小川町
小川町(おがわまち)は、埼玉県中部、比企郡の町であり、比企郡西部の中核をなす町である。
Contents
地理
比企地方及び県南西部の最も北西に位置し、秩父地方のすぐ外側に位置する。江戸から川越を抜けて秩父に向かう往還が町を東西に抜けており、古くはその地理的な優位性から六斎市が立つなど地域の商業中心であった。
外秩父の山に囲まれた小川盆地に市街地があり、その地勢から「武蔵の小京都」の異名を持ち、伝統工芸の和紙で知られる。
名誉町民である元・埼玉県議会議長 小久保太郎 の作詞による「ピッカリ千両節」は、町の歌とも言われ、これによれば「山の町、酒の町、紙の町」である。
町勢
- 面積:60.45km2
- 人口:36,264人
- 男性:18,020人
- 女性:18,244人
- 世帯数:12,660世帯
- 人口密度:599.90人/km2
(2005年12月31日現在)
地理
埼玉県中央部よりもやや西に位置する。市街地は小川盆地にあり外秩父山地に囲まれている。町の北東部は川越児玉往還に沿っている東松山台地を挟んで比企北丘陵の西端がかすめる。
隣接する自治体
歴史
- 古代から近世にかけての小川町域は主として武蔵国比企郡に属し、一部の地域は男衾郡に属していた。
- 1869年(明治2年)1月28日 (旧暦) - 武蔵知県事・宮原忠治の管轄区域をもって大宮県が発足(県庁は日本橋馬喰町)。ほか町域では久留里県・前橋県・品川県に属した村もあり。
- 1869年(明治2年)9月29日 (旧暦) - 県庁が浦和に移転し、大宮県から浦和県に改称。
- 1871年(明治4年)11月14日 (旧暦) - 浦和県・忍県・岩槻県の3県が合併して埼玉県が誕生。
- 1889年4月1日 - 町村制施行に伴い、小川村・西大塚村・下里村・角山村が合併し、比企郡小川町が成立する。
- 1955年2月11日 - 小川町・大河村・竹沢村・八和田村が合併し、小川町となる。
- 1956年1月1日 - 大里郡寄居町の西古里地区と鷹巣地区のそれぞれ一部を編入する。
平成の大合併における動向
- 比企地区8市町村合併
- 比企地区6町村合併
人口
小川町(に相当する地域)の人口の推移 | |
総務省統計局 国勢調査より |
行政
- 町長 松本恒夫(2014年6月13日就任、1期)
- 町議会 定数16
広域行政
- 比企広域市町村圏組合:東松山市、滑川町、嵐山町、ときがわ町、川島町、吉見町、東秩父村とともに、障害程度区分審査会、介護認定審査会、東松山斎場の運営、比企広域消防本部の運営(川島町を除く)と火薬類取締法・液化石油ガス法・高圧ガス保安法に基づく事務(川島町を除く)を行なっている。
- 小川地区衛生組合:小川町、嵐山町、滑川町、ときがわ町、東秩父村とともに、ごみ処理(収集運搬を除く)とし尿処理を行なっている。
- 埼玉中部資源循環組合(平成27年4月設立):東松山市、桶川市、滑川町、嵐山町、小川町、川島町、吉見町、ときがわ町、東秩父村とともに、吉見町内に新しくごみ処理施設の建設を行う。また、建設後の管理運営も行う予定。
経済
産業
古くから起業家精神(アントレプレナーシップ)が盛んな土地として知られ、東証一部上場のスーパー「ヤオコー」や、衣料品小売「しまむら」は、それぞれ小川町の八百屋「八百幸」、「島村呉服店」が発端である。この2社をとりあげた書籍『しまむらとヤオコー』(小川孔輔著、小学館)が2011年1月に発売されている。
また、埼玉県西部を中心に店舗網を持ち1951年に大生無尽と合併した小川無尽(現:東和銀行)や、1999年11月12日経営破綻した小川信用金庫(現:埼玉縣信用金庫)の本店所在地でもあった。
和紙
小川和紙の歴史は古く、その起源は1300年前にさかのぼると言われている。特に特産品である手漉きの「細川紙」は、国の重要無形文化財の指定を受けている。
太平洋戦争末期、風船爆弾の製造に当たっては実験段階から主に小川和紙が使用された。これは小川和紙が繊維が長く強度に優れる「細川紙」であること、和紙産地の中で小川町が比較的東京に近いことなどによる。
金融機関
- 埼玉りそな銀行小川支店
- 武蔵野銀行小川支店
- 東和銀行小川支店
- 埼玉縣信用金庫小川支店
- JA埼玉中央農業協同組合
- 小川支店、竹沢支店、八和田支店
その他
地域
住宅団地
教育
小学校
- 小川町立小川小学校
- 小川町立大河小学校
- 小川町立竹沢小学校
- 小川町立八和田小学校
- 小川町立東小川小学校
- 小川町立みどりが丘小学校
中学校
- 小川町立東中学校
- 小川町立西中学校
- 小川町立上野台中学校(2011年4月1日、東中へ統合により廃校)
- 小川町立欅台中学校
高等学校
公共施設
- 県の施設
- 埼玉県立小川げんきプラザ
- 町の施設
- 総合福祉センター(パトリアおがわ)
- ふれあいプラザおがわ
- 中央公民館
- 大河公民館
- 竹沢公民館
- 八和田公民館
- 大塚コミュニティセンター
- 町民会館(リリックおがわ)
- 小川町児童館
- 子育て支援センター
- 小川町ファミリーサポートセンター
- 小川町総合運動場
- 町立武道館
- 小川町都市公園
- 仙元山見晴らしの丘公園
- 小川和紙体験学習センター
- 小川町立図書館:町内には1つの図書館と移動図書館がある。比企広域市町村圏域内公共図書館の相互利用協定により、東松山市、滑川町、小川町、ときがわ町、川島町、吉見町、鳩山町、秩父郡東秩父村に住まい・通学通勤している者なら利用可能。
郵政
郵便番号は町内全域が「355-03xx」(小川郵便局が集配を担当)である。
- 小川郵便局
- 小川腰越郵便局
- 東小川郵便局
- 小川みどりが丘郵便局
- 東武竹沢駅前郵便局
- 八和田郵便局
- 小川本町簡易郵便局
消防
- 比企広域消防本部(東松山市)
- 小川消防署
警察
病院
- 小川赤十字病院
- 宏仁会小川病院
- 瀬川病院
電話番号
市外局番は町内全域が「0493」。同一市外局番の地域との通話は市内通話料金で利用可能(東松山MA)。収容局は埼玉小川別局のみ。
交通
道路
- 一般県道
鉄道と駅
東京の池袋へは東上線の急行や快速で約1時間程度で行くことができる。その為か町内には住宅団地(小川パークヒルなど)や大型マンションが建設されている。
路線バス
タクシー
タクシーの営業区域は県南西部交通圏で、川越市・所沢市・東松山市・飯能市・和光市などと同じエリアとなっている。
特産品・名物・史跡・観光スポット・祭事
- 和紙(小川和紙)
- 忠七めし
- 女郎うなぎ
- 1855年創業とされる割烹旅館福助の名物料理。吉原の遊女の面倒を見たことからその元遊女の生家に伝わる秘伝のタレを伝授され、「女郎うなぎ」として名物になったとされる。福助本館は明治年間に建てられた木造三階建。
- 高見城:県指定史跡。
- 小川町七夕まつり
- 道の駅おがわまち
- 吉田家住宅:埼玉県内最古の民家であり国の重要文化財でもある。
- 仙元山見晴らしの丘公園:仙元山にあり、ローラーすべり台を楽しむ事ができる。
出身有名人
- 安藤しげき(漫画家)
- 大野修嗣(医師)
- 川野トモ
- 川野清三(ヤオコー創業者)
- 川野幸夫(ヤオコー会長・日本スーパーマーケット協会会長)
- 島村恒俊(しまむら創業者)
- SIN(プロマジシャン)
- 山口弘和(コント山口君と竹田君)
- 曲山英里(ファッションモデル、女優)
- 野崎由美子(元・テレビ朝日アナウンサー、シャンソン歌手)
その他
- 町の南部には、「松本家文書」(町指定の有形文化財)を所有する松本家がある。
関連項目
外部リンク
大里郡寄居町 | ||||
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西 小川町 東 | ||||
南 | ||||
比企郡ときがわ町 |