笠浩史
笠 浩史(りゅう ひろふみ、1965年1月3日 - )は、日本の政治家。希望の党の衆議院議員(6期)、衆議院科学技術・イノベーション推進特別委員長。
文部科学副大臣(野田第3次改造内閣)、文部科学大臣政務官(菅第1次改造内閣・菅第2次改造内閣)、民進党国会対策委員長代理、希望の党国会対策委員長等を歴任した。
来歴
福岡県福岡市生まれ。福岡県立修猷館高等学校[1]、慶應義塾大学文学部卒業。大学卒業後は1989年(平成元年)全国朝日放送(現在のテレビ朝日)に入社[2]。
2003年、第43回衆議院議員総選挙に神奈川9区から民主党公認で立候補し初当選。なお神奈川9区は神奈川県知事選挙に立候補するため衆議院議員を辞職した松沢成文の選出選挙区であった。2005年の第44回衆議院議員総選挙では自由民主党公認の山内康一(のちにみんなの党、民主党、民進党を経て立憲民主党に移籍)に神奈川9区で敗れるが、重複立候補していた比例南関東ブロックで復活し、再選。菅第1次改造内閣で文部科学大臣政務官に任命され、菅第2次改造内閣まで務める。同年10月に結成された青山会(樽床グループ)事務局長に就任。
2012年4月、辞表を提出した樋高剛に代わって民主党総括副幹事長に起用された。同年10月、野田第3次改造内閣で文部科学副大臣に任命された。同年12月の第46回衆議院議員総選挙では、民主党に逆風吹き荒れる中でも神奈川9区で自民党の中山展宏を9,078票差で破って小選挙区で当選を果たして4選した(中山、みんなの党新人の椎名毅も比例復活)。
2014年5月、細野豪志を中心に結成された自誓会に参加[3]。同年12月の第47回衆議院議員総選挙では、前回よりも差を縮められたものの4,543票差で自民党の中山を破り、5選。
2017年9月の民進党代表選挙後、離党を検討していることが報じられたため[4][5][6][7]、13日に大島敦幹事長から慰留を受けたが[8][9][10]、14日に離党の意向を表明した[11][12][13][14][15]。15日には離党届を提出し[16][17]、離党理由について「政権選択を問う衆議院選挙で共産党との連携はあり得ない」「自民党に対抗できる勢力を新たにしっかりと作っていきたい」と述べ、8月に離党した細野との連携に意欲を示した[18][19][20][21][22]。民進党は「重大な反党行為」として離党届を受理せず19日付で除籍(除名)処分とした。小選挙区選出議員の離党届は原則として受理されてきたが、大島は処分理由について、代表選直後に党の結束を乱す行為であり「(比例も小選挙区も)党勢をそぐ罪の重さは同じ」と説明した[23][24][25][26]。
9月27日、小池百合子東京都知事を代表とする新党「希望の党」設立会見に、結党メンバーとなる国会議員14人の一人として参加した[27][28][29][30][31]。
10月の第48回衆議院議員総選挙では希望の党公認で神奈川9区から出馬し、選挙中に希望の党が失速し前回よりもさらに差を縮められたものの1712票差で自民党の中山を破り、6選。当選後、希望の党の暫定的な執行部の国会対策委員長に就任した[32]。11月14日、希望の党共同代表選挙後に正式な執行部が発足したことを受け、国会対策委員長を退任した[33]。
政策・主張
- 映画「南京の真実」の賛同者であり、2007年6月14日、ワシントン・ポストに掲載されたアメリカ合衆国下院121号決議の全面撤回を求める広告「THE FACTS」の賛同者に名を連ねている[34]。
- 2011年8月15日、文部科学大臣政務官在任中の終戦記念日に靖国神社を参拝した[35]。
- 日本国憲法の改正に賛成[36]。
- 集団的自衛権の行使を禁じた内閣法制局の憲法解釈の見直しに賛成であり[36]、前原誠司が主宰する防衛研究会に参加した[37]。
- 日本の核武装について「将来にわたって検討すべきでない」としている[36]。
- 原子力規制委員会の新基準を満たした原子力発電所の再稼働に賛成[36]。
- 女性宮家の創設に反対[36]。
- 選択的夫婦別姓制度の導入にどちらかといえば反対[38]。
- 日本の環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)参加に賛成[36]。
所属団体・議員連盟
著書
- 『Ekitou(駅頭)』
- 『サッチャー改革に学ぶ 教育正常化への道』英国教育調査団編、PHP研究所
- 『教育激変 - 新教育基本法案がめざす「家庭」「学校」「日本」の10年後』教育基本法改正促進委員会・起草委員会編、明成社
脚注
- ↑ 東京修猷会 第565回二木会(2010年4月8日(木))
- ↑ プロフィール 笠浩史 公式ホームページ
- ↑ “細野派に笠、後藤氏 民主「自民に代わる選択肢に」”. 神奈川新聞. (2014年5月27日) . 2014閲覧.
- ↑ “独自 民進党から離党 続出へ”. テレビ東京. (2017年9月8日)
- ↑ “民進衆院議員5人、離党へ 来週にも 細野・若狭氏と連携か”. 産経新聞. (2017年9月9日)
- ↑ “後藤代表の離党検討 県連内に嘆きと怒り”. 神奈川新聞. (2017年9月10日)
- ↑ “民進3議員が離党検討、細野氏らと合流か”. 読売新聞. (2017年9月10日)
- ↑ “民進党 離党意向議員の慰留に努める”. NHK. (2017年9月14日)
- ↑ “民進・鈴木義弘氏が離党届、14日に笠浩史氏も 細野豪志氏と新党結成へ 文春に前原誠司氏と北朝鮮女性の写真”. 産経新聞. (2017年9月14日)
- ↑
- ↑ “民進党の笠浩史、後藤祐一衆院議員、15日に離党へ”. 産経新聞. (2017年9月14日)
- ↑ “民進 笠氏と後藤氏 15日離党届提出へ”. NHK. (2017年9月14日)
- ↑ “民進党:笠氏と後藤氏、15日に離党届提出へ”. 毎日新聞. (2017年9月14日)
- ↑ “民進、さらに2人が離党届提出へ 笠、後藤氏が15日昼に”. 共同通信. (2017年9月14日)
- ↑ “民進・笠氏と後藤氏、離党へ 前原代表、収拾急ぐ”. 朝日新聞. (2017年9月14日)
- ↑ “民進の笠、後藤氏が離党届提出 新党へ細野氏らと連携”. 共同通信. (2017年9月15日)
- ↑ “笠氏・後藤氏が民進離党 細野氏らとの新党結成に参画か”. 朝日新聞. (2017年9月15日)
- ↑ “笠、後藤氏が離党届=前原氏苦境に―民進”. Yahoo!ニュース. 時事通信. (2017年9月15日)
- ↑ “民進・笠浩史、後藤祐一両氏が離党届を提出”. 産経新聞. (2017年9月15日)
- ↑ “民進2議員が離党届 新党結成へ細野氏と連携”. 日本経済新聞. (2017年9月15日)
- ↑ “民進の笠・後藤議員が離党届…細野新党に参加へ”. 読売新聞. (2017年9月15日)
- ↑ “民進 笠氏と後藤氏が離党届提出 細野氏と連携へ”. NHK. (2017年9月15日)
- ↑ “民進、笠氏ら3人除籍=刺客検討も共倒れ懸念”. Yahoo!ニュース. 時事通信. (2017年9月19日)
- ↑ “離党届提出の3議員を除籍、対抗馬も検討…民進”. 読売新聞. (2017年9月19日)
- ↑ “民進、離党届提出の笠氏ら3人を除籍処分”. TBSニュース. (2017年9月19日)
- ↑ “民進、離党届提出の笠氏ら3人除名処分”. フジテレビ. (2017年9月19日)
- ↑ “希望の党設立会見参加の国会議員”. 共同通信. (2017年9月27日)
- ↑ “結党記者会見に参加した国会議員 希望の党”. 日本経済新聞. (2017年9月27日)
- ↑ “「希望の党」参加議員【17衆院選】”. Yahoo!ニュース. 時事通信. (2017年9月27日)
- ↑ “【希望の党】長島昭久衆院議員、中山恭子参院議員らが参加 設立会見出席の国会議員一覧”. 産経新聞. (2017年9月27日)
- ↑ “「日本をリセット」小池氏、国会議員14人会見”. 毎日新聞ニュース. (2017年9月27日) . 2017閲覧.
- ↑ “希望の党、共同代表置かず 渡辺周氏を首相指名へ”. 朝日新聞. (2017年10月27日) . 2017閲覧.
- ↑ “【野党ウオッチ】気になる「第2民進」→「失望の党」?希望の党・玉木体制発足、執行部人事を読み解く”. 産経新聞. (2017年11月21日)
- ↑ 全面広告画像
- ↑ 笠政務官が靖国参拝 ウォール・ストリート・ジャーナル 2011年8月15日 2015年1月5日閲覧。
- ↑ 36.0 36.1 36.2 36.3 36.4 36.5 “2012衆院選 神奈川9区 笠浩史”. 毎日jp (毎日新聞社) . 2014閲覧.
- ↑ “橋下氏にバッサリ切られた海江田氏 “野党第一党死守”も足元バラバラ”. 産経新聞. (2014年6月7日) . 2014閲覧.
- ↑ 朝日新聞、2014年衆院選、朝日・東大谷口研究室共同調査、2014年。
- ↑ 39.0 39.1 俵義文、日本会議の全貌、花伝社、2016年
- ↑ 「親学」推進議員連盟 設立総会、活動報告
外部リンク
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