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− | '''{{Otheruses|デジタルオーディオテープ}}
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− | [[ファイル:Dat cartridge.jpg|thumb|right|250px|90分DATカートリッジ(単4電池は大きさ比較用)]]
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− | '''DAT'''(ダット、ディー・エー・ティー、{{lang-en|Digital Audio Tape}})とは、音声を[[アナログ-デジタル変換回路|A/D変換]]してデジタルで記録、[[デジタル-アナログ変換回路|D/A変換]]して再生する[[テープレコーダー]]またはそのテープ、また特にその標準化された規格のことである。
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− | [[File:DAT-tape.jpg|thumb|DATテープ ソニー製 10本セットで8800円(店頭価格:2000年当時)]]
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− | [[File:SONY DTC-500ES.jpg|thumb|SONY DTC-500ES]]
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− | == 広義のDAT ==
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− | DATは元来、デジタル音声テープ (digital audio tape) を指す一般名詞であり、[[コンパクトカセット]]などのAAT (analog audio tape)、[[CD-DA|オーディオCD]]などのDAD (digital audio disc)、[[DV (ビデオ規格)|DVカセット]]などのDVT (digital video tape) などに対比される用語だった。現在では、デジタル音声テープの規格の1つを指すことが普通である。英語などの表記では、一般名詞は小文字始まり、規格は大文字始まりと区別することもある。
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− | 一般向けに商品化された、デジタル音声テープには、以下のようなものがある。
| + | '''DAT''' |
− | * 1987年: DAT規格
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− | * 1992年: [[デジタルマイクロカセット]] (NT)
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− | * 1992年: [[デジタルコンパクトカセット]] (DCC)
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− | プロユースのものは、[[マルチトラックレコーダー#デジタルMTR(テープ)]]参照。また、[[PCMプロセッサー]]や、[[8ミリビデオ]]のマルチトラックPCMモードも、デジタル音声テープと考えることができる。
| + | digital audio tape (ディジタルオーディオテープ)の略. |
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− | [[1989年]]には、小型コンピュータ用のバックアップ用として、[[デジタル・データ・ストレージ|DDS]] が規格化されている。これも以下で説明するDAT規格をベースに開発されており、テープカートリッジの外形は全く同じである。
| + | 幅 4 mm のディジタル録音用カセットテープ. |
− | {{Main|デジタル・データ・ストレージ}}
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− | <!--次節以降では、狭義のDATに該当する、DAT規格を中心に詳述する。-->
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− | == 規格 ==
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− | 高密度な記録のため、[[VHS]]などと同様、[[ヘリカルスキャン方式|ヘリカルスキャン]]ヘッド(回転式ヘッド)を採用している。カートリッジ寸法は、縦54 mm×横73 mm×厚さ10.5 mm。
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− | DATテープ規格は、幅が3.8 mm、長さは 15分から180分の時間として表示される。長さの種類には15、46、54、60、74、90、120、180分があり、120分テープの場合、その実長は 60メートルである。<!--テープは3.8 mm幅でのものがラインナップされている。ただし180分のDAT用メディアを使用した場合、リニアカウンターが正確に表示されなくなる場合もある。なお、パイオニア製の96kHzハイサンプリング録再対応機種のみHS【WIDE】モードで180分のDATメディアを使用し記録/再生した場合に限りリニアカウンターが正確に表示される。-->なお、[[ラジオカセットレコーダー|ラジカセ]]用の[[カセットテープ]]のような表裏両面収録はできず、片面のみ収録である。
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− | DATで使用されるモード一覧は下表の通り。複数のモードが存在するが、一般的な機器は、2つの標準モード、LPモード(オプション2)、ワイドトラックに対応している。ただし、ワイドトラックは再生専用規格で、この規格のソフトは発売されていない。ワイドトラックモードに使用予定のテープの磁性材料は[[バリウム]][[フェライト]]を使用する予定だった。
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− | また、DAT 規格でのミュージックテープ製造も模索されており、感熱転写での量産化方式を設計したが、後述する著作権問題との関係で、計画は頓挫した。結果的に市販のDATミュージックテープは48kHzでコピーガードのない少量生産品がわずかに存在した程度だった。[[カプリッチョ (レコードレーベル)|カプリッチョ]](ドイツ)等の海外マイナーレーベルの輸入品や、当時DATメディアを発売していた[[花王]]が独自制作したクラシック音楽(室内楽等)の作品等が該当する。
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− | {|class="wikitable"
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− | ! モード !! 標本化周波数 !! 符号化 !! チャネル数 !! DT-120での録音時間
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− | |-align="center"
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− | | 標準 (SP) || 48 kHz || 16 bit リニア || 2 ch || 120 min
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− | |-align="center"
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− | | 標準 || 44.1 kHz || 16 bit リニア || 2 ch || 120 min
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− | |-align="center"
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− | | オプション1 || 32 kHz || 16 bit リニア || 2 ch || 120 min
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− | |-align="center"
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− | | オプション2 (LP) || 32 kHz || 12 bit ノンリニア || 2 ch || 240 min
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− | |-align="center"
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− | | オプション3 || 32 kHz || 12 bit ノンリニア || 4 ch || 120 min
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− | |-align="center"
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− | | ワイドトラック || 44.1 kHz || 16 bit リニア || 2 ch || 120 min
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− | |-align="center"
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− | | [[ハイレゾリューションオーディオ|WIDE / HS]] (パイオニア製の一部機種のみ) || 96 kHz || 16 bit リニア || 2 ch || 60 min
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− | |-align="center"
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− | | [[ハイレゾリューションオーディオ|HR]] (ティアック(TASCAM)製の一部機種) || 48 kHz || 24 bit リニア || 2 ch || 60 min
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− | |}
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− | 加えて、[[パイオニア]](現・[[オンキヨー&パイオニア]])の一部機種は独自モードとして'''[[ハイレゾリューションオーディオ|サンプリング周波数96kHzによるハイサンプリング記録および再生を扱う事が可能なモード]]'''を備える。[[民生用]]に限定すれば、'''D-07'''、'''D-07A'''、'''D-05'''、'''D-06'''、'''D-C88'''、'''D-HS5'''の計6機種である。D-07のみ本体に'''WIDE'''と表記され、D-05以降の96kHzハイサンプリング対応機種は本体に'''HS'''と表記されている。
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− | これは民生用の録音規格としては現在{{いつ|date=2017年5月}}も最高水準である。しかし再生専用では[[DVD-Audio]]、[[SACD]]の音質には及ばない。一般にはあまり普及しなかったが、高音質を求める業務用、プロ用として利用されている。
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− | また[[アイワ]](現・[[ソニーマーケティング]])では、ポータブルデッキに専用アダプターを接続することで静止画像の記録にも対応する機種を発売した(HD-X1 + HDV-1)。
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− | 日本国内でDATテープを発売したのはソニー、[[パナソニック|松下電器産業(現・パナソニック)]]、[[日本ビクター]](現・ビクターアドバンストメディア([[JVCケンウッド]]))、[[TDK]](現・[[イメーション#TDK Life on Record|イメーション(TDK Life on Recordブランド)]])、[[富士フイルム]]([[AXIA]]ブランド)、[[日立マクセル]](現・[[マクセル]]([[マクセルホールディングス]]))、[[日本コロムビア]](現・[[デノン コンシューマー マーケティング]]([[ディーアンドエムホールディングス]]))、[[花王]]などである。
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− | 最後まで唯一DATテープを製造していたソニーも、遂に[[2015年]]6月を以ってDATテープの生産を終了した。[[2018年]]2月現在、新たにDATテープを製造しているメーカーは国内では1つもなく、流通在庫分も入手が非常に困難となっている。
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− | このほか、DATテープをコンピュータストレージ用途に転用した[[デジタル・データ・ストレージ|DDS]]テープも国内の製造メーカーとしては唯一、最後までDDSテープを製造していた日立マクセルも[[2016年]]6月末までに生産終了となった。なお、同年11月現在の時点でも[[ラストオーダー|ごく一部の在庫対応分のみが流通・販売]]されているため、DATテープの代用品としてテープ幅がDATと同じ3.8mmのDDSテープを使用することも可能である。ただし、'''音楽録音・再生用のDATブランクメディアとして代用(使用)可能なのは3.8mmテープのDAT72規格まで'''となる。
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− | == 歴史 ==
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− | 各社が相次いで開発した、磁気テープにデジタル音声を記録する規格を統一するため、[[1983年]]にDAT懇談会が設けられ、[[1985年]]に回転式ヘッドを用いる[[R-DAT]](Rotaty Head DAT、回転ヘッド方式DAT)と固定式ヘッドを用いる[[S-DAT]](Stationary Head DAT、固定ヘッド方式DAT)という2種類の規格が策定された。S-DATはメカニズムは簡便だが高密度記録に対応した固定式記録ヘッドの開発が困難で、対してR-DATの回転式ヘッドにはVTRでの実績があったこともあり、R-DATが「DAT」として商品化されることになった。なお、のちのDCC(デジタル・コンパクトカセット)はS-DATで定められたヘッドが固定式という部分は共通しているが、ヘッドや記録構造を大幅に簡略化し、圧縮記録を取り入れており、このときのS-DAT規格と直接のつながりはない。
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− | [[サンプリング周波数]]は当初より48kHz、44.1kHz、32kHzに対応する予定だった。しかし、44.1kHzは[[コンパクトディスク|CD]]と同じであり、CDの完全同一の複製が可能とあって[[日本レコード協会]]などの猛反発に遭った。紆余曲折の末、[[1987年]]に発売にこぎつけた民生用の製品は、苦肉の策として44.1kHzのデジタル入力録音が出来ない仕様となった。しかしこれが足かせとなって普及しなかったため、[[1990年]]には[[SCMS]](シリアルコピーマネジメントシステム)を搭載し、CDからの直接デジタル録音が1世代だけ可能で2世代目はアナログコピーは可能だがデジタルコピー不可である機種が登場した。ほぼ同時に普及が始まった[[衛星放送]]の音楽番組や[[ミュージックバード]]の[[エアチェック]]にも利用され、Aモード:32kHz、Bモード:48kHzに対応した。なお、業務用機には[[SCMS]]機能制限がなかったために、音楽録音スタジオなどでは爆発的に普及した。また、持ち運びが出来るバッテリー駆動の製品を使って、野鳥の鳴き声や汽車、電車の走行音の録音など、野外での生録音を楽しむマニアも少なくなかった。
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− | 当初は[[民生用]]としてスタートした規格だが、民生用にしてはオーバースペックなほど高性能であり、早くから[[業務用]]としてプロの現場で活用され始めた。放送用素材や[[マスターレコーダー]]、アイドルやヒーロー等のイベント会場の音響として、盛んに利用された。そのためソニー「'''PCM-7040'''」など放送用・業務用の一部の機種では、[[SMPTE]][[タイムコード]]が記録できるようになっている。
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− | 後期には高音質化の技術がいくつか導入された。16ビット録音でありながら[[ハイレゾリューションオーディオ|20ビットや24ビット相当の解像度]]を実現するSBM([[スーパー・ビット・マッピング]])機能がアイワやソニー製DATに導入された。民生用は[[1993年]]にそのSBM対応第1号機「'''DTC-2000ES'''」を投入した。一方で、パイオニアはHS-DATと呼ばれる方式で標準モードに対し2倍の[[サンプリング周波数]]をテープ速度と動作クロックを倍速にして[[ハイレゾリューションオーディオ|88.2~96kHz録音]]を民生機器で実現した。民生用は[[1992年]]11月に[[ハイレゾリューションオーディオ|96kHzハイサンプリング対応]]第1号機「'''[[パイオニアのDATレコーダー#民生用|D-07]]'''」<ref>その後、[[1995年]]3月にはD-07のマイナーチェンジ機種として「'''[http://audio-heritage.jp/PIONEER-EXCLUSIVE/player/d-07a.html D-07A]'''」が発売された。</ref>を投入した。ちなみにDATのテープ速度を倍速で走らせる発想は、コンピューター用[[デジタル・データ・ストレージ|DDS]]ドライブからヒントを得たといわれている。
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− | パイオニアはさらにAIRSと銘打った録音システムを送り出す。D-07/07AをベースモデルにしたDATデッキ'''[[パイオニアのDATレコーダー#業務用|D-9601]]'''とデジタルプロセッサーの'''SP-AR1'''を組み合わせ、96kHzサンプリングに加え24ビットまでワードレングスを伸ばしたもので、当時としては珍しい'''[[ハイレゾリューションオーディオ|96kHz/24ビットフォーマット]]'''に対応していた。さらにD-9601はダウンコンバーターを内蔵し、96kHzから44.1kHzへダウンサンプリングした信号を同社の[[CDレコーダー]]'''RPD-500'''に接続し、アナログを介さずに音楽CDを作る事も出来た。このAIRSは業務用で、一般に普及しなかった。
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− | その他[[TASCAM]]([[ティアック]])も、DATテープを倍速で駆動し[[ハイレゾリューションオーディオ|HR(ハイ・レゾリューション)モード]]で24ビット録音に対応した業務用デッキ'''DA-45HR'''を2000年に発売した。
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− | === 終焉 ===
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− | [[1992年]]に登場した[[ミニディスク]](MD)が、価格や使い勝手などの面から[[1990年代]]半ばから[[2000年代]]初頭にかけての民生用オーディオ機器の主流となった<ref>{{Cite web |date=2007-03-28 |url=http://c-faculty.chuo-u.ac.jp/~tomokazu/kubo_seminar_student/abe.pdf |title=携帯音楽プレーヤー産業の技術転換 ―イノベーションのジレンマと企業行動― |format=PDF |accessdate=2017-05-20}}</ref>。MDの圧縮[[コーデック]][[ATRAC]]のデータ圧縮時のアルゴリズムの大幅な見直しにより高音質化したほか、民生用[[CDレコーダー]]の普及も進んだ。そして2000年代後半になってからは、[[MP3]]、[[Windows Media Audio|WMA]]、[[AAC]]等の高圧縮の[[音声ファイルフォーマット]]を採用した携帯型の[[デジタルオーディオプレーヤー]]<ref>また、2016年現在では[[ハイレゾリューションオーディオ|ハイレゾ]]音源に標準で対応した機種も少なからず存在する。</ref>が着実に普及。この間、DATのシェアは縮小の一途を辿った。
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− | [[2003年]]にはパイオニアの民生用据置型DATデッキD-05<ref>{{Cite web |url=http://audio-heritage.jp/PIONEER-EXCLUSIVE/player/d-05.html |title=オーディオの足跡 Pioneer D-05 |accessdate=2017-05-20}}</ref>およびD-HS5<ref>{{Cite web |url=http://audio-heritage.jp/PIONEER-EXCLUSIVE/player/d-hs5.html |title=オーディオの足跡 Pioneer D-HS5 |accessdate=2017-05-20}}</ref>が販売終了。[[2005年]]にはソニーの民生用据置型DATデッキDTC-ZA5ES<ref>{{Cite web |url=http://www.ecat.sony.co.jp/audio/hi-fi/products/index.cfm?PD=402&KM=DTC-ZA5ES |title=ソニーeカタログサイト[Sony eCatalog] |accessdate=2017-05-20 |archiveurl=http://web.archive.org/web/20051227224627/http://www.ecat.sony.co.jp/audio/hi-fi/products/index.cfm?PD=402&KM=DTC-ZA5ES |archivedate=2005-12-27}}</ref>が販売終了した<ref name="av20051128">{{Cite web |url=http://av.watch.impress.co.jp/docs/20051128/sony.htm |title=ソニー、DAT製品の国内出荷を終了 -12月初旬にレコーダ出荷を停止。テープ販売は継続 |accessdate=2017-05-20 |date=2005-11-28 |publisher=[[AV Watch]]}}</ref>。
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− | [[1999年]]7月発売の[[ソニー]]DAT[[ウォークマン]]'''TCD-D100'''が民生用DAT製品最終機種として販売を継続していたが、月間出荷台数が100台程度だったことや、製品に使用する部品の入手困難化、DAT代替製品の多様化、DATユーザーが代替製品への移行が進んでいること、などの要因から、[[2005年]][[11月25日]]にソニーから生産終了する旨が発表され、2005年12月初旬に生産出荷終了。日本向け民生用DAT製品は姿を消した<ref name="av20051128" />。また2015年には最後まで音楽用DATテープを生産していたソニーが製造を終了し、DATテープも流通在庫のみとなり、今後入手が困難になると予想される。
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− | その後も業務用向け製品は引き続き少量ながら生産が続いていたが、2000年代末までに生産終了している。DAT代替製品として業務用の分野では2010年代以降に[[デジタルオーディオワークステーション|DAW]]による[[ハードディスク|HDD]]レコーディングシステムに順次置き換えられ、更に個人の分野であっても[[パーソナルコンピュータ|PC]]を利用したUSB接続による外付けのオーディオキャプチャーユニット(例:[[ローランド]]が製造・販売する[[エディロール・UAシリーズ|「UAシリーズ」]]、および[[ヤマハ]]が製造・販売する「AGシリーズ」、[[コルグ]]が製造・販売する「'''[https://www.korg.com/jp/products/audio/ds_dac_10r/ DS-DAC-10R]'''」等)によるHDDレコーディングに置き換えられていった。また、[[SDメモリーカード]]等の[[フラッシュメモリ]]を使用した、屋外使用も可能なポータブルかつ非圧縮に対応したレコーダーも多数発売されている。一部機種では96kHz録音や192kHz録音、[[DSD]]録音も可能(いわゆる[[ハイレゾリューションオーディオ|ハイレゾ]]録再対応)になっている。詳細は[[ICレコーダー#PCMレコーダー]]の項を参照。
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− | == 脚注 ==
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− | {{脚注ヘルプ}}
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− | {{Reflist}}
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− | == 参考文献 ==
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− | * 図解 DAT読本 - [[オーム社]] ISBN 4-274-03219-1
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− | == 関連項目 ==
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− | * [[パイオニアのDATレコーダー]]
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− | * [[デジタル・データ・ストレージ]](DDS) - DAT技術を利用した大容量デジタルデータ補助記憶装置
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− | * [[音響機器]]
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− | * [[トヨタ・ソアラ]] - 2代目モデル(Z20型)の後期型の1989年-1990年モデルに限り、メーカーオプションで再生専用の[[パイオニア]]製DATデッキを選択できた。
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− | * [[トヨタ・セルシオ]] - 初代モデル(F10型)に限り、メーカーオプションで再生専用のパイオニア製DATデッキを選択できた。
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− | * [[新世紀エヴァンゲリオン]] - 主人公の[[碇シンジ]]が「S-DAT」というロゴのついたオーディオプレイヤーをいつも持ち歩いている描写がある。[[ヱヴァンゲリヲン新劇場版]]でもこの要素は引き継がれている。
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− | * [[WXIII 機動警察パトレイバー]] - 20kHz近辺を超える高周波再生が可能なDATが劇中事件を解決する鍵となる。作中登場機種のモデルの機種はTCD-D100など、現実には拡張再生機能を持たないSONY製ポータブルDATとされている。
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− | * [[山下達郎]] - DAT愛用者。[[山下達郎のサンデー・ソングブック|自身の番組]]で民生用DATデッキの生産打ち切りに対して怒りを露にしたことがある。同番組では以前、番組で掛ける音源をリマスタリングして音質を改善し、音圧を上げたDATテープをスタジオに持ち込んで掛けていた。
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− | {{Audio formats}}
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− | {{ソニー}}
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| + | {{テンプレート:20180815sk}} |
| {{デフォルトソート:たつと}} | | {{デフォルトソート:たつと}} |
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