JR西日本225系電車

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225系電車(225けいでんしゃ)は、西日本旅客鉄道(JR西日本)の直流近郊形電車である[1]

概要

1994年から2008年まで製造された223系の次世代車両にあたる車両で、2009年9月16日の定例社長会見において新造が発表された[2]

1次車として、2010年から2011年に約300億円をかけて東海道本線琵琶湖線JR京都線JR神戸線)・山陽本線(JR神戸線)・湖西線北陸本線赤穂線新快速快速などで運用される0番台が110両と、阪和線関西空港線関空快速・紀州路快速などで運用される5000番台116両の、合計226両が製造された[3][4]。新快速用の車両としては6代目、関空快速・紀州路快速用の車両としては2代目の形式となる。2010年10月23日神戸駅大阪駅で、24日天王寺駅京都駅でそれぞれ車両展示会が開催された[5][6][7]

日本産業デザイン振興会の2011年グッドデザイン賞を受賞している[8][9]

2016年には、マイナーチェンジを行った2次車(100番台・5100番台)が新たに製造されている[10]

構造

JR西日本発足時に製造された221系で確立された「明るく、静かで快適な乗り心地」を継承しつつ、従来車両に比べて、さらに安全性向上を図るとともに、車内設備や旅客サービスを改善している[11]

車体

ファイル:JRW series 223 and series 225.jpg
223系(左)と225系(右)
(2010年8月20日 姫路駅)

車体長は19,570/19,500mm(先頭車/中間車)、車体幅は2,950mm、20m級車体に片側3箇所の両開き扉という、近郊形としてはオーソドックスな構成である。全電動車編成とすることによって、車両構体の共通化によるコスト削減が図られている[12]。車体断面は321系以降の新しい標準断面を採用し、ホームドア設置を考慮して連結面-車端出入り口寸法を先頭車・中間車で共通化させている[11]。材質はステンレス鋼 (SUS301, SUS304) を基本とし、運転台部分のみ高耐候性圧延鋼材 (SPA) が用いられている[13]。外板厚は、妻面が2mm、側面が2mm、運転台が4.5mmとなっている[14]。また、コストダウンの一環としてメーカーごとの工法の差がある程度許容されており、川崎重工業製の車両はefACEと呼ばれる車体構造を採用している[15]。それにより、妻面のビードの有無(川崎重工業製はあるが、近畿車輛製はない)など、細部が異なる。

2005年4月25日に発生したJR福知山線脱線事故を受け、列車が衝突した際、運転席周りに比べて相対的に強度を低くした先頭上部が先につぶれることで力を上方へ逃がし、乗客への衝撃と客室の変形を抑える構造(クラッシャブルゾーン)をJR西日本の車両で初めて採用している[16]。この衝撃吸収の仕組みはJR西日本が独自に開発したもので、「ともえ投げ方式」と呼ばれる[17][18]。これらを採用したことによって、前面形状が223系までと大きく異なっている。このほかにも、オフセット衝突対策としてガイド板構造、側面衝突対応として天井-側板-台枠を一体としたリング構造が採用されている[19]

車体前面はガラス周辺部を黒い塗色とし、前部標識灯(前照灯フォグランプ)にはHIDが使用されている。車体塗色は223系と同様で、0番台は車体側面と正面に白・茶・青・薄茶の帯を、窓部分に茶色の幅広帯を配しており、5000番台は車体側面に白と青のグラデーションの帯とペールブルーの幅広帯を配している。223系0・2500番台に準じて帯は正面まで回りこんでいない。側窓は、223系最終増備車の2000番台7次車では座席の列数に合わせて5枚あったのに対し、225系では3枚に減らされ、中央部は大型のガラスが採用されている。

主要機器

125系や321系で採用された0.5Mシステムと呼ばれる運転に必要な機器類を1両にまとめて搭載する考え方を基本とし、すべての車両が電動車である。そのため、全車両に車両制御装置[* 1]を搭載しているが、集電装置の有無によって225形と224形の区別を行っている。

電源・制御機器

車両制御装置は東洋電機製造東芝が製造を担当した[20][21]。321系の車両制御装置をベースに223系との併結を考慮させたことが大きな特徴となっており、形式名は WPC15A とされた[* 2]。主回路部はIGBT素子による2レベル電圧形PWMインバータ1基(定格容量:760 kVA)で2基の電動機を制御する、いわゆる1C2M構成のVVVFインバータを搭載し、速度センサレスベクトル制御および純電気ブレーキに対応している[20]。これに対し補助電源部は三相交流 440 V 、75 kVA の容量を有している[20]。主回路部と同じくIGBTを用いた2レベル電圧形PWMインバータをCVCF制御し、他車の補助電源部と並列運転を行うことで、1基当たりの容量小型化および故障時の編成全体での冗長性を確保する設計である[20]

集電装置はシングルアーム型パンタグラフ (WPS28C) が採用され、クモハ225形・モハ225形の上郡・和歌山寄りに搭載している。2次車ではそれら加えて空気圧縮機を搭載するモハ225形の米原・天王寺寄りに予備パンタグラフを搭載する。バネ上昇、空気下降式で電磁カギ外し装置および上昇検知装置を備える。なお、0・6000番台、2次車は集電シューの先端が2本であるが5000番台は1本となっている。

主電動機かご形三相誘導電動機 WMT106A[* 3] が採用され、各車両に2基搭載されている。センサレスベクトル制御により速度センサを廃し、1時間定格出力を 270 kW に強化することで、運転性能や寿命に余裕を持たせ、冗長性の向上が図られている[20]。WMT106A は今後の標準形式とみなしており、他形式へは制御ソフトやギア比の変更で対応することとした[22]

空調装置は、集約分散式である WAU708 を屋根上に1両あたり2台搭載しており、容量は 20,000 kcal/h 以上である。

空気供給装置

電動空気圧縮機は、223系・321系で実績のある除湿装置と一体化した低騒音スクリュー式 WHM3098-WRC1600 を採用し、クモハ225形・モハ225形に搭載している。ただし、容量に余裕があることから、8両編成ではクモハ225形・モハ225形があわせて3両連結されるのに対し空気圧縮機は2基搭載とされた。編成中間に位置するモハ225形には空気圧縮機が省略、搭載準備工事にとどめられ、車両番号が原番に500を足した500番台として区別された。この措置によって通常のモハ225形0番台車両に欠番が生じており、将来500番台車両に空気圧縮機を搭載し0番台への改番がなされた場合、単純に現番号-500で容易に欠番を埋められるように配慮されている。

各車両には、電動空気圧縮機から供給された空気を貯蔵する 元空気タンク とドアの開閉などで用いる 制御空気タンク を一体化した二室空気タンクが車両中央付近に1基、常用・非常ブレーキで用いる供給空気タンクが台車近傍の山側(2 - 4位側)に2基搭載されている[22][23][24][14][* 4]

台車

台車は、メンテナンス性の向上及び部品共通化の観点から、223系や321系で実績のある軸はり式ボルスタレス台車とした。1両あたり電動台車と付随台車を1台ずつとしている。クモハ225形・モハ225形の場合は上郡・和歌山寄りに電動台車、米原・天王寺寄りに付随台車を装着している。クモハ224形・モハ224形の場合はその逆である。

基礎ブレーキは、電動台車には踏面ブレーキ、付随台車には踏面ブレーキとディスクブレーキを搭載し、空気ばね間距離を 2,000 mm に拡大することで乗り心地の改善が図られている。電動台車は全車 WDT63A であるが、0番台のうち先頭車両と一部モハ225形[* 5]の付随台車は1車軸あたり2枚のディスクブレーキと駐車ブレーキ機能およびアンチローリング装置を備えた WTR246C、それ以外が駐車ブレーキを省略した WTR246B となっている。WTR246C を採用するモハ225形は、車両番号が原番に300を足した300番台として区別された。同様に、5000番台の先頭車両の付随台車は、1車軸あたり1枚のディスクブレーキと駐車ブレーキ機能を備えた WTR246E、中間車の場合は駐車ブレーキを省略した WTR246D となっている。WTR246D および WTR246E のアンチローリング装置は準備工事にとどめられている[11]

運転台

主幹制御器は、221系以来実績のあるブレーキとマスコンが別々の横軸ツインレバー型としている。

ワイパーは運転士側に予備を含めて2本、助士側に1本、貫通扉に1本の計4本を装備する。

その他装備

連結器は1編成を1車両として運用する考え方を基本としたため、中間連結部は半永久連結器を使用することを基本としている。先頭車運転台寄りの連結器は、増解結作業の容易化のために、電気連結器・自動解結装置付き密着連結器を採用する。すべての連結器にばね式胴受けと元空気ダメ間引き通しを備えている。

保安装置は、新製当初からATS-SWおよびATS-Pのほか、EBTE装置映像音声記録装置が搭載される[13]

警笛は、AW-2、AW-5およびミュージックホーンが先頭車両運転台床下に搭載される[22][14]

221系以来、JR西日本の電車では種別(特急形では列車名を表示する)表示器が幕式、行先表示器が3色LED式と使い分けられていたが、この使い分けは本系列1次車と287系が最後となり、227系以降に新造された電車では種別・行先表示を一体化したフルカラーLED式となった。

車内

基本構造は223系と同じシートピッチ 910 mm の転換クロスシートが扉間に5列(扉横は固定式)、車端部(運転台およびトイレ設置部を除く)に向かい合わせ式の固定クロスシートが設置されている。座席配列についても223系と同様で、0番台には補助席を設けているが、5000番台は空港輸送およびラッシュ時の収容力を考慮して1人+2人席とし補助席は設置されていない。座席のモケットは、0番台が暖色系、5000番台が寒色系のシートを使用している。

つり革手すりは大型化され、緊急時につかまりやすく考慮されており、オレンジ色に変更されている。225系ではつり革の数を増やし、1両につき223系の80個からおよそ1.5倍となる124個を設置している[25]。また、手すりの端部を曲線化することにより、乗客が手すりに衝突した時でも衝撃力が集中しないように配慮されている。

優先座席付近については、つり革を緑色化することによりそのエリアを明確化させている。また、バリアフリー新法の施行により、トイレの形状の変更が行われ、223系では編成に1箇所であった車椅子スペースを2箇所に増設している。客用ドアの室内側には黄色のラインを追加し、鴨居部にはドア開閉ランプを2灯を設置している。ドアエンジンは直動空気式である WTK123 を採用し、戸締め可変力制御機構を備える[13]。客室扉の車外および車内の横には、扉が半自動時において扉を開閉させる半自動スイッチが設置されている。

トイレの汚物処理方式は、223系1000・2000番台では浄化式(カセット式)、223系0・2500番台は循環式であったが、225系では0・5000番台とも真空吸引式に変更されている。運転室背面の仕切り構造はワンマン運転対応の125系3次車・223系5500番台・521系キハ122・127系などと共通である。

案内装置については、自動放送装置(5000番台のみ)と、321系で採用実績のある車内旅客案内装置「WESTビジョン」を導入し、19インチの液晶ディスプレイを、乗降扉間に1台4面を、車内両端に1台2面を、それぞれ2箇所ずつ設置している。この装置では日本語と英語の表示に対応していたが、2016年12月24日から大阪環状線に導入された323系デビューに合わせ、中国語・韓国語の表示にも対応した。そのほか、225系では途中で増解結を伴う運用にも投入されるため、それに関する案内にも対応している。

2次車での変更点

車体外観
  • 先頭形状は227系や521系3次車に準じたデザインとなり、営業時に併結運転を行わない5100番台6両編成を除いて落成時から先頭車間転落防止幌が取り付けられる[26]
主要機器
  • 編成中に予備パンタを1基搭載する。
  • ドア誤扱い防止装置・戸挟み検知機能、車両異常挙動検知装置を搭載。
  • 種別・行先表示器は227系同様一体化されたフルカラーLED式に変更。
室内
  • 客室照明のLED化(直管型タイプ)および蛍光灯カバーの廃止
  • 車端部の貫通扉にアシストレバーを取り付け、少ない力での開閉が可能

形式

クモハ225形 (Mc)
上り向き制御電動車。前位寄りに運転台、3位寄りに車椅子スペースを備え、車両制御装置、蓄電池、空気圧縮機、集電装置などを搭載する。
(0・100番台は敦賀・米原・大垣・柘植・近江今津向き、5000・5100番台は天王寺・京橋向き、6000番台は大阪向きに運転台)
クモハ224形 (M'c)
下り向き制御電動車。後位寄りに運転台、1位寄りに車いすスペース、2位寄りに身障者対応トイレを備え、車両制御装置、蓄電池などを搭載する。
(0・100番台は姫路・網干・上郡・播州赤穂向き、5000・5100番台は日根野・関西空港・和歌山・紀伊田辺向き、6000番台は宝塚・篠山口・福知山向きに運転台)
モハ225形 (M, M3, M5)
中間電動車。車両制御装置、蓄電池、空気圧縮機、集電装置などを搭載する。ただし、500・600番台 (M5) は空気圧縮機を搭載していない。300・400番台 (M3) は駐車ブレーキを搭載する。100 (4両編成のみ)・400 (8両編成のみ) ・5100番台では機器二重化の一環でパンタグラフを2基装備している。
モハ224形 (M')
中間電動車。車両制御装置、蓄電池などが搭載されている。

4・6・8両編成の3パターンを基本としているが、このパターン以外の編成でも走行できるようになっている。

編成

以下の表で「- #xxx」とあるのは、「xxx番台」の意味である(例:「クモハ225 - #5000」→「クモハ225 5000番台」)。

網干総合車両所所属車

  • 0番台
 
← 敦賀・近江塩津
上郡・播州赤穂 →

← 柘植
草津 →
8両編成
クモハ225
- #0
(Mc)
 
モハ224
- #0
(M')
 
モハ224
- #0
(M')

モハ225
- #500
(M5)
 
モハ224
- #0
(M')
 
モハ224
- #0
(M')

モハ225
- #300
(M3)
 
クモハ224
- #0
(M'c)
4両編成
クモハ225
- #0
(Mc)
 
モハ224
- #0
(M')

モハ225
- #0
(M)
 
クモハ224
- #0
(M'c)
 
  • 100番台
 
← 敦賀・近江塩津
上郡・播州赤穂 →

← 柘植
草津 →
8両編成
クモハ225
- #100
(Mc)
 
モハ224
- #100
(M')
 
モハ224
- #100
(M')

モハ225
- #600
(M5)
 
モハ224
- #100
(M')
 
モハ224
- #100
(M')
< >
モハ225
- #400
(M3)
 
クモハ224
- #100
(M'c)
4両編成
クモハ225
- #100
(Mc)
 
モハ224
- #100
(M')
< >
モハ225
- #100
(M)
 
クモハ224
- #100
(M'c)
 

網干総合車両所宮原支所所属車

  • 6000番台
 
← 大阪
福知山 →
6両編成
クモハ225
- #6000
(Mc)
 
モハ224
- #6000
(M')
 
モハ224
- #6000
(M')

モハ225
- #6000
(M)
 
モハ224
- #6000
(M')
 
クモハ224
- #6000
(M'c)
4両編成
クモハ225
- #6000
(Mc)
 
モハ224
- #6000
(M')

モハ225
- #6000
(M)
 
クモハ224
- #6000
(M'c)
 

吹田総合車両所
日根野支所所属車

  • 5000番台
 
← 天王寺・京橋
関西空港・紀伊田辺 →
4両編成
クモハ225
- #5000
(Mc)
 
モハ224
- #5000
(M')

モハ225
- #5000
(M)
 
クモハ224
- #5000
(M'c)
  • 5100番台
 
← 天王寺・京橋
関西空港・紀伊田辺 →
6両編成
クモハ225
- #5100
(Mc)
 
モハ224
- #5100
(M')
 
モハ224
- #5100
(M')
< >
モハ225
- #5100
(M)
 
モハ224
- #5100
(M')
 
クモハ224
- #5100
(M'c)
4両編成
クモハ225
- #5100
(Mc)
 
モハ224
- #5100
(M')
< >
モハ225
- #5100
(M)
 
クモハ224
- #5100
(M'c)
 


番台別解説

0番台1次車

東海道・山陽本線、湖西線、北陸本線、赤穂線の新快速・快速への充当を目的として投入されたグループである。新製配置は全車網干総合車両所である。最高速度は130km/hであり、4両編成の編成記号はU[27]、8両編成の編成記号は I [28]。かつて同所に配置されていた6両編成の編成記号は L [29]であった。

2010年5月から8月にかけて、2011年3月ダイヤ改正による土休日新快速列車の全列車12両化[* 6]を名目として近畿車輛から8両編成5本(I1 - I5編成)が出場した[30][31]。このうち、I2編成は集電装置関節の向きがほかの編成と逆になっていた[32]。同年6月には、東海道本線や山陰本線嵯峨野線京都駅 - 嵯峨嵐山駅間で試運転を行った[33][34]。なお、東海道本線での試運転では、編成中一部車両の連結位置が変更されていた[33]。8月には223系との併結試運転を行っている[35]

2011年4月から9月にかけて、福知山線(JR宝塚線)における113系・221系の運用置き換えおよび網干所輸送障害対策による予備車確保名目で6両編成5本(L1 - L5編成)が近畿車輛、4両編成6本(Y1 - Y6編成)が川崎重工業から出場した[30][36][37]。2011年度に落成した6両編成は近畿車輛製で、4両編成は川崎重工業製である[36][37]。このうち、6両編成5本と4両編成3本(Y2・Y4・Y6編成)は2012年3月ダイヤ改正にあわせて福知山線での運用に付くため、最高速度を120km/hにし、車両番号も6000番台に改番され(詳細は#6000番台を参照のこと)、宮原総合運転所に転属した[38]

2012年8月から9月にかけて、8両編成2本(I6・I7編成)が川崎重工業で落成し[36]、225系登場時に発表されていた110両[3]が落成したこととなる。

2016年4月から100番台製造にともない網干所属の4両編成の編成記号がYからUに変更が行われている(Y1編成 → U1編成、Y3編成 → U2編成、Y5編成 → U3編成)[39]

0番台2次車(100番台)

2016年に製造された0番台の2次車。編成記号は4両編成が U [40]、8両編成が I [41]。同年2月23日に4両編成2本(U4・U5編成)、3月3日に8両編成1本(I8編成)が近畿車輌から、3月10日に8両編成1本(I9編成)が川崎重工業から出場して試運転を行い、当初の予定であった24両増備を達成した。2016年7月7日より営業運転を開始している。

これは、吹田総合車両所奈良支所に所属する103系が、10月2日に大和路線 - 大阪環状線間の直通快速運用から撤退するのに伴い、同年時点で網干総合車両所に所属する221系24両が吹田総合車両所奈良支所に103系の置き換え目的で転属させるため、その補充分として製造されたものである。

正面デザインを521系3次車と同様のデザインに変更しており、落成当初から先頭車間転落防止幌が取り付けられている。

運転台は0番台と同一仕様で、機器二重化の一環として4両編成のモハ225形100番台と8両編成のモハ225形400番台にはパンタグラフが増設(ダブルパンタ化)されている。

5000番台1次車

阪和線の一部の快速に使用されていた103系・113系や奈良電車区所属の221系の運用を解消する目的で投入されたグループ。223系0・2500番台と共通で紀勢本線(きのくに線)のローカル運用にも充当するため、2年間で合計116両が日根野電車区に新製配置された。223系0・2500番台との併結を考慮し、最高速度は120km/hとなっている。

落成当初の編成記号は Eであったが[42]、2011年3月ダイヤ改正以後はFに変更となった[43]。2012年10月1日現在ではHFに変わっている[44]。なお、編成番号下2桁と各車両番号下2桁は一致している。

2010年9月から2011年1月にかけて、2011年3月ダイヤ改正による関空・紀州路快速増発[* 7]および221系置き換えを名目として近畿車輛と川崎重工業から4両編成21本(HF401 - HF421編成)が出場した[44]。このうちHF403・HF404・HF416編成の集電装置は、登場時関節の向きが他の編成と逆になっていた[45]

2010年10月15日には、湖西線内で223系0番台との併結試験も行われた[46]。同年11月8日 - 11月12日には紀勢本線紀伊田辺駅まで入線している[47][48]

2011年7月から12月にかけて、2012年3月ダイヤ改正による大半の快速列車の223系・225系への統一[* 8]を名目として近畿車輛と川崎重工業から4両編成8本(HF422 - HF429編成)が出場した[44]

5000番台2次車(5100番台)

2016年から2017年に製造された5000番台の2次車で、2015年4月30日に公表された「JR西日本グループ中期経営計画2017(アップデート)」[49]の施策として掲げられた車両である。 2016年3月14日に近畿車輛で報道陣に公開され[50][26][51]、同年3月17日付で4両編成2本が配置された[52]。その後、阪和線の103系・205系の置き換え用として4両編成14編成・6両編成11編成の計122両が順次投入され、5000番台同様に関空・紀州路快速から普通列車まで運用される[51]。2016年7月1日から営業運転を開始した[53]

0番台2次車(100番台)と同じく、前頭部を521系3次車と同様のデザインに変更している。4両編成は2編成を連結した運用が存在することから、先頭車間転落防止幌が取り付けられている[26]

基本的な車内設備は5000番台1次車に準拠するが、1次車からの変更点として、南海地震の被害が想定されるきのくに線などの海岸沿いの区間でも運用されることから避難用はしご[54]・非常灯など津波被害に備えた避難用品も車内に用意される[26]。さらに、関西空港の外国人観光客の利用を想定し、JR西日本の通勤・近郊型車両としては初めて公衆無線LANのサービスを行う[55]


6000番台

2012年3月17日から福知山線(JR宝塚線)での運用開始に合わせて、0番台の6両L編成全てと4両Y編成の一部(Y2・Y4・Y6編成)が網干総合車両所から宮原総合運転所に転出し、6000番台に改番されたグループである[56]。なお、同年6月1日付の組織改正により、本グループは網干総合車両所宮原支所に所属する形に変更された。編成記号は、4両編成が MY 、6両編成が ML となっている[56]

JR宝塚線で運用していた113系や221系の置き換え名目とされ、最高速度120km/hで運用することから、最高速度130km/hである0番台と区別するために6000番台に改番された[57]。また、223系5500番台・6000番台と同様に、先頭車(クモハ225形・クモハ224形)の前面貫通扉の下部と側面乗務員扉の下部にオレンジ色の細いライン2本がシールで追加されている。


改造工事

デジタル列車無線の取付

従来のアナログ無線の老朽化に伴う設備更新を図るため、1次車を対象にデジタル列車無線の取り付けを施工した。

新製時から取り付けられている2次車は対象外である。

先頭車前面に転落防止幌の取付

2010年12月に舞子駅で発生した乗客転落死亡事故により、その対策として増解結を頻繁に行う本系列の先頭車前面に対し、2015年より転落防止幌の取り付けが検査時に順次進められている[58][59]

ただし、100番台と5100番台4両編成は新製当初から取り付けられていることや、5100番台6両編成は営業運転時に増解結を行わないことから、対象外となっている。

車両配置と運用線区

0番台と5000番台は2010年12月1日から、6000番台は2012年3月17日[60][56]から営業運転を開始している。

2017年10月1日現在の配置車両[61]と2017年10月14日現在の定期列車の運用は以下の通り[62]

網干総合車両所

網干総合車両所本所には0番台8両編成7本(I1 - 7編成)・4両編成3本(U1 - 3編成)と、100番台8両編成2本(I8・9編成)・4両編成2本(U4・5編成)の92両が配置されており、下記の線区で223系1000・2000番台と共通運用で新快速・快速などで使用されている。本系列の投入により、2011年3月12日のダイヤ改正から土曜・休日ダイヤの新快速は姫路駅 - 近江今津駅・米原駅間において全列車が12両編成で運転されることになった。

2016年3月26日のダイヤ改正以前は早朝深夜のみ、JR東海管内である東海道本線 米原駅 - 大垣駅間に乗り入れており、これに伴う乗務員訓練で、大垣駅 - 尾張一宮駅間にも入線したことがある[63]。その際、営業運転では通過することのなかった新垂井駅(廃駅)を経由する「新垂井線」も走行している[64]

網干総合車両所宮原支所

宮原支所には、6000番台の6両編成5本(ML1 - 5編成)と4両編成3本(MY1 - 3編成)の42両が配置されている。

吹田総合車両所日根野支所

ファイル:JRW series225-Hanwa.jpg
日中は区間快速にも運用される5000番台

日根野支所には5000番台4両編成29本(HF401 - 429編成)と、5100番台4両編成14本(HF430 - 443編成)・6両編成11本(HF601 - 611編成)の238両が配置されている。

大阪環状線 - 関西空港駅・和歌山駅間を結ぶ関空快速・紀州路快速直通快速・日中の区間快速などの快速列車のほか、阪和線普通列車(2016年7月1日より)、関西空港線のシャトル、大阪環状線の周回列車などに充当されている。紀勢本線(きのくに線)の定期列車では和歌山駅 - 紀伊田辺駅間を中心に充当されている。4両編成は223系0・2500番台と共通運用であるが、6両編成は阪和線内の普通列車やラッシュ時の区間快速を中心に運用されており、関西空港線やきのくに線には入線しない。

2010年12月1日の営業運転開始当初は阪和線内の奈良電車区(現・吹田総合車両所奈良支所)の221系と205系8両編成が就いていた運用に限定して使用され、223系とは運用が区別されていた。2011年3月12日のダイヤ改正より223系と共通運用になっている。

また、2014年2月17日 - 21日に実施された大阪環状線の朝ラッシュ時間帯の3ドア車両集中運用の関係で桜島線に乗り入れたことがある[65]

2016年7月の5100番台投入時に、全編成4ドアであった阪和線内の4両編成の普通列車が223系と当形式でも運用するようになり、同年12月には全ての運用が3ドアに統一されている。

2018年3月17日のダイヤ改正より、阪和線全快速・普通列車が223・225系で統一され(日根野 - 和歌山間除く[66])羽衣線でも運行が開始された。また新大阪発着快速が廃止されたため、東海道本線貨物支線(梅田貨物線新大阪駅 - 福島駅間での運行を終了した[67]。梅田貨物線での運行終了時には、深夜の新大阪駅 → 御坊駅間列車や、早朝の和歌山4時54分発のB快速新大阪行きと新大阪6時25分(土休日は6時27分)発のきのくに線直通の快速湯浅行(和歌山から普通)に充当されていた。

脚注

注釈

  1. 主回路用インバータ(VVVF制御装置)と補助電源用インバータ (SIV) を一体化したもの
  2. 0番台には WPC15A-G2、5000番台には WPC15A-G1 が採用されている。
  3. 北陸本線などの寒冷地乗り入れを考慮して0番台の主電動機には、雪の進入を防ぐ目的から排風おおいを設けた WMT106A-G2 が、阪和線など比較的温暖な地域で運用される5000番台には排風おおいを取り付けていない WMT106A-G1 が採用されている。
  4. クモハ224形は他機器との兼ね合いから、1位台車(前位寄り)近傍の供給空気ダメが浜側(1 - 3位側)に搭載されている。
  5. 8両編成のうち、クモハ224形に隣接するモハ225形
  6. 米原・近江今津 - 姫路間の新快速列車が対象
  7. 毎時3本から毎時4本への増発
  8. 2017年3月まで朝ラッシュ時の一部区間快速は103系・205系でも運転

出典

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参考文献

レイルマガジン
鉄道ファン
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関連項目

外部リンク


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