「計器着陸装置」の版間の差分

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| image1    = Glide.JPG
 
| caption1  = グライドパス[[アンテナ]]
 
| image2    = EDDV-ILS 27R Localizer.jpg
 
| caption2  = [[ハノーファー空港]]に設置されたローカライザーアンテナ
 
}}
 
'''計器着陸装置'''(けいきちゃくりくそうち、{{lang-en|Instrument Landing System}}、'''ILS''')とは、[[着陸]]進入する[[航空機]]に対して、[[空港]]・[[飛行場]]付近の地上施設から指向性誘導[[電波]]を発射し、視界不良時にも安全に[[滑走路]]上まで誘導する計器進入[[システム]]<ref name="jal">{{cite news|url=http://www.jal.co.jp/jiten/dict/p338.html#05-04 |title=航空実用辞典 |publisher=日本航空 |accessdate=2011-11-13}}</ref>。
 
  
日本の電波法施行規則において『ILS』とは計器着陸方式(航空機に対し、その着陸降下直前又は着陸降下中に、水平及び垂直の誘導を与え、かつ、定点において着陸基準点までの距離を示すことにより、着陸のための一の固定した進入の経路を設定する無線航行方式)をいう」と定義されている(電波法施行規則2条1項49号)。
+
'''計器着陸装置'''(けいきちゃくりくそうち、{{lang-en|Instrument Landing System}}、'''ILS''')
  
同種の装置に[[マイクロ波着陸装置]](MLS)があるが、こちらはほとんど普及しておらず、日本国内には導入されていない。
+
着陸進入中の航空機に,指向性電波によって滑走路への進入コースを指示する装置。次の 3種類の電波発射装置から構成される。
  
== 原理 ==
+
(1) 滑走路の着陸地点から水平面に対して約 1/20の傾斜をもつ平面を知らせる電波発射装置(グライドスロープ発信機),<br>
空港・飛行場側の施設は、
+
(2) 滑走路の中心線を含む垂直面を知らせる電波発射装置(ローカライザ発信機),<br>
# 進入方向(横位置)を示す'''ローカライザ''' (LOC、LLZとも)
+
(3) 滑走路の着陸端から 100m前後(インナマーカ),1km前後(ミドルマーカ)および 8km前後(アウタマーカ)の 3地点から垂直上方に向かって位置を知らせる電波発射装置([[マーカビーコン]])。
# 降下経路(縦位置あるいは高さ)を示す'''グライドパス'''(GP、グライドスロープGSとも)
 
# 滑走路までの距離を示す{{仮リンク|'''マーカービーコン'''|en|Marker beacon}}(MB、マーカーMKRとも)またはT-[[距離測定装置|DME]]または代替フィックス
 
から構成される<ref name="jal"/>
 
[[ファイル:ILS_localizer_illustration.svg|thumb|200px|上がローカライザー、下がグライドパスの電波範囲を表した図]]
 
ローカライザは、滑走路反対端(滑走路中心線上)からややずれた異なる方向に150[[Hz]]および90Hzで[[変調]]された電波を発射する。ローカライザの周波数は108.10 [[MHz]] - 111.95 MHz(50kHz間隔だが100kHz部分は奇数のみなので、108.10、108.15、108.30、108.35、108.50等となる)の範囲で、空港ごとにまた滑走路ごとに異なっている。航空機の側ではローカライザ用のアンテナで受信した信号を[[復調]]し、150Hzと90Hzの成分の強度を比較することにより、右または左にずれている量を知ることができる。
 
  
グライドパスは329.30 MHz - 335.00 MHzが用いられるが、滑走路手前の接地点横([[PAPI]]の横付近)から上下に異なる低周波信号で変調されており、ローカライザと同様の原理である。グライドパスの周波数(後述するT-DMEの機上および地上周波数も)はローカライザの周波数と連動しているため、一般に空港のILSの周波数というとローカライザの周波数を示す。したがってこれら設備が用いる周波数はセットになっており、40種類のチャンネルがあることになる。
+
滑走路進入中の航空機は,受信機で (1)と (2)の電波を受信して,正しい進入コースに対する航空機の位置をコース変位指示器に表示するとともに,(3)のマーカが着陸地点からの距離を表示する。
  
航空機側の受信機は左右・上下のずれ量を検出し、パイロットにはCDI(Course Deviation Indicator, コース偏向指示器)またはCDIを含む統合計器に表示し提示する。または[[自動操縦]]装置を動作させる。[[パイロット (航空)|パイロット]]または[[自動操縦]]装置がこの差を無くすように飛行することで、正しい経路に沿っての進入が可能となる。
+
これによって操縦士は,滑走路直前まで計器の指示によって進入することができる。
  
MKRまたはT-DMEで滑走路までの距離がわかる。MKRは上空に指向性がある75MHzの信号で、航空機が通過したとき滑走路までの距離を表示と音によってパイロットに知らせる。インナーマーカー (IM) ・ミドルマーカー (MM) ・アウターマーカー (OM) の3種類がある。一般的には滑走路末端までそれぞれ 0.1[[海里|nm]](海里)・0.5 - 0.8nm・3.6 - 6nmであり、理想的なグライドスロープに航空機がのっていれば、それぞれ接地寸前・200ft・1400ft付近を通過したことが分かるようになっている。インナーマーカー・ミドルマーカー・アウターマーカーはそれぞれ、3kHz・1.3kHz・400Hzで変調された信号である。T-DMEは[[距離測定装置|DME]]と同じ原理であり、接地点まで連続的に距離測定が可能である。MKRまたはT-DMEが利用できないときは、それに代わるレーダーフィックスが必要であり、日本では認められていないが日本国外ではコンパスロケーター(最終進入路の開始地点にある[[無指向性無線標識|NDB]]局)等の航法施設によるフィックスで代替が可能となる場合もある。
+
近年は[[全地球測位システム]] GPSによる計器進入も実用化し,地上施設が不要なため地方空港やヘリポートなどで使われている。
 
 
飛行中はCDIを使用しないため、[[グラスコックピット]]を採用した旅客機などでは着陸モード時のみ表示している。
 
 
 
<gallery>
 
ファイル:Vor indicator.png|[[超短波全方向式無線標識|VOR]]指示計 (CDI) での表示。縦線が左右、横線が上下の振れを表す。表示は正確にコースに乗っている状態を示す。
 
ファイル:HSI ILS.jpg|HSI<ref>Horizontal Situation Indicator、水平姿勢指示計。グライドパスはやや上方、ローカライザーはやや右寄りを表している表示。つまり指示よりも低く左寄りを飛行している。</ref>での表示。黄色縦線が左右、左右にある黄色の矢印が上下を表す。
 
ファイル:Outer Marker Indicator.gif|アウターマーカー (OM) 航空機側に搭載された機器での表示
 
ファイル:Middle Marker Indicator.gif|ミドルマーカー (MM)
 
ファイル:Inner Marker Indicator.gif|インナーマーカー (IM)
 
</gallery>
 
 
 
== ILSのカテゴリー(精度) ==
 
[[国際民間航空機関|ICAO]]では、ILSをその設置・運用精度により以下の5つのカテゴリーに分類している。
 
{| class="wikitable"
 
|+ ILSのカテゴリー(精度)
 
! カテゴリー !! 決心高 (DH) !! [[滑走路視距離]] (RVR)
 
|-
 
! カテゴリーI (CAT I)
 
| 200ft以上 || 550m (1800ft) 以上または視程800m以上
 
|-
 
! カテゴリーII (CAT II)
 
| 100ft以上200ft未満 || 300m (1200ft) 以上
 
|-
 
! カテゴリーIIIA (CAT IIIA)
 
| 100ft未満または設定なし || 175m (700ft) 以上
 
|-
 
! カテゴリーIIIB (CAT IIIB)
 
| 50ft未満または設定なし || 50m (150ft) 以上、175m (700ft) 未満
 
|-
 
! カテゴリーIIIC (CAT IIIC)
 
| - || -
 
|}
 
 
 
カテゴリーの数字が大きくなるほど着陸決心高(Decision Height ; '''DH'''、[[着陸]]するか[[着陸復行|ゴーアラウンド]]するかを決定する滑走路末端からの高さ)は低くなっており、悪天候・低[[視程]]での着陸が可能となる。
 
 
 
ただし、これにはパイロットおよび航空機がカテゴリーを満たしている必要がある。パイロットを例にすると、通常は高精度のカテゴリーほど本装置を頼りに悪条件下であってもより低い高度までの降下が可能だが、万が一装置に異常が発生した場合にそれだけ低視程、低高度といった状況において緊急対応を必要とされる可能性が考えられるためである。このため本装置が単純にパイロットの技量を補ったり、その代わりになったりするものではないことに注意されたい。航空機も同様で、高精度のカテゴリーでは構成する機器の[[冗長化]]に関する規定がより厳しくなっている。
 
 
 
また、CAT II以上の場合には航空機およびパイロットだけでなく、航空会社などが国土交通大臣による「特別な方式による航行」の許可を受けなければならず、さらに空港でも低視程下での地上体制、LVP (Low Visibility Procedure) 体制が発動されなければならない。LVP体制のことを日本ではSSP (Special Safeguards and Procedure) 体制と呼んでいる。これには本装置の電波を乱すことの無いよう滑走路やアンテナ付近における車両の運行を停止したり、万が一に備えた緊急車両([[消防車]]、[[救急車]]など)の準備を行なったりすることが含まれる。
 
 
 
加えて[[飛行場灯火]](滑走路灯等)も必要条件であり、CAT II以上ではより高規格の[[進入灯]]等が求められる。
 
 
 
なお、決心高度 (Decision Altitude ; '''DA''')は平均海面上からの高度で表されるが、これに対し滑走路端からの高さで表されるものを決心高 (Decision Height ; '''DH''') と呼ぶ。DHに滑走路端標高を加えればDAになる。CAT I では[[気圧高度計]]によるDAを使用するのに対し、CAT II以上では[[電波高度計]]によるDHを用いる。電波高度計を用いる理由は、低高度においてより精密な高さが要求されるからである(気圧高度計では温度誤差等があるため)。さらに実際の運航では地形の凹凸も加味し、単純な滑走路端からの高さではなく、その地点の地表までの鉛直距離を1フィート単位で表した数値がDHになる。
 
 
 
またCAT IIIでDHを設定しない (= 0ft) 場合は、警戒高 (Alert Height ; '''AH''') が設定(多くの国では100ft)される。AHは機材または地上設備の異常がないことを確認するための最低の高さである。DHとの違いは、DHではその高さに達した時点で所定の灯火または地上施設が見えることを要求されるが、AHを設定する場合は、何も見えなくとも機上地上の機器類に異常が無ければ進入を継続できることにある。よってCAT IIIa、IIIbで定められたRVRがあれば(滑走路面の積雪状況や横風の強さといった制限はあるが)そのまま自動着陸することが可能である。
 
 
 
最も精度が高いCAT IIIcのILSもまた前述の通りDHは設定されておらず、航空機およびパイロットの条件が整えば全く視界がなくても自動操縦装置を使用して着陸をおこなえる。ただし、2007年現在CAT IIIcの運用例はない。これはCAT IIIc の精度が要求される視程無し(ゼロ)の条件下で着陸したとしても、その後の地上走行が極めて困難であり、また支援車両や緊急車両(トーイングカー、消防車、救急車など)も同じく視界不良のため対応に向かえないからである。運用開始に当たってはそれぞれに空港内を無視界で走行できる装備が必要となる。
 
 
 
== 日本での運用状況 ==
 
[[日本]]の1500m以上のジェット化空港には、最低1本の滑走路の少なくとも片側にフルILSが設置されているケースが多いが、[[富山空港]]・[[南紀白浜空港]]・[[出雲空港]]・[[広島西飛行場]]・[[徳之島空港]]・[[福江空港]](ただしローカライザーは両方に設置されている)・[[対馬空港]]・[[大島空港]]・[[八丈島空港]]などはローカライザー+T-DMEのみでグライドパス未設置。また[[信州まつもと空港]]は未設置([[超短波全方向式無線標識|VOR]]/DME非精密進入)。また、日本で唯一、民間[[パイロット (航空)|パイロット]]の訓練空港である[[下地島空港]]([[沖縄県]])にはILSが両側に設置されており、これは[[東京国際空港]]などの大規模空港を含めても数少ない例の一つである。設置出来ない主な理由は、地形や滑走路長などである。ILSが利用できるためには少なくとも10nm程度のグライドスロープが延ばせる必要があり、これが山などに遮られる場合は、ILSが設置できない。
 
 
 
またローカライザとグライドスロープを両方装備している空港であっても、計器進入方式でローカライザのみ使うよう指定される場合もある。例えば過去の[[東京国際空港]]で深夜にILSを使う場合、方位のみローカライザで誘導し高度は航空機の高度計とDME距離で制御する方式がとられていた([[オートパイロット]]はほとんどの場合降下率を設定できるので精密といえないまでも実用的な降下プロファイルが得られる)。現在の東京国際空港は陸上を通過しない深夜用のILS進入コースが設定され、特別なローカライザ進入は行っていない。
 
 
 
日本で最も精度の高いCAT III及びCAT IIのILSを設置しているのは以下の空港<ref>{{PDFlink|[http://www.cjiac.co.jp/kouhou/contents/2008/20090210.pdf 計器着陸装置 (ILS) のカテゴリー (CAT) IIIB化について]}} (Centrair Group News)</ref>である。
 
; CAT IIIb
 
: [[成田国際空港]] (R/W16R) ・[[釧路空港]](R/W17側)・[[青森空港]] <ref>[http://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/kendo/airport/CAT-3b.html 2012年7月よりCAT-3b供用開始]</ref>(R/W24側)・[[熊本空港]] (R/W07) ・[[中部国際空港]](R/W36側)・[[広島空港]](R/W10)<ref>2009年6月4日よりカテゴリーIIIbの運用を開始したが、2015年4月のアシアナ機の事故による地上機器破損により暫定的にCAT-Iでの運用となり、2015年9月15日に「CAT-IIIa」が、続けて2015年9月19日から「CAT-IIIb」の運用が再開された。</ref>・[[新千歳空港]] (R/W19R)<ref>2011年11月17日 - 2012年9月19日はCAT IIIa、2012年9月20日よりCAT IIIb運用開始</ref>・[[東京国際空港]] (R/W34R)<ref>2010年2月25日にはCAT IIIのILSが必要になる濃さの霧が発生した。2015年8月20日よりCAT IIIa、2016年1月7日よりCAT IIIbへ格上げ。</ref>
 
; CAT II
 
: [[関西国際空港]]・[[中部国際空港]](R/W18側)
 
 
 
これらの空港では霧で視界不良になることが多かったり、視界不良時に到着便が滞ると影響が大きいためである。
 
 
 
== オフセットローカライザ ==
 
ILSは滑走路延長にローカライザのパスが延びるように設置されるのが普通であるが、中にはこれと異なる方位に設置し(オフセットILS)、着陸直前に航空機が進入方位を変更して滑走路に正対するような利用がなされる場合もある。
 
 
 
具体例としては2010年から供用開始の[[東京国際空港]](羽田空港)のD滑走路があり、浦安市のリゾート施設への影響および千葉県からの要請(浦安市街地の上空飛行回避)を考慮して<ref>{{PDFlink|[http://www.pref.chiba.lg.jp/kuushin/haneda/kyougi/documents/hnd040525-2.pdf D滑走路への進入経路の変更について]}}</ref>海側に2度オフセットしてある。また、羽田の現B滑走路供用前のA滑走路でもローカライザ用地の都合からオフセット運用が行われていた。その他広島西、富山、大島、那覇などでオフセットローカライザの設置例がある。また[[イタリア]]の[[ジェノヴァ・クリストーフォロ・コロンボ空港]] (LIMJ) では山岳地帯を避けるため、[[中華民国]]の[[金門空港]] (RCBS) では[[中華人民共和国]]との国境が迫っているため、それぞれオフセットILSを設置している。
 
 
 
== ILSまたはローカライザの応用施設 ==
 
[[香港]]の旧[[啓徳空港]](1998年閉港)にはILSと同様の機器として'''IGS''' (Instrument Guidance System) が設置されており、航空機側はILSの受信装置をそのまま利用できた。着陸の手順としては、まずIGSによって空港近くの山へ向けて飛行する。ILSと同様ローカライザに沿って進入方向が与えられ、グライドパスに乗って降下していく。その後は(ローカライザから外れ)地上に湾曲して並べられた[[進入灯]]を目印に手動で右に47度旋回して滑走路に正対するというものであった。
 
 
 
またローカライザのみを利用する'''LDA''' (Localizer-Type Directional Aid) もある。これは滑走路とは違う方向からローカライザによって進入していき、滑走路を視認できた地点から旋回して着陸するというものである。日本では東京国際空港にB滑走路のRunway22、及びD滑走路のRunway23への誘導を目的として、東方向の東京湾上へ向けたものが設置されている<ref>{{PDFlink|[http://www.toshiba.co.jp/tech/review/2011/10/66_10pdf/f05.pdf 羽田空港 LDA装置]}}</ref>。これにより両滑走路への進入時に海上を飛行させることで市街地の騒音軽減を図ると共に、それぞれの滑走路に進入する航空機の安全な左右間隔を確保している(好天時に利用されており、悪天時は通常のILS進入となる)。
 
 
 
== アンテナ諸元 ==
 
{| class="wikitable"
 
|+ ローカライザ
 
|電波型式
 
|アンテナ型式
 
|-
 
|A2A
 
|[[対数周期アンテナ|対数周期型]] (LPDA)
 
|}
 
 
 
{| class="wikitable"
 
|+ グライドパス
 
|電波型式
 
|アンテナ型式
 
|-
 
|
 
|[[コーナーリフレクタ・アンテナ]]
 
|}
 
 
 
== 事故 ==
 
ILSの登場により天候が悪化しやすい地域の飛行場にも着陸できる可能性が増え、航空会社は[[ダイバート]]によるコストの軽減や新路線の開拓が可能となった。
 
 
 
一方でパイロットはILSに対応した資格取得と機器の取り扱い訓練が必要となり、負担が増加した。またILSの故障や不適切な取り扱いなどによる事故も発生するようになった。[[日本航空ニューデリー墜落事故]]では空港のILSが整備不良だったかが裁判で問われている。
 
  
 
== 脚注 ==
 
== 脚注 ==
130行目: 22行目:
 
* [[航空交通管制]]
 
* [[航空交通管制]]
 
* [[航空保安施設]]
 
* [[航空保安施設]]
* [[アビオニクス]]
 
* [[PAPI]]
 
 
== 外部リンク ==
 
* <!--[http://systou.naha-cab.go.jp/outage/naha_ils/naha_ils.htm 那覇ILSの概要] デッドリンクにつきコメントアウト-->
 
* [http://www.allstar.fiu.edu/aero/ILS.htm Navigation Systems - Level 3/The Instrument Landing System]
 
* [http://www.mlit.go.jp/koku/15_bf_000403.html 国土交通省-日本のILS設置空港]
 
  
 
{{DEFAULTSORT:けいきちやくりくそうち}}
 
{{DEFAULTSORT:けいきちやくりくそうち}}
 
[[Category:空港の設備]]
 
[[Category:空港の設備]]
 
[[Category:航空計器]]
 
[[Category:航空計器]]
{{aviation-stub}}
 

2018/8/12/ (日) 14:05時点における最新版

計器着陸装置(けいきちゃくりくそうち、英語: Instrument Landing SystemILS

着陸進入中の航空機に,指向性電波によって滑走路への進入コースを指示する装置。次の 3種類の電波発射装置から構成される。

(1) 滑走路の着陸地点から水平面に対して約 1/20の傾斜をもつ平面を知らせる電波発射装置(グライドスロープ発信機),
(2) 滑走路の中心線を含む垂直面を知らせる電波発射装置(ローカライザ発信機),
(3) 滑走路の着陸端から 100m前後(インナマーカ),1km前後(ミドルマーカ)および 8km前後(アウタマーカ)の 3地点から垂直上方に向かって位置を知らせる電波発射装置(マーカビーコン)。

滑走路進入中の航空機は,受信機で (1)と (2)の電波を受信して,正しい進入コースに対する航空機の位置をコース変位指示器に表示するとともに,(3)のマーカが着陸地点からの距離を表示する。

これによって操縦士は,滑走路直前まで計器の指示によって進入することができる。

近年は全地球測位システム GPSによる計器進入も実用化し,地上施設が不要なため地方空港やヘリポートなどで使われている。

脚注

関連項目