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大阪都構想

(おおさかとこうそう)

2012年(平成24)に制定された大都市地域特別区設置法(平成24年法律第80号)に基づき、政令指定都市大阪市を廃止して、北、湾岸、東、南、中央の五つの特別区を設置するという、大阪維新の会による地方行政改革の構想。大阪府と大阪市の役割を見直し、インフラ整備や経済対策といった広域の行政機能は府に集約し、地域における福祉や教育などの住民サービスなどは特別区が担うよう再編する。道府県と政令指定都市の間で生じやすかった二重行政の問題が解消され、新たな政策等を迅速に実施する体制が整えられることが期待される一方、庁舎やシステムの整備など、多額の移行コストが必要になると想定された。

大阪都構想は、大阪維新の会代表の橋下徹(はしもととおる)(1969― )が大阪府知事を務めていた2010年にスローガンとして掲げたのが始まりで、この構想をきっかけに地域政党・大阪維新の会が結成された。大阪維新の会は2011年11月に行われた大阪府知事と大阪市長の同時選挙に勝利し、大阪市長に当選した橋下は都構想を推進。実現の是非を問う住民投票を2015年5月に実施した。これは、大都市地域特別区設置法に基づき、法的な拘束力をもつ住民投票として全国で初めて行われたもので、投開票の結果、反対票が賛成票を僅差(きんさ)で上回り、都構想は廃案となった。これを受けて橋本は、大阪市長の任期満了をもって政界から引退すると表明した。

2015年5月時点で20ある政令指定都市は、1956年(昭和31)に創設された制度によるもので、今日の地方行政とそぐわない部分があると指摘する声は以前からあった。都構想に反対した府市の議員連合は、2014年5月成立の改正地方自治法により設置可能になった「総合区」(政令指定都市の行政区の権限を強化した区)を活用するなど、新たな市政について検討していくと表明しており、今回の住民投票が、地方自治制度のあり方をめぐる議論に与えた影響は小さくない。

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