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海賊

海賊(かいぞく、英語: pirate

海上を航行する船舶を襲い,暴行,略奪に専念する盗賊集団。狭い海峡地帯や入江,港湾の多い島嶼などを根拠地とし,古くから歴史に登場した。西洋では,紀元前後の数世紀にわたって地中海を中心に海賊が横行。中世には,十字軍以後地中海貿易が再開されるとイスラム,イタリア諸都市国家の間に海賊行為が続発した。一方,バルト海,北海などでは,民族移動と旧秩序の解体のなかで,ノルマン (いわゆるバイキング ) の活動があった。近代では,「地理上の発見」以後,海賊の活動範囲は,大西洋,西インド諸島から東南アジア海域へと全世界に拡大した。特にイギリスを先頭に海賊行為は公然と行われ,絶対王政下の植民地獲得,敵国の海外貿易攪乱政策に半合法的に利用された。宗教戦争からスペイン継承戦争にいたる時代がその最盛期である。中国では,秦・漢時代から海賊活動が顕著になり,特に元・明時代には活発になった。本土沿海の島々に拠点をおいて,一時は数百,数千の舟隻にも達した。いわゆる倭寇も,明代後期のものは,中国人を主体とした密貿易者を兼ねた海賊であった。清末,民国時代にいたっても密貿易に従事するかたわら,海賊船として出没する者も多かった。日本では,海に囲まれた地理的条件により早くから海上に進出する者が多く,海賊衆とも呼ばれたが,海賊という言葉は賊の意味よりも,むしろ武力をもった豪族の水軍をさすことが多い。瀬戸内海,九州の島々を拠点とした海賊は有名で,そのなかでも,鎌倉時代末期から室町時代にかけて武力をもって中国大陸,朝鮮半島沿岸まで進出した日本船は,倭寇と呼ばれて,沿岸地の人々から恐れられた。しかし室町幕府が勘合貿易を確立するにつれて衰退した。現在では,近代諸国家が海軍力を強化し,国際法も整備され,1958年には公海に関する条約 14条から 21条によって,私有の船舶,航空機の乗組員なり旅客が私的目的のために行うすべての不法な暴力行為,抑留または略奪行為で,公空,公海にある航空機,船舶またはこれらのなかにある人や財産に対するものは海賊行為とみなされ,すべての国は海賊を捕獲することに協力しなければならないとされた。



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