、新燃岳火口の西北西約3kmにある警察無線中継所(大浪池火口南側外縁部に設置されていたもの。現在は撤去され国土交通省の設備が設置されている場所)が噴石による被害を受けた[2][3]

名称の由来

大浪池の名称の由来については池面に波が立つ様子から名付けられたとの説[4]に加えて次のような伝説がある。近くの村に子供のいない夫婦がおり、山の神に祈ったところ女の子を授かり「お浪」と名付けた。美人であったため18歳になったとき結婚の申し込みをいくつも受けたが断り続けた。ある夜、彼女は山の池に飛び込み実は竜神の化身だったというもので、「お浪の池」がやがて「大浪の池」と呼ばれるようになったといわれる[5]

脚注

  1. 水沼栄三 「霧島山頂火口湖の水質」 『霧島山総合調査報告書』 霧島山総合研究会、1969年
  2. 国土交通省 気象庁 「霧島山 有史以降の火山活動
  3. 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービス、整理番号: CU7610、コース番号: C4、http://mapps.gsi.go.jp/maplibSearch.do?specificationId=1067179
  4. 橋口兼古、五代秀堯、橋口兼柄 『三国名勝図会』 1843年。
  5. 霧島町郷土誌編集委員会編 『霧島町郷土誌』 霧島町、1992年。

参考文献

  • 霧島町郷土誌編集委員会編 『霧島町郷土誌』 霧島町、1992年。

関連項目

外部リンク