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ルネサンス

Renaissance; Rinascimento
14~16世紀のヨーロッパ社会の転換期に起った革新的な文化運動。

renaissanceは「再生」を意味するフランス語だが,「文芸復興」と訳されることが多い。

ギリシア,ローマの古代文化を理想とし,それを復興させつつ新しい文化を生み出そうとする運動で,思想,文学,美術,建築など多方面にわたった。まずイタリアで始ったが,それにはいくつかの条件が働いていた。ひとつには北イタリア諸都市の経済的繁栄があったこと,またこれら諸都市が古代のギリシア,ローマと同じように都市国家の構造をもっていたこと,さらに地理的に古代文化の伝統を伝えるビザンチンやイスラム世界に近接して接触が多かったことなどである。ここでは市民の現実的世俗的感覚がキリストや聖者をも人間化する志向を生み出し,ギリシア,ローマの古典やその美術的様式が尊重され,独特の市民文化が育っていった。

この市民文化は特に都市の支配層である富裕な上層市民の要求に支えられ,ヒューマニズム (人文主義) の立場が貫かれていた。しかし諸都市のコムーネ体制が衰えて,より広い領域を支配する君主国家が発達するにつれ,ルネサンスの性格も変化した。 15世紀後半から文化は市民的性格を失って,君主の保護のもとでの宮廷文化的性格を帯びるようになった。そして後期ルネサンス文化の中心地であったローマで 1527年に起きた略奪事件 (ローマの略奪) で,イタリアのルネサンスは終息したとされている。

ルネサンスの運動は 16世紀にはアルプスを越えてフランス,ドイツ,ネーデルラント,イギリスなどヨーロッパ各地に広まり,それぞれの文化的伝統および社会的状況と結びついた独自のルネサンス文化を生んでいく。アルプス以北の特徴の一つは聖書の研究を通じて信仰の内容を問いかけたことで,これは宗教改革に連なる面をもった。