厚生経済学(ピグー)

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こうせいけいざいがく The Economics of Welfare

イギリスの経済学者A.C.ピグーの主著で,厚生経済学の古典。 1920年刊。

A.マーシャルの経済学に基づいて基数的効用,個人間の効用比較を前提とする厚生経済学を確立した。

ピグーは実質国民所得を国民分配分と呼び,次の3つの規範的命題,すなわち

(1) 他の事情が不変ならば,国民分配分の増大は経済的厚生を増大する傾向がある,
(2) 他の事情が不変ならば,国民分配分のうち貧者に属する部分が増加し,分配がより平等になるほど経済的厚生が増大する傾向がある,
(3) 国民分配分の変動が少くなるほど経済的厚生が増大する傾向がある,

を判断基準として,それらを実現するように公共政策を提案した。