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農地

(のうち)

 耕作の目的に供される土地(農地法2条1項)、すなわち農作物の栽培を目的とする土地をいう。より具体的にいえば、農作物を肥培管理(耕うん、施肥、播種(はしゅ)、除草など)して、収穫物を得ることが目的となっている土地のことである。以上の意味における農地は、農業統計上(作物統計、耕地及び作付面積統計など)、耕地として取り扱われている。これに対して、農業経営を行ううえで、主として肥料用、飼料用のための採草や家畜の放牧に利用するが、肥培管理をいっさい行わない土地を、採草放牧地(農地法2条1項)という。農地と採草放牧地とをあわせて農用地(農業振興地域の整備に関する法律3条1号)という。わが国では、農用地に占める採草放牧地の割合が、明治末年以降急速に減少している。なお、農業収益の低迷状態が続くなか、担い手不足と高齢化が進行し、農地の遊休化が無視できなくなりつつある。

 農地は、食糧生産の基本的生産基盤であるだけでなく、広大な空間的広がりをもつため、私的財産であると同時に社会的財産でもある。したがって、法制上における農地の所有権・利用権の性格規定の相違は、一国の農業発展を左右する。また、農地の壊廃・拡張および基盤整備は、都市的土地利用など農業以外の土地利用とほどよいバランスを保ちつつなされる必要があるが、ここでも、農地の所有および利用に関する諸制度が、一国経済の効率性や国土利用に重大な影響を及ぼしている。土地の所有および利用に関する制度全般について、社会的コンセンサスの形成が強く望まれるゆえんである。