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パリ

パリ Paris

フランスの首都。フランス北部,パリ盆地の中心に位置する。古代名ルテチア Lutetia (ラテン語) ,ルコティキア Loukotikia (ギリシア語) 。1市で1県 (ビルドパリ県) を構成し,20区に分かれる。

モンマルトル,ショーモン,パッシー,ムードンなどのなだらかな丘陵が周囲を取り巻き,中央をほぼ東から西にセーヌ川が流れる。セーヌ川の川中島としてシテ,サンルイの2島があるが,シテ島はパリの発祥地で,前3世紀中頃から古代ケルト人の一部族パリジイ人 (パリの名称の由来) が住みついていた。前 52年,カエサルのローマ軍に征服されてその植民都市ルテチアとなり,市街地はセーヌ川左岸の現ラテン区に発展。5世紀末パリと改称,以後6世紀末までフランク王国の首都。

987年にはユーグ・カペーがフランス最初の国王としてカペー朝を樹立,パリをフランスの首都とした。 12世紀にはフィリップ・オーギュストが市街を整備,セーヌ両岸にまたがる城壁を建設。 14世紀初頭にはフランス最大の都市となり,人口も急増して,右岸の城壁は拡大された。 19世紀半ばナポレオン3世の時代に都市計画を実施,その後も発展が続いた。 19世紀における人口増加は著しく,初頭は約 50万人だったのに対し,1851年には約 130万人,1896年には約 250万人とふくれ上がった。 20世紀に入ると,郊外に人が移るなどして,1921年の 290万人をピークにパリ市としての人口は減少傾向をみせ始めた。

パリは政治,文化,経済,金融,産業などすべての分野にわたるフランスの中心地であるとともに観光,芸術などの面で世界有数の都市である。貴金属加工や皮革製品,衣服,陶器などの製造も盛んで,それらの製品は奢侈品として世界中から広く愛用されているものが多い。さらに周辺地区では自動車,電機,機械などをはじめとする近代工業が発達している。 1955年以降は工場建設を規制し,地方分散を進め,パリへの一極集中を避けている。商業ではホテル,レストラン,娯楽施設など観光関連産業が中心。シテ島はパリの中心で,ノートル・ダム大聖堂 (1163~1345) ,ステンドグラスの壮麗なサント・シャペル (1248) ,コンシエルジュリー (14世紀。フランス革命時の牢獄) がある。セーヌ左岸は学問と芸術の町で,ラテン区に世界最古の大学の一つであるパリ大学がある。このほかリュクサンブール公園,パリの象徴ともいえるエッフェル塔がある。

セーヌ右岸は政治,経済の町であるが,世界最大級の美術館として知られるルーブル美術館,コンコルド広場,シャンゼリゼ通り,凱旋門,オペラ座があるほか,サクレ・クール聖堂のあるモンマルトル,ブーローニュの森などが広がる。これらセーヌ川河岸一帯は 1991年世界遺産の文化遺産に登録された。さらに周辺には,シテユニベルシテール (大学都市) ,デファンス地区再開発事業による高層オフィス・住宅群など大規模な都市計画による新しい町づくりがみられる。オルリー,シャルルドゴールの二大空港が全世界と結んでいる。国連教育科学文化機関UNESCOの本部がある。市域面積 105km2。人口 221万1297(2008)