比例限度

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試験片材料を伸長させる場合,応力-ひずみ線図に示されるような曲線を描いて,ある応力の値までは応力とひずみは比例関係を保つ。この関係を示す最大の応力値を比例限度 (比例限または比例限界) という。この比例関係を「フックの法則」という。一方,負荷した応力を取除いたときに原形に戻りうる上限の応力値,すなわち永久ひずみの残らない最大の応力を弾性限度 (弾性限または弾性限界) elastic limitと呼ぶ。弾性限度は,一般には比例限度よりもわずかに高い値を示す (冷間加工材では逆転することがある) が,試験機と伸び計の精度,ならびに材料の加工履歴に依存するので,通常はほとんど差がないとみてよい。