エジプト独立運動

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19世紀後半から 20世紀なかばまで続いたエジプトの完全独立を目指す民族運動。

1952年のエジプト革命をもって完遂された。エジプトは 16世紀以来オスマン帝国の属領であったが,19世紀に入ってイギリス,フランスの影響力が強まり,第1次世界大戦とともにイギリスの統治下におかれた。戦後ワフド党の領袖ザグルール・パシャを中心に独立を要求する声が燃え広がったことから,22年2月イギリスは名目上の独立を与えた。都市および重要な地区にはイギリス軍が駐留,経済の実権もほぼ完全に掌握していた。このため再び反英運動が高揚,36年にはイギリス軍の駐留をスエズ運河地帯のみに限ったイギリス=エジプト同盟条約が調印された。第2次世界大戦後,イギリス軍の完全撤退を求める運動が再燃,51年にはイギリス=エジプト条約を破棄するなど,国民の間に完全独立の声が高まったのを背景に,52年の革命へと導かれた。