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転置行列

転置行列(てんちぎょうれつ、: transpose [of a matrix], transposed matrix)とは mn 列の行列 A に対して A(i, j) 要素と (j, i) 要素を入れ替えた nm 列の行列、つまり対角線で成分を折り返した行列のことである。転置行列は tA, AT, Aテンプレート:Mtop, Atr, A′ などと示される。行列の転置行列を与える操作のことを転置(てんち、: transpose)といい、「A を転置する」などと表現する。

行列

[math] A = \begin{pmatrix} 1 & 2 & 3 \\ 4 & 5 & 6 \\ 7 & 8 & 9 \end{pmatrix},\quad B = \begin{pmatrix} a & b & c \\ d & e & f \end{pmatrix} [/math]

に対して転置行列 Aテンプレート:Mtop, Bテンプレート:Mtop はそれぞれ

[math] A^\top = \begin{pmatrix} 1 & 4 & 7 \\ 2 & 5 & 8 \\ 3 & 6 & 9 \end{pmatrix}, \quad B^\top = \begin{pmatrix} a & d \\ b & e \\ c & f \end{pmatrix} [/math]

である。

性質

A, B は行列、k, r はスカラーとして各演算が定義できる限りにおいて以下のことが成り立つ。

転置が特別な性質を持つものとして次のような行列がある。

これらの行列はそれぞれ随伴行列(行列のエルミート共役)に対するエルミート行列歪エルミート行列ユニタリ行列に相当する。

線形写像との関係

m × n 行列 An 次元ベクトル空間 V から m 次元ベクトル空間 W への線形写像 f : VW とみなすとき、A の転置行列 Aテンプレート:Mtop には f の転置写像 fテンプレート:Mtop が対応する。これは W双対空間 W* から V の双対空間 V* への線形写像 fテンプレート:Mtop : W*V* で、y*W* に対して

[math]f^\top(y^*) = y^* \circ f [/math]

によって定義される[1]。この定義は yWy*W* の自然なペアリングを y*(y) = テンプレート:Angbr と表記すれば、xV に対して

[math] \langle f(x), y^* \rangle = \langle x, f^\top(y^*) \rangle [/math]

という関係式によって書き直すこともできる[2]

脚注

参考文献

関連項目




テンプレート:Linear algebra