「高松琴平電気鉄道」の版間の差分

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|業種 = 陸運業
 
|業種 = 陸運業
 
|事業内容 = 旅客鉄道事業
 
|事業内容 = 旅客鉄道事業
|代表者 = [[代表取締役]]会長 [[真鍋康彦]]<br />代表取締役社長 [[真鍋康正]]
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|資本金 = 2億5,000万円(2018年3月31日現在)<ref name="financial">第106期決算公告、2018年(平成30年)6月15日付「官報」(号外第129号)141頁。</ref>
 
|売上高 = 3,600百万円(2018年3月期)<ref name="financial" />
 
|営業利益 = 382百万円(2018年3月期)<ref name="financial" />
 
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|決算期 = 3月31日
 
|決算期 = 3月31日
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|外部リンク = http://www.kotoden.co.jp/
 
|外部リンク = http://www.kotoden.co.jp/
 
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[[ファイル:高松築港駅付近.JPG|thumb|250px|right|玉藻城の傍らを走る1200形]]
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[[ファイル:IruCa01.JPG|thumb|150px|right|簡易IruCa改札機]]
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'''高松琴平電気鉄道株式会社'''(たかまつことひらでんきてつどう)
'''高松琴平電気鉄道株式会社'''(たかまつことひらでんきてつどう)は、[[香川県]]に3つの路線を持つ[[鉄道事業者|鉄道会社]]である。本社は香川県[[高松市]]栗林町二丁目19番20号。グループキャッチフレーズは「'''うみ・まち・さと - 心でむすぶ'''」。また、2011年4月から1年間は、ことでん開業100周年記念キャッチフレーズ「'''ひ や く ?'''」が併せて使用されていた。マスコットキャラクターは[[ことちゃん]]。
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[[香川県]]に3つの路線を持つ[[鉄道事業者|鉄道会社]]
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本社は香川県[[高松市]]栗林町二丁目19番20号。グループキャッチフレーズは「'''うみ・まち・さと - 心でむすぶ'''」。また、2011年4月から1年間は、ことでん開業100周年記念キャッチフレーズ「'''ひ や く ?'''」が併せて使用されていた。マスコットキャラクターは[[ことちゃん]]。
  
 
== 概要 ==
 
== 概要 ==
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また、[[2005年]][[2月2日]]には非接触式[[ICカード]]システム'''[[IruCa]]'''(イルカ)をことでんバスとともに導入した<ref name="mainichi-np-2015-2-3">横田香奈(2015年2月3日). “琴電:「イルカ」10周年 記念カード、333枚販売”. [[毎日新聞]] (毎日新聞社)</ref>([[四国]]の鉄道・バスでは初)。
 
また、[[2005年]][[2月2日]]には非接触式[[ICカード]]システム'''[[IruCa]]'''(イルカ)をことでんバスとともに導入した<ref name="mainichi-np-2015-2-3">横田香奈(2015年2月3日). “琴電:「イルカ」10周年 記念カード、333枚販売”. [[毎日新聞]] (毎日新聞社)</ref>([[四国]]の鉄道・バスでは初)。
 
== 歴史 ==
 
<!-- 路線開業・休廃止、および全路線に影響する事柄以外は、各路線に記述 -->
 
'''琴平電鉄'''
 
*1920年(大正9年)2月7日 - 金比羅電鉄に対し鉄道免許状下付(香川郡栗林村-仲多度郡琴平町間)<ref>[{{NDLDC|2954367/5}} 「鉄道免許状下付」『官報』1920年2月10日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>。
 
*1920年度 - 琴平電鉄に名称変更<ref>[{{NDLDC|974242/401}} 『鉄道省鉄道統計資料. 大正9年度』](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>
 
* [[1924年]]([[大正]]13年)[[7月28日]] - 琴平電鉄設立<ref>[{{NDLDC|1190630/85}} 『地方鉄道及軌道一覧. 昭和10年4月1日現在』](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref><ref>[{{NDLDC|936471/735}} 『日本全国諸会社役員録. 第34回』](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>。
 
*1925年(大正14年)10月23日 - 鉄道免許状下付(高松市塩上町-同市桜町間)<ref>[{{NDLDC|2956102/7}} 「鉄道免許状下付」『官報』1925年10月27日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>。
 
* [[1926年]](大正15年)[[12月21日]] - 栗林公園 - 滝宮間が開業<ref>[{{NDLDC|2956457/8}} 「地方鉄道運輸開始」『官報』1926年12月28日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>。
 
** 当時の私鉄としてはハイレベルな設備といわれ、「[[讃岐国|讃岐]]の[[阪神急行電鉄|阪急]]」という異名も取った。
 
* [[1927年]]([[昭和]]2年)
 
** [[3月15日]] - 滝宮 - 琴平(現在の琴電琴平)間が開業<ref>[{{NDLDC|2956525/5}} 「地方鉄道運輸開始」『官報』1927年3月23日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>。
 
** [[4月22日]] - 高松(現在の瓦町) - 栗林公園間が開業<ref>[{{NDLDC|2956557/8}} 「地方鉄道運輸開始」『官報』1927年4月28日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>。全通。
 
* [[1938年]](昭和13年)5月1日 - 塩江温泉鉄道(仏生山 - 塩江)を合併<ref>[{{NDLDC|1184221/74}} 『地方鉄道及軌道一覧. 昭和15年11月1日現在』](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>。塩江線とする。
 
* [[1941年]](昭和16年)[[5月10日]] - 塩江線を廃止<ref>[{{NDLDC|2960833/29}} 「鉄道営業廃止」『官報』1941年6月21日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>。
 
 
'''東讃電気軌道、四国水力電気、讃岐電鉄'''
 
* 1909年(明治42年)6月8日 - 高松電気軌道に対し軌道特許状下付(高松市西浜町-大川郡志度町間)<ref>[{{NDLDC|805361/49}} 『鉄道院年報. 明治42年度』](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>。同名会社があったため(後述の長尾線の前身会社)、後日、東讃電気軌道に社名変更願出<ref>[{{NDLDC|1176966/80}} 『四水三十年史』](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>。
 
* [[1910年]]([[明治]]43年)[[5月1日]] - 東讃電気軌道<ref>[{{NDLDC|780123/992}} 『日本全国諸会社役員録. 明治44年』](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>設立。
 
* [[1911年]](明治44年)
 
** 2月15日 - 軌道より軽便鉄道へ変更<ref>[{{NDLDC|2951656/10}} 「軽便鉄道指定」『官報』1911年2月25日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>。
 
** 11月1日 - 鉄道免許状下付(高松-市内間、志度-松尾間)<ref>[{{NDLDC|2951870/4}} 「軽便鉄道免許状下付」『官報』1911年11月4日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>。
 
** [[11月18日]] - 今橋 - 志度(現在の琴電志度)間が開業<ref>[{{NDLDC|2951891/6}} 「軽便鉄道運輸開始」『官報』1911年11月30日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>。
 
*1912年(大正元年)8月4日 - 鉄道免許取消(津田町-松尾村間)<ref>[{{NDLDC|1176966/83}} 『四水三十年史』](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>。
 
* [[1913年]](大正2年)[[10月15日]] - 出晴(現在の瓦町駅志度線ホーム附近) - 今橋間が開業<ref>[{{NDLDC|2952491/6}} 「軽便鉄道運輸開始」『官報』1913年11月17日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>。
 
* [[1915年]](大正4年)
 
** 4月22日 - 公園前 - 出晴間が開業<ref>[{{NDLDC|2952926/7}} 「軽便鉄道運輸開始」『官報』1915年4月28日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>。
 
**6月24日 - 鉄道免許失効(五番町-玉藻間、古新町-新港間、志度-津田間)<ref>[{{NDLDC|974223/89}} 『鉄道院年報. 大正4年度』](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>。
 
** 8月10日 - 軌道特許状下付(高松市内町-香川郡栗林村間)<ref>[{{NDLDC|974223/164}} 『鉄道院年報. 大正4年度』](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>。
 
** 8月10日 - 鉄道免許取消(高松市西浜町-香川郡栗林村間)<ref>[{{NDLDC|2953018/8}} 「軽便鉄道免許取消」『官報』1915年8月13日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>。
 
* [[1916年]](大正5年)
 
** 9月13日 - 軌道特許状下付(高松市玉藻町-高松市内町間)<ref>[{{NDLDC|2953350/7}} 「軌道特許状下付」『官報』1916年9月15日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>。
 
** [[12月25日]] - 四国水力電気が東讃電気軌道を合併<ref>[{{NDLDC|1176966/91}} 『四水三十年史』](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>。四国水力屋島遊覧電車と呼称。
 
* [[1917年]](大正6年)
 
** [[5月20日]] - 市内線 高松駅前 - 公園前間が開業<ref name="nenp6">[{{NDLDC|974236/377}} 『鉄道院鉄道統計資料. 大正6年度』](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>。列車は既開業区間と直通。
 
** [[7月13日]] - 市内線 築港前 - 高松駅前が開業<ref name="nenp6"/>。
 
* [[1942年]](昭和17年)[[4月30日]] - 電力統合に伴い四国水力電気が解散。鉄軌道事業は讃岐電鉄<ref>[{{NDLDC|1184231/65}} 『地方鉄道及軌道一覧. 昭和18年4月1日現在』](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>が設立され引き継ぐ。<!-- 3月17日 讃岐電鉄設立? -->
 
 
'''高松電気軌道'''
 
* 1907年(明治40年)5月30日 - 軌道特許状下付(高松市新湊町-大川郡長尾村間他)<ref>[{{NDLDC|805361/49}} 『鉄道院年報. 明治42年度』](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>。
 
* [[1909年]](明治42年)[[10月28日]] - 高松電気軌道設立<ref name="kid137">[{{NDLDC|1190630/137}} 『地方鉄道及軌道一覧. 昭和10年4月1日現在』](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref><ref>[{{NDLDC|780123/993}} 『日本全国諸会社役員録. 明治44年』](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>。
 
* [[1912年]](明治45年)
 
**4月30日 - 高松電気軌道が出晴 - 長尾間を開業<ref name="kid137">[{{NDLDC|1190630/137}} 『地方鉄道及軌道一覧. 昭和10年4月1日現在』](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>。
 
**7月25日 - 鉄道免許状下付(大川郡長尾村-同郡白鳥本町間)<ref>[{{NDLDC|2952090/3}} 「軽便鉄道免許状下付」『官報』1912年7月27日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>。
 
*1916年(大正5年)4月24日 - 鉄道免許失効(大川郡長尾村-同郡白鳥本町間)<ref>[{{NDLDC|2953226/11}} 「軽便鉄道免許失効」『官報』1916年4月24日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>。
 
 
[[File:Onishi Yoshio.JPG|thumb|150px|社長・大西禎夫(1955年)]]
 
'''高松琴平電気鉄道'''
 
* [[1943年]](昭和18年)
 
** [[11月1日]] - 讃岐電鉄・琴平電鉄・高松電気軌道が合併し高松琴平電気鉄道が発足<ref>10月25日許可[{{NDLDC|2961548/31}} 「鉄道譲渡許可」、「軌道譲渡許可」『官報』1943年11月1日](国立国会図書館デジタルコレクション)</ref>。讃岐電鉄の路線が志度線および市内線、琴平電鉄の路線が琴平線、高松電気軌道の路線が長尾線となる。
 
** [[12月1日]] - バス16社と八栗登山鉄道のバス部門を合併。
 
* [[1945年]](昭和20年)
 
** [[1月26日]] - 国の命令により志度線 八栗 - 志度間を休止、資材供出。
 
** [[7月4日]] - [[高松空襲]]により市内線・志度線の築港前 - 公園前 - 出晴間が不通となり休止に。
 
** [[7月30日]] - 志度線、長尾線は空襲で焼失した出晴駅を廃止し瓦町駅を起点に変更。
 
* [[1948年]](昭和23年)
 
** [[2月18日]] - 築港線 片原町 - 琴電高松(現在の瓦町)間が開業。列車は琴平線が直通。
 
** [[12月26日]] - 築港線 高松築港(仮駅) - 片原町間が開業。
 
* [[1949年]](昭和24年)[[10月19日]] - 志度線 八栗 - 琴電志度間を復旧し営業再開。
 
* [[1951年]](昭和26年)12月26日 - 長尾線 瓦町 - 花園間を現在線に変更。
 
* [[1955年]](昭和30年)[[9月10日]] - 築港線 高松築港駅を本駅に移転。
 
* [[1957年]](昭和32年)
 
** [[1月8日]] - 市内線の築港前 - 公園前間を正式に廃止。
 
** [[8月15日]] - 志度線の公園前 - 瓦町間を正式に廃止。
 
* [[1961年]](昭和36年)12月 - コトデンタクシー(株)設立
 
* [[1964年]](昭和39年)3月 - 出晴検車場 設置
 
* [[1965年]](昭和40年)12月 - ストアー事業(コトデンストアー、後にコトデンスーパー)を分社。琴電商事(株)設立。
 
* [[1969年]](昭和44年)
 
** 2月 - 出晴検車場を瓦町検車区に変更。今橋工場を閉鎖。
 
** 12月 - (株)[[新屋島水族館|屋島水族館]]設立。
 
* [[1971年]](昭和46年)4月 - 高松グランドホテル(株)設立。
 
* [[1976年]](昭和51年)[[8月1日]] - 志度線 今橋 - 松島二丁目間で列車衝突事故が発生。
 
* [[1977年]](昭和52年)11月 - 今橋工場跡地に今橋検車区を開設。瓦町検車区を廃止、留置線化。
 
* [[1979年]](昭和54年)[[3月1日]] - 志度線にATS設置され全線設置完了。
 
* [[1986年]](昭和61年)4月 - バス事業を高松バスに譲渡。高松バスはコトデンバス(現在のことでんバス)に改称。
 
* [[1994年]]([[平成]]6年)[[6月26日]] - 瓦町駅改良工事着工。志度線は長尾線・琴平線と線路が切り離される。代わりに長尾線の列車が築港線に直通。
 
* [[1996年]](平成8年)12月21日 - 瓦町新駅舎([[コトデン瓦町ビル]])完成。
 
* [[1997年]](平成9年)[[4月23日]] - 350億円の債務保証を行い、コトデン瓦町ビルにそごうグループと提携した百貨店の「[[そごう|コトデンそごう]]」を開業<ref name="shikoku-np-2001-4-15">「コトデンそごう4年の短い歴史に幕」『[[四国新聞]]』四国新聞社、2001年4月15日</ref>。
 
* [[2000年]](平成12年)[[7月12日]] - そごうグループが破綻。
 
* [[2001年]](平成13年)
 
** [[1月22日]] - コトデンそごうが高松地裁に民事再生法の適用を申請<ref name="shikoku-np-2001-1-23" />(2003年清算)。
 
** 4月 - 高松グランドホテル(高松築港駅)閉店。
 
** [[4月15日]] - コトデンそごう閉店<ref name="shikoku-np-2001-4-15" />。
 
** 7月23日 - 子会社の琴電商事が自己破産。
 
** 8月 - 高松グランドホテルが自己破産。
 
** [[9月1日]] - コトデンそごうの後継テナントとして高松天満屋がコトデン瓦町ビルに入居<ref name="shikoku-np-2001-9-2-2">「高松天満屋がオープン」『四国新聞』四国新聞社、2001年9月2日</ref>。ただし賃貸料はコトデンそごう時年間14.5億円<ref name="shikoku-np-2001-4-13">「天満屋、6月にも営業-そごう後継」『 四国新聞』四国新聞社、2001年4月13日</ref>の約半分の年間7.5億円で入居保証金0<ref name="shikoku-np-2001-6-12">「天満屋と基本合意締結-琴平電鉄」『四国新聞』四国新聞社、2001年6月12日</ref>。負債吸収ならず。
 
** [[12月7日]] - 高松地裁に民事再生法適用を申請<ref name="shikoku-np-2002-2-18" />。
 
* [[2002年]](平成14年)
 
** 7月 - 高松地裁から再生計画の承認を受ける。
 
** [[8月8日]] - [[香川日産自動車]]前社長の真鍋康彦が社長に就任、新体制が始まる。
 
* [[2005年]](平成17年)[[2月2日]] - 非接触式ICカードシステム'''IruCa'''(イルカ)導入<ref name="mainichi-np-2015-2-3" />(これに伴い紙の回数券、及び鉄道における紙の定期券は全廃)。
 
* [[2006年]](平成18年)[[3月]] - 民事再生法に基く再生計画が終了。
 
* [[2007年]](平成19年)[[7月31日]] - 通常営業用車両の100%冷房化を達成。
 
* [[2011年]](平成23年) - 開業100周年。記念電車などが運転、一部列車にヘッドマーク掲出<ref>[http://www.kotoden.co.jp/publichtm/kotoden/100th/index.html ことでん100周年] 高松琴平電気鉄道株式会社</ref>。
 
* [[2013年]](平成25年)[[12月15日]] - 全駅に[[駅ナンバリング]]導入。
 
* [[2014年]](平成26年)
 
**[[3月31日]] - この日限りで高松天満屋が閉店。
 
**[[6月18日]] - 真鍋康正が社長に就任。
 
* [[2015年]](平成27年)[[10月23日]] - コトデン瓦町ビルに商業施設「瓦町FLAG」がオープン。
 
* [[2018年]](平成30年)[[3月3日]] - 琴平線・長尾線・志度線で始発より[[交通系ICカード全国相互利用サービス|全国相互利用サービス対応の交通系ICカード]]利用開始<ref>[https://news.mynavi.jp/article/20180123-575261/ ことでん「IruCa」エリアでも「ICOCA」など利用可能に - 3/3から] - マイナビニュース、2018年1月23日</ref><ref name="交通系ICカードstart">[http://www.kotoden.co.jp/publichtm/kotoden/new/2018/10cards/index.html 交通系ICカードのご利用開始日について] - 高松琴平電気鉄道、2018年1月22日</ref>(これに備え、IruCa以外のICカードに対応する簡易改札機と自動改札機に更新されている<ref>[http://www.kotoden.co.jp/publichtm/kotoden/new/2018/construction/index.html 改札機改修工事のお知らせ] - 高松琴平電気鉄道、2018年1月15日</ref>)。
 
 
<!-- ダイヤ改正の件は関係各路線に移動 -->
 
=== 民事再生法申請後の主な施策 ===
 
[[民事再生法]]適用前のサービスはことでんバスとともに良くはなく、バス運転手や車掌、駅員の乗客に対する横柄な態度も問題視されていた。そのため民事再生法適用時も「身から出た錆」「鉄道は要るが琴電は要らない」など住民は琴電擁護や支援に消極的だった(後述するマスコットキャラクター「ことちゃん」がイルカになった理由は、この時に「'''琴電は要るか'''<ref name="asahi-np-2011-11-19" /><ref>[http://news.mynavi.jp/series/trivia/320/ 連載320回 ことでんのキャラクターがイルカの「ことちゃん」になった衝撃の理由] - [[マイナビニュース]] 鉄道トリビア 記:[[杉山淳一]](2015年9月5日版 / 2015年9月12日閲覧)</ref>、'''要らないか'''」と話し合ったことに由来する)。香川日産出身の真鍋社長就任後はサービス改善を最重要事項とし、以下のような取り組みを行なった。その結果、住民からの信頼も少しずつながら取り戻しつつある。
 
* ICカード「[[IruCa]]」の導入
 
* 企画乗車券「[[ことでん・JRくるり〜んきっぷ]]」、「ことでんフリーきっぷ」などの発売
 
* 駅の改装
 
** トイレのリフォーム(利用者からの改善要望が最も多く、最初に力を入れた)
 
** 駅名標の更新
 
** [[栗林公園駅]]全面改装
 
* ことでんバスとの連携強化
 
** 駅近くのバス停留所名を「ことでん○○駅前」に改称し、利用者にわかりやすくした(「円座駅」など)
 
* [[列車集中制御装置|CTC]]の導入
 
** [[国土交通省]]の鉄道軌道近代化設備整備費補助金制度(通称近代化補助)および香川県ほか周辺自治体の補助を受けて実施
 
* [[自動列車停止装置|ATS]]の更新 [[ファイル:Takamatsu-Chikko ATS.jpg|thumb|right|150px|高松築港駅に設置された、過走防止用ATS地上子]]
 
** 同社のATS装置([[大同信号]]製)は、停止現示の絶対信号機直下の地上子を通過(信号冒進)すると即座に[[非常ブレーキ]]をかける絶対停止機能をもち、保安度の高いATSであったが、2005年の[[土佐くろしお鉄道宿毛駅衝突事故]]とATS装置の更新時期を契機に、終端駅の過走防止対策を施したATSへ更新することとなった。このATSは時素式速度照査機能をもったATS(従来型と同じく大同信号製)で、頭端式ホームをもつ高松築港・瓦町<ref>頭端式ホームの4・5番ホームのみ設置。</ref>・仏生山<ref>頭端式ホームの3番ホームのみ設置。</ref>・一宮<ref>頭端式ホームの3番ホームのみ設置。</ref>・琴電琴平・長尾・琴電志度の各駅には、過走防止対策として20km/h、15km/h、10km/h、5km/hの4段階で速度照査を行う車上時素式速度照査地上子を設置した。これらのATSの更新も国土交通省の近代化補助を受けて行われている。
 
[[ファイル:Kotoden 23.jpg|thumb|right|150px|足踏式デッドマン装置を設置した 20形23]]
 
* [[デッドマン装置]]の取り付け
 
** [[2006年]]の[[鉄道に関する技術上の基準を定める省令]]の改正により、車両にデッドマン装置または[[緊急列車停止装置]](EB装置)を設置することが義務づけられたのに伴い、2009年度当時保有していた営業用旅客車80両、動態保存車4両、合計84両に足踏式デッドマン装置が設置された<ref>ことでんの営業用旅客車と動態保存車はすべて運転台付きの車両で、2009年度当時は片運転台タイプ車両が80両、両運転台タイプ車両が4両(両運転台タイプ車両はすべて動態保存車)であった。</ref>。これ以後に導入された車両にも同様に設置されている。
 
* ほとんどの駅から運転取扱業務を行う「駅長」呼称は無くなり、運行管理の責任者は運転営業所営業係に一元化される。従来の駅長に相当し駅における運転業務を取り扱う運行管理営業係は、琴平線で高松築港・瓦町・仏生山・琴電琴平、志度線で今橋のみに常駐勤務している。
 
* 有人駅の営業時間短縮および駅員無配置化、駅業務の子会社(ことでんサービス)の業務委託を行っている。
 
* 無人駅に簡易型自動券売機を導入し、乗車券発売委託を全廃。
 
* 運行管理をのぞく営業関係の駅員は、ことでんサービスからの業務委託化されている。
 
* 香川県内在住の車掌(契約社員)を採用し、運転士の国家試験([[動力車操縦者|甲種電気車動力車操縦者免許]])を選抜で積極的に受験させ、合格すれば正社員として採用し、車掌としては契約社員も正社員も差別の無い実力主義の企業。
 
* 路線別のイメージカラー([[日本の鉄道ラインカラー一覧|ラインカラー]])を制定。
 
* 冷房化推進のため新型電車を導入し、旧型の非冷房車を置き換え。
 
** 「電鉄倶楽部」などの鉄道ファンの強い要望により、一部の車両はイベント運転用に保存。廃車前には「さよなら運転」を行い、鉄道ファンへのサービスとともに増収にも貢献した。さらに、一部は「[[さぬきこどもの国]]」、「[[玉野市電保存会]]」、「[[道の駅源平の里むれ]]」などの施設に静態保存された。
 
* マスコットキャラクター「[[イルカ]]の[[ことちゃん]]」の誕生。
 
** 2002年8月8日に誕生。2003年5月2日には恋人「[[ことみちゃん]]」が誕生し、2011年11月18日に[[金刀比羅宮]]にて結婚式を挙げる<ref name="asahi-np-2011-11-19" />。2013年ご当地キャラ総選挙にて3位入賞を果たし、'''高松特別ゆめ大使'''に任命された。さらに2015年10月10日には娘が誕生し<ref>[https://www.facebook.com/irucakoto/posts/1157611967599524 ことちゃん&ことみちゃんfacebook 2015年10月10日] 2015年11月24日閲覧</ref>、一般公募により「[[ことのちゃん]]」と名付けられた<ref>[https://www.facebook.com/irucakoto/posts/1162425143784873 ことちゃん&ことみちゃんfacebook 2015年10月20日] 2015年11月24日閲覧</ref>。
 
* ことでん電車まつりの開催
 
** 毎年11月3日に、[[仏生山工場]]・[[コトデン瓦町ビル#瓦町FLAG|瓦町FLAG]]でことでん電車まつりを開催しており、ファミリー向けの体験イベントや、鉄道ファン向けの鉄道部品販売や車掌コンテストなどを実施している<ref>[http://www.kotoden.co.jp/publichtm/kotoden/new/2017/2017densya_matsuri/index.html 第16回ことでん電車まつりの開催について] ことでんグループ</ref>。それに加えて2018年からは3月に春の電車まつりを開催している<ref>[http://www.kotoden.co.jp/publichtm/kotoden/new/2018/2018densya_matsuri_spring/index.html ことでん春の電車まつり2018開催について] ことでんグループ</ref>。
 
 
=== 経営再建後の主な施策 ===
 
2006年に民事再生法に基く再生計画が終了し、経営再建を果たした後も、以下のような施策が行われている。
 
* 毎月最後(12月は毎週)の金曜日に「午前0時便」と銘打ち、高松側ターミナルを午前0時以降に発車する列車を増発して最終列車の時刻を延長。
 
** 2010年4月より毎週金曜日(年末年始の12月30・31日と金曜日が祝日にあたる日をのぞく)に拡大されている<ref>[http://sankei.jp.msn.com/region/shikoku/kagawa/100310/kgw1003100340002-n1.htm 「毎週金曜日は午前0時便」 ことでん、4月から終電増発 香川・高松市] 産経ニュース、2010年3月10日{{リンク切れ|date=2011年4月}}</ref><ref>[http://news.shikoku-np.co.jp/kagawa/locality/201003/20100306000126.htm 毎週金曜に「午前0時便」運行へ/琴電] 四国新聞、2010年3月6日</ref>。当初2011年3月までの予定であったが、利用者が10,000人を越え乗客から好評であることから、2014年3月まで3回延長され、この施策は継続されることになった<ref>[http://www.kotoden.co.jp/publichtm/kotoden/new/2013/friday_midnight2013/index.html 毎週金曜日は午前0時便] 高松琴平電気鉄道株式会社</ref>。
 
* [[サイクルトレイン]]の実施(2015年7月から)
 
** 志度線において、土日祝日の一部ダイヤで、自転車をそのまま持ち込めるサイクルトレインを実施している<ref>[http://www.kotoden.co.jp/publichtm/kotoden/cycletrain/index.html サイクルトレイン運行のお知らせ] ことでんグループ</ref>。
 
* 車両工場写真集『ことでん仏生山工場』の発売
 
** 2011年、開業100周年を記念して香川県の写真家GABOMIによる車両工場の写真展を開催し、その後赤々舎から写真集となって刊行された<ref>[https://www.amazon.co.jp/%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%A7%E3%82%93-%E4%BB%8F%E7%94%9F%E5%B1%B1%E5%B7%A5%E5%A0%B4-GABOMI/dp/4903545822 ことでん 仏生山工場 | GABOMI | 本] Amazon</ref>。
 
* [[LINE_(アプリケーション)|LINE]]スタンプ
 
** マスコットの[[ことちゃん|ことちゃん・ことみちゃん、ことのちゃん]]を使ったLINEスタンプを2014年から発売している。
 
** 2014年に第1弾<ref>[http://www.kotoden.co.jp/publichtm/kotoden/new/2014/2014linestamp/index.html ことちゃんLINEスタンプ販売開始!!] ことでんグループ</ref>、2016年に第2弾<ref>[http://www.kotoden.co.jp/publichtm/kotoden/new/2016/2016linestamp/index.html ことちゃんLINEスタンプ第2弾販売開始!!] ことでんグループ</ref>、2018年に第3弾<ref>[http://www.kotoden.co.jp/publichtm/kotoden/new/2018/2018linestamp/index.html ことちゃんLINEスタンプ第3弾販売開始!!] ことでんグループ</ref>を発売。
 
* 電車内での演劇
 
** [[シアターキューブリック]]による車内演劇「ことでんスリーナイン」を2015年に開催<ref>[http://qublic.net/kotoden999/ ことでんスリーナイン] シアターキューブリック OFFICIAL SITE</ref>。
 
* 記念映画
 
** 開業100周年を記念して、2本の映画が制作された。
 
*** [[篠原ともえ]]主演『猫と電車―ねことでんしゃ』<ref>[http://noranekofilm.com/nekoden/ 映画『猫と電車-ねことでんしゃ-』] 公式サイト</ref>
 
*** [[ミッキー・カーチス]]、[[木南晴夏]]主演『[[百年の時計]]』
 
* 文学賞
 
** ブックカフェ半空と共同で、「ことでんストーリープロジェクト」と題した文学賞を企画。受賞作品は車内で掲出される<ref>[https://www.sankei.com/region/news/180107/rgn1801070012-n1.html ブックカフェ発「半空文学賞」 ことでんとコラボし新企画] 産経ニュース</ref>。
 
* [[交通系ICカード全国相互利用サービス|交通系ICカードの全国相互利用サービス]]を導入(2018年3月から)<ref name="交通系ICカードstart"/>
 
** [[Suica]]、[[ICOCA]]、[[PASMO]]等の交通系ICカードで乗車することができる。逆にことでんの[[IruCa]]を他のエリアで使うことはできない。
 
* ロックバンド「[[くるり]]」による瓦町駅発車メロディ(2018年3月21日から)<ref>[http://www.kotoden.co.jp/publichtm/kotoden/new/2018/2018quruli/index.html 「くるり×ことでん」出発式について] ことでんグループ</ref>
 
** 瓦町駅1番ホームの発車メロディは、くるり作曲の「コトコト琴電」である。同曲は2011年のことでん開業100周年を記念して開催された、くるりの[[仏生山工場]]でのライブで初披露された<ref>[http://www.kotoden.co.jp/publichtm/kotoden/100th/event/index.html#section03 仏生山工場ライブ「くるり×ことでん」 - ことでん開業100周年記念イベント開催!] ことでん100周年 | ことでんグループ</ref>。
 
 
== 路線 ==
 
{{座標一覧|articlee=Category:高松琴平電気鉄道の鉄道駅}}
 
 
=== 現有路線 ===
 
* [[高松琴平電気鉄道琴平線|琴平線]] 高松築港駅 - 琴電琴平駅 32.9km 22駅
 
* [[高松琴平電気鉄道長尾線|長尾線]] 瓦町駅 - 長尾駅 14.6km 16駅
 
* [[高松琴平電気鉄道志度線|志度線]] 瓦町駅 - 琴電志度駅 12.5km 16駅
 
 
琴平線のうち高松築港駅 - 瓦町駅間(高松市内三駅)は「築港線」とも呼ばれる。
 
 
全線とも[[軌間]]は1435mm([[標準軌]])で、四国で唯一の採用例である。動力に電気([[直流電化|直流]]1500V)を使用し、[[列車集中制御装置]] (CTC) を導入している。路線はすべて[[讃岐平野]]に存在し、一切[[トンネル]]が存在しない<ref>香川県の鉄道全体で見ても、県境の駅間を除くと、トンネルは[[高徳線]]の1箇所(高松市内)しかない。</ref>。
 
 
[[途中下車]]の制度があり、指定された駅については、その駅までと同額の乗車券でなければ途中下車が可能である。指定駅には無人駅も含まれるが、この場合は下車時に列車の乗務員に申告する。ただし、IruCa利用の場合は非適用となる。
 
 
現有3線は元々それぞれが別々の会社・規格によって建設され、その名残で[[軌道法|軌道]]として建設された長尾線と志度線は[[鉄道事業法|鉄道]]として建設された琴平線に比べて駅の平均的な設置間隔が短く、特に志度線に至っては琴平線の2倍の密度で駅が設置されている(琴平線の平均駅間距離1.65kmに対し長尾線の平均駅間距離は0.97km、志度線の平均駅間距離は0.83km)。
 
[[File:Takamatsu-Kotohira Electric Railroad Linemap.svg|600px|thumb|none|高松琴平電気鉄道の路線図(綾川と滝宮が逆)]]
 
 
=== 運転形態及び変遷 ===
 
琴平線高松築港駅 - 一宮駅間は日中15分間隔、その先琴電琴平間は日中30分間隔、長尾線と志度線は日中20分間隔の中頻度運転を行っている。長尾線の列車も乗り入れる琴平線高松築港駅 - 瓦町駅間は日中毎時7本、朝ラッシュ時には最大1時間あたり13本の列車が運行されている。
 
 
琴電の所有する各路線は架線電圧や車両のサイズなど、直通可能な路線や使用可能な車両の組み合わせが独特の変遷を遂げてきた。それらの主な変遷を時系列で記せば、概ね以下の通りである。
 
 
# 志度線昇圧まで - 琴平線は架線電圧1500Vで築港線(高松築港駅-瓦町駅)まで単線運転、志度線は600Vで築港線まで単線運転(瓦町駅で[[スイッチバック]]を行う)、つまり築港線は複線でなく[[単線並列]]で運転されていた。長尾線は600Vで瓦町駅折り返し。
 
# 1966年 - 志度線が1500Vに昇圧されると、築港線は複線運転となった。各路線の運転系統は1と同じ。
 
# 1976年12月23日 - 長尾線が1500Vに昇圧されると、志度線と長尾線の使用車両が共通化された。ここでも運転系統は1,2と同じ。
 
# 1994年6月26日 - 瓦町駅の改良工事にともない、志度線は線路が分断された瓦町駅で折り返し運転。逆に長尾線が琴平線同様、築港線へ直通運転を行うことになった。
 
# 2006年 - 車両寸法の制限が琴平線は18m強(これまでの入線車両でもっとも長かったのは、譲渡元の[[阪神電気鉄道]]で新性能車として使われていた車両)、志度線は16m、長尾線は17mと差があったが、長尾線も18m車入線可能に改良し、長尾線と琴平線で使用車両を共通化。以後この形態が続いており、新たな変更の計画は公表されていない。
 
 
=== 廃止路線・区間 ===
 
前身各社の廃止路線も含む。
 
* [[高松琴平電気鉄道市内線|(高松)市内線]] 築港前駅 - 公園前駅 2.4km
 
* [[琴平電鉄塩江線|塩江線]] 仏生山駅 - 塩江駅 16.1km
 
* 志度線 出晴駅(現・瓦町駅付近)- 公園前駅 1.2km
 
 
== 車両 ==
 
=== 総説 ===
 
2012年10月現在、営業用旅客車80両(琴平線20編成40両、長尾線10編成20両、志度線20両)、[[動態保存]]車4両、業務用車両2両の計86両を保有する。地方都市の民営鉄道としては最も多い。
 
 
琴電を構成した各社は車両を自社発注していたが、琴電成立後は一部を除き他社からの譲渡車両が投入されている。出自も[[日本国有鉄道]](国鉄)、[[東武鉄道]]、[[京浜急行電鉄]]、[[京王電鉄|京王帝都電鉄]](現・京王電鉄)、[[名古屋鉄道]]、[[名古屋市営地下鉄]]、[[近畿日本鉄道]]、[[阪神電気鉄道]]、[[山陽電気鉄道]]、[[ヤマコー|山形交通]]、[[東濃鉄道]]、[[三岐鉄道]]、[[玉野市営電気鉄道]]と多彩をきわめ<ref>しかも、国鉄出身車は[[買収国電]]であったり、山形交通から購入した車両は同社が[[西武鉄道]]から購入したものであるなど、さらに前歴を持つ車両が多かった。</ref>、形式も細分されていたことから、[[鉄道ファン|ファン]]の間では[[広島電鉄]]ともども「動く電車の博物館」と呼ばれていた。
 
 
これは戦後復興期以降、1970年代中盤まで、一貫して輸送力の増強を行う必要があり、いわば「質より量」が求められていたためである<ref>そのため、かつてはクロスシート装備であった車両もすべてロングシート化された。</ref>。
 
それでも琴平線では、暫時車両の代替とある程度の車種統一が行われ、1970年代 - 1980年代前半は元名古屋鉄道および阪神電気鉄道、三岐鉄道の車両が投入された。1985年以降は元京浜急行電鉄および京王帝都電鉄の車両が投入され、2005年に冷房化100%を達成した。
 
 
一方、長尾線・志度線は路線規格の問題で、18m級以上の琴平線レベルの車両の入線が不可能だった。このため、[[大手私鉄]]から小型車両が淘汰された1980年頃を境に代替が止まった。ゆえに、平成時代になっても戦前 - 昭和20年代に製造された車両で運行されていた。1998年以降には名古屋市営地下鉄の車両を[[京王重機整備]]経由で導入し、車両の近代化・冷房化と車種統一を急速に進めたものの、旧型車すべてを置きかえるほどの車両の確保はできなかった。
 
 
そのため、2000年代中盤の民事再生法適用下での経営方針策定で、長尾線に関しては琴平線レベルに路線改良を行い、中型車の導入を行なうことになった。2006年に改良工事が竣工し、同年から翌年にかけて2両編成5本の中型車を投入して旧型車を淘汰した。
 
また、冷房付き小型車にも余剰が発生したが、これらは志度線に転用され、同線の旧型車を淘汰した。
 
これにより営業用旅客車両の冷房化率100%を2007年7月に達成した。また、非冷房車である旧型車のうち5両をイベント等のための動態保存車とした。
 
 
なお、同じ頃に合理化案として列車の[[ワンマン運転|ワンマン化]]を検討していたが、採算性が疑問視されたことから駅の無人化と引き換えに廃案となった。
 
 
2005年12月には、忘年会シーズンにおける週末深夜の臨時増発列車において、[[日本の女性専用車両|女性専用車両]]を試験導入していた。2両編成のうち高松築港寄りの車両が対象であり、深夜の利用者の少ない時間帯に安心して乗ってもらう策であった。朝夕ラッシュに導入されない珍しい例であったが、本格導入には至らず以後の設定は行われていない。
 
 
==== 機器面での特徴 ====
 
[[ファイル:kotoden1072-60.jpg|thumb|right|150px|ラッシュ時の4両運転]]
 
[[ファイル:kotodenn03.JPG|thumb|right|150px|通常の2両運転]]
 
[[ファイル:kotodenn04.JPG|thumb|right|150px|運転席]]
 
[[ファイル:kotodenn05.JPG|thumb|right|150px|車掌スイッチ]]
 
 
;総括制御
 
:ラッシュ時と日中で輸送量の差が大きく、車両の増解結を頻繁に行うため、原則として異なる車両同士でも連結運転できるように主幹制御器を統一しノッチ段数を統一することで手動加速制御車と自動加速制御車の総括制御を実現した(なお、一般営業用の手動加速車は琴平線では2005年に廃止。長尾線・志度線では2007年に廃止され、自動加速に統一されている)。
 
:手動加速車の直列制御ノッチは5段、並列制御ノッチは4段で、自動加速車もこれに合わせている。自動加速車は主幹制御器の位置に関わらず直並列制御の最終段まで自動進段する<ref>JTBキャンブックス「京急の車両 - 現役全形式・徹底ガイド - 」による</ref>。
 
:自動加速車が手動加速車を併結した場合、手動加速制御車に操作を合わせる。操作は手動加速になるが自動加速車両は自動的にそれぞれの最終段まで進段する。そのため最初は起動加速力の良い手動加速車が威力を発揮し、手動加速車が並列最終段まで達した後は高速性能の良い自動加速車が手動加速車を牽引するといった運転も行われていた。
 
:ブレーキは [[直通ブレーキ#SME|SME]](非常弁付直通ブレーキ)に電磁給排弁を付加して応答性の向上と長編成化への対応を実現した電磁SME、ブレーキシューは[[鋳鉄]]製に統一されている。もと[[発電ブレーキ|発電制動]]併用[[電磁直通ブレーキ]] (HSC-D) 装備車はセルフラップ機能のカット(ブレーキ弁の電気接点付き三方弁への交換)を行い、電磁SME-Dとしている。電磁SMEで電制を併用した場合、低速域に入り電制が失効すると制動力が半減するが、制輪子に低速域での減速性能が良い鋳鉄シューを用いることでブレーキ力を確保している。また、空気圧縮機も自動加速車はC-1000形、手動加速車はDH-25形でそれぞれ統一されている。
 
:なお、これらの改造が行なわれていない1300形は他車との併結ができないため、他編成との連結の必要がない長尾線で使用されている。
 
;台車・主電動機の交換
 
:1982年の1053形(初のカルダン駆動車)より前に導入された車両は、[[鉄道車両の台車|台車]]・主[[電動機]]の交換を頻繁に行っていた。従って各車両の記事にある車両の履歴は車体を基準としたものであることを念頭に置いて読む必要がある。
 
;その他
 
:客用扉の車掌スイッチは他の鉄道と操作が逆で、「開」は車掌スイッチを上から下、「閉」が下から上)である。
 
:増結・解放を非常に多く行うため、正面非貫通の車両は多くが貫通式に改造されていたが、非貫通のままの車両も存在した。
 
:再開発が行われる前までは瓦町駅のホームが急曲線上にあったため、18m級の3扉車では中央の扉とホームの隙間に乗客が転落する危険性があるとの理由から、1050形以降入線した一部の車両<ref>1050形・1053形・1060形・1063形</ref>は譲渡時に中央の扉を埋めて2扉に改造していた。1080形以降は扉改造をせず譲渡前のままで入線している。
 
 
==== 車両番号 ====
 
合併の際に長尾線車両を20 - 30番台に改番したほかは、もとの事業者での[[鉄道の車両番号|車両番号]]をそのまま使用した。これが元で、長尾線・志度線車両が00 - 99、琴平線車両が100以降という法則ができあがった(いずれも4*は欠番)。ただし、琴平線と長尾線・志度線の間を転属した車両については、この限りではない。
 
 
琴平線では琴平電鉄時代の方式を踏襲し、形式より車両番号が1桁小さく、かつ2桁目が進む独特の車両番号体系が用いられた(例えば1000形の車両番号は100・110・120…となる)。1960年頃を境に新規導入の車両形式は車両番号と同じ3桁となったが、2桁目が増える方式は相変わらずだった。一方、10000形1001-1002以降、固定編成で入線した車両、および18m級以上の車両は、1000番台の車両番号が振られている。こちらは1桁目が増えて行く通常の方式である。形式も10000と12000を除き、車両番号と同じ4桁である。
 
 
長尾線・志度線は10番単位で形式を振り、その中で1桁目が続番となる。しかし、使える車両番号が00 - 39、50 - 99に限られる(40 - 49は禁忌とされていた)ため、ある形式が消滅後すぐに2代目(3代目)として同一形式・車両番号が振られる事態が多発した。結局、600形の入線時にこの法則はなくなっている。
 
 
=== 現存形式 ===
 
形式番号の小さい順に列記する。2012年10月現在。
 
 
==== 琴平線 ====
 
2両編成20編成40両
 
*[[高松琴平電気鉄道600形電車|600形]](0番台) - 元、[[名古屋市営地下鉄]][[名古屋市交通局100形電車#250形|250形]]・[[名古屋市交通局1000形電車|1000系列中間車]] 2編成4両
 
*[[高松琴平電気鉄道1070形電車|1070形]] - 元、[[京浜急行電鉄|京急]][[京急700形電車 (初代)|600形(2代)]] 2編成4両
 
*[[高松琴平電気鉄道1080形電車|1080形]] - 元、京急[[京急1000形電車 (初代)|1000形(初代)]] 5編成10両
 
*[[高松琴平電気鉄道1100形電車|1100形]] - 元、[[京王電鉄|京王]][[京王5000系電車 (初代)|5000系(初代)]] 4編成8両
 
*[[高松琴平電気鉄道1200形電車|1200形]](1200番台) - 元、京急[[京急700形電車 (2代)|700形(2代)]] 7編成14両
 
 
==== 長尾線 ====
 
2両編成10編成20両
 
*600形(0番台) 2編成4両
 
*1200形(1200番台) 1編成2両
 
*1200形(1250番台) 3編成6両
 
*[[高松琴平電気鉄道1300形電車|1300形]] - 元、京急1000形(初代)4編成8両
 
 
==== 志度線 ====
 
2両編成8編成16両、その他4両、計20両
 
*600形(620番台) 6編成12両
 
*600形(800番台) 4両
 
*[[高松琴平電気鉄道600形電車#700形|700形]] - 元、名古屋市営地下鉄[[名古屋市交通局300形電車|300形]]・[[名古屋市交通局1000形電車|1200形]] 2編成4両
 
 
[[File:Kotoden-Old EC.jpg|thumb|240px|動態保存車4両 手前から5000形、20形、3000形、1000形。]]
 
==== 動態保存車 ====
 
4両
 
*[[高松琴平電気鉄道1000形電車|1000形・3000形・5000形]] - 琴平電鉄自社発注車 各1両
 
*[[高松琴平電気鉄道20形電車#20形 (3代)|20形(3代)]] - 元、[[近畿日本鉄道|近鉄]]モ5620形←大阪鉄道デロ20形 1両
 
 
==== 事業用車両 ====
 
*[[高松琴平電気鉄道デカ1形電車|デカ1形]](電動貨車)
 
*[[高松琴平電気鉄道13000形貨車|13000形]](無蓋貨車)
 
 
=== 消滅形式 ===
 
最終配置線区別、琴電及び前身事業者での入線順に列記する。
 
 
==== 琴平線 ====
 
*[[高松琴平電気鉄道11000形電車|11000形]] - 元、[[日本国有鉄道|国鉄]]ワフ25000形
 
*[[高松琴平電気鉄道10000形電車|10000形]] - 自社発注車
 
*[[高松琴平電気鉄道12000形電車|12000形]] - 元、国鉄モハ1200形・クハニ7200形←93形・95形←[[身延線|富士身延鉄道]][[富士身延鉄道の電車|モハ100形・クハユニ300形]]
 
*[[高松琴平電気鉄道1010形電車|1010形]] - 自社発注車
 
*[[豊川鉄道クハ100形電車|8000形・820形]] - 元、国鉄クハ5610形←[[豊川鉄道]]クハ100形
 
*[[高松琴平電気鉄道950形電車|950形]] - 元、国鉄[[国鉄オハ31系客車|オハ31形客車]]
 
*[[高松琴平電気鉄道1020形電車|1020形]] - 元、[[名古屋鉄道|名鉄]][[名鉄3700系電車 (2代)|3700系 (2代)]]
 
*[[高松琴平電気鉄道1050形電車|1050形・1053形・1060形]] - 元、阪神[[阪神5001形電車|5001形]]・[[阪神5231形電車|5231形]]・[[阪神5101形・5201形電車|5101形]]
 
*[[三岐鉄道モハ120形電車|1013形・1063形]] - 元、[[三岐鉄道]]モハ120形・130形・クハ210形
 
 
==== 長尾線・志度線 ====
 
*[[高松琴平電気鉄道01形電車|01形]] - 東讃電気軌道自社発注車
 
*[[高松琴平電気鉄道01形電車|変1形]] - 四国水力電気自社発注車
 
*[[高松琴平電気鉄道20形電車#20形 (初代)|20形 (初代)]] - 高松電気軌道自社発注車
 
*[[高松琴平電気鉄道30形電車#30形 (初代)|30形 (初代)]] - 高松電気軌道自社発注車
 
*[[高松琴平電気鉄道50形電車|50形 (初代)]] - 四国水力電気自社発注車
 
*[[総武鉄道モハ1000形電車|7000形→880形・9000形]] - 元、[[東武鉄道|東武]]←[[東武野田線|総武鉄道]]モハ1000形・クハ1200形
 
*[[高松琴平電気鉄道60形電車|60形・70形 (初代)]] - 元、[[東京急行電鉄|東急]]クハ5100形←京浜電気鉄道29号形、[[山陽電気鉄道|山陽]]1000形他
 
*[[高松琴平電気鉄道80形電車|80形 (初代)]] - 元、山陽36形
 
*[[高松琴平電気鉄道20形電車#20形 (2代)|20形 (2代)]] - 元、京急デハ110形
 
*[[高松琴平電気鉄道2000形電車|2000形]] - 元、国鉄←[[宮城電気鉄道]][[宮城電気鉄道の電車#クハ301形|クハ301←サハ301形]]
 
*[[高松琴平電気鉄道6000形電車|6000形]] - 元、国鉄1形・6形←15形・10形←23500形・33500形
 
*[[高松琴平電気鉄道920形電車|920形]] - 元、山陽100形
 
*[[高松琴平電気鉄道10形電車|10形・90形]] - 元、京急[[京浜電気鉄道41号形電車|クハ120形]]←東急5120形←京浜電気鉄道41形
 
*[[高松琴平電気鉄道30形電車#30形 (2代)|30形 (2代)・50形 (2代)]] - 元、阪神[[阪神851形電車|881形]]
 
*[[高松琴平電気鉄道850形電車|850形]] - 元、国鉄クハ6010形←[[南武線|南武鉄道]][[南武鉄道の電車#クハ250形|クハ250形]]
 
*[[高松琴平電気鉄道750形電車|750形]] - 元、[[玉野市営電気鉄道|玉野市]]←備南電気鉄道モハ100形
 
*[[東濃鉄道モハ100形電車|70形 (2代)・80形 (2代)]] -元・[[東濃鉄道]]モハ100形・クハ200形(一部は←日本国有鉄道←南武鉄道[[南武鉄道の電車#モハ100形|モハ100形]])
 
*[[高松琴平電気鉄道860形電車|780形→860形]] - 元、[[ヤマコー|山形交通]][[山形交通三山線|三山線]]モハ111形←[[西武鉄道|西武]][[西武モハ200形電車|モハ221形(クハ1221形)←モハ251形←モハ200形]]
 
*[[高松琴平電気鉄道860形電車#890形|740形→890形]] - 元、山形交通[[山形交通高畠線|高畠線]]モハ4←西武[[西武モハ550形電車|クモハ151形←モハ550形]]
 
*[[高松琴平電気鉄道30形電車#30形 (3代)|30形 (3代)]] - 元、京急[[湘南電気鉄道デ1形電車|デハ230形]]←東京急行電鉄←京浜電気鉄道・湘南電気鉄道
 
 
=== 保存車両 ===
 
廃車後はほとんどの車両が解体処分されていたが、2000年代に入り第三者の手で[[静態保存]]された事例がある。
 
*[[高松琴平電気鉄道60形電車|62号]]:[[さぬきこどもの国]](高松市香南町由佐)
 
*[[高松琴平電気鉄道750形電車|760号]]:玉野市総合保健福祉センター(通称・すこやかセンター [[岡山県]][[玉野市]]) [[玉野市電保存会]]による保存。
 
*[[高松琴平電気鉄道1000形電車#3000形|335号]]:[[道の駅]]「源平の里むれ」(高松市牟礼町原)
 
*[[豊川鉄道クハ100形電車|810号・820号]]:個人所有
 
 
== 車両工場 ==
 
車両検修施設として以下の工場を有する。
 
*[[仏生山工場]] - 琴平線、長尾線所属車両を担当。
 
*[[今橋工場]] - 志度線所属車両を担当。
 
 
== 高松市LRT構想への対応 ==
 
2007年に就任した高松市の[[大西秀人]]市長は、市内中心部の活性化策として[[ライトレール|LRT]]の導入を積極的に推進する立場を表明。これに関連して、2005年以来凍結状態になっていた[[高松築港駅]]・[[栗林公園駅]]および[[花園駅 (香川県)|花園駅]]間の連続立体交差化事業(JR[[高松駅 (香川県)|高松駅]]隣接地への乗り入れが予定されていた)の打開策として、琴平線をLRT化することで工費の削減を図ってJRとの接続改善を実現するというプランも一時示され、2008年1月に開催された県による連続立体交差化の検討委員会でLRT化に関する議論がなされた。琴電側は輸送力の違いを理由に「今の路線での導入は非現実的」という意見を述べた<ref>[http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/administration/article.aspx?id=20080131000099 LRT導入は議論を-琴電立体事業検討委] 四国新聞、2008年01月31日</ref>。県の検討委員会は2009年5月の最終答申ではLRT化を案からはずした。2010年3月31日をもって連続立体交差事業は中止された<ref>[http://www.city.takamatsu.kagawa.jp/1933.html 高松琴平電鉄連続立体交差事業] - 高松市</ref>。
 
 
その後、高松市は「高松市総合都市交通戦略検討協議会」を発足させ、LRT導入に関する検討を行っている。2009年3月の会合では、複線路盤を持つ琴平線の高松築港駅・仏生山駅間(現在複線で運行されているのは栗林公園駅以北)にLRTを走らせる案も委員から示された。これに対しても琴電側は「現在のダイヤでも需要に合っている。経済合理性の面から、LRTが持続可能な構想なのか疑問がある」という意見を示している<ref>[http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/locality/article.aspx?id=20090328000139 「琴電軌道にLRT」提案/高松市交通検討協] 四国新聞、2009年3月28日</ref>。投資面からは既存の路線バス([[ことでんバス]]の親会社でもある)などを活用するほうが合理的であるとしていた。協議会は2009年12月の会合で、琴平線の仏生山駅以北でのLRT運行につき4つの構想案を示した。その内容は、
 
#琴電は現状維持、LRTを同時運行
 
#琴電は現状維持、JR高松駅・仏生山駅間にLRT運行
 
#琴電は瓦町駅起点とし、JR高松駅・仏生山駅間にLRT運行
 
#琴電は仏生山駅始発とし、JR高松駅・仏生山駅間にLRT運行
 
である。これについて、琴電側はピーク時の輸送能力などへの懸念から、3・4の案には反対している<ref>[http://news.shikoku-np.co.jp/kagawa/locality/200912/20091203000096.htm LRT導入実験を提案/高松市都市交通検討委] 四国新聞、2009年12月3日</ref>。
 
 
== 関連会社 ==
 
*[[ことでんバス]] - [[連結子会社]]
 
*[[徳島西部交通]]
 
*[[四国高速バス]] - ことでんバスが株式の50%保有、[[持分法|持分法適用会社]]
 
*[[ことでんサービス]] - ことでんタクシーは同社の一部門。2004年に旧・コトデンタクシーとビルメンテナンス業の北四国総業が合併。駅業務の受託も行っている。女性駅員を積極的に採用している。タクシーの車両はワゴンタイプを除きほぼ[[日産・セドリック営業車|日産・セドリック]]になっている。
 
*高松グランドカントリークラブ
 
*[[屋島スカイウェイ|屋島ドライブウェイ]] - 2017年7月、有料道路事業から撤退。引き続き山上売店を経営。
 
 
=== かつての関連会社 ===
 
*[[屋島登山鉄道]]([[屋島ケーブル]]) - 2004年10月(正式廃止は2005年8月)まで[[屋島]]でケーブルカーを運営。
 
*[[新屋島水族館]] - 旧・屋島山上水族館(株式会社屋島水族館)。2006年9月まで営業、同年10月より水槽メーカーの[[日プラ]]の子会社、[[せとうち夢虫博物館]]株式会社が運営。
 
*コトデントラベルサービス - 本体の民事再生法申請前に事業休止。なお、[[ことでんバス]]の「バスツアー」は、ことでんバスを主催旅行会社とする主催旅行として、愛称「ハートツアー」として現在も催行中。
 
*[[コトデン瓦町ビル|コトデンそごう]]
 
*[[瀬戸大橋高速バス]]
 
*琴電商事 - コトデンスーパーを経営していた。本体の民事再生法申請前に自己破産している。
 
*高松グランドホテル - 高松築港駅上にあったホテル。[[全日空ホテルズ]]の一員でもあった。再開発のため廃業。
 
  
 
== 脚注 ==
 
== 脚注 ==
 
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{{Reflist}}
 
{{Reflist}}
 
== 関連項目 ==
 
*[[IruCa]]
 
*[[テーブルマーク]] - 旧社名「加ト吉」
 
*[[真鍋康彦]]
 
*[[大西潤甫]]
 
*[[サークルKサンクス]] - 以前、サンクス店のフランチャイジー企業を設立していた
 
*[[百年の時計]] - 創業100周年記念映画。[[2012年]]香川県内先行公開。[[2013年]]全国公開。
 
*[[ぐるっと高松]]
 
  
 
== 外部リンク ==
 
== 外部リンク ==
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*[http://www.kotoden.co.jp/ ことでんホームページ]
 
*[http://www.kotoden.co.jp/ ことでんホームページ]
*[http://www.twitter.com/irucakoto/ マスコット「ことちゃん」のTwitterアカウント]
 
*[http://www.city.takamatsu.kagawa.jp/kikakuz/kikakuka/newplan/html/jigyou/0006-003.htm 高松琴平電鉄連続立体交差事業](2010年3月31日をもって事業は中止)
 
  
 
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高松琴平電気鉄道株式会社(たかまつことひらでんきてつどう)

香川県に3つの路線を持つ鉄道会社

本社は香川県高松市栗林町二丁目19番20号。グループキャッチフレーズは「うみ・まち・さと - 心でむすぶ」。また、2011年4月から1年間は、ことでん開業100周年記念キャッチフレーズ「ひ や く ?」が併せて使用されていた。マスコットキャラクターはことちゃん

概要

太平洋戦争中の1943年11月1日陸上交通事業調整法に基づいて高松市周辺の鉄道事業者が合併して誕生した。直後に、同じく高松市周辺のバス事業者を吸収している。

空襲による市内線の焼失、その代替として高松築港までの路線延長を行うなどの結果、1950年代前半に現在の鉄道路線網ができあがった。以降、琴電グループの中心として、鉄道事業・バス事業などを行ない、1970年代には流通事業、ホテル業に進出した。バス事業は1986年に子会社の高松バス(現在のことでんバス)に譲渡している。

転機となるのは、鉄道3線の拠点である瓦町駅の近代化計画である。1970年代に構想が持ちあがったもので、駅ビルを建設し百貨店を開くというものである。しかし、諸般の事情により計画の具体化は1980年代後半となり、着工は1994年、竣工は1997年となった。そしてそごうグループと提携して「コトデンそごう」を設立・開店した。しかし、バブル経済期の甘い見通しのもとに立てられた収支計画、ならびに2000年のそごうグループ破綻の余波を受け、2001年(平成13年)1月22日にコトデンそごうは民事再生法の適用を申請し閉店する[1][2]。その同社への債務保証が原因で高松琴平電鉄は経営難に陥り[3]、2001年12月に子会社のコトデンバス(現在のことでんバス)とともに民事再生法適用を高松地裁に申請した[4]。結果、琴平電鉄時代からの経営者である大西一族は退陣、代わりに香川日産グループや地元の大手食品メーカー「加ト吉」(現・テーブルマーク)などの支援を受け、経営再建することになった。この再生計画は2006年3月に終了した。

かつては琴電(ことでん)・TKR、後に片仮名書きのコトデンの愛称で親しまれていたが、民事再生法適用申請後、イメージを一新するためにことでんと平仮名書きに改めた(ただし、駅名には漢字の「琴電」が引き続き使われる)。車両の社名銘板の表記は「高松琴平電鉄」となっている。この表記は直営時代のバスでも用いられていた。なお、現在のことでんのことを「琴平電鉄」「高琴電鉄」と表記している文書等もあるが、この表記は誤りである[5]

また、2005年2月2日には非接触式ICカードシステムIruCa(イルカ)をことでんバスとともに導入した[6]四国の鉄道・バスでは初)。

脚注

  1. 「コトデンそごう 営業は継続」『四国新聞』四国新聞社、2001年1月23日
  2. 店舗は天満屋が譲り受け、2001年に高松天満屋として再発足した。
  3. 島脇健史「高松琴平電鉄が開業100周年 破綻から再生、黒字化」『朝日新聞』朝日新聞社、2011年11月19日
  4. 「琴電支援固まったが…/記者座談会」『四国新聞』四国新聞社、2002年2月18日
  5. GoogleマップBingなどの電子地図で「高琴電鉄」の誤表記が発生している。これは各サービスに地図データを提供したゼンリンが誤表記したデータを作成していたためで、2013年に指摘されるまで約7年間にわたり放置されていた(ネット地図に幻の鉄道会社「高琴電鉄」 表記ミスに7年間気付かず - 産経Biz 2013年6月17日、同7月17日閲覧)。
  6. 横田香奈(2015年2月3日). “琴電:「イルカ」10周年 記念カード、333枚販売”. 毎日新聞 (毎日新聞社)

外部リンク