「元勲」の版間の差分

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'''元勲'''(げんくん)とは、国政に対して大きな功績があった者をさす用語<ref>明治期の日本政府は[[足助重範]]を[[南朝 (日本)|南朝]]の元勲としており({{アジア歴史資料センター|A15112395300|故足助重範ヲ追賞シ正四位ヲ贈ラル}})、また読売新聞1920年(大正9年)8月11日5面「独逸の[[レームス・フォン・ヴォイルシュ|ヴ元帥]]逝く 独逸陸軍界の元勲である」、同1924年(大正13年)6月19日3面「[[ベニート・ムッソリーニ|ムソリニ首相]] 元勲内閣を推薦 首相は平大臣となる 拉致事件意外に展開」などがある。</ref>で、近代日本においては特に[[明治維新]]以降政界に影響力を持った有力政治家を指すことが多い<ref>{{Kotobank|元勲|2=デジタル大辞泉}}</ref>。
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'''元勲'''(げんくん)
  
== 日本における元勲 ==
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明治維新に大きな勲功のあった人をいう。当初西郷隆盛(たかもり)、木戸孝允(たかよし)、大久保利通(としみち)らをさし、彼らの死後は伊藤博文(ひろぶみ)、黒田清隆(きよたか)、山県有朋(やまがたありとも)、井上馨(かおる)、大山巌(いわお)らも呼称された。1892年(明治25)成立の第二次伊藤内閣は、この5人に後藤象二郎(しょうじろう)も加え元勲総出の内閣といわれた。法令上「元勲」の語は1888年4月の枢密院官制の上諭や翌年11月黒田、伊藤に対する「元勲優遇」の詔(みことのり)にみえるが、このころから有力な元勲は「元老」として機能し始めた。
[[明治維新]]を実現し、明治政府の樹立・安定に寄与した一群の人物たちは特に「元勲」と呼ばれた。「元勲」の語は[[1885年]](明治18年)のころからマスコミ等において用いられ、当初は[[大久保利通]]、[[西郷隆盛]]、[[木戸孝允]]、[[三条実美]]など初期の最有力者を指していた{{sfn|伊藤之雄|2016|p=51}}。その後、[[伊藤博文]]などの後の世代も元勲という呼び名で呼ばれるようになったが、当初は「元老」と混用されて用いられていた。やがて制度としての[[元老]]が浸透すると、元勲はもっぱら維新の功労者であった実力者達に対して用いられるようになった。
 
 
 
内閣制度発足後には伊藤博文、[[山縣有朋]]、[[黒田清隆]]、そして維新の折には大きな影響力を持たなかった[[松方正義]]、[[桂太郎]]も、元勲優遇の詔勅を受けている。
 
 
 
=== 明治日本の元勲 ===
 
''※ 各出身内での順番は生年順''
 
=== 公家出身 ===
 
* [[岩倉具視]]<ref name="山脇之人">山脇之人  『維新元勲十傑論』</ref>
 
* [[三条実美]]<ref>{{アジア歴史資料センター|A14110276700|三条内大臣ヲ正一位ニ叙スルノ詔}}</ref>
 
* [[西園寺公望]]
 
=== 薩摩出身 ===
 
* [[西郷隆盛]]<ref>{{アジア歴史資料センター|A03022895000|三条太政大臣ヨリ西郷大将ニ贈ラル丶書簡案}}</ref><ref name="山脇之人" /><ref name="ニッポニカ">{{Kotobank|元勲|2=日本大百科全書(ニッポニカ)}}</ref>
 
* [[大久保利通]]<ref name="山脇之人" /><ref>{{Kotobank|元勲|2=日本大百科全書(ニッポニカ)}}</ref>
 
* [[小松清廉]](小松帯刀)<ref name="山脇之人" />
 
* [[松方正義]]<ref>{{アジア歴史資料センター|A14110286800|正二位勲一等伯爵松方正義ニ賜フノ勅語}}</ref>
 
* [[黒田清隆]]<ref>{{アジア歴史資料センター|A14110275200|元勲優遇ノ詔(黒田)}}</ref><ref name="ニッポニカ"/>
 
* [[大山巌]]<ref name="ニッポニカ"/>
 
* [[西郷従道]]
 
* [[島津久光]]<ref>{{アジア歴史資料センター|A14110274700|故島津前左大臣弔慰ノ宣旨}}</ref>
 
* [[島津忠義]]<ref>{{アジア歴史資料センター|A15113178900|従一位勲一等公爵島津忠義薨去ニ付特ニ国葬ヲ行フ}}</ref>
 
=== 長州出身 ===
 
* [[大村益次郎]]<ref name="山脇之人" />
 
* [[木戸孝允]]<ref name="山脇之人" /><ref name="ニッポニカ"/>
 
* [[前原一誠]]<ref name="山脇之人" />
 
* [[広沢真臣]]<ref name="山脇之人" />
 
* [[井上馨]]<ref name="ニッポニカ"/>
 
* [[山縣有朋]]<ref>{{アジア歴史資料センター|A14110284100|元勲優遇ノ詔}}</ref><ref name="ニッポニカ"/>
 
* [[伊藤博文]]<ref>{{アジア歴史資料センター|A14110285000|元勲優遇ノ詔}}</ref><ref name="ニッポニカ"/>
 
* [[山田顕義]]
 
* [[桂太郎]]<ref>{{アジア歴史資料センター|A14110303800|桂公爵ニ賜フ勅書}}</ref>
 
* [[毛利元徳]]<ref>{{アジア歴史資料センター|A10110339100|国葬勅令}}</ref>
 
=== 土佐出身 ===
 
* [[佐々木高行]]
 
* [[福岡孝弟]]
 
* [[板垣退助]]
 
* [[後藤象二郎]]<ref name="ニッポニカ"/>
 
* [[田中光顕]]<ref>読売新聞[[1926年]](大正15年)4月22日「生ける国宝!! 唯一人現存する明治維新の大元勲」。</ref>
 
=== 肥前出身 ===
 
* [[副島種臣]]
 
* [[大木喬任]]
 
* [[江藤新平]]<ref name="山脇之人" />
 
* [[大隈重信]]
 
=== 肥後出身 ===
 
* [[横井小楠]]<ref name="山脇之人" />
 
=== 紀州出身 ===
 
* [[陸奥宗光]]
 
=== 幕府出身 ===
 
* [[勝海舟|勝安芳]](海舟)
 
 
 
== 脚注 ==
 
{{脚注ヘルプ}}
 
{{reflist|2}}
 
 
 
== 関連項目 ==
 
* [[元老]]
 
* [[藩閥]]
 
* [[維新の三傑]]
 
 
 
== 参考文献 ==
 
* 山脇之人 {{国立国会図書館デジタルコレクション|000000520949|維新元勲十傑論|format=EXTERNAL}}
 
* {{Cite book |和書 |author=伊藤之雄 |year=2016 |title=元老―近代日本の真の指導者たち |publisher= 中央公論新社|isbn=978-4121023797 |ref=herv }}
 
  
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[[Category:日本の制度史]]
 
[[Category:日本の制度史]]

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元勲(げんくん)

明治維新に大きな勲功のあった人をいう。当初西郷隆盛(たかもり)、木戸孝允(たかよし)、大久保利通(としみち)らをさし、彼らの死後は伊藤博文(ひろぶみ)、黒田清隆(きよたか)、山県有朋(やまがたありとも)、井上馨(かおる)、大山巌(いわお)らも呼称された。1892年(明治25)成立の第二次伊藤内閣は、この5人に後藤象二郎(しょうじろう)も加え元勲総出の内閣といわれた。法令上「元勲」の語は1888年4月の枢密院官制の上諭や翌年11月黒田、伊藤に対する「元勲優遇」の詔(みことのり)にみえるが、このころから有力な元勲は「元老」として機能し始めた。



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