東海大学
東海大学 | |
---|---|
大学設置 | 1946年 |
創立 | 1942年 |
学校種別 | 私立 |
設置者 | 学校法人東海大学 |
本部所在地 | 東京都渋谷区富ヶ谷2丁目28番4号 |
キャンパス |
湘南(神奈川県平塚市) 代々木(東京都渋谷区) 高輪(東京都港区) 清水(静岡県静岡市清水区) 伊勢原(神奈川県伊勢原市) 熊本(熊本県熊本市東区) 阿蘇(熊本県阿蘇郡南阿蘇村) 札幌(北海道札幌市南区) |
学部 |
文学部 文化社会学部(※2018年度開設) 政治経済学部 法学部 教養学部 体育学部 理学部 情報理工学部 工学部 健康学部(※2018年度開設) 観光学部 情報通信学部 海洋学部 医学部 健康科学部(※2018年度より募集停止) 経営学部 基盤工学部 農学部 短期大学部 国際文化学部 生物学部 別科日本語研修課程 乗船実習課程 |
研究科 |
総合理工学研究科 地球環境科学研究科 生物科学研究科 文学研究科 政治学研究科 経済学研究科 法学研究科 人間環境学研究科 芸術学研究科 体育学研究科 理学研究科 工学研究科 情報通信学研究科 海洋学研究科 医学研究科 健康科学研究科 農学研究科 |
ウェブサイト | 東海大学公式サイト |
東海大学(とうかいだいがく、英語: Tokai University、公用語表記: 東海大学)
東京都渋谷区富ヶ谷2丁目28番4号に本部を置く日本の私立大学。
1946年に設置。大学の略称は東海(とうかい)、東海大(とうかいだい)。
Contents
概観
大学全体
東海大学は、1942年に財団法人国防理工学園として創立。翌年の1943年には、国防理工科大学の設立構想の一環として、旧・専門学校令により、東海大学の前身である航空科学専門学校を開設させた。電波科学専門学校との合併を経て、東海科学専門学校となり、第二次世界大戦後の1946年に旧・大学令によって、旧制東海大学に昇格した。そして、1950年に学制改革に伴い、新制東海大学となった。
創立者は、逓信省(現・総務省)工務局長で、後に逓信院の総裁となる工学博士・松前重義。松前重義は、「戦後資源の乏しい日本の発展には、科学技術の開発と平和利用が必要だ」と述べている。東海大学は、創立者の精神を受け継ぎ、明日の歴史を担う強い使命感と豊かな人間性をもった人材を育てることにより、「調和のとれた文明社会を建設することのできる人材を育成する」という理想を高く掲げている。
東海大学は、当初、静岡県静岡市清水区三保に本部を、東京都内に分校を設置していた。しかし、戦後の劣悪な社会的・経済的・思想的な混乱により、一時は、学園閉鎖の危機に瀕してしまう。そして、東京都の学校法人名教学園との合併を契機に、東京都渋谷区富ヶ谷に本部を置く大学となった経緯を持つ。2008年の4月には、同一学校法人であった北海道東海大学・九州東海大学と、高輪キャンパスの東海大学短期大学部を改組・再編して、東海大学本体に統合させた。
毎年、世界大学ランキングが出ているため、海外での評価が高くなっている。また、学術研究機関としての評価も国内外で高くなっている。こうした盛んな研究活動によって、社会的な評価を高く受けている。全国にキャンパスを展開しており、日本有数の総合大学であり、全国区の人気と知名度を誇る。
教育理念
人文科学と自然科学の融合による確固たる歴史観、国家観、世界観を把握させ、「文理融合」を目指し、知識偏重教育を取らず幅広い視野と柔軟な発想力を持つ人材の育成を目指している。また、教育・研究機関として人材、知識、技術、機能を有し、常に教育改革を推進し、最新の研究に取り組むとともに、その成果の社会への還元に努めることを目標としている[1]。
学風
「現代文明論1・2」を全学部・学科・専攻に必修科目として課している。「現代社会のさまざまな事象を幅広く取り上げることとともに、現代文明の誕生までの経緯、現代文明の諸問題、これからの現代文明のあり方について、学生に考えさせて広い視野を身に付ける」という創立者の意図によって、設置された科目である。創立者が存命していた時は、創立者自らが数千人の学生に対して、一度に講義をしていた歴史がある。
理数系の学生が多いことや、比較的、学費が高額なこともあって、裕福な家庭の子弟が多く、著名な体育学部を有していながら、意外にもバンカラではない。
特色
日本で初めて、民放FM局である「FM東海」(現・エフエム東京(TOKYO FM))[2]を開局させた。
医学部において、日本初の「ドクターヘリ」の試行的事業を開始した[3]。また、「クリニカルクラークシップ」をいち早く導入している[4]。
日本で唯一、海について総合的に学べる海洋学部が設置されている。また、旅客船と海洋調査船の両方を兼ね備えている「望星丸」を所有している。
広報メディア学科や文明学科など、日本ではあまり設置をされていない学科が存在している。また、日本でも数少ない北欧言語の(デンマーク語・スウェーデン語・ノルウェー語・フィンランド語)専門学科のある文学部北欧学科を設置している。
日本の国内大学で初めて、東海大学でパイロットの養成コースを実施する課程として設置した。工学部航空宇宙学科航空操縦学専攻として開設されており全日本空輸と連携している。また、飛行訓練を行うため、アメリカのグランドフォークスにあるノースダコタ大学航空宇宙学部へ留学する。また、2010年代より、CAの採用出身者大学の1つとして急伸している[5]。
校名
「東海」とは、「アジアの東にある世界最大の海洋である太平洋を表しており、太平洋のように大きく豊かな心、広い視野を育てたい」という願いが込められている。また、東海地方に創立したための名称であり、東京に移転後も湘南キャンパス開設により、東海道沿いに所在するため、国内の地域名を冠した大学名であるのも事実である。
建学の精神
創立者・松前重義が、唱えた下記の「教育の指針」が、それに準じた扱いを受けている。これは、同学の母胎となっている望星学塾に掲げられていた四つの言葉であり、それがそのまま引き継がれたものである。ここでは、身体を鍛え、知能を磨くとともに、人間、社会、自然、歴史、世界に対する幅広い視野をもって、一人ひとりが、人生の基盤となる思想を培い、人生の意義について共に考えつつ、希望の星に向かって生きていこうと語りかけている。
- 若き日に 汝の思想を培え
- 若き日に 汝の体躯を養え
- 若き日に 汝の智能を磨け
- 若き日に 汝の希望を星につなげ
学園歌
- 建学の歌
作詞:松前重義
作曲:信時潔
旧校歌。戦時下の学園創立時に制定された。そのため、「その殉国の誠をば」や、「古き歴史の濁流を」、「歴史の波の高きとき」(当時、松前は和平派・反東條派であり、国を憂いていた)といった、当時の社会情勢や松前の境遇を反映した歌詞になっている。
- 校歌
作詞:松前重義
作曲:松前紀男
本学の東京移転時に新たに制定された。「銀漢遠く、星清く~」からはじまる。松前の次男紀男(本学教授・学長)の作曲である。二番では「代々木の台にそびえ立つ、見よ東海の学舎を」と歌われる。
- 応援歌
作詞:松前重義
作曲:小山光男
大学のみならず、系列校の応援でも使用される。「西崑崙の山の波、東無限の太平洋~」から始まる。四番まであり、各番の最後は、「東海」を5回連唱する。
スローガン
「先駆けであること ~Think Ahead , Act for Humanity~」
- 2005年より使用されている。
イメージキャラクター
「リッキー」
- 東海大学が育成する「自ら考える力」「集い力」「挑み力」「成し遂げ力」の4つの力を表すイメージキャラクター [6]。
プロジェクト活動
大規模な学生のプロジェクト活動に対して、プロジェクトコーディネーターやプロジェクトアドバイザーなどの教職員を配置し、活動資金・活動場所等の支援体制を実現した「チャレンジセンター」がある。プロジェクト活動や対応する授業科目を通して、「自ら考える力」「集い力」「挑み力」「成し遂げ力」といった社会的実践力を、学生に身に付けさせている。
キャンパス間留学制度
全国に8キャンパスを有し、多数の研究施設を有している総合大学としてのメリットを生かし、在籍地区以外のキャンパス・施設に留学する「キャンパス間留学制度」を設け、学生の学びを後押ししている。この制度利用を促進する為に、奨学金の給付・アパート・下宿紹介などの支援を行っている。
学生が複数の分野について学び視野を広げる事を目的として、他学部・他学科の科目についても、そのほとんどを履修する事が出来る自由度の高いカリキュラムを設定している。自己の在籍しているキャンパスに留まらず、他のキャンパスの授業についても同様である。
研究
大学別特許登録件数(2012年)[7]では、特許登録件数 18位(私立大学:日本大学9位、慶應義塾大学10位、早稲田大学15位)、民間企業からの受託研究実施件数 8位(私立大学:近畿大学1位、立命館大学2位、早稲田大学3位、東京女子医科大学4位、慶應義塾大学・日本大学5位)となっている。
例年、全論文国内共著相手としては、東京大学との共同研究数(例:2009-2013の間では281本の共著論文)が1位となっている他、京都大学(例:2009-2013の間では158本の共著論文)などの旧帝国大学や慶應義塾大学(例:2009-2013の間では193本の共著論文)との共同研究が盛んである。また、全論文国際共著相手の1位が、Harvard University(例:2009-2013の間では45本の共著論文)となっている。さらに、国際共著率に着目すれば、フランス、ドイツの割合も上昇傾向にあり、フランスやドイツとの共同研究の割合は10パーセント台となっている[8]。
平成24年度の科学研究費補助金(新規採択+継続分)は、342件、総額540,100,000円であった[9]が、平成27年度の科学研究費補助金(新規採択+継続分)は、358件(新規件数122件)、総額610,480,000円と増加された[10]。採択件数としては、私立大学7位となった。
平成28年10月13日、文部科学省研究振興局が発表した平成28年の科学研究費補助金(新規採択+継続分)では、374件(新規件数135件)、総額677,300,000円と更に増加された[11]。しかしながら、東京理科大学が平成27年度採択件数326件から平成28年度では381件と増加したことを受け、順位の逆転となり、東海大学は、採択件数私立大学8位となった。また、同志社大学が採択件数366件、横浜市立大学が357件、横浜国立大学が300件と軒並み採択件数を上昇させてきていることから、学術研究分野における競争が、促進されつつあるといえる。
脚注
- ↑ 東海大学 大学案内
- ↑ ただし、一般放送事業者(現・民間特定地上基幹放送事業者)が行うものでは、1969年に開局した愛知音楽エフエム放送(現・エフエム愛知)が最初である。
- ↑ 当院では、1999年から1年6か月にわたり、当時の厚生省の試行的事業として運航が開始されました。その後、2001年より厚生労働省の「ドクターヘリ導入促進事業」として開始され今日に至ります。
- ↑ 東海大学医学部医学科では、先駆的な試みとして1997年から診療参加型のクリニカルクラークシップを導入しています。
- ↑ キャビンアテンダント出身校ランキング 1位はやっぱりあの大学 AERA dot.(更新 2017/5/19 07:00)
- ↑ 東海大学が育成する「自ら考える力」「集い力」「挑み力」「成し遂げ力」の4つの力を表すイメージキャラクター
- ↑ 2012年国内大学別特許公開件数(経済産業省特許庁)
- ↑ 研究論文に着目した日本の大学ベンチマーキング2015-大学の個性活かし、国全体としての水準を向上させるために-
- ↑ 研究者が所属する研究機関別 採択件数・配分額一覧(平成23年度 新規採択+継続分)
- ↑ 研究者が所属する研究機関別 採択件数・配分額一覧(平成27年度)
- ↑ 平成28年度科学研究費助成事業の配分について
外部リンク
- 東海大学(公式サイト)