ja>Simasakon |
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| {{山系 | | {{山系 |
| |名称=房総丘陵 | | |名称=房総丘陵 |
− | |画像=[[ファイル:Boso Peninsula Chiba Japan SRTM.jpg|300px]]
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− | |画像キャプション=房総半島中南部に広がる房総丘陵
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| |所在地={{JPN}} [[千葉県]] | | |所在地={{JPN}} [[千葉県]] |
| | 緯度度 = 35 | 緯度分 = 6 | 緯度秒 = 53 | | | 緯度度 = 35 | 緯度分 = 6 | 緯度秒 = 53 |
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| |標高=408 | | |標高=408 |
| }} | | }} |
− | [[画像:Bousou hills.JPG|thumb|250px|[[千葉県]][[富津市]]の[[マザー牧場]]から見た房総丘陵]]
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− | '''房総丘陵'''(ぼうそうきゅうりょう)は、[[千葉県]]の[[房総半島]]中南部に広がる丘陵地帯。[[令制国]]の[[安房国]]と[[上総国]]の[[丘陵]]であり、[[富津岬]]の南の磯根岬付近から[[大網白里市]]北部を結んだ線の南東側を指す<ref name="zn">『日本大百科全書〈21〉』[[小学館]]、1988年、ISBN 4-09-526021-1、377頁。</ref>。北になるに従い[[標高]]が下がり、'''房総台地'''と呼ばれ、[[東金市]]から[[山武市]]まで続く。
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− | == 概要 ==
| + | '''房総丘陵'''(ぼうそうきゅうりょう) |
− | 南側の一部は[[南房総国定公園]]の公園区域をなし、[[観光地]]であることから[[旅行ガイドブック]]などでは[[東京]]や[[千葉市]]からの方角を重視し、房総丘陵の範囲を[[木更津市]]と[[茂原市]]を結んだ線以南とすることが多い<ref>『千葉県謎解き散歩 2』[[KADOKAWA]]、2014年、ISBN 978-4-04-600176-4、22頁。</ref>。『ブリタニカ国際大百科事典』も富津市上総湊と茂原付近を結ぶ線以南としている<ref>{{Cite book |和書 |title=[[ブリタニカ国際大百科事典]] |edition=電子辞書対応小項目版 |year=2004 |publisher=ブリタニカ・ジャパン、Encyclopædia Britannica, Inc. |chapter=房総丘陵 }}</ref>。
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− | 最高峰は[[愛宕山 (南房総市)|愛宕山]]で、[[地質]]は主に[[第三紀]]の[[三浦層群]]・[[第四紀]]の[[上総層群]]からなるが[[地殻変動]]を受け複雑に入り組んでいる。[[鋸山 (千葉県)|鋸山]]から[[加茂川 (千葉県)|加茂川]]の[[地溝帯]]を通り[[鴨川市]]の[[おせんころがし]]の[[海食崖]]に至る線によって北部の上総丘陵と南部の安房丘陵に二分される。
| + | 千葉県,[[房総半島]]南部の低山性の丘陵。最高点は[[愛宕山]] (408m) 。東京湾岸の富津市上総湊と[[九十九里平野]]の茂原付近を結ぶ線以南の地域に広がる。断層により寸断され,寄木細工のような地質構造を示す。地殻変動を受けて隆起した部分は,愛宕山,[[鹿野山]] (379m) ,清澄山 (377m) ,嶺岡,経塚,白浜などの地塁を形成,沈降した部分は[[館山平野]]や加茂川河谷などの地溝帯をなしている。[[養老川]],[[小櫃川]],[[小糸川]]など北流する河川は著しい曲流を示し,丘陵中に養老渓谷を形成。森林が豊富で県内の主要林業地域を形成。谷間の集落では米作のほか乳牛を飼育する。 |
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− | 上総丘陵を南北方向に並行して[[養老川]]・[[小櫃川]]・[[小糸川]]が[[蛇行]]して流れ、[[谷底平野]]を形成する。[[鹿野山]]、[[高宕山]]、[[清澄寺 (鴨川市)#地理|清澄山]]などが連なり、清澄山から[[養老渓谷]]にかけては[[カシ]]類[[混交林]]が優先し、その他の地域は広く[[コナラ]]、[[クリ]]、[[常緑広葉樹林]]と[[山武杉]]の[[人工林]]が展開する。かつての[[薪炭]]生産地には[[房総スカイライン]]や[[鴨川有料道路]]が通じ、[[マザー牧場]]、[[清和県民の森]]、[[三島湖]]や[[高宕山自然動物園]]などが開かれ、また養老川流域には多くの[[ゴルフ場]]が開発されている。
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− | 安房丘陵北の[[嶺岡山地]]では[[蛇紋岩]]が[[風化]]した[[地すべり]]が見られ、付近一帯は安房[[酪農]]の中心地をなし[[牛乳]]生産が盛んである。館山平野南部の丘陵は[[シイ]]、[[タブノキ]]の[[暖帯林]]が茂り[[館山野鳥の森]]がある<ref name="zn" />。
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− | == 主な山 ==
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− | *[[愛宕山 (南房総市)|愛宕山]]([[南房総市]])408m - 千葉県の最高峰
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− | *[[鹿野山]]([[君津市]])379m
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− | *[[清澄寺 (鴨川市)#地理|清澄山]]([[鴨川市]])377m
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− | *[[富山 (千葉県)|富山]](とみさん)(南房総市)350m
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− | *[[伊予ヶ岳]](南房総市)337m
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− | *[[嶺岡山地|嶺岡浅間]](鴨川市)336m
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− | *[[高宕山]](君津市・[[富津市]])330m
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− | *[[鋸山 (千葉県)|鋸山]](富津市・[[安房郡]][[鋸南町]])329m
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− | *[[嵯峨山 (千葉県)|嵯峨山]](富津市・安房郡鋸南町)315m
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− | *[[三石山 (千葉県)|三石山]](君津市)282m
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− | *[[音信山]]([[市原市]])186m
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− | *[[三舟山]](君津市・富津市)139m
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− | == 特徴 ==
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− | [[フォッサマグナ]]の中にある新しい[[地層]]で、南部には「嶺岡帯」北部には「東金崖線」などの特徴ある地質帯があり、北東側の[[銚子市]]付近に見られる[[中生代]]の地層と好対照である。
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− | * 嶺岡帯 - 愛宕山を主峰とする[[嶺岡山系]]沿いに東西に分布し、[[蛇紋岩]]、[[玄武岩]]、[[斑れい岩]]、[[石灰岩]]、[[チャート (岩石)|チャート]]、[[閃緑岩]]、[[結晶片岩]]、[[凝灰岩]]などが無秩序に分布しており、現存する[[プレートテクトニクス]]では説明できない地質構造体である<ref>[http://nh.kanagawa-museum.jp/files/data/pdf/res-rep/14/chouken14_025-056_takahashi_s.pdf 神奈川県立生命の星・地球博物館 - 房総半島嶺岡帯の地質及び構造発達史]。</ref>。
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− | * 黒滝不整合 - [[勝浦市]]吉尾のボラの鼻では、下位の[[安房層群]]([[三浦層群]]とも)清澄層の整然とした[[タービダイト|砂岩泥岩互層]]に上位の上総層群黒滝層の雑然とした[[礫岩]]が重なっているのが観察できる。両者の境界が黒滝の不整合面で、礫岩が下位の地層を30メートル以上も削りこんでいる<ref>『日本列島ジオサイト地質百選』[[オーム社]]、2007年、ISBN 978-4-274-20460-9、53頁。</ref>。
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− | * 笠森層 - 上総丘陵を構成する[[上総層群]]の最上位層で、模式地の[[長南町]]笠森の大岩の上には[[笠森寺]]の観音堂がそびえ、北東端の山武市の石塚山の岩石上には[[不動院長勝寺]]の浪切不動堂が建つ(山武市付近の地層は従来金剛地層と呼ばれていたが、笠森層と同時異相の関係がありいずれにしろ上総層群の最上位層である<ref>[http://staff.aist.go.jp/k.marumo/siryou/ane/setsumei.html 産総研-丸茂研究室 - 土壌・地質汚染評価基本図~5万分の1姉崎]。</ref>)。
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− | * 房総丘陵ケスタ地形 - 塊状の砂質砂岩‐泥質砂岩からなっている笠森層が透水性が悪いため下刻が進み、小櫃川や養老川上流域では急峻な[[ケスタ]]地形が形成されている。またこれにより、[[下総層群]]の上に[[関東ローム層]]が堆積した[[侵食]]を受け難い地質の[[下総台地]]の方が標高が高いといういわゆる「地形の逆転」が生じている<ref>『日本の地形 4 関東・伊豆小笠原』[[東京大学出版会]]、2000年、ISBN 4-13-064714-8、152頁。</ref>。
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− | * 東金崖線 - [[九十九里平野]]と[[東京湾]]岸との[[分水界]]で、大網白里市にある[[小中池]]付近には、[[南白亀川]]水系の[[支流]]小中川が、[[村田川]]を[[河川争奪]]した地形が見られる。
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− | == 脚注 ==
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− | == 参考文献 ==
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− | * 近藤精造 『千葉の自然をたずねて』[[築地書館]]、1992年。ISBN 4-8067-1024-5
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| [[Category:日本の丘陵]] | | [[Category:日本の丘陵]] |