Visa

提供: miniwiki
移動先:案内検索


ビザ: Visa Inc.)は、アメリカ合衆国カリフォルニア州に本社を置き世界的な決済技術を提供している会社である[1]クレジットカードを柱とする決済手段の国際ブランドを運営する。

概要

1958年バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)が BANK AMERICARD を設立したことから始まり、後にBAICへと社名とブランド名を変更、それを1976年にVISA()に変更、これが現在の社名・ブランド名である。2008年ニューヨーク証券取引所に上場している。 なお、査証とは関係ない。

ロゴマーク

古いVISAのロゴマークに配色されている青と金は、バンク・オブ・アメリカが設立されたルーツであるカリフォルニア州の青い空と金色の丘を意味している。VISAのロゴマークは小売店などでカードを受け入れる表示として広く使われてきた。

ヨーロッパ、特にフランスでは、VISAのロゴマークが表示されていてもローカルなカードしか受け入れない小売店も多くあった。

2005年春から、今まで親しまれてきた古いVISA旗マークから、新たに発行されているカード[2]やVISAのサイト、小売店の掲示などで見られる新しいタイプのVISAマークに替えている[3]

トレードマークである「旗」を変更するのはこれが初めてである。カードや店頭に表示されている新しいロゴはシンプルなデザインになった。オレンジ色のVではじまり、あとは青色の文字で示され、背景は白地であることが多いが背景そのものがなく青色の文字部分が白色になっているものもある(三井住友VISAプラチナカード・Sony Bank WALLET等)。

2014年、さらにロゴの変更が行われた。カードのロゴはVISAの文字全体がグラデーションのかかった青色に変更され、"V"の字にあった黄色のアクセントはなくなった。一方、加盟店のアクセプタンスマークは、青と黄のストライプの間にVISAの文字が入る初期のロゴに近いデザインに変更された[4]

ホログラム

1984年から、VISAカードはカード番号下4桁の箇所に鳩のマークのホログラムが入ったカードに変更され始めた[5]。これは偽造防止など、セキュリティ対策のために実施された。本物のカードのホログラムならば3次元に見える。ホログラムの対策が実行されるとVISAのロゴマークも右になりホログラムと並列になっている。なお、ゴールドカード向けに、金色のホログラムシールも提供されている。

カードの外観は制限はあるが発行会社のカスタマイズを2005年3月から許している。これは同年秋からのマスターカードにおいても同様である。大部分のVISAカードは更なる偽造変造防止対策として、ブラックライトの下でも鳩マークとVISAマークが浮かび上がるようにしている。

2005年の新基準では、ホログラムをカード裏面に配置したり、スキミング防止策の為に磁気ストライプの上にホロマグネットストライプ(通称ホロマグ)したりすることができるようになったが、発行ものカード会社のPOSレジが古過ぎる為に、途中からどの方式を採用するかはカード発行会社によるものになったが、ゴールド、プラチナ、インフィニティのランク別カードには、ホロマグネットストライプが施され差別感が新規ユーザーから高まっている。

ホロマグの欠点は、通常の磁気ストライプに比べ、加盟店の旧式POSレジで読み取りに不具合が生じやすいことが挙げられる。なお、ANA VISAカードやVISAデビットは当初ホロマグタイプのカードで発行されたが、後には普通の磁気ストライプとホログラムの組合せに切り替わっている。

サービス

Visaは、カードの発行その他のサービスを提供せず、Visaからライセンス権利を得た業者が自身の会員に提供する。

カード

カードは、後払いのクレジットカード、即時払いのデビットカード、預払いのプリペイドカードをラインナップしている。

古いカードでは、クレジットカードの番号が13桁(4桁-3桁-3桁-3桁)のものが存在していたこともあった。

クレジットカード

クレジットカードとしては、次の種類のものが発行されている。

デビットカード

デビットカードとしては、日本の場合「Visaデビットカード」が発行されている。

利用する際に、引落口座の残高を確認する必要があるという特性上、インプリンタでの処理を避けさせるためにエンボス処理はされていない。しかし、預金残高を超えても信用照会(オーソリゼーション)が取れてしまうことは無い。発行機関による立替問題が解消していないと、経済誌『ZAITEN』2009年1月号が報じた。立替サービスは、実際、2008年7月規定の変更後から始まっている。

世界では、取扱高が2006年9月末時点で2兆5,000億米ドルに達し[6]、クレジットカードの取扱高2兆米ドルを上回っている。

日本では、スルガ銀行が「SURUGA VISAデビットカード」を、楽天銀行が「楽天銀行 VISAデビットカード(ゴールドカードも含む)」をそれぞれ発行している他、ジャパンネット銀行(JNB)は、株主がヤフージャパンになってから「JNB-Visaデビット」を取り扱っている。また、ソニー銀行では、「Sony Bank WALLET」を発行している。 2011年平成23年)5月25日より、大手銀行では初めてりそな銀行が「りそなVisaデビットカード〈JMB〉」の受付を開始した。カードを発行しないものとして「JNB-VISAデビットカードレス」がある。

プリペイドカード

Visa海外トラベルプリペイドカード

カードへ入金することによって、海外に設置されているATMを利用して現地通貨として引き出したり、ショッピングを利用したりすることが出来るものである。

日本では、ジェイティービートラベルバンクより譲渡)、クレディセゾンが発行している。

Visaトラベルマネー

有効期限の間であれば再入金によって繰り返し海外で出金ができる。

日本では、トラベレックスジャパン株式会社がインターペイメントサービシズ・リミテッドの発行するキャッシュパスポートを取り扱っていたが、2010年3月31日をもって停止している[7]

ココカラクラブカード

クレディセゾンとドラッグストアチェーンのココカラファインの中核企業であるココカラファインヘルスケアが共同で発行するポイント機能付Visaプリペイドカード。実店舗で使用できるVisaプリペイドカードは日本国内初である[8]

ココカラファインヘルスケアのグループ店舗(ココカラファイン・セイジョー・ドラッグセガミ・ジップドラッグライフォートくすりのスズランクスリのコダマなど)や世界中のVisa加盟店での買い物に利用できるが、ATMでの現地通貨引き出しは使用できない。

ソフトバンクカード

ソフトバンクと、Tポイントが提携したVisaプリペイドカード。Visaプリペイドとしても使えるが、Tポイントカードとしても使える。 [1]

Tay Two Card

日本初"BINスポンサーシップ-プログラムマネージャーモデル"によるVisaプリペイドカード[9]

その他VISAプリペイドカード

ライフカード-Vプリカ」、「バニラVISA」など、POSAカードとして販売されているものを含めた、VISAプリペイドが存在する。

非接触決済

Visa Touch

日本において展開する後払い非接触決済である。Visa payWave との互換性はない。次の三社が対応している。2014年6月末でほとんどのサービスは終了したが[10]、Visa Touchを全面導入していた一部のスーパーマーケット等では、2015年現在でも決済が可能である。

Visa Wave

2004年にVISAアジア・パシフィックが独自に開始したサービス[11]アジア(香港・上海・フィリピン・マレーシア・韓国のみ)だけに展開された非接触決済(電子クレジットカード)である。Visa Touch との互換性はない。現在は後述するVisa payWaveに事実上吸収されている。

Visa Contactless

EMV仕様準拠非接触型決済サービス。旧名は Visa payWave。

2007年9月サービス開始[12]。全世界的に展開されている。Visa Touch との互換性はない。

日本

日本ではVisa Touchが先行して導入されていた関係からサービス開始が遅れ、当初日本市場では使用不可能であった。2013年よりNTTdocomoのスマートフォンで海外でのみ本格的にサービスを開始した[13] [14]

日本国内では2016年1月27日より、住信SBIネット銀行がpayWave機能の付与されたキャッシュカードの取扱を開始した[15]。4月1日からは、北國銀行[16]2017年には三井住友銀行りそなホールディングス傘下の各行でも取り扱いを開始。

2017年11月現在、日本国内で利用が可能な店舗はIKEA[17]ファイテン[18]函館朝市[19]の他、TSUTAYA関西国際空港メガネストアー東京空港交通(リムジンバス)など、加盟店が広がっている[20]

VISA認証サービス

インターネット上のVISA決済における保安強化のための認証システムである。このシステムには「Verified by VISA」のマークがある。従来ネット決済は「カード番号」と「有効期限」、「英文氏名」といった券面にも表示されている内容だけで可能な場合があるため、なりすまし購入の問題があった。そこで、カード暗証番号とも異なる「認証用パスワード」の入力も同時に必要とすることで、ネット上においても「本人確認」がより実効的な形でできるようにしたものである[21]

日本におけるVisa

Visaからライセンス権利を得た業者がVisaブランドのクレジットカードの発行や加盟店に関する業務を行っている。

発行

日本国内でVisaから直接ライセンスの供与を受けてVisaカードを発行している会社(プリンシパルメンバー)は、次の通りである[22]。これ以外の会社が発行しているVisaカードは、以下のいずれかと提携して、加盟店開放によるライセンスの供与を受けた上で発行している。

加盟店

日本においてVisaブランドの加盟店に関する業務を行うVISAカード加盟店契約会社(プリンシパルメンバー)は、次の通りである[25]

CM提供番組

その他ビザは2007年から22年までFIFA公式パートナー、オリンピックパラリンピックのワールドワイドパートナーとしても指定されている。いずれもW杯関連、五輪中継の際にもCMが流される。

過去の出演者

VISAカード派の阿部と、現金決済派の小倉が共演する、と言う設定のCMであった。このCMが放映されていた時期に、東海旅客鉄道みどりの窓口で一般クレジットカードの取り扱いが開始された。

脚註

  1. ビザ・インク「有価証券報告書」、2012年3月28日関東財務局提出
  2. 新たに発行されるカード
  3. http://www.visa-asia.com/ap/jp/mediacenter/pressrelease/NR_jp_170106.shtml
  4. Visaのロゴマークが新しくなりました (PDF)” (日本語). 三井住友カード. . 2015閲覧.
  5. ただし、VIEW SuicaカードりそなVisaデビットカード等のエンボスレスカードの場合は、ホログラムと重ならないようにカード番号スペースが縮められた(従来の概ね12桁相当に16桁を収めた)券面デザインである。
  6. VISAデビットカードについて
  7. キャッシュパスポートに関する重要なお知らせ (PDF)” (日本語). . 2010閲覧.
  8. 日本初!実店舗で使えるVisaプリペイドカード~クレディセゾンが発行するVisaプリペイドカードをココカラファインで導入 (PDF) - ココカラファイン・クレディセゾン2社連名によるリリース(配信元:株式会社ココカラファイン) 2013年4月1日(2013年9月2日閲覧)
  9. 日本初"BINスポンサーシップ-プログラムマネージャーモデル"によるVisaプリペイドカード『Tay Two Card』誕生!! (PDF) - (配信元:株式会社テイツー) 2014年1月14日
  10. 「三菱東京UFJ-VISA」VisaTouchサービス終了に関するご案内 - 三菱東京UFJ銀行
  11. Visa launches Visa Wave for contactless card payments - geekzone・2004年4月27日
  12. New Visa payWave Issuers and Merchants Sign Up for Faster, More Convenient Payments - Smart Card Alliance・2007年9月20日
  13. NFCを活用したVisa payWaveおよびMasterCard PayPass決済サービスの開始について - 三井住友カード・2012年10月11日
  14. 初期設定に専用の無料アプリが必要となり、支払い後の分割・リボ払いはできない
  15. Visaデビット付キャッシュカードの取扱開始および記念キャンペーンについて -住信SBIネット銀行 プレスリリース 2016年1月27日
  16. 『北國 Visa デビットカード』取扱開始について -北國銀行 ニュースリリース 2015年12月14日
  17. IKEA Touchpoint 熊本は除く
  18. 一部店舗
  19. 一部店舗
  20. Visa payWave Visaオフィシャルサイト[Visa News]
  21. 安全なネットショッピング” (日本語). . 2014閲覧.
  22. Visaカードのお申し込み先” (日本語). . 2013閲覧.
  23. VJAグループが発行する。
  24. UCカードグループ及び株式会社クレディセゾンが発行する。
  25. Visa加盟店契約会社” (日本語). . 208-06-02閲覧.
  26. VJAグループが加盟店開拓を行う。

外部リンク