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ポリネシア人

ポリネシア人(Polynesian)

北はハワイ諸島,南はニュージーランド,東はイースター島の3点を結ぶ三角形の内に含まれる東太平洋上の島々の住民。明褐色の皮膚に黒色波状毛をもち,背が高く肥満型である。その源郷については T.ヘイエルダールによるアメリカインディアン起源説が有名であるが,今日ではほとんど否定されている。最近の言語学,考古学の成果によれば,東南アジアから島伝いにフィジー諸島を経て,前 1000年頃にトンガ諸島およびサモア諸島に到着した人々が,さらに次の移住地のマルキーズ諸島ないしソシエテ諸島を中心に,9世紀頃にポリネシア全域に広がったと考えられている。ポリネシア人が高度の航海技術をもっていたことは有名で,その生活は海と不可分である。各島の文化,言語は互いに似通っており,斉一性が高い。タロイモ,ヤムイモ,バナナ,パンノキ,サトウキビの栽培と,カヌーによる漁労を行い,豚,犬,鶏を飼育し,樹皮布などを用いて衣類としていた。骨,歯,貝類などの首飾り,入墨が一般にみられ,首長は頭に羽根飾りなどをつける。住居は草ぶき屋根で開口部が広い1室のことが多い。家族,血縁の結束が強く,階層的秩序が発達していて,ハワイ,タヒチ,トンガなどでは多くの島々を含む政治的社会の形成がみられた。宗教は発達した儀礼をもつものが多く,多数の神々が特別の聖域に祀られ,創世神話や首長の系譜が伝承されている。工芸に巧みで,イースター島では巨石文化がみられ,ニュージーランドでは集会所やカヌーに彫刻を施すところも多い。また独特の音楽と踊りが発達している。