二酸化炭素泉
提供: miniwiki
二酸化炭素泉(にさんかたんそせん)は、掲示用泉質名に基づく温泉の泉質の分類の一種。療養泉のうち塩類泉に分類される。
概要
1キログラム中に遊離炭酸を1グラム以上を含む温泉や鉱泉のこと。旧泉質名は単純炭酸泉であり、今日でも「炭酸泉」という名称が多用されている。また、俗称として「ラムネの湯」とも一部で呼ばれている[1]。
入浴すると皮膚に炭酸の泡が付着するが、付着量に関しては二酸化炭素泉により差があり、このことと炭酸ガス(二酸化炭素)の実際の溶け込み量や効能との関係などについて一概に言えない。なお、炭酸を多く含有するからといって純粋な二酸化炭素泉(単純二酸化炭素泉)とは限らず、天然のものでは泉質上、炭酸水素塩泉や含鉄泉に分類され赤褐色となることも多い[2]。また、二酸化炭素泉と炭酸水素塩泉の泉質を併せ持つ場合もある[3]。
近年では遊離炭酸を発生させる装置(1000 ppm(=湯1リットル当たり炭酸ガス1 g)以上の高濃度のものを三菱レイヨングループが1997年に開発[4])の導入により、「人工炭酸泉」を目玉とするスーパー銭湯などの施設が増加している[5]。
新旧泉質名
新旧泉質名では、以下に分類される。
旧泉質名 | 新泉質名 | 略記泉質名 |
---|---|---|
単純炭酸泉 | 単純二酸化炭素泉 | 単純CO2泉 |
効能
※効能はその効果を万人に保証するものではない
泉質に基づく効能として、以下が挙げられる。
浴用
飲用
天然の二酸化炭素泉
- 日本国内では天然の炭酸含有泉自体がそう多くない上に[7]、炭酸水素ナトリウム(重曹)や食塩などを含まない純粋な二酸化炭素泉となるとさらに数が限られてしまうが、大分県の白水鉱泉はほぼ炭酸成分のみの単純二酸化炭素泉である。また同県の長湯温泉では、単純二酸化炭素泉と炭酸水素塩泉の二系統の炭酸含有泉がある[8]。
- 国内で確認されている二酸化炭素含有量1位は2014年8月現在、青森県にあるみちのく温泉で遊離炭酸含有量4,004mg/kgである[9]。
脚注
- ↑ ラムネ温泉(ラムネ温泉館公式ホームページ)
- ↑ 日本の天然炭酸泉について1(炭酸泉情報ガイド)
- ↑ ラムネ銀泉の温泉効果(頓原ラムネ銀泉公式ホームページ)
- ↑ 高濃度人工炭酸泉:炭酸泉の歴史(三菱レイヨン・クリンスイ株式会社)
- ↑ 高濃度人工炭酸泉:炭酸泉を体験しよう(温浴施設)(三菱レイヨン・クリンスイ株式会社)
- ↑ “参考資料2新旧泉質名対照 (PDF)”. 環境省自然環境局自然環境整備課温泉地保護利用推進室. . 2018閲覧.
- ↑ ウワサの「炭酸泉」(勝ちスポ!)
- ↑ 炭酸泉の特性と長湯温泉(長湯温泉協会公式ホームページ)
- ↑ みちのく温泉旅館|温泉 宿/旅館が満載【ゆこゆこネット】
外部リンク
- 炭酸泉MAP【天然】(Google マップ) - 二酸化炭素泉以外の炭酸含有泉も含まれる。