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うるち米から転送)

(こめ、: rice

イネの種実。籾殻()を除いただけの玄米と,さらに糠(ぬか)を除いた白米とに大別される。またイネの種類から,おもに日本,エジプト,アメリカ合衆国などで生産される短粒で丸みを帯びた日本型米(ジャポニカ米)と,おもにミャンマー,タイなどインドシナ半島で生産される長粒で粘りが少ないインド型米(インディカ米)がある。生育上の水分要求度の観点から区別すると水稲と陸稲(おかぼ)とがあり,日本国内の生産においては水稲が 9割を占めている。またデンプン成分の違いから,粳米(うるちまい)ともち米がある。実質的には東アジアおよび南東アジア全域を中心に,世界人口の約半数が主食を米に依存し,世界の米の 95%までが人間の食用となる。米文化の起源は諸説あるが,前7000~前5000年頃の中国ですでに稲作が行なわれていたとみられる。その後徐々に東西へ広まり,中世には南ヨーロッパに紹介されるにいたったとされる。日本へは前3~前1世紀頃に,中国から朝鮮を経て日本型イネが伝えられたようである。

おもに熱帯,亜熱帯,または温和な地域の沿岸平野部や干満のあるデルタ地,または川の流域で栽培される。イネは変異性に富み,世界に広く分布しているので,栽培方法や栽培時期はさまざまである。水稲は一般に苗床に種がまかれ,25~50日たったところで水田に移植される。水流のある 5~10cmの水につかり,成長するまでその状態を保つことが必要となる。収穫された種実は,籾殻に覆われている。通常は脱穀して籾殻と糠を除き,つや出しのため仕上げにグルコースとタルク(滑石)をかぶせることもある。籾殻だけを除いた玄米は約 8%の蛋白質と若干の脂肪を含み,[[ビタミンB1]],ビタミンB2,ニコチン酸,鉄分,カルシウムの源になる。精米過程で糠まで除去された白米は栄養価が大幅に低下するため,白米に頼りすぎる食生活は,ビタミンB1と無機物の不足から起こる病気である脚気の原因ともなる。白米の栄養的欠陥を補うための米製品には,鉄分とビタミンB1,ビタミンB2などを添加した強化米のほか,保存性や即席性を高めたα米などがある。

調理法は,東洋および中東では主食として粒のまま炊いて食べるが,そのほかにもスープ類に入れたり副食にしたりと,さまざまである。また醸造蒸留され,酒やにも加工される。精米過程の副産物である粉状の糠と,つや出し過程で出るデンプンは家畜の飼料になり,糠からとれるぬか油は食用にも工業用にも利用される。砕米はデンプンやビーフン(米粉)になる。籾殻は燃料や填材,工業研磨剤,肥料原料,化学工業の合成樹脂製造用のフルフラールなどになる。わらは飼料や家畜の敷きわら,マット,衣類などに利用される。

1960年代,いわゆる緑の革命が起こり,世界を飢餓の脅威から救うべく先進国が科学力を出し合い,多数の農作物の改良種・変形種が生み出された。高収品種の短稈イネ IR8は,短く丈夫な茎をもち倒れにくいのが特徴であったが,洪水や病害虫に弱く,農薬や肥料を必要とするうえ,食味が悪いなどもろもろの要素が相まって,期待されたほどの成果は得られなかった。米の主要生産国としては,中国,インド,インドネシア,バングラデシュ,ベトナム,タイ,ミャンマー,日本,フィリピン,ブラジル,大韓民国(韓国),アメリカ,パキスタンがあげられる。





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