インターシティー225
インターシティー225(InterCity 225)は、1990年に運行を開始したイギリスのロンドン、エディンバラ間を結ぶ客車列車。「225」は設計最高速度が時速225キロであることに由来する。ユーロスターを除くイギリス国内の列車としては、390形と並んで最速である。
歴史
イギリス国鉄時代の1990年に東海岸本線にて運行を開始し、ロンドン - エディンバラ間約630kmを約4時間半で結んだ。ロンドンのキングス・クロス駅を午前10時に発車する「フライング・スコッツマン」の運用にも投入された。
当初はAPT計画の一環として、1974年に西海岸本線に試作導入されたAPT-Pに続いて東海岸本線へも投入予定があったが、APT自体が失敗続きで1980年代に計画が消滅した。インターシティー225はその代替として開発されたものである。
1996年の国鉄民営化後はGNERに継承、2007年からのナショナル・エクスプレス・イースト・コースト(National Express East Coast)、2009年からのイースト・コースト(East Coast)と運行会社の変遷を経て、2015年からはヴァージン・トレインズ・イースト・コースト(Virgin Trains East Coast)が運用している。
車両
編成の両端のうち片側は動力車の91形(Class 91)電気機関車、もう一方の片側は付随車の制御荷物車(DVT)がそれぞれ配置されたプッシュプル方式である。そして両車両の間には9両のマーク4客車を連結した合計11両で1編成として運用される。1988年から1991年にかけてGEC、メトロキャメル、BRELの製造製造により31編成が用意された。
運行路線の信号システムが高速運転に対応していないため、設計最高速度225km/hに対して運転最高速度は200km/hに留まっている。1995年6月にヨーク近郊で行われた高速走行試験では、時速154.1マイル(260.2km/h)を記録した。
2001年から2006年にかけて、マーク4客車の更新工事が「マラード計画」の一環として実施された。
都市間高速鉄道計画の一環により、インターシティー225は日立製作所製の800形・801形への置き換えが開始される。