NetLogo

提供: miniwiki
移動先:案内検索
NetLogo
拡張子 nlogo, nlogo3d
パラダイム マルチパラダイム: 教育向けEnglish版手続き型エージェント型 (agent-basedシミュレーションEnglish版
登場時期 1999年
設計者 ウリ・ウィレンスキー
最新リリース 6.0.2/ 2017年8月11日(6年前) (2017-08-11
型付け ダイナミック
影響を受けた言語 StarLogo, Logo
プラットフォーム クロスプラットフォーム (JVM)
ライセンス GPL
ウェブサイト ccl.northwestern.edu/netlogo
テンプレートを表示

NetLogoとはエージェント型プログラミング言語および統合開発環境である。the NetLogo websiteで無料で入手できる。

概要

LOGOの派生として「敷居が低く限界の無い」概念のもと設計され、「タートル」「パッチ」「オブザーバー」といった形式のエージェントを使ったプログラミングコンセプトとなっている[1]。また複数のオーディエンスを念頭に置き、教育コミュニティにおいて子供への教育やプログラミング経験無しで関連した現象をモデル化するドメインエキスパートEnglish版に特化している[2]

NetLogo環境は創発現象の探究を可能にしており、経済学生物学物理学化学心理学システムダイナミクスといった様々なドメインのモデルを含む広範なメディアライブラリが付属する[3]。また修正スイッチ、スライダー、チューサー、インプット、他インターフェイス要素を使った探究や[4]、新しいモデルの作成や既存モデルの修正も可能になっている。

設計、作成したのはノースウェスタン大学のコネクテッドラーニング・コンピュータベースモデリングセンター長官のウリ・ウィレンスキーであり[5]、開発を牽引したのはセス・チスエである[5]

技術的基礎

NetLogoはフリー・アンド・オープンソースソフトウェアでライセンスはGPLで、ScalaJavaで書かれており、Java仮想マシン上で動作する[6]。中核部は部分的にユーザーコードをJVMバイトコードにコンパイルするハイブリッドのインタープリター/コンパイラである[7]

使用例

NetLogoにおける単純なマルチエージェントモデルの例としてユーザーインターフェースにウルフ・シープ・プリデーションモデルが表示されている[8]。時間をかけて捕食者・被捕食者の生物数増加をモデル化している。特徴は以下の通り:

  • 羊とオオカミに見立てた2種類のタートルがある。
  • 両方とも体力が尽きるまでランダムに移動している。
  • またどちらも移動することで体力を消費し、体力が無くなったら死ぬ。
  • 羊は草を食べることで体力を増加させる。
  • オオカミは羊を食べることで体力を増加させる。
  • 両方とも自身の子供と共体力を共有し繁殖できる。

HubNet

HubNetとは教室でNetLogoを使って参加型シミュレーションを動作させる技術である[9]。参加型シミュレーションにおいてユーザーグループ全体でシステムの挙動を設定することに参加する。ネットワークコンピュータ、テキサス・インスツルメンツ製グラフ電卓といった個々のデバイスを使うことで各ユーザーは分離独立したエージェントとして活動する。HubNet活動の一例としてコモンズの悲劇という経済問題モデルである「トレジディー・オブ・ザ・コモンズ」がある[10]

脚注

  • (2011) Agent-Based and Individual-Based Modeling: A Practical Introduction. Cambridge: Princeton University Press. ISBN 978-0-691-13674-5. 
  • (2005) SIMULATION FOR THE SOCIAL SCIENTIST Second Edition. London: McGraw Hill. ISBN 978-0-335-21600-0. 
  • (in Press) An introduction to agent-based modeling: Modeling natural, social and engineered complex systems with NetLogo.. Cambridge: MIT Press. 

外部リンク